「Tさん…Tさんはどこ…?」
友人のKを操り、フラフラと道を進む。
目は虚ろで焦点が合っていない。
その時、前方に1人の女を発見する。
(…あれは…ただの女…Tさんじゃないなら…)
しかし、ワンピースの女には分からなかった。
その女が、こっちに殺意を剥き出しにしている事が。
「…!」
「死ねっ!!」
間一髪、女の攻撃をかわす。
少し反応が遅れていたら、頭が叩き潰されていた。
「何するの?」
Kの声を使い、話す。
「何って、貴方を殺して優勝するのよ!じゃないと私が死んじゃうじゃない!」
「Tさんとその関係者以外は傷つけたくないけど…仕方無いわ、死んで貰うしかないわね」
一気に跳躍し、女に襲い掛かる…はずだった。
Kの体がその動きに付いてこれないのだ。
「人間の体は使いづらいわね」
「無駄口叩く暇があったら自分の心配したら!?」
大振りのハンマーが再度襲い掛かる。
体をひねりかわそうとしたが…かわしきれなかった。
頭にハンマーが激突し、血が飛び散る。
「酷いことするわね。まあ、私は痛くないけど」
「…何で?」
「この体は私の物じゃないからよ。体がいくら傷付こうと、私にダメージは無い」
たしかにワンピースの女は友人のKの体を借りているだけ。
憑依相手が死にさえしなければ、自分には関係無い。
「…流石にこの男が死ぬと私も危ないんだけどね」
「じゃあ男ごと殺してあげる」
「無駄よ。この体を捨てて誰かに乗り移ればいいだけなんだから」
そう言い終わった後、男が崩れ落ちた。
少しの間痙攣していたが、やがて動かなくなった。
「ど、どこにいるのよ!出てきなさい!」
『…次は貴方にするわ』
すぅっと女の体内に入り込んでいく。
言葉にし難い悪寒が、体中を包む。
「…出て行きなさいよ…早く…!」
『精神力は…。少しはあるみたいね。でも諦めた方がずっと楽よ?』
「……。」
意識がどんどん薄れていく。
自分が、失われる。
もう、駄目だ。
逆らえない。
――だから、諦めた方がいいって言ったじゃない。変に逆らうと苦しいだけなんだから。
完全に乗っ取られる前に、あの忌わしい女の声が聞こえた気がした。
◇
「…ようやく折れてくれたみたいね…。さっきの男よりは良さそうじゃない。」
宿主の記憶を探り、名前を探す。。
…遠山純子。
それが、この女の名前らしい。
もしも素性を聞かれた時に、名前が答えられなかったら怪しまれる。
「ついでにいい武器も探したいわね。あのTさんを殺すんだから」
普通に襲えば、また「破ぁ!」されるのは目に見えている。
無害を装って近づいて不意打ちも考えたが、やめた。
やはり相手はTさんなのだ。
ちゃんと作戦を立てないと勝てない。
「…どこかで落ち着いて考えないと」
しかし、ワンピースの女は気づいていなかった。
ゆっくり作戦を練る程余裕が無いと言うことに。
【一日目・朝/B-1】
【遠山純子@
オリジナル】
[状態]:健康、憑依、返り血
[装備]:ネイルハンマー
[所持品]:デイパック
[思考・行動]
基本:この女の肉体を利用し、Tさんを殺害する。
1:作戦を立てないと…。武器も欲しいわね。
2:Tさんを探して殺害する。
※B-1に友人のKの遺体とバタフライナイフが落ちています。
【友人のK@Tさんシリーズ 死亡】
死因:撲殺
最終更新:2011年06月21日 22:44