セルフライナーノーツ-4巻

4巻「ガチンコ・ビバゲー・バトル」
第27話~35話,番外編収録

一部編集済み。斜体は投稿者さんによる註。


第27話 一回戦クッキングコロシアム
ペロキャンが好物という設定から、恐らくヒメコは料理下手でとんでもない料理を出してくるだろう、
という大方の読者の予想を裏切る形にしたくて料理対決にヒメコを当てました。
元々ヒメコには家庭的な一面があるというイメージだったのでちょうど良かったです。
結果はご覧の通りヒメコの敗北。気の強さが特徴のキャラですけど、
幽霊が怖かったり感動屋だったりと意外なほど女の子っぽい人なので、そういう部分を描く時は割と楽しかったりします。

榛葉道流はいわゆるモテ系の色男キャラですね。
本人には悪気がないのにいつの間にか敵を作っちゃうような憎めなさを感じています。
学園生活の話でももっと使いたいですね。

この回は。原稿を書き上げた後に一部の絵に編集からボツが出て泣く泣く描き直したという出来事がありました。
スケジュール的にもキツかったので、辛さと共に思い出深い回です。



第28話 二回戦スピリットファイター
第29話 拳と剣
このシリーズの個人的な目標の一つに「振蔵をカッコ良く描く」というテーマがありました。
いつの頃からか振蔵が駄目キャラとして定着しつつあったので、それを覆したいという思いがあったんです。
振蔵はこの漫画の中では数少ない戦闘キャラですし、戦うと強い設定なのに戦う機会がほとんど無かったので、
ここは見せ場をあげたいなと。
恩義を重んじる侍っぽさも描けて、個人的には満足できました。
でもちょっとカッコ良く描き過ぎたかな。振蔵のくせに。
そんなわけで対戦相手の椿は、読者が最も負けないと思ってそうという点でも、うってつけの相手でした。
負けはしましたが彼にとってもそれなりに得る物のある試合だったのではないでしょうか。
椿は当初のイメージよりも、少し幼くて、成長していくキャラになってきていますね。



第30話 三回戦シューティングギャングスター
第31話 SCM(さすがクールメガネ)
これはもう、ひたすらクールな二人を描きたかったという対戦ですね。
お互い銃を構えたまま向かい合って同時に発砲する、というシーンが描きたかったんです。
銃を撃つデージーがどんな感じになるのか最初は想像しづらかったのですが、意外と似合っている気がしますね。
この大会は、対戦を通じてキャラを掘り下げていこうという思惑があったのですが、
デージーみたいなキャラは戦いの方が描きやすいかもしれません。

雰囲気を出すために服と黒いスーツとドレスに替えて、舞台を廃ビルにしてみました。
おかげで背景を描くアシスタントさん達が苦労していたのを覚えています。
銃や眼鏡といった小物も多いし、原稿を描くのにすごく時間のかかった回でした。
描きながら何度も「これ何の漫画描いてんだ?」と口にしたものです。

そして後半は満を持してロマン登場。やっぱり空気が変わりますね…。正に舞台あらし。



第32話 四回戦 こくはく物語
僕自身描くのを楽しみにしていた副将戦の恋愛シミュレーション対決。要するにこのためにロマンを呼んだという訳で。
ミモリンとロマンは悪気の無い天然キャラという点で共通しているので、その天然ぶりを両者ともオーラで表現してみました。
それに冒されていく人々を書くのが楽しかったです。
ロマンが出てくると絵のタッチをコロコロ変えるネタをやるので、これも結構な時間がかかります。
そして描き終わった後に「これ、子供は分かるのか?」という不安に襲われたり…。
それでもセーブせずにやりたい放題のほうがロマンは活きるはず、と信じて放し飼いにしています。



第33話 五回戦ピクシーガーデン
大将戦はカードゲーム一勝負を丸々漫画にしてみました。すごい難しかったです。
しかもルールが読みづらくてスミマセン。
こういうのは子供の読者ほど熱心に読んでくれるものだと思ってもいるんですけど、どうだったのでしょうか。
ゲーム展開の中身自体は本来重要ではないのですが、ノーカットで描く以上は適当に出来ないという点で非常に難儀しました。
細かい部分に関しては好きな 人にだけ読んでもらえればと言うスタンスではいるものの、
読み返してみると流石に不親切だったのかもしれません。



第34話 妖精見つけた
第35話 閉幕!!
ゲームの展開は、もうほとんど勢いというかハッタリですね。ツッコミ所も満載なんですが、
特に子供の読者の方々が「なんだかよく分からないけどボッスンすげえ!」と思ってくれたら嬉しいなと思っています。
しかし、彼らしく(?)地味な大将戦になりましたね。こんだけ騒いだ大会の決着が密室内での頭脳戦ですから(笑)。
こういう全く笑いの無い回を描いてる時は、「この辺で少しボケた方がいいかな」等と迷ったりもするのですが、
笑いを入れたら入れたでやっぱり雰囲気を壊すことになって削除したりするハメにもなります。難しいもんですね。
僕の中でスケット・ダンスは決してギャグ漫画ではなく、笑いが必要ないと思ったときは極力排除したりもするのですが、
読者の方にとっては笑いが欲しい漫画なんだろうとも認識していて。
その辺のさじ加減にはいつも頭を悩ませています。ボケ倒しの回はいいんですけど。




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最終更新:2009年08月30日 12:23
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