~ミストラルシティとEGO本部のある大陸を繋ぐ橋~
シュウ「私たちが送迎できるのはここまでです」
これ以上街に近づけば、人目につく可能性が高くなる。例の黒いEGOに狙われる可能性も高くなる。
十也「ここからなら歩いてもミストラルシティ支部へと行ける。ありがとう」
シュウ「私の携帯端末の連絡先を教えておきます。なにかあれば連絡をください」
十也「あぁ!」
十也と結利は戦艦を下りる。
シュウ「では」
飛行戦艦ゲネシスは上空へと姿を消した。
十也「さて…」
結利「目指すはミストラルシティ支部だね!」
十也「そうだな」
十也と結利はミストラルシティを目指し歩いていく。
海の上に架かる橋を歩く2人。
十也「歩いてみると思ったよりも遠いかもな」
結利「うん…でもそのうちつくよ!」
事の真相を確かめるため支部へと進む2人。
ゴゴゴ!!
十也「なんだ…?空気が振動している?」
まるで飛行機でも飛び立つような音があたりに響く。
結利「なんだろうね?」
上空を見上げる結利。
結利「えっ!?」
見上げた空の景色に驚く結利。
結利「何あれ!?空が!?」
空の一部が渦巻き空間が歪んでいる。
十也「何が…あっ!?」
前方の橋の上の空間が歪む。
ギュィィン!!
バチバチ!!
ドン!!
衝撃があたりに広がる。
十也「くっ!」
結利「うわぁ!」
空間の歪みから人間が出てきた。全身ボロボロの赤い髪の男は息を切らしている。
赤髪の男「ここは…」
あたりを見回す赤髪の男。
赤髪の男「成功したみたいだな…」
安堵する赤髪の男。
十也「おい!お前…」
赤髪の男に話しかける十也。
赤髪の男「ん?…お前は!?」
赤髪の男はボロボロの状態でトンファーを構え臨戦態勢をとる。
十也「なんだ!?戦う気なのか?」
赤髪の男「間違いない…こいつは…ちっ…こちらに来て早々ヘレティスシリーズと出くわすとは運がないな…」
十也「ヘレティス!?お前俺のことを知っているのか?」
赤髪の男「答える義理はない!いくぞ!」
トンファーを手に十也へと襲い掛かる赤髪の男。
十也「くっ!『ブラスト・リンカー』!」
鎧を纏う十也。
十也「来いブレオナク!」
シーン
ブレオナクは十也の呼びかけに応じない。
十也「おい!どうしたんだブレオナク?」
あわてる十也。
赤髪の男「何だかわからんが好機!その隙!逃さん!」
十也「やばい!」
ガキン!
赤髪の男「なに!」
結利「やらせないよ!」
フリントブレードで男のトンファーを受け止める結利。
赤髪の男「邪魔をするな、女!」
結利「十也はやらせない!フリントブレード!」
トンファーを受け止めている部分の刃が外れる。
赤髪の男「なんだ?」
その直後!
ボン!
外れた刃の部分が爆発する。
結利「女だからって舐めないでよね!」
十也「ありがとう結利」
結利「任せて!」
十也(ブレオナク…いったいどうしたんだ?)
赤髪の男「ぐっ…」
膝をつく赤髪の男。
結利「あなたいったい何なの?」
赤髪の男「その男…ヘレティスシリーズは危険な存在だ。排除しなければならない…!」
息も絶え絶えボロボロの状態で立ち上がる赤髪の男。
十也「それはどういう…」
ギュィィン!!
赤髪の男の背後の空間が歪む。
結利「今度はなに?」
歪んだ空間から黒いEGO隊員たちが姿を現す。
十也「あれは…!この間の!」
隊員「隊長!ご無事ですか!」
赤髪の男に駆け寄る隊員たち。
赤髪の男「あぁ…なんとかな…」
結利「なんでこいつらが…それにどこから出てきたの!?」
突如出てきた黒いEGO隊員に驚く十也と結利。
隊員「いったん旗艦へと撤退します」
赤髪の男「眼の前にヘレティスシリーズがいるというのに…だが致し方あるまい」
撤退しようとする黒いEGOたち。
十也「逃がすかよ!ブレオナクが使えなくても!」
黒いEGOたちに攻撃を仕掛けようとする十也。
隊員「粒子シールド展開!」
ブオォン!!
エネルギーの盾が展開される。
バチチ!!
十也「くっ!」
盾により攻撃を阻まれる十也。
結利「あいつらの正体を掴むチャンス…逃さない!」
フリントブレード3本を連結させる結利。
結利「フリント・スラッシャー!」
ブーメランのように連結させたフリントブレードを投げる結利。
バシュン!
ブースターが作動し高速で飛んでいくフリントスラッシャー。
隊員「粒子シールド展開!」
展開されたエネルギーの盾に撃ち込まれるフリントスラッシャー。その瞬間!
カチッ!
フリントスラッシャーの刃が外れる。
ボン!
外れた刃の部分が爆発する。
隊員「なっ!だがこの程度!」
爆発は1回だけではない。回転を続けながら刃が外れる。そのたびに爆発を続けるフリントスラッシャー。
ボン!ボン!ボン!
隊員「なんだと!?ぐあぁぁ!」
あまりの衝撃に吹き飛ばされる隊員。
十也「でかした結利!AS(アクセラレート・シフト)!」
赤熱化する十也の鎧。
十也「うぉぉ!!」
赤髪の男へと突撃する十也。
赤髪の男「どうしても俺たちを逃がすつもりはないようだな…ヘレティス2!」
隊員「隊長!この体では無理です!」
赤髪の男「邪魔をするな!」
隊員の手を振りほどきトンファーを構える赤髪の男。
赤髪の男「ヘレティス2いくぞ!」
ダン!ダン!ダン!
トンファーから銃弾が発射される。仕込み銃だ。
十也「くっ!」
両腕を交差させ鎧で銃弾を受ける十也。交差させた腕を開く十也。
十也「なに!?奴がいない!」
一瞬の隙に赤髪の男が姿を消す。
赤髪の男「こっちだ!」
上空から声が聞こえる。
十也「上!?」
赤髪の男「ぐっ!ダメージが…」
空中で態勢を崩す赤髪の男。
赤髪の男「だが…!やってみせる!こいつが!」
キュィィン!
トンファーが光り輝く。
赤髪の男「はぁぁぁ!!」
トンファーを構え上空から十也を狙う赤髪の男。
結利「十也!これをつかって!」
十也に向けてフリントブレードを投げる結利。
十也「サンキュー!武器さえあれば!はぁ!」
フリントブレードの表面を粒子が覆う。
十也「うぉぉ!!」
ガキィン!!
粒子を纏ったフリントブレードとトンファーが衝突する。
ギギギギ!!
激しい唾づり合いが起きる。
赤髪の男「ブースト!!」
トンファーのブースターを稼働させる赤髪の男。その推力によりトンファーの力が増す。
十也「ぐっ!負けるわけには!」
赤髪の男「消えろ!ヘレティス2!」
ガガガ…ガキン!
赤髪の男「なっ…限界だと!?」
男の持つトンファーが砕け散る。
十也「もらった!」
シュィィン!
十也の鎧が消える。
十也「このタイミングで!くそっ!」
そのままフリントブレードで攻撃する十也。
ガキン!
しかしその攻撃は隊員たちに防がれる。
隊員「隊長!MDS作動します!」
赤髪の男「…了解した」
十也「逃げるのか!」
赤髪の男「俺はEGO特殊部隊アサルト・シャドー第1隊隊長
ゲイン・ブレイズ。」
十也「アサルト・シャドー?」
聞いたことがない部隊だ。
ゲイン「ヘレティス2…お前は必ず俺が倒す。覚えていろ…」
ギュウゥゥン
空間が歪み姿を消すゲインと黒いEGO隊員たち。
十也「アサルト・シャドー…」
結利「それがあいつらの部隊の名前…」
~???~
???「来たか…!」
ギュウゥゥン
空間が歪みゲインと黒いEGO隊員たちが現れる。
ゲイン「待たせた…な」ドサッ
その場に倒れるゲイン。
???「また無茶をして!急いでゲインを医務室へ!」
隊員「はっ!」
隊員たちにより医務室に運ばれていくゲイン。
???「あちら側でのダメージは深刻だったみたいだな」
???「でも無事でよかったわ」
???「あぁ。これでゲインが回復すればことを開始できる」
???「じゃあそれまでは…?」
???「変更予定通り拠点の確保に向かう!」
十也たちの前に突如現れた赤髪の男。そして彼が名乗ったEGO特殊部隊アサルト・シャドー。
一体その正体は…
to be continued
最終更新:2017年07月30日 20:35