セシウム137
▼半減期
30.0年
▼崩壊方式
β線を放出してバリウム137(137Ba)となる。その多くは、バリウムの核異性体であるバリウム137m(半減期2.55分)を経由する。
バリウム137mからバリウム137になる際にγ線が放出される。
▼生成と存在
セシウムの代表的な放射性同位体である。天然では、ウラン238の自発核分裂によって生じるが、生成量はそれほど多くはない。人工的には、核分裂によって生成する。核兵器実験や原発事故による放出量は凄まじい。
チェルノブイリ原発事故では、8京ベクレル(8.0×10^16Bq)が放出されたという。
▼化学的、生物学的性質
化学的性質と体内での挙動は、カリウムと似ている。
体内に入ると全身に分布し、約10%はすみやかに排泄され、残りは100日以上滞留する。主に筋肉に分布し、蓄積傾向がある。放射能の影響よりも重金属による身体異常が問題となると考えられる。1.脳神経細胞 2.心筋細胞 3.生殖細胞 これらへの影響は特に大きいと考えられている。
詳細については別に機会を設けようと思う。
▼生体に対する影響
10,000ベクレルを経口摂取した時の実効線量は0.13mSvになる。また、1mの距離に100万Bqの小線源があると、γ線によって1日に0.0019mSvの外部被曝を受ける。
旧ソ連原発事故では、広い地域が1m2あたり50万Bq(5.0×10^5Bq)以上のセシウム137で汚染されていたという。そのような場所では、セシウム137のみから1年間に1mSv以上の外部被曝を受けることとなる。
▼放射能の測定
通常はゲルマニウム半導体検出器でγ線を測定する。NaI(Tl)シンチレーション式を用いる事もある。体内にあるものは、全身カウンターで測定する事が出来る。
最終更新:2011年11月20日 22:17