蒼星石とお話@Wiki内検索 / 「修学旅行」で検索した結果

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  • 修学旅行
    ...が終わった。 「修学旅行」という言葉を聞いて少し胸が締め付けられた感覚に陥った。 修学旅行では彼女に会えなくなるという不安からくるものだった。 教室を出て玄関口で旧友と軽いおしゃべりを交わして校門を出る。 空を見るとまだ太陽が顔を出していた。夏に入ったから当然だろう。 学校から徒歩で10分の位置に俺の借りているアパートが立っている。 10分というのは長いようで短い。 今日は彼女にどんなことをしてやろうかと考えているだけで、あっという間に家の前ということもしばしばある。 そして、家に帰ってから学校の話を聞かせてやる。 それが毎日の習慣である。 蒼星石。俺が彼女のミーディアムになって大体・・・忘れた。 一人暮らしで親と乖離状態の所に彼女が来た記憶はあるが、毎日が彼女のおかげで充実しているので何年経ったかなどは関係ない だろう。 ...
  • 修学旅行@鎌倉
    ...時代の話をしていたら修学旅行に発展したのがきっかけで、 蒼星石が行きたがったから小学生の定番の鎌倉ではあるが今日実行中だ。 「マスター、楽しみだね。」 「もう少しすれば着くからな、少し待ってろ。」 目的地は鶴岡八幡宮と大仏のある高徳院の二箇所、 日帰りのため数は周れないが、その分ゆっくり満喫できるだろう。 「よぉーし、着いたぞ。」 「ホント?うわぁ~、きれいなアジサイだね!」 鶴岡八幡宮に到着、早速綺麗に咲いたアジサイが俺達を出迎えた。 「ちょうど今が見頃だな、中に行って舞台見に行くか?」 「うん!静御前が舞った舞台だよね?」 「そ、ちゃんと勉強してたんだな、じゃあ行くぞ。」 歩き始めてから程なくして舞殿に到着した。 「すごいなぁ・・・これ全部木で作ったんだよね。」 「そんなに珍しいことか?日本の建造物はみんなそうだぞ。」 ...
  • 修学旅行in北海道
    プロローグ(Eins) プロローグ(Zwei) 一日目~出発・9 50~ 一日目~到着・11 20~ 一日目~登別・12 25~(Eins) 一日目~登別・12 25~(Zwei) 一日目~登別・12 25~(Drei) 一日目~登別・12 25~(Vier) 一日目~登別・12 25~(Fünf) 一日目~登別・12 25~(Sechs)
  • プロローグ(Eins)
    ... 実を言うとこの『修学旅行』は本物ではない。 本物の修学旅行は5月中旬に既に実施されており、俺は蒼星石と一緒にいるために仮病を使ってそれを休んだ。 しかし、修学旅行生を乗せた飛行機がハイジャックされるという事件が起こって台無しになってしまい、 その代わりとして今回の『修学旅行』が行なわれるということになったのだ。 しかも今回の『修学旅行』は本来のものよりも何日か長い。 二学期に行われるはずだった宿泊学習となぜか併合されたのが原因だが、 だいたいにおいて何でこの学校は全学年が宿泊学習をやるんだ?おかしくないか?一年生だけd ドガッ! 「ぬおっ!!」 「○○(マスターの本名)、話聞けよー」 …あの先生、三角定規投げてきやがった… そういえばこの前、蝿を投げチョークで仕留めてたっけな… 三重出身とか言ってたけど、もしかして伊賀忍者なんじゃないのか? もしそうだっ...
  • プロローグ(Zwei)
    ... つまり、事実上は修学旅行に参加していても、名目上は行き先の同じ一般の旅行客なので、学校の規則では縛れないということだ。 俺が『そういうのってありなんすか?』と聞くと先生は『非合法?合法。その善し悪しは別として合法』なんて言っていた。先生としてどうなの? まぁ、別にいいよな。蒼星石さえ幸せならどうでも。俺悪くねぇし。 などと俺が独白していると、蒼星石が突然俺に訊ねてきた。 「マスター、北海道ってどんな所なの?」 「天気予報のときに一番北にあって、ひし形っぽい形してるやつだよ」 「そ、そうじゃなくてさ…見どころとか。マスターの地元なんでしょ?」 そう、実は俺は北海道出身だ。中一のときにこっちに越してきたのだ。このSSでは。 「そうか…では教えてやろう。北海道のあることないことをな…」 「あ、あることだけでいいよ…」 北海道のすごいところbest3 3、エアコンの...
  • SS1
    SS一覧その1 「ゲーム」 テレビじゃなくて・・・ 修学旅行 蒼星石を虐待することにした 寝言 マッサージ 蒼星石が巨乳になったら 狂気(※一応グロ注意) 雪かき乙な人に捧ぐ 小悪魔 蒼星石とレズりたい キャンプ 悪戯心 目覚め ローゼンメイデンで「汝は人狼なりや」をやったら ぬくもり wktk プレゼント わがまま 大事な日 家庭教師 WJ的蒼星石vs水銀燈 作戦 カカオ99%チョコ 沖縄旅行 蒼星石の石像 蒼星石先生 映画 蒼い子は魔王
  • SS1
    SS一覧その1 「ゲーム」 テレビじゃなくて・・・ 修学旅行 蒼星石を虐待することにした 寝言 マッサージ 蒼星石が巨乳になったら 狂気(※一応グロ注意) 雪かき乙な人に捧ぐ 小悪魔 蒼星石とレズりたい キャンプ 悪戯心 目覚め ローゼンメイデンで「汝は人狼なりや」をやったら ぬくもり wktk プレゼント わがまま 大事な日 家庭教師 WJ的蒼星石vs水銀燈 作戦 カカオ99%チョコ 沖縄旅行 蒼星石の石像 蒼星石先生 映画 蒼い子は魔王
  • SS2
    ...鉄人形 隕石 体温 修学旅行@鎌倉
  • SS7
    ...のキャンプ 歩こう 修学旅行in北海道 愛のエプロン 未来への遺産 鍋大会@薔薇乙女 スノーレジャー 一つになれたら 時の重み ~pool~ おひっこし 蒼星石の音楽日記 ババ抜き 腹筋スレ 導くから(若干鬱注意) 蒼の幸せ論 穴
  • 一日目~登別・12:25~(Funf)
    ...んくんが好きなのと、修学旅行の日程に『とまり』が入ってることとの関係だよ」 普通の口調に戻って説明するマスター。 こちらもさっきまでのもったいぶる口調に戻して、雪華綺晶が話し始める。 「あ、はい、そうでしたね。…それは、今日ここで特別に公演されるショーのことを考えれば分かります」 「『名探偵くんくん・海底王国の罠~Submarin Konigreich Schlinge~』か?でもそれと何の関係が……つっ!まさか…」 何かに気付いたらしいマスター。…僕にはさっぱり分からないや… 「…そうです、『とうや』『はこだて』『おたる』『さっぽろ』『とまり』でもくんくんショーが行われるのです。それも違う内容の」 …修学旅行をそんなに私物化していいんだろうか… それを聞いたマスターは、納得しつつも至極もっともな質問をした。 「それを見るためにこの日程を組んだってわけか…でもさ、そ...
  • 一日目~登別・12:25~(Zwei)
    ...にいるんだ?」 「修学旅行だよ。蒼星石もドールズも一緒だ。…そういえば薔薇水晶は?そして、あんたは何でそんな格好してるんだ?」 『そんな格好』―― 今俺の目の前にいる槐は、やけにざらざらした質感の妙な灰色っぽい着ぐるみを着ているのだ。 「…なあ、蒼星石のマスター君。君に――いや、君達に一つ頼みがあるんだが…聞いてくれないか?」 さっきまでの困惑した表情から、突然悲痛な表情に変わる槐。心なしか声も震えている。 「…やだ」 「Why!?聞いてくれてもいいだろ!!」 「…何かたくらんでそうだしな」 「たくらんでないたくらんでない!天地神明と薔薇水晶に誓って何もたくらんでない!」 「必死なのが怪しい」 「いや、今回は本当に何もたくらんでない。聞くだけ聞いてくれ」 「しかたないな…何だよ」 ちょっと気になったので話を聞くことにした。まあ、怪しかったら断ればいいよな。 ...
  • 一日目~一日目~登別・12:25~(Zwei)
    ...にいるんだ?」 「修学旅行だよ。蒼星石もドールズも一緒だ。…そういえば薔薇水晶は?そして、あんたは何でそんな格好してるんだ?」 『そんな格好』―― 今俺の目の前にいる槐は、やけにざらざらした質感の妙な灰色っぽい着ぐるみを着ているのだ。 「…なあ、蒼星石のマスター君。君に――いや、君達に一つ頼みがあるんだが…聞いてくれないか?」 さっきまでの困惑した表情から、突然悲痛な表情に変わる槐。心なしか声も震えている。 「…やだ」 「Why!?聞いてくれてもいいだろ!!」 「…何かたくらんでそうだしな」 「たくらんでないたくらんでない!天地神明と薔薇水晶に誓って何もたくらんでない!」 「必死なのが怪しい」 「いや、今回は本当に何もたくらんでない。聞くだけ聞いてくれ」 「しかたないな…何だよ」 ちょっと気になったので話を聞くことにした。まあ、怪しかったら断ればいいよな。 ...
  • 訪問者
    ...に確かに借りていた。修学旅行用に… マ「そうか…まぁ上がれよ…」 弟「悪いね。いや~久し振りだここ…なんかすんごい綺麗になってるような気がする…」 そりゃそうだ。蒼が丹念に掃除を家中してるからな… 蒼(…?…誰か来たのかな…?) マ「確かこの辺に…あった。これだろ?」 弟「ああ!そうそうコレ。良かった在って。…ところで兄ちゃん…誰かと付き合ってる?」 蒼(!?) マ「あぁ…まぁ…」 弟「本当!?すごいな…名前なんていうの?」 マ「…蒼」 蒼(!…マスターってば…もう…) 弟「へぇ…なんか単調的な名前だな…」 蒼(……) 弟「いい子なの?」 マ「あぁ…とってもな。」 弟「そうなの?でもなんか几帳面すぎやしない?いやに綺麗なのもその蒼って人がやったんでしょ?」 マ「まぁな…」 弟「なんか…生活感が消えてる感じなんだよなぁ…」 蒼(なんでだろ…今までやってる事を否定されたような感覚…とって...
  • 一日目~登別・12:25~(Eins)
    ...ンパークに入り、俺達修学旅行生は自由行動を言い渡された。 そして、俺達――ここではドールズ&ミーディアムズのことだ――はある場所にむかっていた。 その場所とは、『ニクス城』という水族館本館ではなく、イルカショープールだった。 と言っても、イルカを見に行くわけではない。 そこで行われる『名探偵くんくん・海底王国の罠~Submarin Konigreich Schlinge~』という名探偵くんくんを題材にした着ぐるみショーを見に行くのだ。 最初はニクス城に行くつもりだったのだが、真紅が看板を見つけてしまい、ドールズ満場一致で見に行くことになった。 俺を含め、ミーディアムズも特に反論はしなかった。多分、みんな付き合いで見てるうちにハマったのだろう。 《…着ぐるみショーの時点で、先人のSSとかぶってるよな…ごめんなさい。》(作者の声) …今何か聞こえたような…気の...
  • 一日目~到着・11:20~
    ... 「まったくですぅ、修学旅行に行くとか言っといてバトルロワイヤルさせられたらたまんねーですから」 「翠星石、あれは中学生なのだわ」 読んだのか?バトルロワイヤル… 「ね、マスター、いいでしょ?」 蒼星石にそんなふうに頼まれたら断れる奴はいない。桐山和雄でも断れないだろう。 俺はしおりの日程と地図が書いてあるページを開き、蒼星石達にわたした。 「「「…」」」 見てる見てる… 「…ま、マスター、どこに行くかはわかったけど…」 「行った先で何をするかわからないのだわ…」 それもそのはず、その日程と地図には行き先の市町村しか書いていないのだ。 「それに関しては、行ってからのお楽みってこtぐぇっ」 「そ・れ・じゃ・あ・何も変わってねーですぅ!」 翠星石に首を絞められる俺。あ、やばい意識が… 「だ、だめだよ翠星石!マスター死んじゃう!」 俺の魂がむこう岸のお花畑に逝...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス一日目(漆)マスター視点
    ...  マ「やっぱりね。修学旅行じゃないんだからやめてよね。」   そこにはマジックで『肉』と書かれていた。   顔を洗ってゴシゴシとこするがきれいには取れない。  マ「あーもう、下手に達筆な分だけ逆に腹立つ!」   腕時計を見る。いつの間にやら結構な時間になっていた。  マ「すいませんがちょっと眠気覚ましもかねてお風呂で洗ってきます。皆は気にせず続けていてくださいな。」   そう言い残すとお風呂の用意をし、ウィッグを取る。  み「あらもうやめちゃうんですか。」  マ「この時間ですし、他の参加者には会わないでしょうから。なんか蒸れたから頭も洗いたいですしね。」  み「そうですか、じゃあお気をつけて。」   浴場に着くとサンダルも一足しかなくやはりガラガラだった。   脱衣場に入るとちょうど入れ違いでその最後のお客さんが出てきた。   軽く会釈をしてすれ...
  • 一日目~出発・9:50~
    ...あるんだ?」 俺が修学旅行生の列にならんでいると、前にいた友人の佐伯が後ろを見ながら耳打ちしてきた。 あの九人。 そう、今日俺は修学旅行に蒼星石たちを連れて来たのだ。先生に許可ももらっている。 俺を含め、この学校にはバカが多い。だからドールであることに気付く奴はいないと思う。 動いているのだから人間だと信じるはずだし、球体関節に気付くほど注意力のある奴はいないだろう。 しかし、他の一般人の方々は違う。どこに孔明なみの知能を持った奴が潜んでいるかわからないのだ。 だから皆には目立つなと言っておいたはずなのだが… おもいっきり目立っとる/(^o^)\ 服こそ普通のものを着ているが、猛烈に異彩を放っている。あの面子に目立つなと言うのがどだい無理な話だったか… 「あ~…色々あんだよ、俺にも…」 「ああ、そう…あの九人は気にしない方がいいんだな?お前としては」 「ああ、...
  • 一日目~登別・12:25~(Vier)
    ...~…できたら私たちも修学旅行に連れてってくれたら嬉しいな~って…」 「蒼、ちょっと待っててくれな。服買ってくるから」 マスターはそういって雪華綺晶の頼みなどなかったかのように外に出ようとする。 「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!連れてってくださいって!」 外に出ようとするマスターにすがりついて哀願する雪華綺晶。…もしかしてこれが『泣き落とし』? 「あれ、なんか歩きにくいなあ」 …マスターは相手にしようともしない… 「お、お願いです!連れてってくれるだけでいいですから!迷惑はかけませんからぁ!」 「無理だな。バスはもう定員オーバーだ」 「じゃ、じゃあバスじゃなくていいですから!バスの屋根でもかまいませんからぁぁ!」 「バスの屋根はバスじゃないのか。はじめて知った」 「あうぅぅぅぅ………」 あくまでけんもほろろなマスター。雪華綺晶はついに俯いてしまった。目に涙がた...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス一日目(漆)蒼星石視点
    ...  マ「やっぱりね。修学旅行じゃないんだからやめてよね。」   文字を取ろうと石鹸をつけてゴシゴシとこすっている。  マ「あーもう、下手に達筆な分だけ逆に腹立つ!」   そう言って腕時計を見ると何やら考えている。  マ「すいませんがちょっと眠気覚ましもかねてお風呂で洗ってきます。皆は気にせず続けていてくださいな。」   マスターはお風呂の用意をし、ウィッグを取った。  み「あらもうやめちゃうんですか。」  マ「この時間ですし、他の参加者には会わないでしょうから。なんか蒸れたから頭も洗いたいですしね。」  み「そうですか、じゃあお気をつけて。」   バタンと戸が閉まる。  の「そういえばもうこんな時間だったんですね。」  雛「ヒナ眠くなってきたのー。」  ジ「そういやいつもならもう寝る時間だな。」  み「じゃあお開きにしちゃいましょうか。」  真「そうね、も...
  • 一日目~登別・12:25~(Drei)
    ...いのだろうか。 「修学旅行だよ。蒼星石もドールズも――って、このセリフ今日二回目だな…」 「どんなところに行くんです?」 突然、さっきまで俯いていた雪華綺晶が聞いてきた。…心なしか必死な声色で。 「んぇ?そうだな…洞爺とか、函館とか、小樽とか、札幌とか…」 マスターの説明を聞いていた雪華綺晶の顔が、途端に明るくなる。…何? 「聞きました!?『とうや』『はこだて』『おたる』『さっぽろ』ですよ!?」 「ええ、わかりましたわかりました、わかりましたから頭をシェイクするのはやめてください」 わざわざ洗面台に登ってラプラスの頭を揺さぶる雪華綺晶。 「蒼星石のマスターさん、ちょっと頼みがあるのですが!」 「無理。全然無理。まったく無理。100%無理」 雪華綺晶の頼みを一蹴するマスター。頼みが何なのか聞こうともしない… 「えぇ!?聞いてくださいよ聞いてくださいよ聞いてくださ...
  • 沖縄旅行
    「ふぅ………」 やっと帰ってこれた やはり自宅は落ち着く 蒼が居てくれると思えばバイトも頑張れるもんだ 『……で…の海の透明度は……』 TVを見ているらしい 「ただいま」 「あ、マスターお帰り。ちょっと待ってね」 沖縄の特集か…… 沖縄……海………水着か… なら行くしかないじゃないか!!! 「やっと夏休みだね、どっか行こうか、マスター?」 「ほら」 俺はチケットを見せる 「飛行機?……お、おきなわぁ?」 「11時からの便だからそろそろいくか」 「で、でも……」 「問題ない。姪って事にでもするから」 「…………」 俺はアパートから出掛け始める 「…待ってよ、ますたぁ」 「……でこの子は?」 ただ一緒に行っただけで何かおかしな部屋に連れ込まれていた まるで事情聴取でもするみたいな 「恋人ですが何か」 「…ま、マスター」 「そ...
  • Amor vittorioso1
    そろそろ蒼星石と暮らし初めて十年近くになろうとしているのだが、先日初めて蒼星石とともに旅行に出かけた。 もっとも十代の頃の俺は親に捨てられおかげで旅行に行くような余裕はどこにもなかった。 蒼星石に内職をやってもらっていたおかげで俺はなんとか生活が出来た。 生活がそんな状況では旅行など口に出すことすらおこがましかった。 二十代になって俺は定職らしきものに就き、ようやく蒼星石に恩返しが出来るような状況になったのである。 しかし、仕事をするようになったので、今までの恩返しに「旅行」についれていくというのは、 子どもが親にする恩返しの定番のようで、色々と思うところもあり苦笑を禁じ得ないのであるが、 実際、親であった一面を今更否定できないのだから、のんびり蒼星石と旅行というのも悪くないだろう。 もっとも、これが恩返しの旅行だなんておこがましいことをいう積もりは毛頭無い。 自分も蒼星...
  • Amor vittorioso3
    蒼星石と翠星石を連れて俺は伊豆旅行の道中にいる。 俺たちは「伊豆の踊子号」でのんびりと下田へ向かって走っている。 あまりにのんびり走るものだから、車内過ごす時間は少々冗長に感じられた。 聞き分けの良い蒼星石であればゆっくり会話でもしていればきっと満足してくれるのだろうが、 姉の翠星石と来たら景色を眺めるのに飽きたと見えると、持ってきたトランプを取り出して、 俺と蒼星石に自分の退屈凌ぎに付き合えと強要するのである。 蒼星石は聞き分けがいいものだから翠星石のワガママをすんなりと聞き入れているが、俺としては面白くない。 「どこかの誰かさんに仕事邪魔されて、まともに寝れてなかったんだから休ませてくれよ…」 こんな文句の一つも言いたくなったが、翠星石の奥で蒼星石が申し訳なさそうな表情を見せているのに気付いた。 仕事を無理したことを愚痴ってしまえば蒼星石がまた自虐に走りか...
  • Amor vittorioso2
    俺と蒼星石との旅行になぜ翠星石がついて来てしまっているかについて説明するには、 時間を旅行に行く二日ほど前にまで巻き戻さなければならない。 蒼星石と二人で旅行に行くためにはいくつかの試練があると前に少し話したが、 その第一関門である蒼星石を旅行に誘い出すことについては成功したので、 残る旅行までの試練について俺は策を講ずることに一週間ほど時間を費やした。 試練の一つめは、蒼星石がこの世の中においてあまりに目立ちすぎるということだ。 一見して蒼星石がドールであると気付くことはないとは思うものの、その出で立ちは現代日本に不釣り合いすぎる。 まずは明らかに服装が世間から目立ちすぎている。服装を変えればいいのだろうが球体関節を隠せる服は数が限られている。 これについては金糸雀のマスターが服飾に詳しいという話を聞いていたので後日聞きにいけばいいだろうと楽観した。 さらに...
  • 蒼と行く2泊3日の旅!壱
    蒼と行く2泊3日の旅:壱 蒼「マ、マスター?大丈夫?重かったら降ろしてくれてもいいんだよ?」 俺の腕の中の質素な服に身を包んだ蒼が心配そうに聞いてくる だが俺は全力ダッシュをやめるわけにはいかなかった マ「いやいや全然、よ、余裕、よ!む、むしろ・・はぁっ腕の中に蒼を抱いてるから・・げほっ い、いつ、いつもより!は、はや!はやく!走れるっ!ぜ!」 何を隠そう今日は旅行当日 しかし!昨晩楽しみで眠れなかった俺は寝坊をしてしまったわけだ! そして電車もあと数分で行かねば間に合わないので今こうして全力で走っている っていうか流石にヤバいと思って目覚まし時計セットしたのになぁ・・ なんで鳴らなかったんだろ? 蒼「ごめんね、僕がもっと早く走れたら・・」 蒼がしゅんとしてしまった 今朝出発の時さすがに全力で走る俺にはついてこれないだろうと...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス~:マスター視点
     マ「温泉旅行、ですか?」   渡されたプリントに軽く目を通す。  み「そう、ネットの『人形同好会』のオフ会で旅行に行くのよ。」  マ「費用は安いみたいですけど・・・また変な時期にやるんですね。」  み「そうなのよ。せっかく新入りさんが小規模のツアーを利用して企画してくれたんだけど、    ツアーの日程が悪かったせいもあって思いのほか人が集まらなくって。参加者を集めたいのよ。」  マ「はあ、そういう事ですか。」   呼び出されて来てみると、既に真紅に翠星石も来ていた。  翠「ところで蒼星石はどうしたですか?」  マ「なんか夕飯の仕度だか下ごしらえだかで手が離せないから少し遅れるってさ。」  翠「そうですか、それは好都ご・・・いや、お気の毒様・・・いやいや、残念ですねえ・・・くひひひ。」  マ「?まあ、もうすぐ来るとは思うからもうちょっと待っていてよ。」   翠星石の...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス美人女将はアリスの夢を見るか(仮題)
      電話が鳴った。  マ「はい、はいはい・・・ええ、構いませんけど。今から?・・・いや、大丈夫ですよ。」   手短に話が済まされ電話が切られる。  蒼「なんだったの?」  マ「みっちゃんさんが二人で来てくれって。なんかみんなでやりたい事があるとかでその相談だとか。」  蒼「今からって言ってたよね。」  マ「うん、そう言われた。」  蒼「じゃあマスターは先に行ってて。僕はまだお夕飯の下ごしらえがあるから。」  マ「少し遅くなるって連絡を入れておいて、後から二人でフィールドで行く?」  蒼「うーん、たぶんマスターが一人で行ってくれた方が早いし・・・急ぎの用みたいだしね。」  マ「それもそうか。じゃあ先に行っているよ。」  蒼「うん、たぶん三十分くらい遅れて僕も着くから。」 蒼星石視点 (以下、時系列上では先だがネタバレ要素あり) ...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス三日目(肆)
    ←前回へ   桜花さんは言葉に詰まってしまっている。  マ「桜花さん、もう観念してください。それなりに考えた嘘が破れたんです。即興で取り繕ってもボロが出るだけですよ。」  黒「じゃ、じゃあこの件はもう終わりという事で・・・」  マ「いいえ、違います。」  山「そうよ、あなたの疑惑だってまだ晴れていないんだから!」  黒「わ、私がそんな事をして何の得が・・・」  マ「昨日自分が襲われたのが桜花さんの狂言だという可能性に気付いて、桜花さんの人形を調べさせていただきました。    草笛さんの連れのジュンちゃんが直したのをお借りしてね。そうしたら、変なところがあったんです。」  黒「!!」  み「変なところ?」  マ「ズタズタに切り裂かれた体のうち、腹部には元々スペースがあったそうなんです。ちょうど何か収納できそうな。」  ジ「ボロボロになっていたんですが、そこだけ...
  • 蒼と行く2泊3日の旅!序
    身にしみるように冷たい風が吹く季節も終わりを告げ 服装も軽くなってきた頃 俺は手の中にあるそいつを見ながら震えていた マ「こ、これは・・!」 マ「ただいまー!」 俺が弾むような気持ちでドアを開くと ぱたぱたと足音を立てながら蒼星石がやってきた 蒼「おかえりなさい、マスター。」 ああ、なんて眩しい笑顔だろう そりゃこんな顔を見たら疲れなんてどこかに吹っ飛んで顔も緩むさ 蒼「今日もお仕事お疲れ様です。」 蒼星石は小さな手を差し出し俺のカバンを受け取った マ「と、そうだ忘れるところだった今日はお土産があるんだ。」 蒼が首をかしげる ふふ・・その無表情を感嘆と歓喜の色に染めてやろう マ「あ、最初に言っておく!俺はかーなーり今日から連休だ!」 蒼「は、はぁ。」 どうやら蒼は俺の高いテンションに...
  • スノーレジャー その1
       ガタン…ゴトン…    早朝。ここは列車の中。    いつだったか蒼星石のマスターが買ってきた地味な服を着込んだドール五体と、    それぞれ私服に身を包んだミーディアム達が各自、めいめいに車両座席に座っている。 マ:「くかーくかーくかー……」 翠:「無防備な姿晒して眠りこけてますねぇ」 蒼:「マスター、この日のために無理やりお仕事終わらせてきたんだって。    徹夜続きだったから、疲れてるのも無理ないよ」 マ:「くうーくうーくうー……」    蒼星石のマスターは、気持ちよさそうに座席で眠りこけている。    対面座席に座る翠星石がマスターにチョッカイを出そうとしたが    蒼星石に睨まれて慌てて手を引っ込めた。 金:「みっちゃん、あとどれぐらいで着くかしら?」 み:「ま~だまだよ。あと三時間てとこかな」    みな朝一番の列車に乗り込むため、早起...
  • 双子と俺の生活 ~夜~
    金糸雀の提案した茶会から帰宅した二人 翠「真紅たちは真紅たちでいろいろ大変そうですねぇ」 蒼「ジュン君には巴さんがいるからね」 翠「はぁ・・・大変な姉妹ですね、まったく・・・」 蒼「そうだね・・・」 男「ただいまー。どこへ行くか決まった?」 双子「・・・プッ」 双子「アハハハハ!!」 男「・・・ん?」 蒼「あっあの。ごめんなさい」ヒイヒイwww 翠「な~に悩んでたんでしょうね私達は」クスクスwww 男「なんだい?悩み事かい?」 翠「お前にはかんけーねーことですよwねえ蒼星石ww」 蒼「う~んwそうだねww」 男「ま、いいや。さて今日のご飯はなんですかなと」 双子「あっ」 二人は自分達がつい夢中で桜田家で遊んでいてご飯を作ることを忘れていた。 結局ピザを注文し、旅行先を三人で決めながらピザをたべ、三人で片づけをし、三人で寝る準備をし...
  • 俺と双子の生活 ~夜~
    金糸雀の提案した茶会から帰宅した二人 翠「真紅たちは真紅たちでいろいろ大変そうですねぇ」 蒼「ジュン君には巴さんがいるからね」 翠「はぁ・・・大変な姉妹ですね、まったく・・・」 蒼「そうだね・・・」 男「ただいまー。どこへ行くか決まった?」 双子「・・・プッ」 双子「アハハハハ!!」 男「・・・ん?」 蒼「あっあの。ごめんなさい」ヒイヒイwww 翠「な~に悩んでたんでしょうね私達は」クスクスwww 男「なんだい?悩み事かい?」 翠「お前にはかんけーねーことですよwねえ蒼星石ww」 蒼「う~んwそうだねww」 男「ま、いいや。さて今日のご飯はなんですかなと」 双子「あっ」 二人は自分達がつい夢中で桜田家で遊んでいてご飯を作ることを忘れていた。 結局ピザを注文し、旅行先を三人で決めながらピザをたべ、三人で片づけをし、三人で寝る準備をし...
  • 蒼星石とゴーイングテューキョート!!(前編)
    カワイイデスーネ!! この話のマスターは日本文化に興味のあるアメリカ人ってことでお願いします。 タイトル「蒼星石とゴーイングテューキョート!!(前編)」 ハイ、日本のエブリワン。今私は日本文化に非常に興味津々インキンデス。それで今度の休みを利用して日本に行きマスオサン。 取り寄せた色々なパンフレットを見て何処に行こうか迷ってます。クサツ、ザオウ、キヌガワ、キョート。色々あって迷うネ。 この日の為に日本の食べ物にも慣れましたYO。ウメボシ、ベリグーね。NATTOはスメルがバッドで今一ネ。ウニューオイチイ。 「トーテーテキ、何処にイルノかね。トーテーテキ」 「蒼星石ですよ。マスター。無理せずラピスラズリって呼んでください」 彼女、トーテーテキ。何でも私と契約する前までは日本で暮らしていたらしいです。時折日本の話をしてくれますよ。 でも私のイメ...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス一日目(弐)蒼星石視点
    前回へ   鞄の中、揺られながら僕たちの旅行が始まる。   こんな風にみんなで出かける事自体も珍しいし、マスターと一緒に遠出、それも泊りがけでというのなんて初めてだ。   暗闇の中、どんな事が待ってるのだろうと胸を膨らませていた。   すると鞄がそっと開けられて、なにやら知らない男の人に見せられた。   ちょっと恥ずかしいがどうやら人形を持っているかの確認が要るらしかった。  マ「あ、運転手さんこんにち・・・わっ!?」  白「おや、その人形?・・・って、あなた・・・」   運転席に座っていたのはラプラスだった。  マ「しーっ、しーっ!!」  白「何やら面白い事をやってるみたいッスね。」  蒼「まさか、今回の旅行も君が一枚噛んでるのかい?」   だとしたら、参加者が6名というのにも意味があるのかもしれない。   ・・・もしも持ち寄られる人形というのがすべてロ...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス一日目(参)
    ←前回(マスター視点)へ ←前回(蒼星石視点)へ   車を降りて辺りをうろついてみる。   建物の裏手の方に休憩用の椅子とテーブルが設置されていた。   見晴らしも良い場所なのに穴場なのか人気もない、理想的なロケーションだった。  マ「ここがいいね。」   二人で食べるために朝一緒に作ったお弁当を開く。  マ「はい、おしぼりをどうぞ。」   紙のおしぼりを取り出して手を拭く。  蒼「マスター、いくらなんでもさっきのさ・・・。」  マ「あ・・・ごめん、あんな風にムキになっちゃって。    恥ずかしながら・・・なんでか分からないけど絶対に渡したくないって気持ちになっちゃって。」  蒼「・・・それはむしろ嬉しいんだけどさ、手だけでなくおで・・・。」   ガサッ・・・  マ「しっ!誰か来た。話は後でね。」  梅「あ・・・青木さん。奇遇ですね。」  マ「桜花さ...
  • 蒼と行く2泊3日の旅!伍
    蒼と行く2泊3日の旅!:伍 ヒロくんは- 2度と地上へは戻れなかった…。 竜巻に吹き飛ばされ木にひっかかり 永遠に木の上をさまようのだ。 そして死にたいと思っても死ねないので ―そのうちヒロくんは考えるのをやめた。 DQN②「多分俺らのこと覚えてる奴なんて居ないよヒロくん!」 DQN③「これじゃスレ違いだと思われちまいますよ!」 ヒロくんを木からおろしながら言うDQN2人組 DQN①「ちくしょう・・あのガキども!このヒロさまにこんな真似をしやがるとは・・」 土ぼこりを払いながら言うヒロくん DQN②「いやでもやばいよヒロくん、あいつらはマジヤバいよ、パネェよ。」 DQN③「そうっすよ、人間じゃねぇっすよあんなん!」 2人が必死で抗議する DQN①「バーローお前大体お前らお前あいつら目の前にしてお前...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス二日目(伍)蒼星石視点
    ←前回へ   大急ぎでマスターのところへと向かう。   ここの浴場は露天風呂だそうだから他に人が居なければ話くらい出来るはずだ。   宿泊客の数から言っても今の時間にそうそう利用者が居るとは思えない。   とにかく今は一刻も早くマスターのもとへと行かなくては。   やっと浴場に着いた。   誰かに見つからないように注意しつつ上空から様子を窺う。   湯煙のせいであまり視界が利かないのが厄介だ。  蒼「洗い場の方は誰もいないみたいだな・・・。」   次に湯船の方へと目を移す。   思ったとおりほとんど誰もいない。  蒼「おかしいな、誰もいないみたいだ。うーん・・・ひょっとしたらもう上がっちゃったのかな?」   もう一度だけ一通り確認して帰ろうと思っていたら端っこの方に人影を見つけた。  蒼「あんな隅の方で・・・そんなに滅入ってるのかな。」   だ...
  • 『今』という時間
    マ「やっべー、急いで帰らないとな。」 俺は自宅へと早足で歩き出した。 この3連休中は実家から呼び出しがかかって帰省していたのだ。 なんでも、台風が来る前に果実の収穫をしたかったのだが人手が足りなかったら しい。 マ「蒼星石は大丈夫かなぁ・・・。」 いつもならば柴崎さんのお宅に蒼星石を預けるのだが、今回は違っていた。 柴崎さん夫婦は町内会で旅行に出かけるので蒼星石は預かれないとのことだった 。 そのため、蒼星石はこの3連休を一人で過ごしていたのだ。 マ「ただい…」 蒼「ますたぁー!さびしかったよぉー」 そういって蒼星石が俺に抱きついてくる。 マ「ごめんごめん、本当はもう少し早く帰ってきたかったんだけど、台風の影響 で電車が遅れちゃってね。」 マ「それよりも蒼星石一人で大丈夫だったか?」 蒼「日中は翠星石たちの所に行ってたから大丈夫だったけど、夜は一人ぼっちで ...
  • 選択肢
    マ「あー、いい湯だった。」   夏のお風呂は寒い冬のそれとはまた違った良さがある。   日中に散々かいた汗を流してさっぱりとする気持ちよさは他では味わえない。   さて、入浴も済んだし、後は寝るばかりである。   それまでを蒼星石と二人きりで過ごすのは一日の最後にして最高の時間だ。 マ「蒼星石今夜時間ある?」 蒼「特に用事はないよ。」 マ「じゃあ今から二人で遊ぼうか。」 蒼「うん。」   笑顔でそう言ってくれる。こちらが付き合わせてしまってるのに喜んでくれているのが嬉しい。 マ「じゃあ、準備をするからちょっと待ってて。」   各部屋をまわって、窓とカーテンを閉める。 マ「じゃあ電気を消すね。」 蒼「何をするの?真っ暗になっちゃうよ。」 マ「うん、真っ暗闇のほうが気分が出るからね。」 蒼「暗闇で…何をするのさ?」 マ「初めてだったらちょっと怖い事かもね。」 ...
  • 夢中
    ……ここはどこだろう? 気がつくと僕は見知らぬ場所にいた。混雑する街、雑踏の中に。でも、誰も僕に気付いていない。 立ち並ぶ建物にも脇を過ぎ去っていく人々にも、リアリティーがない。まるで作り物のようだ。 雑踏を抜け、人気の少ない所に向かうと、見慣れた姿が目に入った。マスターだ。 ああそうか、ここはマスターの夢の中、記憶の世界。 マスターはいつものスーツ姿じゃない。顔つきも少し幼い……学生の頃の夢なのかな? 僕と出会う前のマスター……そう思うと、好奇心が首をもたげてきた。過去をのぞき見る後ろめたさを 押しのけるように。 マスターは誰かと歩いている。女の人?僕の知らない人。とても楽しそう。僕の知らないマスターの顔。 あんな笑顔、僕に見せてくれたことはあっただろうか。 いや、たとえあったとしても、僕じゃない人に、僕以外の女の人に、あんな顔を見せるなんてこと自体…… ...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス三日目(壱)
    ←前回へ   「蒼星石、旅行ももう終わりだね。あっという間だったね。」   そんな事を言いながら部屋から出てきた。   ありがたい事にどうやら一人きりのようだ。   今回の参加者の中で可能性があるのはもはやあいつだけだ。   残された時間はごく僅かだが出来ればなんとかしておきたい。   バスに乗り込んでしまえばもうチャンスは無いのだ。   不思議な事に移動する先はフロントの方ではない。   とりあえずばれないように後をつける。   「ごめんねー、バスの中で喉が渇いた時用にジュースを買っておきたいんだ。」   何が楽しいのか、さっきから満面の笑みでしきりに物言わぬ人形に話しかけている。   「そうだね、水筒を用意しておけばお茶を入れられて安上がりだったのにね。」   まるで人形が何か受け答えでもしたかのような口ぶりで話す。   そんな事をする意味が分からない...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス一日目(壱)
    前回へ   さて、今日はいよいよ出発の日か・・・。   出かける準備、しないと駄目かな・・・駄目だよな。  蒼「マスター出かける準備できた?」  マ「はぁ・・・まだちょっと終わってない・・・。」  蒼「もう・・・ちゃんとやらないと遅れちゃうよ?」  マ「一つどデカイ心の準備があるんだよ・・・。」  蒼「あっそうか、マスターの準備はみっちゃんさん家に行くまで終わらないんだっけね。」   蒼星石がなにやらニヤニヤしている気がする。  マ「蒼星石まで笑わないでよ。ますます気が進まなくなる・・・。」  蒼「ごめんごめん、でも実際問題そろそろ時間が無くなっちゃうよ?」  マ「そうなんだけどさ・・・。」  蒼「中途半端にしか準備する時間が無いとバレバレでイタイと思うよ?」  マ「う・・・!分かった、もう行こう。蒼星石さん、お願いします。」  蒼「うふふ、OKだよ。...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス二日目(参)
    ←前回へ   買い物から帰ってくると部屋にいたのはジュン君、真紅、翠星石だけだった。  蒼「他の皆は?」  翠「金糸雀と雛苺はちょろちょろして邪魔になりますから追っ払ってやりました。」  真「みっちゃんさんとのりが二人を連れて出かけたのよ。近くの山に行くとか言ってたのだわ。」  マ「はいこれ注文の品。首尾はどう?」  ジ「多分こっちのビスクドールは何とかできると思います。」  真「手や顔の小さなヒビは私が直しておいたわ。あとは体の部分だけだからジュンなら大丈夫よ。」  マ「それは良かった。」  ジ「ただこっちの布製の人形・・・これはきついかも。」  翠「弱音を吐くなですよ。」  蒼「そうだよ。ジュン君だけが頼りなんだから頑張って!」  ジ「ああ、やれるだけやってやるさ。」  マ「ジュン君は本当にすごいな。僕なんかでも何か手伝える事があればいいんだけどね。」...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス二日目(弐)
    ←前回へ  マ「ただいま。」   マスターを先頭に皆が帰ってきた。  翠「一体どういうことですか!誰がこんな事をしでかしやがったですか?」  真「昨夜の時点で既に事件は起こっていたのよね。なんで黙っていたのかしら?」  雛「これからどうなるのー?」   それを姉妹達が質問攻めにする。   簡単に事情を聞かされ、僕らは部屋に待機していることになった。   皆その話題には触れずにいたがやはり気になっていたのだろう。   それらの質問を受け、マスターが代表で説明をする。   簡単に言うとこんな感じだった。   昨夜、何者かによって桜花さんの人形であるエリザベスがズタズタにされた事   そして今朝、山田さんの人形のキャサリンも同様の被害に遭った事   桜花さんは最近ストーカーに悩まされており、昨日の件は置き引きも含めそれと関係があるかもしれない...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス一日目(陸)
    ←前回へ  マ「あの・・・これは一体?」  山「私にも・・・分かりません。ただ帰ってきたら入り口のところに・・・。」   どうやらかなりのショックを受けているようだった。   会ったばかりだが同好の士がこんな目に遭ったのだから当然だろう。   近くでうずくまっている桜花さんの方に目を向ける。  梅「私の・・・エリザベスが・・・。」   どこか呆けたようにそう言った。   無理もない、大切にしていたはずの人形がこんな無残な姿で発見されたのだから。   布製のかわいらしい人形は今や綿を撒き散らしぼろくずの様になってしまっている。  み「ひどい、なぜこんな事・・・。」  マ「その子はさっき連れてきてませんでしたよね。部屋に置いておいたんですか?」  梅「ええ。」  み「じゃあ空き巣に入られたって事!?」  梅「そうでしょうね。ただ、部屋の鍵は忘れ物をして慌てて...
  • 雑談室ログ8
    管理人さんどうも有難うございました、暫く試してみます -- CATV (2008-02-11 21 23 21) ちっ・・・やられたか・・・ -- サイコゼットン (2008-02-11 21 43 01) これは俺も誤算だった。まあいい。またしばらく、様子を見るとしよう・・・ -- サイコバルタン (2008-02-11 21 44 34) 新雑談室でも蒼星石の可愛さは異常だよ〜☆ -- 名無しさん (2008-02-12 10 51 27) 蒼星石は最高です -- 名無しさん (2008-02-12 19 18 54) 蒼星石にちゅっちゅしたいよー -- 名無しさん (2008-02-15 10 46 51) おれもしたいよ~ -- CATV (2008-02-15 23 33 00) むしろしたくない奴がいるだろうか!いなぁ~いッ! -- ...
  • 温泉 inGW
    このGW、俺は蒼星石と温泉ホテルへ行く事にした。 今はそのホテルへ向かい、海岸沿いを走っているところで、 後部座席に座った蒼星石はさっきから海を眺め続けている。 「マスター、窓開けてもいい?」 「いいけど、飛ぶから帽子は取っとけよ。」 蒼星石が帽子を外すのを確認してから、俺は窓を開けてやった。 「マスター、潮風が気持ちいいよ。」 「そうだな、お、そろそろホテルが見えてきたぞ。」 いよいよ目的のホテルが近付いて来た事を教えると、 「えっ?どこどこ?」 蒼星石は身を乗り出し、俺に顔を近づけて訊いてきた。 「ほら、正面の大きい建物。」 「あれがそうなの?じゃあ急ごうよマスター!」 「分かったけど、もう少ししたら鞄に入ってくれよ。」 予約は俺一人だけなので、蒼星石は鞄に入ってもらう。 それから少ししてホテルに到着した、鞄と普通の荷物を持ち...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス一日目(弐)マスター視点
    前回へ   人の目が全て自分に向いているのではないかという錯覚と戦いながら集合場所へと赴く。   既にマイクロバスが待機していた。良かった、これでもう人目を意識せずにすみそうだ。   「あ、あ・・・あの!こんにちわ・・・。私今回のツアーを担当いたします黒崎です。よ、よろしくお願いします。」   ごくごく簡単な割にやけにたどたどしい自己紹介の後、今回のツアーの案内と説明が始まる。   どうやら自分たちが一番早く着いたらしい。車に乗り込む前に簡単な手続きを行う。   なんでも人形が参加証の代わりらしい。なるべく目立たぬように蒼星石を外へ出して見せると名前を申告する。   しかし、少人数だしまず外部の人は紛れ込まないだろうが何とも言えない不安は残る。   名前もさっき自己申告しただけだし、なんともアバウトなツアーだ。  マ「あ、運転手さんこんにち・・・わっ!?」  白...
  • 蒼と行く2泊3日の旅!序裏
    蒼と行く2泊3日の旅:序裏 諸君 私は蒼星石のマスターが嫌いですぅ 諸君 私は蒼星石のマスターが大嫌いですぅ 声が嫌いですぅ 顔が嫌いですぅ 髪型が嫌いですぅ 身体が嫌いですぅ 名前が嫌いですぅ ヘラヘラしてるのが嫌いですぅ ナヨナヨしてるのが嫌いですぅ 男らしくないのが嫌いですぅ 蒼星石と仲が良いところが嫌いですぅ 平原で 街道で 塹壕で 草原で 凍土で 砂漠で 海上で 空中で 泥中で 湿原で この地上に存在するありとあらゆるマスターが大嫌いですぅ 蒼星石と笑うマスターの向こう脛を轟音と共に蹴り上げるのが好きですぅ 足から吊るされた蒼星石のマスターの顔面にハリセンを叩き込み情けない声を出す時など心がおどるですぅ 諸君 私は戦争を地獄の様な戦争を望んでいるですぅ 諸君 私に付き従う薔薇乙女諸君 君達は一体何を望...
  • 端午の節句?
      連休初日、家でのんびりしていると翠星石たちが遊びに来た。   今日は雛苺や金糸雀、真紅までもが連れ立ってる。  マ「お茶入れたよ。おやつにしようか。」   みんなでおやつを食べて駄弁っているといきなり雛苺が言った。  雛「ねえねえ、金糸雀のお名前って漢字でどう書くの?」  金「黄金の『金』、お裁縫なんかの『糸』、鳥の『雀』かしら。」  翠「黄金ですか!なんだかゴールデンでゴージャスですね!!」  真「ゴールデンといえば、何かを思い出すわね。」   一同が揃って視線をこちらに向ける。   練習してきたようだがはっきり言ってさっきからとってもわざとらしい。  蒼「何か・・・求められてるみたいだよ?」  マ「あのさ、わざわざ小芝居しなくてもいいから、単刀直入にどうぞ。」   その言葉に一同が顔を合わせる。   そして代表して翠星石...
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