OP5

GM:シーンプレイヤー:グラディ・ストライダー


「日誌」
シルバーシャドウ記

 某月某日

 ザ・アルティメットと遭った。俺が路地裏で、ちんけなカツアゲ野郎の顔面を粉砕している最中の出来事だ。
俺を捜していたらしい。やつは“止めろ”と言ったが、ネフィリム社に尻尾を振るやつの言葉なんて聞くつもりはない。
構わず拳を振り下ろそうとしたら、先にやつの拳が俺の頬を抉りやがった。

 後は良く覚えていない。
蹴ったり殴ったりしてやったはずだが、気付いたら俺のほうが全身傷だらけで路地裏に寝転んでいた。
結局、一体ヤツが何の用事で俺を捜していたかは分からなかった。ただ、殴り合ってる最中の言葉が耳から離れない。
「正義を見失うな」
それはこっちのセリフだ、馬鹿野郎。



 ある日の事、酷い通り雨に降られ、君は急ぎ足で家へと帰った。
自宅の鍵をあけようとしたその時に、気付く。既に鍵が開いている‥‥。

グラディ:「――お客様かな。エルダの作法ではないが、オリジンではどうだったかな」と言いつつも警戒しつつ、
グラディ:「難しいね、マナーというのは」 《コスチュームヒーロー》で適応した一般人の姿で家に入ろう。
GM:では、家の中に入ると隠そうともしない様子で人の気配が 台所からカチャカチャと音までします。

グラディ:そのまま台所まで移動して、声をかけてみよう。「ごきげんよう」と。
GM:では影は返す
GM/シャドウ:「よぉ“白黒野郎”」
GM:彼、死んだはずの男、シルバーシャドウは台所を勝手に引っ掻き回し、ポークビーンズの缶詰を貪っていた
GM/シャドウ:「ん、あれだな。鍵が弱すぎだ」 クチャクッチャ 「あれじゃ潜入してくださいって言ってる様なもんだな」

グラディ:「!? ‥‥君、か‥‥ ああ、そうか」と、驚いたのも一瞬なにかに納得したように。
グラディ:「必要なら何処でもこじ開ける人だろう、君は。しかし缶詰は良くないな」
GM/シャドウ:「なんだ、もっと良いものご馳走してくれるってのかい?」
グラディ:「健康にあまり良くないと、ドクターがぼやいていなかったかい。そうしたいのはやまやまだけど、食事には疎い身だ」
GM/シャドウ:「寿命を延ばしたいんだったら、路地裏で小突きあいなんてとっくにやめてるよ。明日に死んでも悔いはねぇ」
グラディ:「君も、そんな理由では私のところに来たりしないだろう?」
GM/シャドウ:「あー‥‥ や、俺はもう死んでんだけどな」 帽子で見えない顔が、ニヤッと笑ったような感じがした
GM/シャドウ:「別に用なんてねぇよ。通りかかった知り合いの家に気紛れでお邪魔させてもらってるだけだ」
グラディ:「だがポークビーンズに食われたかったわけじゃないだろう。‥‥嗚呼ごきげんよう、シルバーシャドウ」
GM/シャドウ:「そうだな、要するに暇なんだ、付き合ってくれよグラディ・ストライダー」

 そのまま‥‥ 二人は他愛の無い時間を過ごします。
過去に一緒に戦った事、意見が合わずにどつきあいになった事、オリジンに移住してからの事‥‥

GM/シャドウ:「お前は‥‥まだヒーローなんて続けてるのか?」
グラディ:「‥‥ずいぶんと縁があったものだね、思えば」
GM/シャドウ:「腐っても切れない縁ってやつだな。燃やしたらどうなるんだか」
グラディ:「勿論だとも。私には理由がある。君なら諦めるのかい」
GM/シャドウ:「ははっ、冗談」
GM/シャドウ:「だが世間はどうやら俺をヒーローとは認めなかったらしいな」 ふんっ
グラディ:「君について言うなら、誰かとの縁なんてものはずっと燃え盛ったまま繋がっていた気がするよ。‥‥だから、かい」
GM/シャドウ:「良いこと言うじゃねぇか。将来は詩人で食っていけるぜ、グラディ」
グラディ:「法はエルダの理らしいね、いいや大星団ですら似たようなものかもしれない。だが‥‥」
グラディ:「君の死については、皆ずっと嘆いている。彼らも私も」
GM/シャドウ:「俺はやりたいようにやって生きてきて、そしてそのままおっ死んだ」
GM/シャドウ:「俺も世界も何も間違っちゃ居ねぇ。そこを間違えてくれるな」
GM/シャドウ:「だが‥‥ 死んじまったら出来ない事もある。死んでからようやく気付いたけどな」 クックックックと陰気に含み笑い。
グラディ:「何も間違っているといえないから、皆泣いてしまうのさ。‥‥ああ、君はそうしようとしない人だった」
GM/シャドウ:「これ以上は死んだ身の上からは何もいわねぇよ。生きてる連中で勝手に考える事だ」
GM/シャドウ:「‥‥‥そんな俺でも、生きてるやつらに一つだけ出来る事があるみたいだがな」
グラディ:「だろうね、生きているものが引き受けるべきことだ。‥‥クリス達や、私が」

GM/シャドウ:「さて、グラディ・ストライダー。地獄から伝言だ」
GM/シャドウ:「“クライム・カイザーに気をつけろ”」
グラディ:「‥‥なんだって」
グラディ:ピクッ、と反応を返して「どういう意味だい、彼は‥‥」
GM/シャドウ:「俺は鼻が効くんだ、知ってるだろ? あのクソ野郎の鼻に付く臭いを嗅いだから、教えに来てやっただけさ」
GM:それまで手で弄っていた缶詰の空き缶を、ゴミ箱にシュートする、が、微妙に外れて明後日に転がる。
GM/シャドウ:「ちぃっ、本当に良い事ねぇや」
GM:そしてそのままスクッと立ち上がる。
グラディ:その空き缶をすっ、と何か透明なものが拾う。「いくのかい」
GM/シャドウ:「あぁ、元よりただ立ち寄っただけだしな」
GM/シャドウ:「お前もとっととこっちにこい。楽でいいぞ」
GM/シャドウ:「誰をどうぶん殴ってもだれも文句は言われない、そういう場所だこっちは」
グラディ:「偶然でも逢えるのならクリスやハラウェイにも逢ってやればいいものを。よりによって私が、とは」
GM/シャドウ:「お前が、だからさ」
グラディ:「そこまで言われて、地獄の友より生ある友人を選ぶのはどうにも心苦しい」
グラディ:「‥‥でも礼は言っておこう。ありがとう、それから‥‥ああ、ありがとう以外知らないのだった」
GM/シャドウ:振り向いて背を向け、手を軽く上に振って「またな、ストライダー」と言い残し。
グラディ:「ああ、また。シャドウ。私の誇れる友人」

GM:さて、ではそこでグラディは目が覚めます。
GM:ハンドアウトの通り、夢だったという場面ですね
グラディ:では、スーッと一般人の姿が消えて《コスチュームヒーロー》解除。
グラディ:白と黒のガラス状のようの姿になりベッドの上に、という繋がりで
GM:一々その演出かっこいいなw
グラディ:「やっぱり夢は夢に過ぎないのかな、シャドウ」
グラディ:「だが‥‥」

 不思議な夢であった。まるで、今さっきまで本当に彼と会話していたような‥‥
だが、昨日は快晴であった。雨に降られるなんてとんでもない。何事も無く床に就いたはずだった。
しかし‥‥部屋の片隅には、空になったポークビーンズの缶詰がコロンと転がっているのを君は目にする。

グラディ:「‥‥死は帰らざる遠い旅、彼の鼻は真実を嗅ぎ取る」
グラディ:「矛盾しているようだが“世界も君も間違ってはいない”なら‥‥ さて、どうしようか」
グラディ:多目的コネクションチューブと繋がるポークビーンズの缶を拾い上げる。「夢」で拾った証のように。

シーンEND

GM:ではオープニングフェイズは終了です。
GM:「PC間パス」の取得と「OPのパス処理」をどうぞ。
マリー:ライフパス・シナリオパス・PC間パス・OPパスで、手札上限が4枚になるんだね。
GM:そうですね。

 皆で相談した結果、下記のようになった。

PC1、グラディ・ストライダー
因縁:[クリス=フライシャーからの友情](ライフパス)
感情:[クライムカイザーへの脅威](シナリオパス)
因縁:[マリーからの苦手](PC間パス)
感情:[ヒーローたちへの敬意](OPで取得)

PC2、マリー・M・ディートリヒ
因縁:[エリザベス=パーラメントからの尊敬](ライフパス)
感情:[ジェイコブ・ペテルセンへの渇望](シナリオパス)
因縁:[ダグラスからの疑念](PC間パス)
感情:[シルバームーンへの獲物](OPで取得)

PC3、ダグラス
因縁:[ジェイコブ=ペテルセンからの悲しみ](ライフパス)
感情:[シルバームーンへの悲しみ](シナリオパス)
因縁:[シルバーシャドゥからの失望](PC間パス)
因縁:[シルバームーンからの困惑](OPで取得)

PC4、シルバーシャドゥ
因縁:[“帝王”マグダレーナ=ハラウェイからの興味](ライフパス)
感情:[クリスタルスカイへの執着](シナリオパス)
因縁:[グラディ=ストライダーからの興味](PC間パス)
感情:[シルバーシャドウへの無関心](OPで取得)




最終更新:2011年09月02日 00:36