あ、私、死ぬんだ。薄れ逝く意識の中、原村和はやっと気づいた。
「おい、しっかりしろ!死ぬんじゃねぇよ、こんな所で!」
視界がはっきりとしてきた。目の前には、黒髪の少年―――上条当麻がいた。
「わ……た、し、撃たれたんですよ…ね…。」
上条が首を縦に振る。和は、それを見て薄い微笑みを浮かべる。
「私は…原村、和っていいます…。あ、なたは………?」
「上条だ。上条当麻。」
上条当麻。聞いたこともない名前だったが、和を救おうとしてくれた少年。
「私、麻雀部なんです。今年は、大好きな人と、全国に行けて。とても、楽しかったんです」
普通なら、喋るなというところだが、上条は悟っていた。この少女は、もう助からないのだと。楽しかった日々には、もう二度と戻れないのだと。せめて、最期を看取ってやる。それが、上条の役目だと。
「で……も。あれは………すべて、夢、だったんじゃないか、って。よく思うんです」
上条は奥歯をかみ締める。何が幻想殺しだ。こんな非力な少女の幻想すら殺してやれない、そんな男が。
「違うぜ、原村。お前が楽しかったって言うんなら、それは決して夢なんかじゃねぇ」
和は、また薄い微笑みを浮かべると、
「ひと……つ。お願いが……あり、ます」
「私の、大切な友人を……助けてください」
上条は最後に、とびっきりの笑顔で、
「ああ。約束するよ。誰も幸せになれないなんて下らねぇ幻想は、全て残らずぶっ壊してやる」
直後、和の体から力が抜けた。終わってしまったのだ。しかし、和の死に顔は、どこか幸せそうに見えた。上条は拳を握り締める。
「許せねえ………。織田信長ッ!テメェだけは絶対に許さない!テメェという幻想を、まとめて木っ端微塵にぶっ壊してやるよ!!」
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もう、何も見えない。最期に見たのは、あの少年の笑顔。
何でだろう。もう、終わってしまったのに。どうして、安心できるんだろう。
上条くんなら、本当にこの悪夢を終わらせてくれるかもしれない。
――――――――――宮永さん。どうか、幸せになってください。それが、私の最後の願いです。
【原村和@咲-saki-】 死亡 【残り26/29人】
【一日目/深夜】
【上条当麻@とある魔術の禁書目録】
[状態]健康、怒り
[装備]なし
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:このゲームをぶち壊す!!
1:織田信長は絶対に許さない。
最終更新:2011年03月20日 21:46