文章とか色々アレだけど、もったいないから投下~
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場所 [C2] 空中

深夜、その場にいなくとも寒さが伝わる様な常闇・・・
まるで人を狂わせ、惑わしつくすその闇に、常にその闇の支配者であろうとする・・・
格調高き紫の妖艶な影が、上空にひとつ
いわずもがな、 裏切りのメディナ....ことキャスターである。

今、彼女はある場所に向かっている最中だ。

今、地上から彼女を見つけ出す…というのは容易ではないだろう、
なにせ、彼女を今照らすものが可能な、微かな輝きを放つ星の光しかなく
その光が地面の土にとどかぬほど、緑の木々が生い茂る森の上空を飛んでいるのだから・・・

この上空の視認が困難な森の中で、もし上空にいる彼女を確認し
もし仮に、敵に襲撃を受けたとしたら不利になるのはキャスターである。
敵は森に潜みながら、ゆっくりと、しなる蛇のように、敵を見定め、そして攻撃の準備をし
隠れる場所のなど無い空中に浮遊しているキャスターを攻撃すればいいだけであり、
キャスターは木々の塊である、この森から敵を探し出す必要がある・・・
故に地の利は敵側にある。

しかし、敵から来るのは飛び道具のみであり、矢と弾丸に注意すればいいだけの話。

加えて、サーヴァントのキャスターのクラスに収まる身として、
この程度の地の利で、負けぬ自負がある。
もし、厄介な敵が森に隠れて攻撃をしかけてるのであれば、
森の一つや二つ灰になってもいいくらいだ。

「魔術で造られた癖にセンスの欠片すら感じない、こんな世界に森の一つや二つ燃えて灰になるくらいのエッセンスは必要のはずよ…ねぇ....?」

彼女は少々不満気に、誰もない....暗闇に問いかける。

既に弾除けの役割を担う防御の魔術は詠唱済みであり、魔力が切れぬ限り、解除せぬ限り
効果は持続する事であろう。
それ以上の攻撃も考えられるが・・・序盤であり、参加者各自に情報が非常に少なく、武器に限りがある。
しかも当たり外れが激しいというオマケ付き

ふと・・・自分のデイパックに入っていたランダム支給品の事を思い出す・・・
(デイパックに入ってた あの杖は確かに業物だけど....私にはちょっとねぇ・・・)
少々アレな女性限定の魔術礼装が自分のデイパックに入っていた事を思い出したのか・・・
紫のローブに隠れてる顔の表情がやや苦悶してるようにも見える。

それ程・・・嫌なアイテムだったのだろう・・・

話は戻るが…いや…強引にでも戻すが…
序盤であるほとんんどが手探りの状況では、ソレは考えにくい。
例え、魔術を破かれたとしても詠唱時間を稼ぐという事は出来る程度の魔術、
時間稼ぎさえ出来れば充分だ。



それに、分が悪くなれば逃走するのみである。
ましてや逃走する事など、裏切りのメディナにとって十八番中の十八番。
かつて、最愛の男と共に、ただ逃げる為だけに、肉親である弟を殺したときのように・・・
聖杯戦争で彼女を召喚した中肉中背の魔術師を殺したときのように…

逃げるだけなのだから・・・


キャスターがある目的地におもむくのに、このルート選んだのには理由がある。

「足りない..............足りないわ............素材が.....物質が.....魔力が....」

彼女は寂しさを紛らわすように、独り言を呟いてた・・・だが、先のそれは舌打ちの類に近い・・・


魔術工房を作るのに困らないほどの資材
伏兵であるゴーレムを作るのに必要な竜の歯
自分の宝具を誰が持ってるのか探すための使い魔も原料がなければ作れない

これら全てが現地に揃い尚且つ霊脈もある...そんな都合がいい場所...
この意図的に作られた世界で用意されてる...なんて安易な考えはまず魔術師として、捨てるべきだ・・・。

だが補う事は出来るし、無いなら造ればいい話のこと。
無論、それ相応の時間が掛かるが・・・
今は時間が惜しい・・・
陣地作成となると一刻の猶予も無い。

なにせ敵は多い、情報の共有の少ない今だからこそ・・・先手を打たねば・・・

故に彼女は再確認をする。

現状を把握し自分の限界を知るために…

「魔力は足りてる、けど私には魔力を生み出すこと....は,難しいわね...」
サーヴァントは聖杯の巧みなシステムにより存在する事が出来る霊体であり、
魔力を生み出す・・・というのは本来マスターの役目だ。

魔力の回復が例え出来たとしても微々たる物である事は想像しやすい。


サーヴァントであるキャスターが自らの消費した魔力を回復…というのは困難を極める。


たとえ、キャスター、裏切りのメディアの魔術師としての腕が最高クラスで、・・・と言われる程の腕前だとしても。

聖杯戦争での打開策はあった・・・
人の魂を喰べればいいのだ・・

だが今回のゲーム、バトルロワイヤルは少し・・・勝手が違う。

第一にマスターがいない・・・彼女を縛る令呪もない・・・

ふと・・・彼女は思い出す・・・あの時のあの場所・・・あの出来事・・・

宗一郎様との出会いは私にとって奇跡だった・・・正直・・・うれしかった・・・

(なぜだろう・・・?)

今宵の夜風がとても涼しく感じる…こんな状況でも、あの方の事を考えさえすれば、
この赤黒い世界でも

不思議と

とても愛しく思える、

青く澄み切った静寂のある世界に見えてくる。


ただ…他人が魔術で作った世界なんて、魔術師として気に喰わない・・・

魔術の綻びをいちはやく見つけて、壊したい気分だ・・・

それにしても・・・

あの方は今、何をしてるのかしら? 

私が消えて…心配してるのかしら…?

「あの方に限ってそんな事は無いのでしょうね…」
声も聞こえないような軽い溜息を彼女はつく…その行為をあろう事か、ツクリモノノセカイが包み込み...
ゆったりと消してゆく・・・

宗一郎様の運勢でも占おうかとも思った…でも意味が無いって事には既に気付いていた。
「だって…この世界事態が変なんですもの・・・星の位置もヘンだし…宗一郎様の占いに間違いが起きたら…困るわ・・・、まぁ…私の知る世界と同じである方が....おかしいかもしれないわね…」

キャスターは僅かにほくそえんでいた・・・


このバトルロワイヤルに参加してから初めてではないだろうか?



キャスターこと裏切りのメディア、彼女の言動は見るものにとって
疑問を抱かせるかもしれないのだが・・・

移動中は暇なのだろう…
これで・・・多分・・・いいのだろう… つかの間の想起のひと時を・・・ そして彼女に精神的安らぎを・・・
ハネムーンに行く新妻のように、あるいは恋する乙女のように、
瞳を輝かせそうな勢いで愛しき人の事を考えてた…

「あっ・・・ついでに・・・」

(陣地が出来たら…可愛い服作って....似合わないかもしれないけど....自分で着たい・・・でも気に入った娘がいたら私の作った可愛い服…着せたいなぁ…)
(それに…)
セイバーもいるみたいだし♪」
(あんなに可愛い娘を弄れたらどんなに幸せかしら…)
「・・・楽しみだわ♪」


これで・・・多分・・・いいのだろう・・・



【C2/上空/1日目/たぶん深夜】
【キャスター@Fate/stay night】】
[状態]:健康、魔力消費(微) 想起(軽)
[服装]:魔女のローブ
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3個(確認済み)
[思考]
基本:優勝し、葛木宗一郎の元へ生還する
1:奸計、策謀を尽くし、優勝を最優先に行動する
2:『神様に祈る場所』『使者の眠る場所』『遺跡』のいずれかに赴き、可能なら神殿とする
3:会場に掛けられた魔術を解き明かす
4:相性の悪い他サーヴァント(セイバー、アーチャー、ライダー、バーサーカー)との直接戦闘は極力避ける。
5:宗一郎様・・・

[備考]
あの杖は、想起による軽い記憶の錯乱による幻覚です
言い訳として・・・苦しいんだけどねっ!!
カレ●ドステッキなんてアイテム、fate/stay nigtに存在しないけど・・・
キャスターをネタにしたかったんだ・・・まともな魔女っ娘がいないなんて・・・
寂しすぎる・・・^p^

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最終更新:2009年11月04日 00:19