INTERFACE

【3】INTERFACE

孝宮霜一郎はB-5ホテルのラウンジで考える。

「殺し合いか……何故、殺し合いなんだ?」

自分は医者である。人を治療する事が本分、殺し合いを肯定して他者を傷付けるつもりは無い。
霜一郎は殺し合いに反抗する事に決めた。
支給品は古めかしい自動拳銃CZ38。予備のマガジンも付属していた。

「こんな物、触った事も無いが。良い護身の道具には、なりそうだ。
……おい、そこに居る奴。分かってるから、出てこい」
「うっ……ばれてた」

霜一郎に指摘され、物陰から出てきたのは頭に角が生えた獣人の少年。

「あっ、言っとくけどオレ、殺し合いには乗ってないよ!」
「……」

少年が戦意を否定しているのを確認したが、霜一郎は敢えてCZ38を少年に向けて構えた。

「えええ何で!? 何で銃向けっ、や、やめてやめてやめて」
「冗談だ」
「えぇ……」
「俺は、孝宮だ。お前と同じく、殺し合いには乗っていない。お前の名前を、聞かせてくれ」
「オレはラザナク。冒険者だよ。あんた医者かな? 格好からして」
「そうだ。冒険者……異世界人か。まぁいい。ラザナク、お前、俺に協力しろ」
「いきなりかい……あのさ、もうちょっと頼む時の態度って物を」
「……」

無言でCZ38をラザナクに向けて構える霜一郎。ラザナクはあっさり白旗をあげた。

「分かった分かった分かったよもう!」
「素直が一番だ。まあ、仲良くやろう」
「う、うん……」

「唯我独尊」と言う言葉がこの男には当てはまりそうだと、ラザナクは心の中で思う。


【明朝/B-5ホテル一階ラウンジ】
【孝宮霜一郎】
[状態]健康
[所持品]基本支給品一式、CZE CZ38(9/9 予備マガジン×3)
[行動指針]殺し合いには乗らない。ラザナクを連れて行く。

【ラザナク】
[状態]健康
[所持品]基本支給品一式、不明支給品
[行動指針]殺し合いには乗らない。この男(孝宮霜一郎)大丈夫か……?


《キャラ紹介》
【孝宮霜一郎】
たかのみや・そういちろう
医者。28歳。暗い茶髪で眼鏡をかけたイケメン。「、」が多くつく独特な喋り方をする。かなり尊大。

【ラザナク】
小さな角の生えた犬のような獣人のケモショタ。15歳。冒険者で軽い性格。エッチ好き。


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最終更新:2016年09月21日 21:58