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チェルノシンポ、ルミャンツェフ氏2

質問1 1022
小児甲状腺ガンが強調されているんですけれども、甲状腺ガンになる背景として慢性甲状腺炎、自己免疫疾患、チステ(粘液嚢胞)などは増えてないのでしょうか。

回答1
甲状腺ガンのいくつかの組織を?の組織が腫瘍を起こします。大体、小児甲状腺ガンが非常に珍しいものなんです。白血病に比べたら10分の1ですね。10万人当たり甲状腺ガンは0.2人、白血病は2人になります。実は90年代にゴメリ州に行ったのですが、そのときに初めて甲状腺ガンが増えているということを確認しました。その後、ガンを調べていったのです。まず背景なんですが、実を言いますと、チェルノブイリ原発事故の影響を受けていた地域というのは、元々自然界のヨウ素が少ない地域なんです。私たちが向こうに行って、子供達を診てわかったことは、子供たちの甲状腺が大きくなっていました。自然界のヨウ素を取り込むために大きくなった。そういう地域にいる子供達に対して、あの事故が起きて放射性ヨウ素が沢山放出された。それを急激に子供達が吸収してしまうということなんです。ですから、元々甲状腺肥大があったのです。二つ目の問題は、甲状腺ガンがみつかった後の、甲状腺ガンの予防措置がしっかりと行われていなかったということが大きな問題です。あの事故が起きてから子供達にヨウ素が必要だということで、単純にヨウ素を子供達にどんどん与えたわけです。与えたせいで急激に甲状腺が委縮して、降下してしまった。そして手術までしなければならないという状況に陥ったのです。


質問2 
セシウムが甲状腺に溜まる理由は。いまだに増えているのはセシウムの影響か。セシウムの蓄積量と心電図の変化はあるか

回答2
単純な方から説明します。セシウムはカリウムに置換します。カリウムは身体にあります。カリウムは絶対に必要なものです。25年過ぎても子供達の体内にセシウムがあるという事実はどういうことかというと、これは食物連鎖で入ってきたものであります。セシウムとカリウムがお互いに置換できるということですけれども、カリウムの役割を完全にセシウムが果たせるかというと果たせないのです。エレクトロンフィジカル的な所で様々な変化が起きて傷害が生じるということです。セシウムがカリウムに代わって起きていることが診察できない。私達が診断できるのは様々な病気であって、病気であれば色々な兆候があります。症状があります。そういう形で病気を診断する以外に私達に方法はありません。


質問2続き 
心電図について教えて下さい

回答2続き
お医者さんですね。あのね。直接的な関係はないと私は思っています。例えば子供というのは年に6回から8回は病気をしますよね。それに一つの病気が完全に治るのに3か月から6か月くらいかかります。へへへ。ですから、子供が完全に健康であるということは決して言えないと思うのですね。必ず何かの病気を起こしている。また、病気の回復期であったり、その間に別の病気になったりする。ですから、慢性的に病気があるということです。


質問3
一般からの参加です。友人が柏市というエリアに住んでおります。子供もおります。ホットスポットと言われるエリアになりまして、かなり高線量が測定されております。我々大人は30年40年住んでいますので、きれいな水、きれいな食品、ビタミンを摂るということでクリアをしていけると思うのですが、線量としては、0.3μ-0.6μsv/hrであり非常に心配しております。土壌に関しては20万Bq/kgを超えるエリアもあると聞いています。このまま、リスクの高いお子さんのいるご家庭、これから妊娠して子供を産まれる女性は移住できるのであれば移住した方がいいのか、もしくは一時的な避難をした方がいいのか教えていただきたいです。

回答3
この問題は非常に難しい質問ですね。実際に何が起こるのか、何年後に起こるのか誰にもわからないのですね。経験から言いますと、土を剥いで除染をすることは実は効果があったとは言えません。放射性物質が付いた植物については、もう一度集めて、土の中に入れて処理をするということをしてますが、集めた植物を処理する際にはマスク(封じ込める?)をすることが大事です。また、放射性物質を出すことになりますから。私が話した様々なグループの???ございますよね。????
まず、一番大事なことは国、関係機関が放射性物質を排出し続けている物を完全に放出が止まるようにしなければなりません。例えば、放出が完全に止まった場合、7日から9日過ぎれば放射性ヨウ素の問題が解決します。そして、セシウムについては、放出される10%未満なのですね。残りの放射性物質はどうしたのか。今私達の持っている機械では測ることができないのです。ですから、セシウムばかりを測っていることになります。ですから私が個人的にお勧めできるのは、先ほども言いましたけれども、汚染されていない水、食品、それから総合ビタミン剤を摂取してください。そして、年に2回は必ず健診を受けて下さい。
結局、あの事故が起きて一番最初の放射能による攻撃はもう既に受けてしまっているわけですね。それが、放射性物質が様々な形であちこちに行ってしまった。次に考えられるのは、土の上に落ちた放射性物質が、もう一度風によって舞い上がって、そして、空気中から吸い込んでしまうことになります。それについては、マスクをすれば予防することができるかと思います。けれど、最終的には、一番大事なのは、もう一度繰り返しますが食品です。口から入れる物。これに気をつけなければなりません。一つの例として、子供達を三か月間環境的にきれいな地域、クリーンな地域に連れていく。クリーンな食べ物を食べさせた結果については先程お話しいたしました。本当にそういう所に行った子供達はセシウムの量が下がっていますし、それ以外の放射性物質も下がっていました。
日本の民間団体の方々がですね。今政府に対して自分たちのレコメンデーションを作ってですね。政府に対して要求していることはよく存じています。と言うのはチェルノブイリ25周年でモスクワで行われた会議に日本の民間団体の方々がこられまして、報告をされました。その方はですね。ロシア国内、チェルノブイリ関係においてどのようなことが行われ、どのような条件で、どうなっているのかということをよくご存じであります。また、是非日本でお会いできる機会を作りたいと思います。その際には、ベラルーシ、ウクライナの今話したテーマについて専門家を連れて参りたいと思います。保健関係の人、物理的な見解を持っている人も含めて、食品の問題も含めて会議をしたいと思います。
何と言っても、放射性物質を排出している発生源、これを完全に抑えることが大事です。
チェルノブイリの事故で一番大事なことは心理的な問題であります。今暮らしている日本国において一番大事なことはですね。悲観的にならないということだと思います。今の状況の中で自分たちをどうやって守らなければいけないのか。放射線から自分たちをどうやって守るのかということをあまり考えすぎない。あと5年後10年後どうなるかということについて悲観的であってはならない。楽天的に少し考えていただいた方がいいと思います。なぜなら、何もないものと喧嘩をしても始まらないからです。学者が低線量の放射線について様々なことを仰っていますけれども、それはあくまで暫定的な話でしかありません。なぜかと申しますと、例えば、これは概略の数字でしかありませんけれども、市民の15%くらいがゲノムとは全く関係のない形で病気になってしまうことがあるのです。例えば、天気がいいから日焼けして調子がいい。日焼けすると突然、アレルギーが起きて腫れてしまうということもあります。高圧電線がありますね。高圧電線によって影響を受けてしまう人。そういった色々なファクターがありますが、内部被曝についても、内部被曝があっても普通に暮らしている人もいます。けれど、内部被曝によって病気になってしまうという精神的な負担によって、そういうところに押し込んでいっている人もいるわけであります。病気というのは、一つのファクターで起こるものではありません。多くのファクターで起こるのです。
それから、人々の生活の中で重要なのは保健衛生です。手を洗ったり、足をきれいにしたり、下着をきちんと取り換える。それから、ズボンについては、実は、日本の方々沢山はいていらっしゃいますが、歩くたびにあの中に渦巻き状の空気の流れがあるのですが、その中に埃が舞い上がって入ってくるのですね。そういうことで、スカートをはかれる方は、スカートの方がいいですね。色々な意味で保健衛生だと思います。
それから野菜はきちんと洗ってから食べて下さい。それも重要です。チェルノブイリ原発事故の時を覚えているのですけれども、4月末に起こったのですね。それから秋口でしょうか、ちょうど収穫期になりまして、フルーツでも、リンゴとか梨とかサクランボですね。そういうものが収穫時期になったとき、私達は非常に積極的にですね、食べ物を洗いましょうという声掛けをしています。というのは地元の人達は洗わずに食べる傾向があったからです。その当時、テレビとかラジオを使って積極的に宣伝をしたんですね。洗いましょう。食べる前に洗いましょう。そうしたら、なんと胃腸関係の病気が千分の一になったんですね。千分の一というのはちょっとオーバーですけど。凄く減ったのです。ただ、それは一年目だけの話です。翌年は既に上から降る放射線はありませんので。
国が始動するまで待つ必要はありません。皆さんが皆さん自身で個人で自分を守ってください。








子どもの発育と放射線
島田義也(独立行政法人放射線医学総合研究所)
今日は、子供の発育と放射線ということで、現在我々は動物を使って、そして、遺伝子のレベルで子供の放射線被曝がどういう影響を与えるかということをやっています。今回、まさしく小児がん。そしてチェルノブイリの子供ということで我々の研究の成果を放射線医学総合研究所のデータを交えながら紹介したいと思います。我々は、100msv以上の被曝では発がんは増加するであろう。100msv未満では、リスクが優位な増加というのは観察されません。これを年間100msvというふうに報道する人もいて、年間100msvだったら大変ですね。2年で200msv、10年で1000msvになります。
今日初めてチェルノブイリの話を聞きまして、今まで我々が考えていたことと少し違うこともあるなと感じました。
マウスに対する外部被曝の研究結果まとめ
胎児は放射線に弱いです。胎児は被曝の時期によって、流産発生異常、精神遅滞などが誘発しますけれども、100mGyの閾値があります。100mGy未満では、異常の増加が認められません。胎児被曝による小児がんのリスクの増加は、増えた原因として、ひょっとしたら遺伝的な要因が多くの被曝が原因で増えたのではないか。ただ、その場合でも被曝する時期が限定されているということが動物実験から明らかになりました。また、成人では、子供の影響よりも小さいということがわかりました。原爆被爆者では、子孫への影響は観察されていません。ただ、チェルノブイリでは出ている可能性もあります。マウスでは出ています。だから、どうして、人では出てこないかということについての生物学的なメカニズムも今後要求されていることであります。
Qありがとうございます。内部被曝について全く書かれていないのですけれども、それについてはいかがですか。チェルノブイリでは色々な異常が出ているけれど、放射線医学総合研究所の研究では異常が出ていないのは内部被曝が原因ではないかと思うのですけれども。
Aこれは、外部被曝のデータなんですね。先程言ったように、チェルノブイリの先生達の論文をしっかり見て、線量被曝した成長期細胞の発達時期をしっかりと比べなければならい。
Q今まではどうだったんですか。今までは内部被曝のことについては一切研究されていないということですか。
A今までに関しては、内部被曝で一番研究されたのはチェルノブイリについてですね。
Qいや、だから。内部被曝に関する研究というのは全くなされていないのですか。
A私どもはやっていません。本々、医療被曝に関して…質問の意図が全くよくわからないな。隣にいる人、長瀧先生に聞かれたらいかがですか。この前放射線医学総合研究所にいらしたから。
Qすいません。放射線医学総合研究所として内部被曝の研究をしていないのですか。
A過去においてですね。放射性核種をマウスとかラットにうって、どういうふうになるかということについては沢山なされています。ただ、がんのリスクについての研究はないですね。
Q内部被曝になると放射線各種の体内での動態が問題になりますよね。
Aそうですね。どの核種がどの臓器にいくとどの程度被曝するかなどについては、ICRPで研究されているのですね。ベクレル数から被曝線量を推定することは可能なんです。
座長:非常に大変な問題だと思います.外部被曝からの動物実験の研究結果を今日はご講演いただいたというふうに解釈してよろしいでしょうか。どうもありがとうございました。
放射線被曝と免疫への影響
中地敬(放射線影響研究所)
放射線影響研究所では、原爆の被曝者の方達を対象といたしまして、放射線が健康にどのような影響を与えるのかということについて半世紀に渡って研究を続けてきました。今日は、放射線が免疫にどのような影響を与えるかことについて、話をさせていただきたいと思います。
1Svの放射線被曝の免疫老化の影響は9年に相当するということになります。100msvは10分の1ですから、当たった放射線の量にこういった関係が比例すると仮定すると免疫老化、炎症の亢進は0.9年、1年ということになります。話をまとめます。
放射線によりまして免疫老化が促進される。様々な病気のリスクを高める可能性があることがわかりました。集団が放射線に被曝します。免疫系に長期に60年以上計測する影響が現れるのです。線量が多い人ほどその影響は多い。それが免疫老化と相まって様々な病気が発生するのではないかと考えられる。こういったステージがありますと必要とされる対策も分ける必要があります。福島の事故ですと、現在私どもはここの状態にいるわけです。ここで一番大切なことは、不必要な被曝をできるだけ避けるということであります。ここから先は長期戦になります。ここでは、リスクの高い人々を把握する。それから科学的根拠に経った予防を作り上げるということです。ここでリスクの高い人というのは、線量が高い人はもちろんですけれども、放射線に対して感受性が高い子供さん、放射線に対する感受性は非常に個人差がある。そうした感受性の高い人達もリスクが高いということで総合的に判断する必要がある。ただ、こういった対策を進める上で、私達にはまだ足りないことがあります。一つは放射線には免疫系の変化を起こすというメカニズムに対して詳細が分かっておりません。例えば、放射線が免疫細胞のどの細胞を標的として、その細胞の中にどのような変化を分子レベルで引き起こして、細胞の機能、さらには相対としての免疫にどういう影響を与えるのか。そういった変化が病気とつながっていくのか。それを行うためには、私ども放射線影響研究所では、まだまだ力不足であります。そこで2年前から日米8研究機関から国際共同研究を立ち上げました。このテーマは,
放射線はどのようにして免疫老化を促進するのかというメカニズムに関するものであります。このプロジェクトの中で私どもはある細胞に注目しております。一つは造血幹細胞、造血幹細胞というのは私達が生涯に渡って、全ての血液細胞はこの造血幹細胞から作られます。私達の仮説なんですけれども、放射線が造血幹細胞になんらかの変化をもたらして、それが、造血幹細胞の老化、すなわち、免疫老化の過程になんらかの影響をあたえたのではないかと考えます。このT細胞をコントロールする自浄細胞というものがあるのですけれども、これは実験で放射線に非常に感受性が高い、放射線に弱いということがわかりました。この機能につきましても、被曝者の方々から細胞を取り出しまして、現在研究を進めております。以上です。ありがとうございます。







日本の小児がん長期データベース構築
中川原章(千葉県がんセンター)
私達が小児がんで今始めたのは、まず医療連携の仕組みを作ることですね。一人一人の小児がんの患者さんのデータが共有できるデータベースの中に保存しようとするもので。これは大変な作業で、まだ数年かかりますけれど、国のお金を使わせていただいて、これを構築すべく始めました。小児がんの患者さんのデータが長期に渡って、ITデータベースに保存され、患者さん自身がいつでも取り出して、自分の生活の質を向上させるために、将来に渡って利用できます。そう言う基盤の連携システムを作りましょうということですね。小児がんセンターにありますサーバーを近い将来に国内に3か所くらいに分散させたいと思っています。津波とか地震とかがあって、一つがやられても、残りが残っているというものにしなければなりません。この仕組みができれば、今期待しているのは、小児がんの全数登録も夢ではない。今まで日本の登録システムが完璧ではなかったということではあるのですけれども。小児がんの全数登録ができると、福島原発の事故の後に小児がんが増えたのか減ったのかを世界に発信することができることになります。



特別発言
山下公輔(がんの子供を守る会)
本日は朝からの長い講演で非常に幅の広い小児がんあるいは、放射線という膨大な情報を頭の中に入れないといけないというわけですけど、このへんを少しずつ噛み砕いて、また次の進展に繋げていければと思います。本日はありがとうございました。



閉会の挨拶
本日は皆様、平日金曜日にもかかわらず、朝から夕方まで、本当に沢山の方にお越しいただきましてありがとうございました。本日のシンポジウムのテーマである小児がん、放射線被曝の問題に関して、子供を守りたい、子供を守らなければならないという思いが一つになったという証であろうと思います。私は小児がんの専門家ではございませんが、小児を対象とする医療を営んでいる者として、子供の権利条約というものをいつも意識しております。子供の権利条約というのは、1989年に国連が制定いたしまして、1994年に日本も批准しました。国として守るべき条約ということであります。54条からなる子供の権利条約というのは、大きく4つの権利に分けることができます。1つは生きる権利。飢えることなく、病気の時には適切な医療を受けることができる権利。2番目は、育つ権利。適切な教育を受け、遊ぶことができる場を提供される権利。3番目は守られる権利。これは虐待、環境の悪化から子供達は守られなければならない。4番目は意思表示ができる権利。子供達には子供達の意思があるので、常に問う場をあたえなければならない。そういう4つの権利に集約されるのではないかと思います。今日このシンポジウムが、将来ある未来ある子供達の命を守ることに繋がれば、実行委員のメンバーの一人として嬉しく思います。
最終更新:2012年02月03日 22:43
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