オールスタープリキュア!ガールズSSサイト内検索 / 「ラせ2-12」で検索した結果

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  • ラせ2-26
    「月の下」ラブver/SABI 「暑さ寒さもお彼岸までっていうけど、 イヤー今日は、涼しいを通り越して、寒いくらいだよ。」 「そうね、今日はちょっと肌寒いわね。」 あたしとせつなは、いつもお風呂上がりに ベランダに出て、おしゃべりしてる。 あたしは、あたしの話にうんうんとうなずくせつなの横顔や、 あいづちを打ってくれる少し低い声が大好きで、 ついつい長話をしてしまう。 でも、あたしとせつなは学校が同じで、登下校も一緒。 しかも、ダンス練習も一緒となれば、 あたしがせつなのことで知らない事、 せつながあたしのことで知らない事を見つけることの方が難しい。 あたしの話は、せつなだって知っていることがほとんどなのに、 それでも、嫌がりもせず、むしろ喜んで聞いてくれるのが嬉しい。 今日も...
  • ラせ2-12
    【長い夜】/恵千果◆EeRc0idolE  寝る仕度を済ませ、皆におやすみを言って自室に入りベッドにもぐる。 しん、と静まりかえる真っ暗闇の中にいるからだろうか。特に思い出そうとしたわけでもないのに、先程までの賑やかな時間が脳裏をかすめる。  温かいお料理に舌鼓を打つ家族の面々。笑い声の響き合うリビングルームの真ん中には、輝くクリスマスツリー。  何もかもが楽しかった。女3人でおしゃべりしながらする後片付けまでもが楽しかった。  思い出すだけで、自然に笑顔になっている。私の家族。この世にたったひとつの宝物。  せつなは神を信じない。けれど、今日もこの部屋で、この家で、この家族とともに過ごせたことを、何かに向かって感謝をせずにはいられない。  ありがとうと心の中でつぶやくせつなの耳に、ふいにコンコンとくぐもった音が聞こえた。ベランダに続く窓を控えめにノックする音だ...
  • ラせ2-27
    「月の下」せつなver./SABI 「暑さ寒さもお彼岸までっていうけど、 イヤー今日は、涼しいを通り越して、寒いくらいだよ」 「そうね、今日はちょっと肌寒いわね」 私とラブはいつもお風呂上がりに、 ベランダに出て、お話している。 話すのは主にラブで、私は聞いていることが多い。 笑顔で話すラブは、本当に楽しそうで、それを見る私も楽しくなる。 私がラビリンスにいた頃は、 こんな風に他人と話したことなんてなかった。 任務に必要な事以外で話すのは全て無駄、そう思っていた。 私自身この世界に来て、 ラブ達が他愛もないことを話しているのを見て、 こんな無駄ばかりならラビリンスに管理されるべき、とさえ思っていたのに。 ラビリンスを思い出したせいか、思考がだんだん暗いほうへと傾く。 ...
  • ラブとせつな【2】
    ...イト・由美視点で。 ラせ2-12 【長い夜】 恵千果◆EeRc0idolE あなたに照れてみせるのは、喜びを隠せないから。あなたを抱きしめるのは、永遠に傍に居たいから。しずけき聖夜に、とも綱を解かれた小舟は、今、星降る海原へと漕ぎ出して……。 ラせ2-13 【赤い糸】 恵千果◆EeRc0idolE ラブが嘘を付いている。その事実が冷たい北風のように、せつなの心を凍らせる。空から舞い降りる白い天使も、愛の歌を囁いてはくれなくて。ねぇラブ……どして? ラせ2-14 【願い星 叶え星】 恵千果◆EeRc0idolE R18 せつながあたしの元を去って数カ月。いつかせつなと一緒に居られる自分になるために、勉強も頑張って……でも、やっぱりせつなの夢を見て。夏の夜、今日もせつなを想うあたしの部屋を、訪れた奇跡とは。 ラせ2-15 【終わらない夢のなかで】 恵千果◆EeRc0idolE R18 ラ...
  • ラせ2-31
    「甘い生活」/SABI  「ただいま~」  家のドアを開けると、独特のスパイスのいい香りがした。  今日の夕飯は見なくても分かる。日本人の好きな献立の上位に必ず入る、カレー。  あたしもカレー自体は好きなんだけど、うちのカレーはあんまり好きじゃない。  だって、お母さんがあたしの嫌いな人参をたくさん入れるんだもん。  じゃがいもと人参の割合が半々なら許せるよ。  でも、人参8にじゃがいも2って、はっきり言って、それカレーじゃないって思わない?  「ただいま。あれ、せつな一人?」  「うん。さっき、お母さんから電話があって、お仕事遅くなるんだって」  「ふーん、そうなんだ」  ということは、大きな鍋にあるカレーはせつな作ってことだ。  考えてみれば、せつながカレーを作るのは初めてのはず。  カレーって、味付けに市...
  • ラせ2-24
    「あなただけに我が儘を 前編」/黒ブキ◆lg0Ts41PPY R18 しんと静まり返り、冷えきったラブの部屋。 握り合った手が火照るように熱い。 全身が心臓になってしまったよう。 美希と祈里がくれた二人きりの時間。 長いようでも、きっとあっという間に過ぎてしまうだろう。 一分一秒も無駄には出来ない。そう思うのに。 そっとラブの顔を伺い見る。同時に視線がぶつかった。 「あは…なんか、緊張してるみたい」 「…うん、私も…」 いつもは、そんな事を考える余裕さえない。 ラビリンスからこの家に帰れるのは限られた時間だけ。 最初は、顔が見られるだけで満足出来ると思っていた。 会いたくて会いたくて、顔が見られないなら声だけでも。 声が聞けないならメールだけでも。 会えない内はそう思っていた。 しかし、混乱していた通信が回...
  • ラせ2-23
    「あなたのために 後編」/黒ブキ◆lg0Ts41PPY R18 抱き合い、体温を感じ、お互いの鼓動だけに耳をすます。 周囲のざわめきも、外から聞こえる賑やかなクリスマスソングも、どこか遠くの世界の事のようだ。 しかし、そんな幻想に浸っていられるような時間は無い。 今回の帰省はびっしりスケジュールが埋まっている。 イブの夕方までパーティー、片付けが終わったら家族で軽い夕飯。 そのまま夜はリビングに布団を並べて両親とラブとせつなの四人で眠る。 明日は美希や祈里とお出掛け。 二人が色々と計画を練ってくれているらしい。 甘い夢の世界に逃げ込みたくなる気持ちを断ち切るように、ラブは 大きく息を吐き、せつなの肩に手を置き、体を離していく。 「パーティーが終わったら、家族の時間だね」 「夜、みんなで寝るなんて初めてね」 「うん。お父さんも...
  • ラせ2-1
    小さい秋と大きいLove/一路◆51rtpjrRzY  秋になって、段々と気温が下がってきている。  寒いのは少し苦手だけど、ラビリンスには季節なんて概念は無かったから、この世界の四季の移り変わり というものに、私はちょっとした感動を覚えていた。  春には桜が咲き、鳥が歌い、夏には海に人々が集まり、お祭りがあって、そして秋には―――…。 「秋には……ねえラブ。秋って言えば何のイメージかしら?」 「ふぇ?何、急に?」  桃園家のリビング。  ソファに座っている私の横には、ドーナツを頬張っているラブとタルト。 「何や、詩的な事言い出しよんなぁ。そりゃやっぱり秋と言えば―――」 「食欲!食欲だよね!タルト!!」 「ラブ……口に物を入れたままなんてお行儀悪いわよ?」  モグモグと口を動かしながら喋るラブを嗜めると、...
  • ラせ2-22
    「あなたのために 前編」/黒ブキ◆lg0Ts41PPY R18 ラブは小走りになる足を何度も宥める。 立ち止まり、深呼吸し、ゆっくりと歩き出す。 それでも気が付くとまた足が勝手に走り出そうとする。 急いだ所で待ち合わせの時間にならないとせつなには会えないのに。 そうと分かってはいても、逸る心は足を急がせる。 せつなに会える。すぐそこまで来てる。 焦らないなんてとても無理だ。全速力で走って行きたいくらいなのに。 今日はクリスマスイブ。 十二月のはじめにせつなから連絡を貰った時は、比喩ではなく飛び上がった。 イブとクリスマス、泊まりがけで帰って来られる。丸二日、一緒に過ごせる。 せつながラビリンスに行って以来、顔を見られるのは精々数ヶ月に一度。 それも長くても朝来て夕飯後には帰ってしまう。 なるべく時間を作って帰って来てくれてるの...
  • ⇒SABI
    カテゴリー名【長編&連作シリーズ】 SABI(フレッシュ 全11話・完結 R18あり) カテゴリー名【フレッシュ:ラブとせつな】 レス番号 作品タイトル 作者 備考 ラせ2-26 「月の下」ラブver SABI 一緒に学校に行って、ダンスレッスンに行って、同じ家に帰って。お互いの毎日で、もう知らないことなんかほとんど無いくらいなのに、毎晩ベランダでおしゃべりして。それでもせつなが、喜んで話を聞いてくれるのが嬉しくて。そんなある夜……。 ラせ2-27 「月の下」せつなver. SABI ベランダで楽しそうに話すラブの横顔は、本当に楽しそうで、聞いているこっちまで楽しくなる。思えばラビリンスに居た頃は、こんな風に誰かとおしゃべりすることなんて無かった――。青白い月の下、過去を思い出して震えるせつなに、ラブが優しく寄り添って……。 ラせ2-28 「ゆうだち」 SABI ラブとつまらない喧嘩を...
  • ⇒恵千果◆EeRc0idolE
    ...イト・由美視点で。 ラせ2-12 【長い夜】 恵千果◆EeRc0idolE あなたに照れてみせるのは、喜びを隠せないから。あなたを抱きしめるのは、永遠に傍に居たいから。しずけき聖夜に、とも綱を解かれた小舟は、今、星降る海原へと漕ぎ出して……。 ラせ2-13 【赤い糸】 恵千果◆EeRc0idolE ラブが嘘を付いている。その事実が冷たい北風のように、せつなの心を凍らせる。空から舞い降りる白い天使も、愛の歌を囁いてはくれなくて。ねぇラブ……どして? ラせ2-14 【願い星 叶え星】 恵千果◆EeRc0idolE R18 せつながあたしの元を去って数カ月。いつかせつなと一緒に居られる自分になるために、勉強も頑張って……でも、やっぱりせつなの夢を見て。夏の夜、今日もせつなを想うあたしの部屋を、訪れた奇跡とは。 ラせ2-15 【終わらない夢のなかで】 恵千果◆EeRc0idolE R18 ラ...
  • ラせ2-11
    【遠い空、繋がる心】/恵千果◆EeRc0idolE  せつなちゃんがラビリンスへ帰って数日が過ぎた。  始めは、ラブが放心状態になってるんじゃないかって心配だった。  けれどそんなことは取り越し苦労だったみたい。  以前と同様、ラブは毎日忙しく過ごしている。  ミユキさんにダンスレッスンを受けたり、幼なじみの蒼乃美希さんや山吹祈里さんたちと遊んだり、時には補習授業を受けたり。  素敵な笑顔を見せてくれるラブ。いつものラブがそこに居る、そう思っていた。  だけど、ふと気づいた。あれ以来ラブは、せつなちゃんのことを全然口に出さなくなっている。  不自然なくらいに。  日曜日。公園の芝生でお弁当を食べた後、ラブとわたしはひなたぼっこ。  会話が途切れた拍子に、ラブの笑顔が曇る。 「ねぇ、ラブ……元気?」 ...
  • ラせ2-10
    【確かな光】/恵千果◆EeRc0idolE  この世界に、自分よりもずっとずっと大切な人がいる。それは、どれ程すごいことなんだろう。  そんな人に出会えたわたしは、なんて幸せなんだろう。  朝の光がカーテンの隙間からこぼれ落ちて、わたしを優しく起こした。  薄暗い館での生活が長かったせいでまだ慣れないけれど、陽光の眩しさが嬉しいと思える。  けれどまた、そんな風に感じる自分にも戸惑いを覚える。  相反する感情の動きに立ちすくみ、ベッドの中で身動きが取れずにいた。  コンコンコン。ノックが3つ。ラブだ。 「はい」 「おはようせつな。もう起きてたんだ」 「ついさっき起きたところよ」  眩しい。ラブの笑顔からも柔らかな光がもれてくるよう。  あなたって、まるで太陽みたい。 「ゆっくり眠れた?」 ...
  • ラせ2-18
    「彼女はそれを我慢できない」/黒ブキ◆lg0Ts41PPY R18 「ふわぁ~……」 「ラブ…、口開きっぱなしよ。」 「スッゴイよねぇ…。」 ポカンと口を開けたままフラフラと蛇行するラブに、 せつなは溜め息を付いて着いて行く。 他の皆はどこへ行ったんだろう? ここは御子柴邸。しかしながら、どこに迷い込んだのか分からない。 今日のラブ達は社会見学の一環でクラスごと御子柴邸の見学に来ているのだ。 社会見学、と行っても大袈裟なモノではない。 各クラス毎、自由に工場やら公共施設やらを見学し、レポートを提出する事に なっているのだが、ラブのクラスは満場一致でクラスの一員である 御子柴グループ御曹司、健人の家を見せてもらう事に決まった。 財閥の私邸、なんて親しい友人でもない一般人は見る機会なんてない。 さほど親しくないクラ...
  • ラせ2-15
    【終わらない夢のなかで】/恵千果◆EeRc0idolE R18  わたしは夢をみていた。  近頃の夢の中にはいつも桃色の戦士が出てくる。そしてあれは彼女の仮初めの姿だ。  変身を解除した彼女――――それが桃園ラブ。桃色の戦士キュアピーチの本来の姿。 「せつな!」  ラブは、身体を擦り寄せてくる。わたしはせつなじゃないのに。 「せつな?」  その名前で呼ぶな!お願いだ……。  本当のわたしの名は、イース。  ラブ、わたしはイースとしてお前と出会いたかった。イースとしてお前と友達になりたかった。イースとして、お前と……。  夢の中だからなのか、わたしの強い気持ちが通じたと見えて、ラブは素直に名前を呼び変えた。 「イースぅ!」  強く抱きついてくるラブに戸惑いながらも、嬉しくて抱き...
  • ラせ2-16
    【秘蜜のチョコフォンデュ】/恵千果◆EeRc0idolE  夢うつつのなか、微かにドアを開ける音がした。  ひたひたと廊下を歩く足音が、あたしの部屋の前で止まる。  あたしは耳を澄ませた。頭が冴えはじめる。  カチャリ。  わずかな金属音を響かせ、部屋のドアがそっと開かれた。  あたしは無意識に寝たふりをする。  足音の主は、あたしの毛布の中にするりと忍び込む。  胸。太腿。お尻……。  身体を密着させてくるせつなは、まるで甘えん坊の子猫ちゃん。  つい意地悪したくなり、あたしは寝たふりを続ける。  そんなあたしに我慢できず、子猫は小さくささやいた。 「ら……ぶ……」 「ん……?」  片目をこすり、起こされたことを演出する。 「わたし……もう……」  彼女はあたしの腕をつかみ...
  • ラせ2-17
    【秘めはじめ】/恵千果◆EeRc0idolE  カーテンの隙間からこぼれ落ちる柔らかな朝の光が、この世でいちばん大切なひとを優しく照らす。  まだ薄暗い部屋のベッドに横たわり、すやすやと眠るそのひとの名は、東せつな。  そんなせつなを、同じベッドの中でやや上気した面持ちで見下ろしているのは、この桃園家で彼女と同居している少女・桃園ラブだ。  昨夜は慌ただしい大晦日だった。日中はこまねずみのようにくるくるとよく働いた。残っていた大掃除を片付け、お節を仕込んだ。夜は年越しそばを食べ、短時間で入浴すると着物に着替えて神社に向かった。  零時ちょうどに神社に集合したのは、美希・祈里・ラブの幼なじみ3人にせつなを加えたいつもの仲良しメンバー。  楽しい初詣を終えたラブたちが美希たちと別れ、自宅に戻ったのは、すでに3時を回っていた頃だった。  急いで着物を脱...
  • ラせ2-13
    【赤い糸】/恵千果◆EeRc0idolE  この頃、ラブはわたしに何か隠してる。  そう気づいたのはいつだっただろう。  ひどく風が冷たい。感覚のなくなっていく耳朶を指でこすって温める。足元にはカサカサと枯葉の音。  深まりゆく夕闇の中をひとり帰りながら、絡まり合った記憶の紐をゆっくりとほどき始めた。  先ほどまでの学校での会話。 「ラブ、帰りましょ」 「ごめんせつな! 先に帰ってて。あたしちょっと由美に頼まれ事あってさぁ」 「……そう」 「ちょっとだけ遅くなるって、お母さんに言っておいてくれないかな?」 「わかったわ」  ああ、ラブは嘘をつくのが本当に下手だ。  昨夜。  いつもなら宿題を写しに来るラブが部屋に来なかった。  それが変だと気づけなかったのは、夢中になって読んでいた本のせい。 ...
  • ラせ2-14
    【願い星 叶え星】/恵千果◆EeRc0idolE R18 「せつ……な……」  また、せつなを呼ぶ自分の声で目覚める。  時々見る、まったく同じ夢。  せつながあたしから離れて、遠くへ行ってしまう夢。  それは夢なんかじゃなかった。まごうことのない、現実。  あたしは確かにそれを受け入れたんだ。  お互いがんばろうねって、笑いもした。  けどそれは、ふり。受け入れた、ふり。  頭では理解していても、心では納得ができないでいる。  あたしはせつなを想う。夏になった今も、なお。 「ラブ、おはよ」 「おはよ、由美」 「放課後、昨日言ってたケーキ屋さんにみんなで行くの。七夕スペシャルパフェ。ラブも行くでしょ?」 「そうだね」 「蒼乃さんや山吹さんも誘う?」 「どーかな、ふたりとも忙しそうだから」 「そっか、...
  • ラせ2-19
    「ひめはじめ」/黒ブキ◆lg0Ts41PPY R18 「タッハぁ~!すごい人だったねぇ!」 時刻は午前1時をとっくに過ぎた。 それなのに町も家の中も明かりとざわめきに溢れている。 「大晦日」から「元旦」に切り替わる瞬間。一年が新しく生まれ変わる。 家族で「初詣」に行く道すがら、お父さんが教えてくれた。 夜中にみんなでお出掛けなんて初めて。 私もラブもお母さんに「風邪引かないように!」とマフラーやら ストールやらでぐるぐる巻きにされた。 神社に着くと驚くほどの人人人! 「これも日本の伝統美!!」と、ラブが鼻を膨らませて威張っていた。 「ふぅ!やっと落ち着いたねぇ。」 ラブはモコモコした防寒着を脱いで、フリースとミニスカートで 私の部屋でくつろいでいる。 クリスマスもそうだったけど、「お正月」と言うのもまた特別な...
  • ⇒黒ブキ◆lg0Ts41PPY
    カテゴリー名【長編&連作シリーズ】 想いシリーズ(フレッシュ 全9話・完結 R18あり) 黒ブキシリーズ(フレッシュ 第2期・継続中 R18あり) カテゴリー名【フレッシュ:ラブとせつな】 レス番号 作品タイトル 作者 備考 ラせ1-32 『欲望』 黒ブキ◆lg0Ts41PPY せつなに近付けば近付くほど、もっと近くに寄りたくなる。せつなの世界が広がれば広がるほど、二人きりの世界に閉じ込めてしまいたくなる。このぐつぐつと煮詰まった思いを、一体どうすればいいの? 心の中に凍らせて閉じ込めても、せつなの顔を見れば一瞬で溶けて、流れ出してしまうのに。 ラせ1-33 『声』 黒ブキ◆lg0Ts41PPY 「ラブ」「好きよ」「大好き」 柔らかな黒髪に顔をうずめ、少し低くてあたたかな声を聴くのが大好き。耳をくすぐるその声は全身に染み込んで、泣きたいくらい幸せにしてくれる。だからあたしは、夜の闇の中...
  • ラせ2-9
    【チョコレート戦争】/恵千果◆EeRc0idolE  今日は世に言うバレンタイン・デーだ。今年は月曜日ということもあって、放課後の校内では待ちかねたようにチョコレートが飛びかう。  友達へ、憧れの人へ、意中の人へ、恋人へと……。  心を込めた贈り物を手渡す光景が、校内のあちらこちらで様々なシチュエーションとともに繰り広げられていた。  そんな紆余曲折を経た放課後の、放課後。  長い渡り廊下では、重そうな手提げ袋を両手にひとつずつ持ったツインテールの少女が、前を行く黒髪の少女を懸命に追いかけている。 「せつなー!」 「……」 「待ってよせつなってばー」 「……」 「もしもし?せつなさん?」  黒髪の少女・東せつなは、後ろから追いかける少女・桃園ラブを振り向くことなく颯爽とした脚取りで進む。  すらりと伸びた美しい...
  • ラせ2-2
    煌く夜に、恋人達は/一路◆51rtpjrRzY                       1  12月24日―――クリスマス・イブ  ミユキさんのスケジュールの都合で、今日が年内最後の練習となった。  軽い打ち上げと、ささやかなイブのお祝いを兼ねたドーナツ・パーティを終えて、美希とブッキーと明日 のクリスマスパーティの約束をして別れ、私とラブは家路に就いていた。 「たは~、今日は疲れたね~…イブだっていうのに……」  ラブはそう言いつつ、私の肩へとしなだれかかってくる。 「年内の締めくくりですもの。ミユキさんも気合が入ってたみたい」 「そだね~……充実してたけど、やっぱキツかったよ……こんな時は……」  ラブは目を閉じると、顔を私の方へと突き出した。 「欲しいな~、元気の出るモノ……...
  • ラせ2-4
    【せつなとイース せめぎあう心】/恵千果◆EeRc0idolE 我が名はイース、ラビリンス総統メビウス様がしもべ …のはずだった。 アイツ、、、桃園ラブに出会うまでは。 ―――――――――――――――――――――― リンクルンとか言う変身道具を奪うため、コードネーム東せつなとして近づいた私を、アイツは 〝友達〟 だと言った。 友達だと…?笑わせるな!私には友達など必要ない。メビウス様さえいればいいのだから。 まあいい。友達ごっこをしてやろう。メビウス様の使命を果たすため。 けれどあの日から、私の中にもうひとりの私が住みついてしまったのだ。 新しい力を手に入れたはずなのに、痛みに耐え切れずプリキュアとの戦いに敗れた夜。 敗北感に打ちのめされて横たわる私...
  • ラせ2-7
    【熱帯夜】/恵千果◆EeRc0idolE 「せつな…もう寝ちゃった?」  一体わたし、どうしちゃったの?初めてのラブとの旅行(修学旅行だけど)だっていうのに…。 「ねぇ…せつな」  だいたいラブもラブよ。大輔だか何だか知らないけど、いちゃいちゃしちゃって…。 「せつなったら!」 「なによ!ラブのバカ!」 「…っ!いきなりバカ呼ばわりはないんじゃないの」 「そんなつもりじゃ…」  ラブはため息をついて布団から起き上がる。 「なんか今日のせつな…やっぱり変だよ。どうしたのかな?」  変にさせてるのはラブよ…。 「わわっ!何で泣くの!?あたし何かした?」  わたしは首を振る。判ってる。ラブが悪いじゃない。悪いのは…わたし。 「せつな…...
  • ラせ2-8
    【ただいま】/恵千果◆EeRc0idolE 「ただいまー」 「お帰りなさいラブ!」  あゆみに頼まれて、お使いに行っていたラブが帰宅した。帰って来るなり、こたつに潜り込む。 「外スッゴク寒かったー!ああ~ぬくぬくする~。やっぱりおこたって最高!幸せゲットだよ!」  こたつに肩まで潜ったラブの頬に、少しずつ赤みがさしてきた。外は相当寒かったのだろう。  あゆみを手伝い夕食を作っていたせつなは、そんなラブの様子に気が気でない。 「お母さん、ラブったらあんなに寒がって…風邪引かないかしら?何か温かい飲み物でも飲ませた方がいい?」 「ふふふっ」  堪えきれずにあゆみが笑い出す。 「お、お母さん!何で笑うの?私何か変なこと言った?」 「ごめんごめん、だってね…ラブを心配し過ぎて、焦ってるせ...
  • ラせ2-5
    【誓い】/恵千果◆EeRc0idolE 秋晴れの中、爽やかな風が頬を撫でる。 私たちふたりは、いつものようにおしゃべりしながら下校途中。 「せつな、もうすぐハロウィンだよ。楽しみだね!」「そうね。みんなで夜を過ごすのって、ダンス合宿以来かしら」 ラブったら瞳がキラキラしてる。よっぽど楽しみなのね。 今年の10月31日は土曜日。美希とブッキーが泊まりに来る約束をしているのだ。 ハロウィンパーティーを兼ねて、皆でパジャマパーティーというわけ。 「早くハロウィンにならないかなあ~」 「ふふっ。ラブったらホント可愛いわね」 「何よ~子供扱いして。そう言うせつなだって、早くハロウィンになってほしいでしょ?」 「そうね、でも私は…まだまだ来ないでほしいかな」 「えぇ~、どうして?」 ラブとの毎日は、本当に楽しい。 ...
  • ラせ2-6
    【コタツムリ】/恵千果◆EeRc0idolE 木枯らしが肌を掠め、ヒリヒリとした寒さを感じる日々がやって来た。 「今日は寒いね~」 「そうね、昨日よりも寒くなって来た気がするわ」 ラブとせつなは、学校帰りの道を歩いていた。 「こんな寒い日はアレに入りたくなるなあ~」 「…アレ?アレってなぁに?」 「ふっふっふ。帰ってからのお楽しみ!今日辺り、お母さん、出してる気がするんだ」 「何よ、ラブったら!勿体つけずに教えなさいよ!」 「秘密、ヒミツ~」 「コラ!待ちなさい」 「待たないよ~っだ」  ***** 「お母さんただいま~」 「お帰りなさい!ちょうど良かった。貴女たち、ちょっと居間に来て見て!」 出迎えたあゆみが、嬉しそうにふたりを居間に連れていく。 そこには、朝とは違う風景が拡がって...
  • ラせ2-3
    【異分子】/恵千果◆EeRc0idolE 「せつなちゃーん、ちょっと洗濯もの取り込んでくれないかしら」 「はーい、お母さん」 そう答えながら、私は読みかけの本を置いて立ち上がり、自室を出て階下へと降りる。 私がラブの家にお世話になり始めてから、ずいぶんたった。ラブはいそいそと私のことを構ってくれるし、お母さんやお父さんは娘の様に優しく接してくれている。相変わらずの日々。 でも、こんなにも穏やかな日常のなかで、ふとした拍子に浮かび上がる感情がある。波のない凪いだ海が急に時化た時のような…これが不安というものなのだろうか。 「せつなぁ」 名前を呼ばれて、洗濯ものをたたんでいた手が止まる。 笑顔のラブがリビングに入って来て、横に座る。たたむのを手伝いながら、こう切り出した。 「せつな、どうかした?」 「…かなわないわね、...
  • ⇒こゆき
    カテゴリー名【フレッシュ:ラブとせつな】 レス番号 作品タイトル 作者 備考 ラせ2-40 雪のグリル・クローバーヒル こゆき あたたかなお店の外は、暗く凍てついた世界。でも空から舞い降りる冬の華は、淡く輝く銀のヴェールを纏う。まるで小さな幸せが、静かに降り積もるように。 カテゴリー名【こゆきの140文字SS】 カテゴリー名【オールスタープリキュア!幸せ満開!冬のSS祭り2016】 レス番号 作品タイトル 作者 備考 競3-10 夢と夢 ~ある日のせつなの日記~ こゆき 起きている間に見る夢と、寝ている間に見る夢。二つの夢は、繋がっているの……? ラビリンスでのちょっとした出来事をきっかけに、せつなの想いは過去へ、未来へ、そして――大切な人のいる、あの街へ。 カテゴリー名【オールスタープリキュア!ハピネス注入!冬のSS祭り2015】 レス番号 作品タイトル 作者 備考 ...
  • ラせ2-21
    「夜は短く、二人は永久(とわ)に」/黒ブキ◆lg0Ts41PPY R18 頭の中でも血の駆け巡る音が鳴り止まない。 虚ろな視線の先にはまだ肉食獣の獰猛な光を宿したままのラブの瞳。 その瞳に少し笑みを含んだ色を乗せ、せつなに自分の指をかざして見せる。 滴りそうなほど、根元までも濡らしているのはせつなの快楽の証。 じっ…と見つめながらこれ見よがしに口に含み、ピチャリと音を立てて 味わう。 ベッドの下では美希と祈里が静かに寝息を立てている。 それを分かっていながら……。 こんな状況でもラブの愛撫を歓喜を持って受け入れてしまう体。 突き飛ばして逃げる事も出来たはずなのに。 せつなを堕とす為に触れてくる指には昼間のじゃれ合いにはない 粘り付く鎖が仕込まれている。 容赦無く絡み、縛り、縫い付ける。身も心も、既にラブの物だから。 ...
  • ラせ2-39
    ホワイト・クリスマス~Five years after~/一六◆6/pMjwqUTk ――星が少し出ているだけで、こんな凍えそうな夜でも、何だかあったかく感じるんだね。  ベランダで空を眺めていたラブは、ポツリポツリと空を飾る星の光を、少しでも曇らせまいとでもするように、下を向いてはぁ~っと白い息を吐き出した。  今日はクリスマス・イブ。明日は美希と祈里とその家族を招いて、恒例のクリスマス・パーティーだ。家族ぐるみで気心の知れた友達同士。きっと今年も、時の経つのを忘れるような、賑やかで楽しいパーティーになることだろう。  打って変わってイブの今日は、家族水入らずのときを静かに過ごすのが、これまたここ数年の桃園家の恒例になっていた。  ささやかだけど心のこもったプレゼントを家族で交換し、明日のご馳走を考えて、さっぱりめの夕ご飯をみんなで頂く。  今年のイブの...
  • ラせ2-40
    雪のグリル・クローバーヒル/こゆき しんしんと、雪が降り続いている。 黒一色に沈む夜の街が、ほのかに輝く銀のヴェールを纏う。 この窓の外は、ぬくもりの欠片もない凍てつく冷たい氷の世界。かつての―――この私のように。 あの時の私なら、きっとこの光景を美しいと感じることはなかっただろう。 命の溢れた春よりも、心の安らぎを覚えることならあったかもしれないが……。 窓一枚隔てただけの、この部屋のなんと暖かいことだろう。耳には優しいピアノの旋律。芳しいご馳走の香りと、楽しげな談笑の声。 こちら側が幸せで―――あちら側が不幸。 この窓が幸せを分けるラインなら、それを越えるための条件とは一体なんだろう? それさえわかれば、みんなをこちら側に入れてあげられるかもしれないのに……。 「せつな、どうしたの?何か考えごと?」 「ラブ...
  • ラせ2-38
    刹那の蝉/一六◆6/pMjwqUTk  一人の少女が、街外れの坂の上に佇んでいた。  視線の先には、暮れかかった空。刷毛で描いたような雲が、幾筋もかかっている。  夕陽は山陰に隠れて、もう見えない。しかし雲だけが、その余韻を味わうかのように、淡い朱に染まっている。  その周りの空にはまだ、昼の青さが残っている。反対側の空はもう、夜の色をまとい始めているというのに。  中天にかかった白々と光る三日月が、小さな鎖となって、昼の空と夜の空とをつなぐ。  まるで二つの時が同時にそこにあるかのような空の不思議を、少女は飽きることなく、じっと見つめていた。    刹那の蝉  夕暮れのクローバータウンストリートを、せつなは一人、家路に向かっていた。  今日はラブに図書館に連れて行ってもらった後、いつものドーナツカフェで、美希と祈里を含めた四人でおしゃべりをした。 ...
  • ラせ2-37
    スイッチ・オフ/一六◆6/pMjwqUTk (疲れた・・・。)  目を閉じて、ゆっくりと深呼吸。ぴんと張った神経の糸を、少しずつ解きほぐす。  頭の芯に、わずかに残る重い痺れ。慣れ親しんだその感覚を、心地よく感じている自分を不思議に思う。なんだか、ダンスレッスンで精一杯動いた後、みんなで「もうダメ・・・」とへたり込んだまま、笑い合っているときの気分と、少し似ているような。  全力で何かに打ち込んだ後に訪れる疲れが、こんな充足感を伴っているということを、せつなはこの世界に来て、初めて知った。    スイッチ・オフ (みんな同じ服を着ていても、この世界の人たちって、それぞれが全く違って見えるのね。)  ベッドに寝転がって、ハンガーに吊るした制服を眺めながら、せつなは思う。ちらりと頭をかすめるのは、かつての故郷の人々の姿。彼らに比べて、今日初めて会っ...
  • ラせ2-35
    「雨中に秘める」/SABI むきだしになった肩を湿った風が撫で、目が覚めた。 辺りは暗いから、多分まだ夜明け前。 開いた窓から風がカーテンを揺らし、雨の匂いを運んでくる。 どんよりしていた天気は明け方近くになって、雨に変わったらしい。 窓を閉めなきゃと思うけど、人肌であたたまった布団から離れ難い。 顔を壁側に向けると、隣に寝ているせつなは最後に見た時と同じ、 両腕を枕にしてうつ伏せ寝の状態だけど、位置は明らかに奥の方へ寄っている。 その姿勢のまま平行移動したみたいだけど、夜中の間にあたしが隅へと追いやってしまったようだ。 視線を感じたのか、背中が震えせつなが目を覚ます。 「せつな、起きた?」 「う・・・ん・・起きてる」 だけど、言葉ほど頭は覚醒してないらしく、目は瞑ったままだ。 「今・・...
  • ラせ2-34
    「頬を濡らすは君のぬくもり」/SABI 私はラビリンスにいた。 灰色の空、無機質な高層ビル、そして、モノトーンの同じ服装をした人々。 私はそうした人達の群れの中にいた。 誰も他人を見ない。誰かが遅れると、列が乱れてしまうから。 例え、誰かが転んでも、誰も助けない。立ち止れば、列が止まってしまうから。 同じ間隔を保ちつつ、横と同じ歩幅で歩く。みんなと同じように。 だって、そうしなければならない。メビウス様のご指示だから。 だって、そうしなければ、食事の時間に間に合わない。その後の就寝の時間にも影響する。 他の人々と同じように歩く私の目の前に、突然、一条の光が見えた。 細い細い、その光は今にも消えてしまいそうだ。 あの光は私の求めていたものかもしれない。 私が幼い時から追い求め、自分の空虚を埋めるかも...
  • ラせ2-36
    『一緒なら、輝けるから』/夏希◆JIBDaXNP.g  東せつな。  あたしの親友。  敵対し、傷付けあった敵。  共にダンスに励み、共に戦った仲間。  わずかな間だけ、一緒に過ごした家族。あたしの……大切な人。 「美希たん、お仕事上手くいってる?」 「まだまだね、しょせんは街のモデルだもの」 「そんなことないよ。クローバーコレクション見たよ、凄く綺麗だった」  ダンス大会で優勝したクローバーには、プロダンサーへの道が開けていたはずだった。  しかし、その夢は幻のまま消えることになる。仲間の一人である東せつなが、遠い世界へと旅立ったから。  彼女の脱退を機にユニットは解散することになる。残された、桃園ラブ、蒼乃美希、山吹祈里もまた、それぞれの道へと歩み出すのだった。 「それでも凄いよ。ブッキーは?」 「う~ん、あんまり変わ...
  • ラせ2-32
    「続・甘い生活」/SABI 「ただいま~」 家のドアを開けると、独特のスパイスのいい香りがした。 今日の夕飯は見なくても分かる。絶対にカレー。 「ただいま。あれ、せつな一人?」 「うん。さっき、お母さんから電話があって、お仕事遅くなるんだって」 ということは、大きな鍋にあるカレーはせつな作ってことだ。 前回、せつなが作ったカレーを思い出す。 せつなが作った人生初のカレーは、隠し味としてチョコや野菜ジュースなどを大量に投入した結果、 とにかく甘く甘くてすっごく甘くって、甘口が好きなあたしでも食べられなくて、結局、せつなと二人で分けて食べたんだけど。 カレーは辛いからカレーっていうので、甘かったらカレーじゃないと思う。・・・いや、違うか。 もう寒い時期になったというのに、体中から汗が噴き出る。汗というよりか...
  • ラせ2-33
    「苦薬も恋人にかかれば甘し」/SABI 平日の朝に目が覚めた時、学校に行かなくてこのまま寝ていたいって、誰しも必ず一度は願うだろうこと。 でも、その願いが現実のものになったとしても、 外に出ることができなくてしかも誰にも会えないのでは、願いが叶ったとはいえないかもしれない。 水曜日の夜に発熱して、翌日お医者さんに行ったら、数日は絶対安静と宣告された。 それから二日間、感染病だからって、自分の部屋に隔離されている。 昨日と一昨日、美希たんとブッキーがお見舞いに来てくれたけれど、 二人に病気をうつしちゃいけないから、あたしの部屋に入らないで帰ってもらった。 何もできないって、本当に退屈で仕方ない。 勉強は得意でないけど、授業を受けていた方が余程ましというものだ。 部屋の中で出来そうなことは、一日目から試した。 ダンスの振...
  • ラせ2-28
    「ゆうだち」/SABI 学校からの帰り、私は一人で歩いていた。 いつもはラブと一緒に帰るのだけど、今日は一人。 昨日、今となってはつまらない喧嘩をして、今朝も別々に登校して、 学校でも席は隣というのに、昨日の夜から一言も口をきいていない。 突然、遠雷がしたと思ったら、空が真っ暗になり、大粒の雨が降り出した。 朝の天気予報では降水確率が低かったから、傘は持ってきていない。 空を見上げると、雨はだんだん激しくなり、すぐに晴れそうにもない。 家まではそう遠くではないけど、今の状態で走って帰れば、 服はおろか鞄の中身まで、びしょ濡れになってしまうだろう。 近くに、シャッターが下りたお店があって、軒が深いから雨宿りに適している。 閉店して今は誰も住んでいないから、気兼ねすることもない。 びしょびしょに濡れながら走って、その場所まで...
  • ラせ2-29
    「不安定」/SABI 今日は休日で、ミユキさんのレッスンの日。でも、私は昨夜からの発熱で、お休み。 「ラブ、ごめんなさい。今日はレッスンに参加できなくて」 「風邪だったら仕方ないよ。できるだけ早く帰ってくるね。一人で平気?」 何度も平気かと尋ねるラブに、私は平気だからと答える。でも本当は、全然平気じゃない。 ミユキさんのレッスンは午前中いっぱいあるから、ラブが帰ってくるのは、早くて正午ごろ。 ラブを見送った後、ベッドに横になる。お父さんとお母さんは仕事だから、ラブがいない今は、私は一人ぼっち。 いつも側にいるラブが、自分の近くにいない。それだけなのに、いつもより時間がゆっくり進んでいるような気がする。 チッ、チッ、チッ、チッ、チッ、チッ、チッ、・・・・ 普段は意識しない、秒針の音までも煩わしく感じる。 ラブが出て行...
  • ラせ2-25
    「あなただけに我が儘を 後編」/黒ブキ◆lg0Ts41PPY R18 カーテンを締め切っているとはいえ、まだ午前の陽射しが満ちた部屋は 隠す物が無い明るさだ。 せつなの体にラブの指と唇を知らない部分など、もはや無い。 それでも、愛撫を待ちわび、淫靡な欲望に濡れた体を日の光の中で 見られるのには焼けつくような羞恥を覚えた。 ラブの視線から逃れるように顔を背け、枕に横顔を押し付ける。 「もう、濡れてるね…」 透き通る白磁のような体の中で、そこは鮮やかな紅を掃いたように染まっている。 淡い桃色から中へ向かうほどに、赤く色付いた花弁。 秘唇をくいっと押し広げられると、熱い滴が流れるのが自分でも分かった。 「ここも、まだ触ってないのに硬くなってる」 仰向けになっても少しも形の崩れない、白く豊かな双丘。 その頂を飾...
  • ラせ2-30
    「夢で逢えたら」/SABI  私とラブの部屋はベランダで繋がっていて、部屋の戸を開ければお互いの部屋に行き来できる。  夜中に自分の部屋のベランダ側のドアを開けておく。それはOKだっていうサイン。  何がOKか、ですって。ふふふ、そんなの、決まっているじゃない。  もちろん、私の部屋のドアはいつでも、Open my hea・・・と、じゃなかった、Open my door.  いつもだったら、ラブがもうとっくに来ている時間・・・・  痺れを切らして、ラブの部屋に向かう。私の方から行ったら、嫌われるかしら?  いいえ、ここで決めなきゃ女がすたるわよね。・・・・何を決めるのか分からないけど。  Go!Go!Let’s Go!!  ラブの部屋のベランダ側のドアは開いていて、その事に勇気を得て、部屋に入る。  眠っていたラブが物音で目を覚ま...
  • ラせ2-20
    「幸せを重ねて」/黒ブキ◆lg0Ts41PPY R18 素肌を撫でる微風が火照りを奪って行く。 月明かりにほの白く浮かび上がるせつなの滑らかな背中。 肌寒さを感じて目を覚ました瞳に、半分開いた窓に揺れているカーテンが映った。 軽く身震いし、閉めようと半身を起こした所で腕を掴まれ、ベッドに引き戻される。 「どこ行くの………?」 半覚醒の少し籠った声。咎める音を含んだ囁き。 「あ……、窓、開いてるから……」 ラブは無言でせつなを胸に引き寄せる。 肩口まで布団を引き上げ、冷えた肩や二の腕を撫でさする。 これで寒くはないだろう、と言わんばかりに。 また一緒に暮らし始めて随分経つ。 こうして裸身を重ねて過ごす夜も、最早特別な事でなく 当たり前の日常となって久しい。 それでもまだ、ラブは時折不...
  • ⇒一路◆51rtpjrRzY
    カテゴリー名【長編&連作シリーズ】 一路◆51rtpjrRzY(長編)(フレッシュ 全10話・完結) カテゴリー名【フレッシュ:ラブとせつな】 レス番号 作品タイトル 作者 備考 ラせ2-1 小さい秋と大きいLove 一路◆51rtpjrRzY 季節は夏から秋へ。初めて経験する四季の移り変わりに感動して、ラブと一緒に「秋のイメージ」を探し始めたせつな。美希と祈里にも意見を聞いて、四つ葉町をあちこち歩き回って……結局こ~んな身近なところに、予想外の秋のイメージが!? ラせ2-2 煌く夜に、恋人達は 一路◆51rtpjrRzY 初めてのクリスマスだもの。愛する人とは、やっぱりムードのあるキスで祝いたい。でもラブったら、ほとんど挨拶代わりみたいにキスするんだもの。よぉし、こうなったら……! カテゴリー名【フレッシュ:美希と祈里】 レス番号 作品タイトル 作者 備考 美祈12 完璧なキス...
  • ラせ1-12
    「幸せ記念日」/◆BVjx9JFTno ぎりぎりまで、弱火にする。 強火だと、すぐに焦げてしまう。 練り上げたものに、牛乳を少しずつ入れ、 かき混ぜながら温める。 「牛乳は、少しずつ入れてね」 「はい」 ラブと私で、お母さん直伝の ココアを作ることにした。 ゆっくりと、練ったココアを 溶かして、温める。 沸騰する寸前で火を止め、 カップに注ぐ。 やわらかい香りが 立ち上ってきた。 「わぁ、いい香り」 「わはー、もう待ちきれないよ!」 テーブルを3人で囲む。 カップに息を吹きかけ、 ひと口飲む。 ココアの優しい甘さと、 ミルクの風味。 体の中が、ふわっと 温かくなる。 「おいしい...」 ...
  • フレッシュ:台本形式(会話だけを綴る形式)のSS
    フレッシュ:台本形式(会話だけを綴る形式)のSS レス番号 作品タイトル 作者 備考 会話1 【心理戦の恐怖~女の戦い~】 恵千果◆EeRc0idolE 第38話『クローバーボックスをさがせ!!』直後の会話。「美希はそういう子よ」せつなの言葉を聞いた祈里は……? 会話2 【ある日のお風呂】 恵千果◆EeRc0idolE ラブ&せつな。桃園家のちょっとエッチな日常・お風呂編。 会話3 【キス=あいさつ?】 恵千果◆EeRc0idolE 「ねえ、キスってなあに?」せつなは無垢に質問してるのに、全くこの子たちは……! 会話4 【MOMENT IN LOVE】 恵千果◆EeRc0idolE 話題になったTシャツネタ。真っ赤なせっちゃんがカワイイです! 会話5 【ゆずれないもの】 恵千果◆EeRc0idolE クローバー小ネタ。「もう、二人とも子供なんだから」「しょうがないでしょ? 大好きなんだ...
  • 美祈6
    「熱く短く静かな夜」/黒ブキ◆lg0Ts41PPY 背中に柔らかい感触と温もり。 そして素肌を滑る指先を感じて、美希は微睡みから引き戻された。 (……ん…?……な、に?) ビクッと震えが走り、乳首を刺激されている事に気が付いた。 もう片方の手は既に下着の中に潜り込み、やわやわと 薄い茂みをまさぐっている。 まだ半分夢の世界にいた美希は一気に覚醒する。 (やだ…!祈里ったら何考えてるのよ!) 上のベッドにはラブとせつながいるのに……! 何となく恒例となってきているパジャマパーティー。今夜は桃園家。 ラブの部屋でラブとせつなはベッドに、美希と祈里はその下に 布団を敷いて寝ていた。 今まで何度かこう言うお泊まり会はしているが、こんな事をしてくるのは 初めてだった。 「………...
  • 競作2-12
    初めてのバレンタイン/ドキドキ猫キュア ひめ「日本には変わった風習があるんだね」 バレンタインを知らないひめは驚いていた。 ゆうこ「ブルースカイ王国にはないの?」 ひめ「バレンタイン自体はあるよ。でもブルースカイ王国では思いを込めてダンスを踊るんだよ」 いおな「そういえばフォームチェンジがダンス技なのも王国が関係してるからだってぐらさんが言ってたけど・・・」 ひめ「フォームチェンジや儀式は勿論、誕生日とかめでたい事があるとブルースカイ王国では皆、踊るんだよ♪♪」 嬉しそうに話すひめ めぐみ「楽しそうでいいね♪♪」 ひめ「そんな事、あるけど~♪でも、何かプレゼントを贈るって日本の風習もとっても素敵なものだと思うな(微笑)」 ゆうこ「幸せな気持ちを分かち合えるのはどっちも同じだよね♪」 めぐみ「お、ゆうゆう...
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