「…くそっ、何が何だかさっぱりだ!」
見覚えの全く無い街をふらつき、誰に言うでも愚痴をこぼす吹原和彦。
あの時、間違い無くクロノス・ジョウンターに乗り込んだ。
そして、過去へ向かった…はずなのに。
気が付いたら妙な所に連れてこられて、そしてこのに逆戻り。
「…ここは、一旦落ち着いて、情報を整理しよう」
あの妙な奴が言った中に、「名簿」と言うのがあった。
もしかしたら、来美子さんも。
自分と同様に、ここに連れてこられているのではないか。
「この機械か、どうすれば名簿が出るんだ」
しかし、操作が良く分からない。
無理もない、何度も過去へ飛んでは未来へ飛ばされたが、元は1995年の人間だ。
こんな道具なんて見たこともない。
「…これか?」
適当に、アイコンをタッチする。
すると、画面が切りかわりずらっと名前が表示される。
…やはり、その中に「蕗来美子」の名前はない。
「…やっぱり…」
やはり、あの時から、歴史は変わっていない。
結局、自分は愛する人を救えないのか。
「…ここは…」
考え事をしていたからだろうか。
目の前に建物があるのに気が付かなかった。
「…あの博物館じゃないか…」
目の前には、2058年に自分が必死に探した、「クロノス・ジョウンター」の在り処、科幻博物館があった。
「…っ!」
気が付いたら、体が動いていた。
扉を乱暴に開け、脇目もふらずに1階D室に駆け込む。
そこには…確かにあった。
あの時と変わらないままで、クロノス・ジョウンターが鎮座していた。
「早く、早く過去へ行かなければ…!」
クロノス・ジョウンターにくっ付いているボックス状の空間に入る。
しかし、そこでまた和彦は絶望する事になる。
…全く反応が無いのだ。
まるで、機能しないように設定されているかのように。
「…そんな…馬鹿な…」
幸運にも、クロノス・ジョウンターを見つけた所までは良かった。
しかし、動かないのでは何の役にも立たない。
「……」
彼にとって、この事実がどれほどのショックだっただろうか。
希望の一歩手前で、絶望の底に叩き落とされたような物だ。
「……クロノス・ジョウンターを使わなくても、来美子さんを助ける方法があるじゃないか」
あいつが言っていた。
『最後まで残れば、願いを叶える』と。
動きそうにないものを使うぐらいなら、確実な方法を選ぶ。
クロノス・ジョウンターから出て、デイパックを漁る。
「……銃……」
銃なんて扱ったことも無いが、別にいい。
最後まで勝ち残るには、力が必要だ。
「…今、助けにいきます」
【一日目・深夜/A-5:科幻博物館】
【吹原和彦@クロノス・ジョウンターの伝説】
[状態]:健康
[装備]:イングラムM10(30/30)
[所持品]:支給品一式、不明支給品×1、イングラムのマガジン×3
[思考・行動]
基本:最後まで生き残って、来美子さんを救う。
1:今、助けにいきます
※4度目の過去への渡航の直後からの参戦です
最終更新:2011年07月19日 00:10