Ansin社のStartlineシリーズには、フロントオーバーハングの長さが2600mmのものと、

2400mmのものがあります。そのうち2600mmの方のみが前扉からの車椅子乗車に対応して

います。では、2400mmの方が対応していないのはなぜかというと、それは運賃箱と干渉

して車椅子を通すことができないからです。

#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (foh2600.png)

ところが…、これにいちゃもんをつけてくるとある事業者の購買担当者がいました。

彼曰く、



購「うちの路線環境だとFOHは2600mmもいらないわけよ。だけど、乗務員に楽をさせたい

  からスロープ板は前の方が良いということになってね。だから、おたくの車両でなん

  とかしてよ( ̄ー+ ̄)」


移転前のサイトをご覧いただいた方で、お気づきの方もいるだろうか。

彼こそが以前にLE2の開発を要望してきた、ワガママ購買担当者だったのです。



↓以下、彼とAnsin社営業担当との会話。↓


営「こればっかしは無理ですよ。だって、運賃箱が干渉してにっちもさっちも…(´Д`;)」

購「お前もまだアマちゃんだねぇ。」

営「 (゚Д゚ ) 」

購「うちの10年位前の新車に、リフトバスというのがあったんだが、それは前扉にリフトが

  あってね。それはFOHを延ばしていたんだけどそれでも通路幅が足りないもんだから運賃

  箱を回転させて通路幅を確保させていたもんだ<注1>。おたくにとっちゃ、

  そんなこと容易いと思うんだけどねぇ。」

営「それがですねぇ、それはうちでも検討したんですが、今度は回転した料金箱が前扉と干渉

  しちゃうんですよ( ̄ー+ ̄)」


購「なんだなんだその、対応できないのが嬉しいかのような顔は!!」

営「すっっ、すみません!!!決してそんなわけじゃ…でも、上記の理由からこれは無理じゃ

  ないかと…」

購「お前もまだアマちゃんだねぇ。」

営「 (゚Д゚ ) 」

購「そんなら、ドアを当たんないようにすりゃいいじゃん( ̄ー+ ̄)」



というわけで、試行錯誤の結果出来上がったのが、

以下の画像のような「偏心ドア」と言うわけです。前扉の前側の開口幅を狭めることに

よって、図のように料金箱への干渉を防いでいるのです。







<注1>前扉にリフトを装着したバス(大阪市営バスの例)


最終更新:2008年01月08日 00:05