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「……ん……ふ……」
必死になって声を堪えながら、郁は自身の中を掻き回す。
正直ストレスの発散に近いのは自分でも分かってる。
でもこんな事してるって柴崎にバレたらあたし多分自殺できる。
「っ……ぃ……」
勝手に声が漏れそうになる唇を押さえる。
あたしのこんな声聞かせたくない。誰にだ。誰にでもだ。
「ひ……ぅ! っ……!」
がくがくと震える。この手は王子様の手。おうじさまのて。おう……まの……
「きょ……か……! !!!!!」
―――待て。今あたしは何て言った?
教官って言わなかったかあたし。王子様思い浮かべてたのに何故教官。つかどっちの教官だ。
―――郁が王子様の正体に気付くまで、あと3日。