蒼星石とお話@Wiki内検索 / 「浅慮の代償」で検索した結果

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  • 浅慮の代償
    ガキィッ キィンッ! 激しい攻撃の応酬が続いている。 戦ってるのは蒼星石と、ローゼンメイデン第一ドールの水銀燈とかいう人形との事だ。 その舞台はnのフィールドではなく、俺の家の裏山となっている。 今、俺はアリスゲームの真っ只中にいた。 ちょっと前、家で蒼星石の家事を見ながら麦茶を啜ってると、どこからか黒い羽根がヒラヒラと舞って来た。 なんだこの羽根?・・とか思ってるとそれを見た蒼星石の顔が一変した。 洗濯物を放り投げ、俺に猛進してくる蒼星石。 ハハハ、昼間っから積極的だn・・ 「マスター危ない!」 ドン、と俺を突き飛ばす蒼星石。 「ぐぇっ」 ぐぇっ。いきなりなにすんだろうかこの子は。 「ちょ、ちょっと落ち着k」 カカカカカカカッ 何かが風を切る音と共に、それまで俺が座っていた場所に次々と突き刺さる。 とりあえず当たったら俺は血だるまになりそうな気がし...
  • SS3
    ...翠星石に気をつけて 浅慮の代償 マスターの先見 ドーピングコンソメ蒼星石 ハッピーバースデー 紫陽花と午後 未来から来た薔薇乙女人形 向日葵の季節 双子と高原 寂しさの雨 抹茶宇治金時の約束 お留守番
  • 別離
    そして時は208年・・・呉に最大の危機が迫っていた。 中原を掌中に収めた曹操が、呉に南下して来たのだ。 呉の中には降伏論を唱える者が多数だった。 しかし周瑜は、何か打破の糸口は必ずあると思い、それを探していた・・・ 周瑜「大軍と言えど必ず打破する方法がある・・・しかし・・・」 蒼「お茶が入りましたよ、マスター」 周瑜「あぁ、すまない」 蒼「顔色が悪いですよ・・・」 周瑜「ここ数日、考え詰めだからな・・・」 蒼「慣れない事すると、体に悪いですよ」 周瑜「そうだな・・・!! そうか!!」 蒼「どうしました?」 周瑜「蒼星石、よく言ってくれた! お前の一言で曹操軍を打破する糸口が見えたぞ!!」 そう言うと周瑜は、部屋を飛び出し宮殿に駆けていった。 蒼「どうしたんだろ、マスター・・・」 陸遜「貴方の一言が、提督殿の迷いを吹き飛ばしたんですよ」 ...
  • 雨の週末
    一週間において土曜日が最も明日への希望が溢れている曜日だと確信している男、俺。 そういうわけで今日明日にかけて蒼星石と遠出を決め込んでいたのだが、週末のこの雷混じりの大雨。残念ながらそれは延期となってしまった。 俺が天気にも気を掛けていればなぁ・・ せめて軽いドライブにでも、と思ったが時間を追うごとに強くなる雨。外出するのはあまりよろしくは無い。 しかも日曜日も大雨と来た。 突如俺と蒼星石の前に落ちてきた『暇をもてあます』という状況。 で、俺達は何をしているかというと 「ロイヤルフラッシュ。マスターは?」 「・・・ツーペアです」 大人しく家でトランプと洒落込んでいた。 「もう・・マスターってば本当にポーカー弱いんだね・・飽きてきちゃったよ、僕」 ぬ。何だか言葉が刺々しく聞こえてくる。 やはり蒼星石も出掛けられなくて不機嫌なのかな。 と言うか十戦位して蒼星石...
  • normal
    「レバニラ・・・」 目を開けると、そこにはレバニラじゃなくて白い天井が見えた。 「あっ!マスター!意識、取り戻したんだね!」 うおっまぶs・・・じゃなくて可愛い蒼星石が俺の隣にいた。 「よかったぁ・・本当によかったぁ・・」 蒼星石ったら目を赤く腫らしている。泣いていたのか? 「ああ、もう大丈夫だ。もう心配ないよ」 くしゃくしゃと蒼星石の頭をなでる俺。 「えへへ・・マスター、くすぐったいよ」 ああもう、いじらしいなあ その後の医師の簡単な診察の結果、このまま行けば退院は近いとの事だ。 とりあえず大したことなくてよかったよかった。 「ところで蒼、あの後水銀燈はどうしたんだ?」 「ああ、それはね・・」 と言って病室の外にでる蒼星石。ん?まったく話が読めないぞ。 「さあ来るんだ」 「はいぃ・・」 ドアから戻ってきたのは蒼星石ともう一人・・ 「す、...
  • 番外編1Contrappunto bestiale alla mente
    昔話ばかりしていてもつまらないので最近の話でもしようか。 俺が今何歳かなんて些細な話だ。特に歳を取らないドールズを相手にしていると自分ばかり年齢を取るのがまったくもって嫌になってしまう。 15歳の頃から蒼星石と暮らしてきた俺もこんな年齢となってしまってはも、若者としていられる時間は長くはない。 若さとは自信である。 もうすぐ若さを失う俺は、それでもなお少女であり続ける蒼星石を目の前にして、今までのように振る舞えるだろうか。 彼女は俺の若さのすべてを一番近いところで見続けてきた。俗っぽい言い方をすれば、蒼星石は俺が一番カッコイイ時間を全部知っていてくれるんだ。 皮肉なものである。母とまで見た彼女に今度は老いの姿を晒さなければならないのだから。 やれやれ…自信を失いかけていること自体が若さを失いかけている証明みたいではないか。 そういえば今日しようと思っていた翠星石との先日の会...
  • 自作自演
     勉強を一段落させたある日の夕方。俺は舐めることさえままならないブラックコーヒーにミルクを加えた。 こうすることでカルシウムも摂取できるし、また眠気覚ましにもなる画期的なコーヒーの飲み方である。別に ブラックコーヒーが飲めない言い訳をしているわけではない。  高貴あふれるチェアー、ではなくパソコンのデスクの前に配備されている安物の椅子に腰掛ける。その細い足 がギシッ、と危機感を多少感じさせる音を立てた。そして左足のふくらはぎを右足の膝に乗せ、足を組み、ミル クコーヒーで満たされたマグカップを手にとろうとしたした瞬間の出来事だった。 「マスター!」 居間と廊下を仕切るガラス戸を勢いよく開き、蒼星石が入ってきた。蒼星石はnのフィールドを通じ、指定の場 所で茶会に出席していたはずだ。蒼星石の話だとメンバーは他のドールズらしい。 「どうした?伝えたい内容を三行でよろしく。」 俺...
  • 双子と俺の生活 ~お話~
    蒼「ではマスター行ってきますね」 男「おう。柴崎さんの家か」 翠「今日は泊まってくるですからね。人間もバイト終わるの遅いですからちょうどいいですぅ」 男「すまんね。あんな時間にシフトが入るとは。柴崎さん夫婦によろしく」 金「チャンス到来かしらピチカート。それじゃいくかしら」 男の夢を覗いてから数日が経っていた。ここ数日間の二人はずっとご機嫌だった。 ただし、金糸雀の配慮のおかげで。 男「さて、久々に自分で昼飯作るかな。それにしても暇だ・・・」 そこへ金糸雀が鏡からやってきた。 男「おぉ!?」 金「はじめまして。翠星石と蒼星石のマスターさん。私はローゼンメイデンの第二ドール、金糸雀 かしら」 男「これはどうも。んん~、第二ってことは二人のお姉さんにあたるのかな?」 金「まあそういうことになるかしら。さて、マスターさん。今日はあなたにち...
  • 七五三
     マ「ええ、はいはい、分かりました。それでは十五日に。ええ。こちらこそお願いします。」  蒼「ただいま。」   マスターが電話で話をしているところに蒼星石が帰ってくる。   それに気づいたマスターが電話したまま目線だけ向けると首を縦に振って迎えの意思を表す。  マ「いえ、それではよろしくお願いします。はい、失礼します。」   手短に話を終わらせると電話を切る。  マ「おかえりなさい、蒼星石。」  蒼「ただいま帰りました、マスター。」  マ「ところでさ、急な話で悪いんだけど今度の十五日にお出かけしない?」  蒼「えっ、どうしてですか?」  マ「ちょっとしたイベントがある日なんだ。こっちはもうその日は休んじゃうことにはなったんだけど。」  蒼「あの、ごめんなさい。」  マ「あらら、無理?」  蒼「その日は、おじいさん達と七五三に行くことになって。」  マ「先約がある...
  • 親愛なる翠星石へ(鬱注意)
    親愛なる翠星石へ。 今回の事件の終焉におめでとう。君がこれを読むときは、 おそらく僕はもう動いてはいないだろう。 だから、さよならの代わりに聞いて欲しい。 翠星石、いいかい、決して誰も恨まないで。 僕、思うんだ。アリスゲームで戦う事も、戦わない事も、 最初はお父様やマスター、他の姉妹達…大切な人を思う気持ちから生まれたんだって。 悲しいことに、思いは時として相手に届かず、 愛が憎しみに姿を変えることもあるだろう。 そんなときは、皆で楽しく笑い合ってたころを思い出して欲しい。 例えとてもとても短い間でも、戦いを忘れて過ごせたあのころを。 どうか、生き続けて、翠星石。 傷つくことを怖れず、真っ直ぐに人や他の姉妹達を愛して。 君の妹で、本当に幸せだった。 第4ドール蒼星石、永遠に姉 翠星石の心とともに。
  • 大切なお人形3
    私は眠っている孫に毛布を被せ、自室に戻り蒼星石の元へと歩んだ 「蒼星石・・○○が君の代わりになってくれるって言ってくれたけど、代わりなんて誰にも出来ない・・・【君は君】、【○○は○○】・・・代わりになんて出来ないんだよな」 もし再び君のマスターになれた時は─ 二度と君を離したりしない・・・ "でも" その"もしも"は ─来なかった─ ー病院ー 「おじいちゃん!おじいちゃん!!」 「僕ちょっと下がって! 先生!患者の脈拍.心拍数共に弱くなってます!」 孫は看護婦から私から遠ざけられながらも泣きながら私を呼ぶ ○○・・ごめんなぁ─おじいちゃんはもう・...
  • カレー事件簿
    マ「ふぅ…やっと課題が終わったぜ…」   学校の課題を終え床に倒れこむ   辺りを見回すともう辺り一面が橙色で包まれていた マ「もうこんな時間か…課題に力入れすぎて全然気が付かなかった…」   橙色の景色を眺め物思いに耽っていると   鼻をツンと刺激するカレーの独特の香ばしい香りが台所から漂って来た。   その香ばしい香りに釣られ台所に顔を出す俺 マ「おっ今夜はカレーか」 蒼「うん、それよりマスター、学校の課題は終わったのですか?」 マ「おかげさまでバッチリと、それより何か手伝える事はある?」 蒼「そうだね…じゃあお皿を出しておいてもらえるかな?」 マ「そんな事で良いの?」 蒼「もうカレー自体は出来上がってるからね、後は弱火で煮込むだけだよ」 マ「そっか、じゃあ皿を並べて待っておくね」   そして俺は蒼星石に指示された場所に皿を置き...
  • 大切なお人形2
    孫は少し不機嫌そうに「ちぇ」と応えふてくされる 「おやおや、その位でふてくされるんじゃないよ」 と私は微笑みながら孫の頭を撫でながら話す 「うー・・・あ!」 孫はうめき声をあげた後何か思い浮かべたような表情になり「おじいちゃんは、そうせいせきが動かなくなった時悲しかったぁー?」 と訪ねてきた 「・・あぁ・・・言葉に表せないほどの悲しみだよ・・・ 当時の私は蒼星石が居ない生活なんて考えられなかったからねぇ───それがいとも簡単に崩れ去ってしまった───・・・」 「自分は無力でなんて弱いんだろうと自分で自分を怨んだよ・・・」 私はあのときの気持ちを孫に語っていたら 「おじいちゃん・・・」 孫はいつの間にか大きな瞳に涙を潤ませながら私の話を聞いていた 「お前が泣かなくてもいいんだよ・・」 「だっ・・・て・・可哀想なんだもん・・ッグ・・」 「お前は優しいねぇ──まる...
  • さくらんぼ結べた?
    さくらんぼが小さな口の中に入る。 控えめに動く顎にあわせて口内に広がる果汁に、蒼星石は顔をほころばせた。 「んっ美味しいね。」 彼女の笑顔に買ったかいがあった、とマスター。 自分の頬が緩むのを感じながら、彼もさくらんぼを1つ口に入れる。 口から飛び出すヘタを引きちぎろうとしたところで、それを制止するように蒼星石がマスターに話しをふった。 「知ってる…?さくらんぼのヘタ、口の中で結べる人って…キス上手なんだってさ…」 「聞いた事あるな」 「やってみる?」 じっと見つめる蒼星石に、マスターは答えの代わりにヘタを口に押し込む。 それを見て蒼星石は、種を吐き出すと、新しいさくらんぼを口に含んだ。 舌で曲げる、口蓋に押し当る、歯で噛み締めて固定する。 さくらんぼのヘタが結べたら、絶妙な舌テクニックを持つことになるな、 キスが上手なわけだ、とマスターは考える。 黙々とあごを...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス~:マスター視点
     マ「温泉旅行、ですか?」   渡されたプリントに軽く目を通す。  み「そう、ネットの『人形同好会』のオフ会で旅行に行くのよ。」  マ「費用は安いみたいですけど・・・また変な時期にやるんですね。」  み「そうなのよ。せっかく新入りさんが小規模のツアーを利用して企画してくれたんだけど、    ツアーの日程が悪かったせいもあって思いのほか人が集まらなくって。参加者を集めたいのよ。」  マ「はあ、そういう事ですか。」   呼び出されて来てみると、既に真紅に翠星石も来ていた。  翠「ところで蒼星石はどうしたですか?」  マ「なんか夕飯の仕度だか下ごしらえだかで手が離せないから少し遅れるってさ。」  翠「そうですか、それは好都ご・・・いや、お気の毒様・・・いやいや、残念ですねえ・・・くひひひ。」  マ「?まあ、もうすぐ来るとは思うからもうちょっと待っていてよ。」   翠星石の...
  • 一つになれたら・上
      闇の中で静かに鞄が開いた。   中からそっと蒼星石が現れる。  蒼「あ・・・マスター起きてたんだ。」   窓辺に座って夜空を見上げていたマスターが蒼星石の方を向いた。  マ「蒼星石も起きたんだね。」   蒼星石がこくりとうなずく。   マスターが再び星空に目を戻す。  蒼「どうしたの?」   いつもとは違う憂いを帯びた表情にそう問いかけた。  マ「ちょっと・・・寂しくなっちゃってね。」   今度は天を仰いだままで言った。  蒼「何かあったの?」   蒼星石もマスターの隣に腰を下ろした。  マ「さっき寝ようとしてたらさ、昔のことを思い出したんだ。」  蒼「昔のことって?」  マ「一緒に過ごした人達との思い出、一緒に遊んだりおしゃべりしたりの楽しい時間、とかかな。」   マスターの言うのがどんな思い出なのかは蒼星石には分からない。   しかしマスターが懐か...
  • 真紅の家出 第二回
     真「それにしても・・・」   真紅と水銀燈の無言のにらみ合いの後、真紅が先に口を開いた。  真「あなたったらあちこちに迷惑をかけてるようね。蒼星石のところにまで出没するなんて。」  銀「やぁっと見つけたわ、真紅ぅ。」  真「・・・・・・。」  蒼「僕に用じゃないみたいだね。」  マ「真紅が狙いなら、やっぱ泊めるメリットないじゃん。」  真「うるさいわね。今はそれどころじゃないでしょ。」   真紅のツインテールが鞭のようにしなる。  マ「あいたぁ!!」  蒼「マスター!!」  銀「そんなお遊びはもうやめなさいよ。」  真「そうね、ウォーミングアップにもならないしね。」  銀「あなたも私と同じ様に・・・苦しめてあげるわぁ!!」   水銀燈が怒りを帯びた声を上げる。   それを受け、真紅がステッキを構えて戦闘体勢に入る。   その瞬...
  • 『今』という時間
    マ「やっべー、急いで帰らないとな。」 俺は自宅へと早足で歩き出した。 この3連休中は実家から呼び出しがかかって帰省していたのだ。 なんでも、台風が来る前に果実の収穫をしたかったのだが人手が足りなかったら しい。 マ「蒼星石は大丈夫かなぁ・・・。」 いつもならば柴崎さんのお宅に蒼星石を預けるのだが、今回は違っていた。 柴崎さん夫婦は町内会で旅行に出かけるので蒼星石は預かれないとのことだった 。 そのため、蒼星石はこの3連休を一人で過ごしていたのだ。 マ「ただい…」 蒼「ますたぁー!さびしかったよぉー」 そういって蒼星石が俺に抱きついてくる。 マ「ごめんごめん、本当はもう少し早く帰ってきたかったんだけど、台風の影響 で電車が遅れちゃってね。」 マ「それよりも蒼星石一人で大丈夫だったか?」 蒼「日中は翠星石たちの所に行ってたから大丈夫だったけど、夜は一人ぼっちで ...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス~:蒼星石視点
     蒼「こんにちは、遅くなっちゃって・・・あれ、マスターは?」   食事の下ごしらえを済ませて大急ぎでフィールド経由でみっちゃんさん宅に駆けつけるもマスターの姿は無い。   その代わりといってはなんだが見慣れぬ女性がいた。比較的長身でロングスカートをはいた長い黒髪の人だ。  真「彼女が蒼星石よ。」   「蒼・・・星石。」   初対面だけどみっちゃんさんの同僚とかだろうか?  蒼「あ、こんにちは。はじめまして。」   「こんにちは・・・。」   しかしそれにしてはごくごく普通に僕ら薔薇乙女の存在を受け入れているようなのが気になるが。  翠「あいつならもう話が済んだから帰ったですよ。」  蒼「ええっ、薄情だなあ・・・。」   「いえ、それは・・・。」   さっきの女の人が手を後ろに回してもじもじとしながら何か言いたげにしている。  金「きっと一秒でも早く蒼星石のところへ...
  • マスターは曹魏の名将のようです。前編
    これは蒼星石が現在のマスターと出会う遥か昔のお話。 時は遡ること一千と数百年。 形骸化した朝廷の権威は最早地に堕ち、それに伴い大規模な農民の反乱が起こった。 その反乱は黄巾の乱と呼ばれる。 そして、その乱を鎮圧するために立ち上がった将の中にその男は居た。 「マスター達はこれからどうされるんですか?」 「ふむ……まずは各地の平定と共に軍備の拡大になるだろうな」 男の名は夏侯元譲。黄巾の鎮圧に乗り出した曹孟徳の配下で筆頭の将である。 「たくさん人が傷ついてしまうんですね……」 「そうだな……だが今手を打たなければ現状は刻一刻と悪くなる。そうなる前に止めねばならん」 「止まるのでしょうか……」 「止まる止まらないではない……止めなければならぬのだ。全ては未来の為に……だから俺は孟徳の下にいる」 そう言って彼は蒼星石の頭...
  • 翠星石と蒼星石のお騒がせラジオ(後編)
    蒼「今日のゲストは、最近人気急上昇中のユニット・(Lucky☆Star)の一員、柊つかささんです!!」 つ「皆さん今晩和・・・えっと、頑張りますので宜しくお願いします。」 蒼「ではここで、フリートークコーナーに入ります。これは、その場に居る人が思う存分本音を吐き出すコーナーです。」 蒼「つかささん、正直僕達、似た者同士な気がするんですよね。」 つ「あ・・・やっぱり蒼星石さんもそう思いますか?」 蒼「だって、翠星石とかがみさん、あまりに似過ぎだと思いませんか?」 つ「私もそう思います。ビジュアルや性格的にあまりにコピーとしか見えません。   お姉ちゃんはすごくツンデレです・・・その辺翠星石さんと近いです。」 蒼「でも正直、かがみさんは翠星石ほど、無茶苦茶な性格では無いと思います。」 つ「正直、私も翠星石さん程の螺子の外れた姉は持ちたく無いですね。」 蒼「(この...
  • 翠星石と蒼星石のお騒がせラジオ(前編)
    蒼「みなさん今晩和。今夜も(翠星石と蒼星石のお騒がせラジオ)の時間がやってまいりました。   パーソナリティは僕、ローゼンメイデンの第4ドール・蒼星石が務めさせて頂きます。」 蒼「えぇ、まず残念なお知らせです。ずっと相方だった翠星石が、あまりの罵りの激しさに苦情が相次ぎ、降板となってしまいました。   翠星石の罵りを期待していた方々、ごめんなさいっ!」 蒼「その代わり、今日はスペシャルゲストをお呼びしております。後程到着の予定です。   さて今夜も皆さんと、楽しい夜を過ごしましょう。」 蒼「たとえ僕だけでも、翠星石と蒼星石のお騒がせラジオ、今夜も始まります!」 Title:翠星石と蒼星石のお騒がせラジオ 蒼「まず最初のお便りは、ラジオネーム・阿部高和さんから・・・」 「や ら な い か」 蒼「・・・」 蒼「勘違いされてる方も多いです...
  • S蒼 ある休日
    title ある休日   ※覚醒の続きですのでまだ見てない方はwikiに載ってますので    先にそちらをご覧下さい   今日は僕がマスターの主人になって始めての休日。   今日はどうやって可愛がってあげようか、その事ばかり頭をめぐる。 蒼「うーん…一日中可愛がってもマンネリ化するしなぁ…そうだ!こうしよう。」   やっと考えがまとまった時ちょうどマスターが入ってきた。 マ「失礼します、ご主人様。」 蒼「どうしたの?奴隷君。」   あれから僕はマスターに二人きりの時は僕の事をご主人様と言うように躾けた、   最初は少し抵抗があったようだが躾けの甲斐あって今では抵抗が全く無いようだ。 マ「あの…今日もして頂けないでしょうか…?」 蒼「くすくす…こんな時間から欲しがるなんていやらしい奴隷君だね」 マ「すいません…」 蒼「...
  • 第4ドール蒼星石の退屈(4)
     梅雨入りの入り口の6月上旬。このころはまだ梅雨のじめじめさを感じさせない天気が続いている。 このまま天気が維持されたら、と俺は窓の外の遥か遠くにある空を眺めながら空想、もとい妄想を張り巡らす。 隣の席では蒼星石がいつもどおり生真面目に先生の話を聞き、それをノートにまとめている。ベクトルがなんだって 言うんだ。そして逆に考えるんだ。数学の代わりに得意科目を勉強すればそれでいい。  俺には時空跳躍能力でもあるのか、妄想している間にチャイムが授業の終了を告げた。休憩時間に入ったクラスは 静寂を打ち破り一気に騒がしくなった。同性同士で会話に華を咲かせたり、宿題忘れた奴が必死でペンを走らせたりしている。 ふいに後ろでガタンッ、と音がする。ああ、なんだっけ。自己紹介で電波を飛ばしまくってた奴だな。そいつは男子生徒の 首根っこを掴んでどこかへ強引へ拉致っていった。なんなんだ。  さて、...
  • 蒼と行く2泊3日の旅!壱
    蒼と行く2泊3日の旅:壱 蒼「マ、マスター?大丈夫?重かったら降ろしてくれてもいいんだよ?」 俺の腕の中の質素な服に身を包んだ蒼が心配そうに聞いてくる だが俺は全力ダッシュをやめるわけにはいかなかった マ「いやいや全然、よ、余裕、よ!む、むしろ・・はぁっ腕の中に蒼を抱いてるから・・げほっ い、いつ、いつもより!は、はや!はやく!走れるっ!ぜ!」 何を隠そう今日は旅行当日 しかし!昨晩楽しみで眠れなかった俺は寝坊をしてしまったわけだ! そして電車もあと数分で行かねば間に合わないので今こうして全力で走っている っていうか流石にヤバいと思って目覚まし時計セットしたのになぁ・・ なんで鳴らなかったんだろ? 蒼「ごめんね、僕がもっと早く走れたら・・」 蒼がしゅんとしてしまった 今朝出発の時さすがに全力で走る俺にはついてこれないだろうと...
  • プロローグ(Eins)
    ▼ 「…というわけで明日から北海道だからなー。寝坊するなよー」 帰りのHRでクラス担任が黒板の前で俺たちに呼びかける。 皆それなりに楽しみにしてるようだが、最愛の蒼星石を置いていかなければならない俺の心は重い。 実を言うとこの『修学旅行』は本物ではない。 本物の修学旅行は5月中旬に既に実施されており、俺は蒼星石と一緒にいるために仮病を使ってそれを休んだ。 しかし、修学旅行生を乗せた飛行機がハイジャックされるという事件が起こって台無しになってしまい、 その代わりとして今回の『修学旅行』が行なわれるということになったのだ。 しかも今回の『修学旅行』は本来のものよりも何日か長い。 二学期に行われるはずだった宿泊学習となぜか併合されたのが原因だが、 だいたいにおいて何でこの学校は全学年が宿泊学習をやるんだ?おかしくないか?一年生だけd ドガッ! 「ぬおっ!!」 「○...
  • 真紅の家出 第八回
      薔薇水晶は不測の事態に未だ固まっていた。  薔「え・・・ありがとうございます。・・・部屋に入ってもいいですか?」  マ「ああ・・・驚かしてごめんね。どうぞどうぞ。」  蒼「あ、いらっしゃい。」   薔薇水晶がいらっしゃいましたね、そういえばさ。  薔「お邪魔します・・・。なにやら・・・賑やかですね。」  マ「ローゼンメイデンの皆さんが集まられております。」  薔「では・・・もしかして水銀燈も・・・ここに?」  銀「居るわよぉ。何か用かしらぁ?」   姿を現した水銀燈を険しい表情で見つめる。  薔「水銀燈・・・あなたこの間・・・ブローチを貰い・・・投げ捨てた・・・。」  銀「そうよ。不愉快な事を思い出させてくれるじゃない。」  薔「不愉快なのは・・・あなただけではない・・・。」  真「どういう事なの?」  薔「水銀燈が放り投げたブ...
  • 蒼星石の可愛さは異常^^
    この前蒼星石が家に遊びに来たときの話なんだけどさ。 パソコンやってたとき蒼星石が一人でベッドで昼寝してたんだ。 でその寝顔がすげー可愛くて、真紅たちは下でくんくん見てるしお茶漬けノリは出かけてるし ちょっとだけなら気づかれないかなと思って頬っぺたつついてみたらすごい柔らかいんだよ。 それでドキドキしてきて髪とか触ってると「んっ…」とか寝言言い出してそれがまた可愛くて もう止まらなくなって蒼星石の胸に手をかけたところで起きちゃったわけ。 なんか信じられないっていうような目でこっちを見て「JUM…君…?何やってるの…?」って言ったんだよ。 やばい、これは鋏で八つ裂きにされるかも思ったんだけど意外にも蒼星石はもう一回目を瞑って 「JUM君がしたいならいいよ…その代わり優しくね?」って言ったんだよ。 僕もうその時理性とか働いてなくて言われるがままに蒼星石の胸を (書いていてJU...
  • 帰省の理由は…
    「さて…お盆だし、そろそろ実家にでも帰らなきゃな」 大学生であるところの俺は、ワンルームマンションで一人暮らしをしている。 いや、今は二人暮らしか。 その言葉に、同居人である小さな女の子は一瞬、表情を曇らせた。 「あ…そ、そうだよね。一度はマスターも親御さんのところに顔出さなきゃダメだよね…  で、マスター。帰省はどれくらいするつもり?」 「? あ、まあ大体1週間程度かなぁ。あまりバイトに穴あけるのも良くないし」 「分かった。じゃあその間の留守は任せてよね、マスター!」 どこか開き直ったような、晴れ晴れスッキリというよりも、それは諦めにも似た表情だった。 「何言ってるんだよ蒼。お前も一緒に帰るんじゃないか」 「へ?」 その言葉に、小さな同居人は素っ頓狂な声を上げて固まった。 「え、あ、あの、でも、ま、マスターの実家ってことはその、マスターのお父様やお母様に…」...
  • 湯呑み
    俺が台所に行くと目の前に蒼星石が愛用している湯呑みがあった。 コイツはいつも蒼星石に熱々のお茶を注がれ、小さい手で抱かれ、 柔らかい唇に口付けされ、その後は体の隅々まで洗ってもらっている・・・ そんなことを考えて気がつくと某アルプスのペー○ーのように その湯呑みを床に落としてしまっていた・・・ ガシャン! 「どうしたのマスター!?大丈夫!?」 その音に気がついた蒼星石が此方に近付いてくる 「ご、ごめん・・・蒼星石の大事にしてた湯呑み・・・割っちゃった・・・」 自分でも何でこんなことをしてるのかわからなかったがとりあえず謝った 「あーあ、これ気に入ってたのに、どうしてくれるのさ?」 湯呑みを壊したことで蒼星石はかなり怒っている 「ごめん・・・」 俺はとにかく謝る。しかし、 「ごめんで済むと思ってるの?僕の湯呑みはこれしかないんだよ...
  • やっと 蒼星石のマスターは曹魏の名将のようです。後編
    黄巾の乱が鎮圧され、長安での董卓の専横を打ち砕き、今ボク達は下ヒ城を目先に据えて布陣している。 城の東には孫堅さん。南には劉備さん。そして西には曹操さんという、猛獣を取り囲むとでも言うような形で……。 「さて孟徳、どうする?」 神妙な面持ちでマスター呟く。 「城にただ突撃するのは愚の骨頂よな。況してや大将はあの呂布だ……生半にはいくまい」 「だったらなんか妙案があるってぇのかい?」 「そう急くな。奉孝、お主の知略を披露してやれ」 そう言われて現れたのが郭奉孝、曹軍きっての軍師さんだそうだ 「私程度の智でよろしいのであれば、御随意に……」 翌日、郭嘉さんの策を採用して水攻めが行われた。 その日の夕刻には下ヒ城が水に苛まれていた。 「なめた真似を……弓も届かぬか……」 そう呟いたのは誰でもない、天下無双と謳われた呂...
  • 蒼星石のマスターは曹魏の名将のようです。後編
    黄巾の乱が鎮圧され、長安での董卓の専横を打ち砕き、今ボク達は下ヒ城を目先に据えて布陣している。 城の東には孫堅さん。南には劉備さん。そして西には曹操さんという、猛獣を取り囲むとでも言うような形で……。 「さて孟徳、どうする?」 神妙な面持ちでマスター呟く。 「城にただ突撃するのは愚の骨頂よな。況してや大将はあの呂布だ……生半にはいくまい」 「だったらなんか妙案があるってぇのかい?」 「そう急くな。奉孝、お主の知略を披露してやれ」 そう言われて現れたのが郭奉孝、曹軍きっての軍師さんだそうだ 「私程度の智でよろしいのであれば、御随意に……」 翌日、郭嘉さんの策を採用して水攻めが行われた。 その日の夕刻には下ヒ城が水に苛まれていた。 「なめた真似を……弓も届かぬか……」 そう呟いたのは誰でもない、天下無双と謳われた呂...
  • 第四話(2) Ave Maris Stella
    第四話(2) Ave Maris Stella 俺は背中に百足が走り回るような嫌悪感に思わず目を覚ました。 「マスター……ごめんなさい…」 背中からわき上がり全身を駆けめぐる百足の嫌悪感に、俺は自分の身体を掻きむしることに必死になりながらも、 起きあがった目と鼻の先に帽子を両手で抱え、子ウサギのように怯えた様子の蒼星石を見落とすことはなかった。 蒼星石の姿を見つけると全身の百足どもが燃え上がり、俺の皮膚は焼けただれたように赤く滲み、 興奮する気持ちに合わせて、その焼けただれた皮膚がジリジリと痛む感覚に、何が起こったのかを強制的に自覚させられた。 「蒼星石……俺をこれ以上イライラさせるな。その態度が気に入らない」 「ごめんなさい…」 「謝るな…謝ることで俺に詰られることに対して予防線を張ろうという小賢しさが気にくわない」 「……ごめん…なさい……...
  • 薔薇乙女七姉妹湯煙サスペンス一日目(弐)マスター視点
    前回へ   人の目が全て自分に向いているのではないかという錯覚と戦いながら集合場所へと赴く。   既にマイクロバスが待機していた。良かった、これでもう人目を意識せずにすみそうだ。   「あ、あ・・・あの!こんにちわ・・・。私今回のツアーを担当いたします黒崎です。よ、よろしくお願いします。」   ごくごく簡単な割にやけにたどたどしい自己紹介の後、今回のツアーの案内と説明が始まる。   どうやら自分たちが一番早く着いたらしい。車に乗り込む前に簡単な手続きを行う。   なんでも人形が参加証の代わりらしい。なるべく目立たぬように蒼星石を外へ出して見せると名前を申告する。   しかし、少人数だしまず外部の人は紛れ込まないだろうが何とも言えない不安は残る。   名前もさっき自己申告しただけだし、なんともアバウトなツアーだ。  マ「あ、運転手さんこんにち・・・わっ!?」  白...
  • 節分(Sルート)
    今日は節分だということで俺はとりあえず豆を買ってから家路に着いた。 それがよもや、あんなことになろうとは――。 「ただいま、蒼星石」 「おかえりなさい、マスター」 帰るや否や、蒼星石がとことこと玄関まで走ってきて出迎えてくれる。 毎日こんな風に帰りを待っていてくれるからか、疲れて帰ってきても元気が沸いてくる。 「あれ?それは何?」 早速、俺の持っている袋に気付いたようだ。 「ああ、これは豆だよ。今日は節分の日だからね」 「節分?」 「日本では年に一度、節分の日に豆を撒くんだよ。家の中に幸せがやってきて、災いが外に出るようにっていうおまじないみたいなものでね。鬼は外、福は内、って言いながらね」 「へぇ・・・そうなんだ。僕もやりたいよ、マスター」 「そう言うと思って買ってきたんだ。それじゃ夕食の後に撒こうか」 蒼星石はそれを聞いて、嬉しそうに夕食の支度を始めた。...
  • 三曲目『SWAN SONG /ART-SCHOOL』
    2007年4月21日(土)18 32  ……えっと、どうしてここに居るんだっけ。それに、どうして僕は泣いてるんだっけ。  夕暮れの街の中を僕はさまよい歩いていた。部活帰りの中学生とすれ違い、帰宅途中の サラリーマンが通り過ぎ、何台もの自動車が走り去っていった。それぞれ、何かの目的を 持って動いている世界の中で僕はただ一人取り残されていた。立ち止まるとそのまま動け なくなってしまいそうで、僕は少しずつどこへとも分からず歩いていた。  逃げ出したくなったのは何でだっけ? すると見たくもなかった回想が僕の頭によみが える。マスターの過去。卒業アルバム。寄せ書きのページ。そこに挟まった写真。写真。 写真。写真―― 「うぁっ……ひっ……」  堪えきれなくなって僕はついにうずくまってしまった。あの映像が――この眼に映った あの写真が、どうしたって離れないんだ。楽しそうに、そ...
  • 七夕 -双子編-
     マ「今年は晴れたね。天の川もばっちりだ。」  翠「短冊吊るしたいです。」  マ「まだあったの?じゃあ貸して。」  翠「マスターでも乙女の願い事を覗き見するのは許せません!    自分で付けますから笹飾りを下ろしてくれです。」  マ「せめてもっと早くに・・・・・・はいよ。」   マスターは一度結わえたのを一苦労して解き、翠星石の前に持ってってやる。  マ「蒼星石もあるのなら一緒に付けちゃってね。」  蒼「はーい、分かったよ。」   蒼星石も何か残ってたようで、二人の短冊が笹に付けられた。  マ「じゃあもう戻しちゃうよ。」  翠「見たら駄目ですからね!」  マ「大丈夫だよ。」  翠「本当ですね?いくらマスターとはいえ絶対に見てはいけませんからね!」  マ「そんなに念を押さなくても分かってるよ。その代わり処分する時も自分で外してね。」  翠...
  • 蒼星石の反応(信頼度別)まとめ 2
    蒼星石の反応(信頼度別)まとめ ☆蒼星石の頭をなでなでしちゃおう! 信頼度微 「何か御用ですか? マスター」        クールな表情は崩さず、淡々と。さして意に介さない様子。     小 「な、なんでしょうか…マスター…あぅ…」        ちょっと困ったように呟き、赤くなってもじもじと俯いてしまう。     中 「えへへ…マスターの手、あったかい…。        このときがすっごく幸せなんだ…ずっとこうしていたいな…」        恥ずかしそうにはにかみながら、上目遣いで微笑む。     大 「そ、そんな風に優しくなでなでされたら…はふぅ…        …ますたぁ…ぼく、切なくなっちゃうよぉ…」        ポッと頬を紅潮させ、目にはうっすらと涙を溜め、身を切なそうに捩って        無意識のうちにキスと抱擁を...
  • お泊り - 笑 -
    続き物。前回へ あらすじはこちら(笑)   翠星石を抱えたマスターは全速力で蒼星石を追いかけた。   が、残念なことに双子の寝ていた部屋に入るとちょうど蒼星石が鞄の中に潜り込んでしまったところだった。  翠「とりあえず事情を説明してみるとするですか。」         ※タイミングとしてはここであらすじの場面が入ります  マ「ノックしてもしもーし。」   さっきから蒼星石は鞄の中に閉じこもってしまっている。外からいくら呼びかけても何の反応も示さない。  マ「おーい、蒼星石ー、出てきてよー!    何か誤解しているようだけど、とりあえずちゃんと顔を合わせて話を聞いておくれよー!」   必死でそう呼びかけるがやはり応答は無かった。  マ「・・・翠星石、何か鞄を外から開ける方法は無いの?」  翠「私たちドールにとって眠りは神聖なもの。だから他の姉妹といえど...
  • マスターとラブレターと僕
     夕食を終え、心地よい満腹感に満たされながら食器の後片付けをしている時だった。 マ「時に蒼星石よ」 蒼「なんでしょうマスター」  マスターが子供服店で買ってきた小児用エプロンで濡れた手を拭きながら、テーブルの前で渋い顔をするマスターに顔を向ける。 マ「鞄にこんな物が入っていたのだが」  そう言ってマスターが僕に向けて手で仰いだのは、ピンク色の可愛らしい装飾が施された封筒だった。 蒼「……それは、手紙ですか?」 マ「そう手紙。英語で言うとレターだね」 蒼「知ってますよそのくらい」 マ「そう、誰でも知ってる。しかし、こうなるとレターは何になるでしょう」  マスターが封筒を裏返した。よく見えなかったので近づいて見ると、封筒の留めとしてハートマークのシールが貼り付けられている。瞬間、眩暈に似た感覚が僕の頭を襲った。 蒼「ラブ……レター?」 マ「正解。レターはラブレターへと変...
  • お泊り - 涙 -
      マスターが一日に疲れて帰宅する。  マ「ただいまー・・・。」   ドアを開けたら玄関に翠星石がいた。  翠「あ、もう帰ってきやがったですか。」    パタン・・・   もう一度ドアをそっと開けてみる。  翠「お前、何やってるですか?」  マ「・・・お義姉さん、こんばんは。」   マスターが予想外の出迎えに面食らっていると奥から蒼星石が現れた。  蒼「お帰りなさい、マスター。今日も一日お疲れ様です。」  マ「あ、ただいま。今日もありがとう。」   いつもの笑顔に迎えられて、マスターの顔から自然と笑みがこぼれた。  翠「ふん、露骨に反応を変えやがってやらしい野郎ですね。」   そもそも出迎えられ方からして全然違っていた気がするが、マスターも絡まれるのはいつもの事なので特に気にしない。  翠「今日はお前のところに泊まるですよ!」  マ「はあ、それで蒼...
  • おばあちゃん2
    『おばあちゃん』←  マ「ここがおばあちゃんの夢の中か・・・。」  蒼「なんだか和風の空間に仕上がってるね。」   周りは畳やふすま、木製の柱や梁といった和室のパーツのようなものが集合して構成されている。  マ「どことなくだけど見覚えがあるような・・・。きっと昔おばあちゃんが住んでいた家の再現なんだろうな。」   マスターがどことなく懐かしそうな顔になる。  蒼「あ、あそこ!おばあさんがいたよ。」  マ「本当だ。あと他にも・・・。」  蒼「男の人、だね。」  マ「多分あれはおじいちゃんだ。二人とも若いけど面影があるよ。」  蒼「夢の中だからね、あれはおばあさんの思い出なんだろうね。」   場面が変わる。  蒼「子供たちだね。」  マ「あれは多分お母さんとおじさんだろうな・・・。」  蒼「近くで見てみよっか?」   二人でおばあさんの方へと寄っていく。 ...
  • 薔薇乙女たちが運動会5 昼食兼第二種目
     昼食兼第二種目   銀:98  金:30  翠:68  蒼:100 真:100 雛:×  白「ふっふっふ・・・・皆さん、騒ぐ前にこれをご覧下さいな。」  み「あ、あれってもしかして!くんくんが捜査のためにお見合いした時の貸衣装!!」  マ「ご存じなんですね・・・ネットオークションをやり込んでるからかな?」  み「なかなか定評のあるデザインなのよね・・・。カナに着せてみたいーー!!」  マ「待てよ・・・じゃあもしかして!」  白「はい、その通り!これは今から始まる第二種目の賞品です。第二種目の内容は簡単。    今のお弁当をとにかく全部消費すればOKです。名づけて『食欲の秋、早食いの秋』!」  マ「自分の手で食べられないのか・・・キンチョーするな。」  白「あっ、ミーディアムが食べなくても構いませんよ。ただここで補給しとかないと午後が大変になりますよ。」  ジ「待...
  • 遊園地へ行こう3
       今まで蒼星石と喧嘩をしたことはあった。だが今回のは何か違う。    なにか、言いようの無い不安に俺は押し潰されそうだった。    場面は前回の直後。 金:「これとっても美味しいかしら~♪」 雛:「うにゅ~みたいに美味しいの~♪」 の:「うふふ、『きんつば』っていうのよ。焼きたては特に美味しいでしょ~?。」 翠:「翠星石が下ごしらえ手伝ったですぅ!褒めても罰はあたらないですよ?」 巴:「これの作り方教えてくださいません?」 の:「あら、これ作るのとっても簡単よ~。」 み:「ああ~~、お菓子食べてるところも可愛い~~!」 金:「みっちゃん、食べてるところを写真に取るのは、さすがにやめて欲しいかしら~。」 真:「さすがにこれだけいると騒がしいわね。」    まったくだな。俺は真紅の意見に同意した。    いつもなら心地よく感じる喧騒も、今の俺にはそう感じる...
  • 端午の節句?2
     前へ    朝食の後もずっと気まずい沈黙は続いていた。   一緒には居るものの、二人ともなんとなく居心地が悪そうだ。   だいぶ時間が経ち、お昼も近くなった頃マスターが口を開いた。  マ「もうすぐお昼だけどどうする?    連休中に出かけられない分だけ出費も少ないからさ、パーッと贅沢しちゃう?    外食は無理でも何か宅配してもらったり、豪華な物を買うとかさ。」   蒼星石を元気付けるように無理に明るく話しかける。  蒼「あ、忘れてた。あのね・・・おじいさんが今日のお昼にマスターを連れて二人で来なさいって。」  マ「柴崎のおじいさんが?」  蒼「うん。今日は子供の日だし、お祝いをしたいんだって。」  マ「そっか。あの二人にとっては蒼星石は自分達の子供みたいなものだものね。」  蒼「あと、マスターもだって。」  マ「へえ、僕もか。」  蒼...
  • 薔薇乙女たちが運動会7 第四種目
     第四種目   銀:×   金:×   翠:158 蒼:255 真:190 雛:×  白「お次は最終第四種目です。賞品は・・・こちらでーす!」   今回はくんくんの人形だった。今までと比べると地味になった気もするが、まあそろそろネタ切れなのだろう。  ジ「ま・・・まさかあれは!」  マ「知っているのか!?ジュン君まで!」  ジ「間違いない、あれこそ『くんくん対クローンくんくん』の際に用意された“もう一人”のくんくん!    ただの噂話だと思っていた・・・。そんな馬鹿な・・・実在していただなんて・・・!」  マ「・・・へー。」   なんだか・・・知らない自分の方がおかしいような気がしてきた・・・。  白「それでは第四種目を発表しまーす。第四種目は、『ラクロス』です!」  マ「何でわざわざ人数が減ってから団体競技を・・・。」  翠「おいっ、ルールを知らねえ...
  • ソウデレラ その6
    マ:「くぅーくぅーくぅー・・・・」    一向に目を覚ましそうにないマスターを目の前にして、王宮お抱えの医者と給仕二人が考えあぐねていました。 給:「いかがいたしましょうか? 気持ちよさそうに眠ってますが。」 医:「ふむ。」    医者がマスターの脈を計ったりして検診します。 医:「アルコール摂取による昏睡と聞いたが、脈は正常、過呼吸もみられない。」    どこにも異常がみあたらないことを確認し、 医:「これは、単に疲労ですな。どこか静かな場所で安静にさせるのが一番です。」    と結論付けました。 給:「では、休憩室で休ませますか。」 医:「うむ。」    給仕二人がマスターに肩を貸し、えっちらほっちら休憩室のほうへ運んでいきました。 マ:「zzzzz」    依然、気持ちよさそうに眠るマスター。    一方その頃・・・    ガヤガヤ・・・...
  • 双子のマスター - 天ぷら -
     マ「ふーーっ、ただいまー。」   普段よりも遅めにマスターが帰宅する。   ドアの開く音を聞きつけたのだろう、出迎えに走って来る足音がした。  翠「お帰りなさいですぅ!」  マ「おや?翠星石が真っ先に出迎えてくれるだなんて珍しいね。どうもありがとう。」   そう言って翠星石の頭を撫でてやる。  翠「へへ、帰ってくるのが遅いから待ち遠しかったですよ。」  マ「へえ、どういった風の吹き回し?」  翠「早く夕飯を作ってくれです。」  マ「ああそういう事ね。納得。」   そこに蒼星石もやってきた。  蒼「お帰りなさいマスター。」  マ「うん、ただいま。今からご飯作っちゃうからね。すぐ出来るしお鍋でいいかな?」  翠「ええーっ、もう鍋には飽きましたよ。」  マ「だって野菜がたっぷりあるんだもん。味は変えるからさ。今日はキムチチゲでどう...
  • お酒を飲もう
       俺が仕事場に行ってる間、蒼星石は家事を一通り済ますと俺の帰宅時間まで    桜田家か時計屋の爺さん婆さんとこで過ごしている。    今日は桜田家の方に行くと言ってたが、今頃何やってんだろな。    俺は書類の束に目を通しながら、ふとそう思った。    一方ここは桜田家のリビングルーム。    双子のドール、蒼星石と翠星石がソファの上で談笑していた。だが、 翠:「で、いったいあのアホ人間のどこがいいですか?」    唐突に翠星石はそう切り出した。 蒼:「僕のマスターのことをアホ人間なんて呼ぶのはやめてよ、翠星石。」 翠:「ふん、アホ人間はアホだからアホ人間ですぅ~。    そんなことより、質問に答えるですよ、蒼星石。    いったいあのアホ人間のどこがいいですか?」 蒼:「もう、いきなりどうしてそんなこと訊くのさ。」 翠:「さっきから蒼星石はアホ人間の...
  • 雑談室ログ6
    雑談室ログ6 翠星石は今、沖縄旅行中なわけだが。 -- 翠星石のミーディアム (2007-07-04 20 01 29) 蒼星石のマスターの、希望の光が、復活しかけている・・・そんな気がする・・・ -- 雛苺のミーディアム (2007-07-04 22 07 24) 何かが聞こえる・・・誰かの声が聞こえる・・・二度と聞けないはずの声・・・二度と会えないはずの人の声・・・会いたい・・・その声の主に・・・誰なんだ・・・姿を・・・見せてくれ・・・ -- 蒼星石のマスター (2007-07-04 22 27 14) 蒼星石のマスター、これが最後の説得だ。ローゼンメイデンは、生きてはいるが、人間じゃない。動物でも、植物でもない。ローゼンメイデンは、魂を入れられた人形だ。その魂を抜き取ることが出来るなら、それを取り返し、再び入れることも可能なはずだ。お前と蒼星石の心は、いつも一緒...
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