モンタージュ理論
映像演出のカット割や構成による、観客の印象の変化を定義する理論。
ただしこれは実写映像向けの、それもあまりに基礎的な理論である上に、日本映画の巨匠黒澤明と宮崎駿がその対談において「モンタージュ理論には致命的欠陥がある」「共産主義的」と批判していたので、細かく覚える価値はほとんど無きに等しい。
そもそもこの理論は、カット割りという概念がほぼ存在しなかった、1シーン1カットで作るのが当たり前だった時代に提唱されたものである事に留意されたい。
概要
複数の映像を並べる、つまりカット割りの編集をする事によって、映像全体の印象を操作したり、全く別のストーリーを仕立て上げたりすることができる。
また、以下の二種類が挙げられる
エイゼンシュタイン・モンタージュ
ロシアの映画監督エイゼンシュタインが、「戦艦ポチョムキン」の制作によって確率した。
1カットずつ別々に撮影し、編集する方法。
多くの映像作品はこのスタイルを用いて制作されている。
グリフィス・モンタージュ
同じ撮影現場に複数のカメラを設置し、同時に撮影した物を編集する方法。
現場のセッティングに手間がかかるが、役者の演技や現場の空気感を統一する事ができ、臨場感のある映像を仕上げやすい。
黒澤明の「七人の侍」のアクションシーンでこの手法を使い、黒澤フォロワーに影響を与えている。
最終更新:2009年06月26日 01:49