届かない、とどかない、トドガナイ

19話 届かない、とどかない、トドガナイ


「怖い…のび太さん…」

C-2市役所の事務室に隠れている源静香。
彼女はこれまで仲間と一緒にどんな冒険でもやってのけた。
しかしそれは仲間がいたからであり、自分一人ではどうにもできない。

「怖い…誰か助けて…」

そう声を出した瞬間、入口に誰か入ってきた。
静香はその人間を見る。
見た目はやつれていて怖そうな人間。
でも、信頼できるかもしれない…。

「あの、すみません…」
「あ…よかった…人がいたのか…君の名前は?」
「源静香です」
「そうか…静香ちゃんか…早速だけどさ…」

「死んでくれない?」

男は大脇差を右手に持ち、静香を刺した。
静香は、驚愕の表情をしてこう言い放った。

「ひど…い…あなた、こんなこと…して、なんとも、」
「は?思う訳ないじゃん…てかうるさい、早く死ねよ!」
「……のび、太さ」

静香は前に倒れ、そのまま動かなくなっていた。

「ははは!やったやった!二人目…余裕だなぁ…!」

静香のデイバックを漁る。
そこに入っていたのは、FNハイパワー…銃である。

「やった…これさえあれば古川なんて…」

喜びのあまり、踊り出すよな勢いで飛びあがる。
そこに、一人の男が入ってくる。

「うっ……この状況…貴方が…?」

眼鏡をかけた男、志村新八だ。
その目は怒りで燃えていた。

「なんであなたはこの子を殺した!」
「決まってるだろ?金のためだよ」
「か……ね………?」
「そうだよ、それ以外に理由なん「ふざけるな!」!」
「そんな物のために、人の命をおおおおおおおお!!!」

新八は我を忘れて殴りかかった。
三瀬竜次は焦ることなく、FNハイパワーを新八に向ける。
そして、ためらうことなく引金を引いた。

バン!

乾いた音…。
その弾丸は志村新八に襲いかかった。

「うおおおおおおおおおおおお!!!」
「な……!?」

新八は弾丸を腹にうけた。
それだけで倒れるだけの痛みがあるはずだ。
なのに、何故倒れない。
三瀬に焦りの色が出る。

「捕まえたっ…ぞおぉ!」
「ぐ、離せ!」
「……お願いだ…もう人を殺さないでくれ…」
「……え?」
「家族だっているだろう…なのに、人を殺すなんて…駄目だ…」
「……」
「だから、殺しちゃだめだ…お願い…だ」
「分かった」
「!!」
「俺は絶対に人を殺さない。大事な物も守る…だから…」
「よか…た」

新八は、最後に笑いながら死んでいった。
そして、三瀬の表情は悲しそうだった。
悲しそう『だった』。







「なーんて、言うとでも思ったか?」







「ふ、ははははははは!!馬鹿だなぁ!大事な物!?金だよ!
こんな笑み残して死ぬなんて、馬鹿だなああああああ!!!」

そう、これがこの男だ。
自分の娘よりも金を取り、己の欲のためなら悪魔に他人の魂を差し出す。

「その顔に、三発撃ち込んでやるよ!ハハハハ!!!」

バン、バン、バン

新八の顔が、その弾丸でつぶれてしまった。
それでも、彼の顔は笑っていた。

【源静香@ドラえもん 死亡】
【志村新八@銀魂 死亡】

【真昼/C-2市役所】
【三瀬竜二】
[状態]健康
[装備]大脇差、FNハイパワー(9/13)
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:優勝して金をもらう。
1:古川は絶対に殺す。
[備考]
※願いは『一生遊んで暮らせる金』です。

【支給品説明】
【FNハイパワー@現実】
源静香に支給
天才銃器設計者と言われたジョン・M・ブローニングが設計した自動拳銃。
1935年に発表され、第二次世界大戦を経て現在も現役で使用されている。
ちなみに第二次世界大戦までは木製グリップだったが、現在ではプラスチックになっている。性能も値段もスタンダードな拳銃。

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最終更新:2011年07月17日 20:49
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