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見慣れぬ彗星

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巨大な悪意が消え…

再び世界に静かな平穏が戻った頃…

眠っていた悪意が目覚めようとした…

だが…

それは大いなる悪意の一つでしかなかった…



=見慣れぬ彗星=



少々荒れてはいるが静かな平穏を取り戻した世界…
ここ機械界では事静かに時間が流れている…
修復されたシティ・アーベル内のとあるマンションでは…


「本当に静かね…」


平和ボケしたかの様に自宅マンションのリビングで緑茶を啜るこの人物…
名は藤岡皐月
れっきとした邪神達の上位種にしてその一角であり…
現在は不要な能力の為かそのほとんどを封印され…
ごくごく普通の魔人として生活している…
このような状態だが…
本人曰く世界一つ位壊せる余力は一応残ってはいるらしい…

「はあ…邪魔されずにお茶啜れるのって幸せよね…」

彼女は現在、午後の一時を楽しんでいる最中であるが…
そんな事もお構いなしに事件と言うものは舞い込んでくる…
近くにあるディスプレイから呼び出し音が響く…
皐月はため息をつくと湯呑を置いてディスプレイのコンソールを動かす…
映像からは部下のレプリロイドの姿が映し出される…

「……どうしたの?」
『隊長、休暇中悪いのですが…本部より出頭命令が出ています…』
「…また事件?」
『いや、事件と言う訳でもないんですが……』
「内容にもよるが…それがただの茶番だったらひねり潰すと言っておいて…」
『それは困ります!』
「まあ、何にせよ……退屈だったし…1時間後には着くから」
『はい、では…本部でお待ちしております…』

通信が切れる…

「四月一日君の言っていた不吉な夢ってこれの事かもね……」

茶道具一式を片付けて本部に向かう…
相変わらずゴシックパンクの和服に黒の半袖ジャケットを羽織っている…
替えたとすれば和服の帯を黒のビスチェにした位だ…
この服装が私のトレードマークになっている…
そして片道30分の高速首都道路を通勤用のホバーバイクで駆け抜け…
渋滞にひっかかることもなく本部に到着する…
そこで聞いた情報は私にとっては過去の出来事だった…

「月の遺跡…?」
『月面エリアのJacobu改修作業中に発見されたのだが…』
「遺跡を調べる内にまずい装置を作動させたとか…?」
『…』
「それで遺跡内にレーザーみたいなのが狙ったり…変な巨大生物もとい機械が襲ってきたとか…?」
『…』
「おまけに何か石碑の一部だけは回収したけど何の文字だが解読不可能とか…?」
『…』
「…もしもし」

シグナスが事の冒頭を話した所で陥った状況を偶然にも当てはめてしまった皐月…
ツッコミでXが一言語る…

『君の言った通りの状況だよ…』
「…何処のB級映画のネタよ…この展開…」
『…ともかく、君に遺跡の調査協力を頼もうと思った次第だ』
「…」
『無論、君の仲間達にも情報は伝えてある…』
「強制ですね…まあ、面白そうですし手伝いましょう…」
『言っておくが遺跡は破壊しないで貰いたい…』
「状況によりますよ…」

=続=
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