図書館戦争シリーズ小毬後日談(堂郁) 2スレ572

2スレ目 572

「堂上教官、堂上教官…!」
郁の声がして、振り返る。階段の陰から小声で手招きしている。
「何だ、お前、こんな所で。」
こんな真昼間から、まさかお誘いじゃあるまいが。
「あの、ちょっと気になったんですけどー」
「ああ?」
郁は周囲に目を配ってから、更に声を潜めて言う。
「…小牧教官、なんか今日おかしくありません?元気そうなんですけど、なんかヘラヘラして…」
堂上は思わず眉をしかめる。こんなバカにまで悟られるくらい有頂天な小牧。
理由は知っている。知りたくもなかったが、昨夜、早速部屋に押しかけてきて惚気ていった。
「教官、何か聞いてません?気になって、気になってしょうがないです」
言えるか、バカ!ラブホで大ハッスルして超気持ちいいとか、そんなアホな事!!
コイツのことだ、えーいいなあ!あたしも行きたい!なんて言い出しかねない。
「知らんな。柴崎にでも訊いてみたらどうだ。」
言ってしまって、しまったと思った。きっと柴崎はもう掴んでるに違いない。
「それが、柴崎に訊いたら、”堂上教官に訊け”ってー…」
あ、あいつ!わざとだな!!魔女の笑みが脳裏に浮かぶ。
「あーっ、その顔は知ってる顔だ!ねえ、教えてくださいよー。教えてー!」
こんな事だけ勘が働きやがって!こうなるとコイツはしつこい。
「うるさい!知らん!業務に戻るぞ!」
「あ、待ってください!堂上きょうかーん!!」

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最終更新:2010年06月20日 20:24
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