筆音の国では,多くの楽団が組まれる。楽団の質もピンからキリまで,そこで毎年コンクールを行い,
優れた演奏をする団体を決めることにしている。
君たち紡ぎ手は,友人であるシロフォン演奏家,ファニルからこのコンクールの招待状を貰い,
ちょうどこのコンクールに来たところだ。
演奏の巧拙は君たちにもよく伝わることであろう。そんな中,ファニルの所属する楽団,
ソルベイ・ダートルの演奏が始まった。
演奏も中ごろ。曲も佳境に差し掛かったその頃。曲のメロディーに乗って,なぜか声が聞こえてくる。
―感動の涙を狂気が飲み込み,絶望の涙が流れ続けるのでした。めでたし,めでたし。
直後,コンクールを中止せざるを得ない事態が発生する。ソルベイ・ダートルの面々の色が,
モノトーンの世界のそれとなってしまったのだから。
―モノトーンミュージアムRPG「奏でられた御標」
―かくして,物語は紡がれる。
最終更新:2015年02月13日 13:42