~EGO・グリフ大陸支部~
マオ「ここがグリフ大陸支部かい」
グリフ大陸支部へと到着したマオ。
EGOグリフ大陸支部隊員「ガーディアンのマオさんですね」
それを出迎えるグリフ大陸支部隊員。
EGOグリフ大陸支部隊員「長官がお待ちです」
~EGOグリフ大陸支部・長官室~
リヴァーレ「来たか」
グリフ大陸支部の新長官となったリヴァーレがそこには待ち構えていた。
マオ「
オウリギンの要請でね」
携帯端末を手に取るマオ。オウリギンへと連絡を入れているようだ。
マオ「あぁ…そういうことかい。わかったよ」
ピッ
携帯端末の電源を切るマオ。
リヴァーレ「オウリギンはなんと?」
マオ「それは…」
ジャキ!
腰につけていた銃を構えるマオ。
マオ「裏切り者のあんたを始末しろってさ!」
リヴァーレ「どういうことだ?」
マオ「しらばっくれても意味はないさ。私は与えられた依頼をこなす。あんたが裏切り者であろうがなかろうがね」
リヴァーレ「…そうか。ならば」
モニカ「あなたを倒すしかなさそうですね」
部屋の入り口に立つモニカ。
マオ「前長官が健在ってことは…あんたが裏切り者ってことは間違いないようだね」
リヴァーレ「こちらももとより戦う予定だ。計画に変更はない!」
モニカ「今のEGOの暴挙!見過ごすわけにはいきません!」
マオ「私を倒せると思うのかい?」
自信満々のマオ。
リヴァーレ「やってみればわかることだ」
マオ「そうかい!」
バン!
銃弾がリヴァーレに放たれる。
リヴァーレ「くっ!」
それをしゃがみ躱すリヴァーレ。
モニカ「リヴァーレ!」
リヴァーレ「問題ありませんモニカ長官。反撃準備を!」
モニカ「えぇ!防衛システム起動!」
ウィィーン!!
モニカの声に反応するように室内の壁から無数のアームが現れ、マオへと襲い掛かる。
マオ「こんなもの!」
ガガガ!!
無数のアームを体術で破壊するマオ。
マオ「私には効きやしないね」
リヴァーレ「そんなことは百も承知だ」
マオ「なに?」
ウィィン
部屋のアームが機械のパーツをもってモニカとリヴァーレへと近づいていく。
ガキン!ガキン!
そのパーツを装着していく2人。2人の全身は機械を装着し、駆動鎧(パワードスーツ)を纏った姿へとなる。
リヴァーレ「スパーダ3。シェリング・マーノ」
モニカ「スパーダ1。ラピッド・コニリア」
マオ「駆動鎧を纏うまでの時間稼ぎってわけね」
リヴァーレ「ゆくぞ!レールライフル!」
ジジジジ!!
手に持ったレールガンの銃身で電磁波が発生する。直後!
バン!
すさまじい速度でマオに向け放たれる弾丸。
バシン!
それは部屋の壁に命中する。
マオ「ちっ!危ないね」
リヴァーレ「レールライフルを躱すとは…」
モニカ「これならどうです!アクセル!」
シュン!
一瞬にしてマオの眼前に姿を現すモニカ。
モニカ「くらいなさい!」
拳を構えマオへと突き出すモニカ。
マオ「早い!だが…『シフトギア2(セカンド)』!」
ガキン!
モニカ「なっ!」
マオ「どうだい?」
モニカの攻撃を受け流し、蹴りによるカウンターを加えるマオ。
マオ「あんたの速さじゃ私を捕らえるには至らないね」
リヴァーレ「モニカ長官!ならば!スパーダ2EXモード!」
ガキン!
巨大な銃に変形するスパーダ3シェリング・マーノ。それを構えるリヴァーレ。
リヴァーレ「これで!バスターキャノン!」
ババババ!!
無数の金属弾がマオとモニカに向け発射される。
マオ「こいつもろともやる気かい?」
モニカ「いいえ!これであなたを仕留める!『ロック解除』。EXモード!」
スパーダ1の装甲が全身黒化していく。
モニカ「はぁ!」
ガン!
モニカの蹴りがマオへと当たる。
マオ「さっきよりも…速い!?」
モニカ「はぁぁぁ!!」
モニカの目にもともらぬ連撃がマオへと繰り出される。そしてその背後から迫る無数の金属弾。モニカはそれを避けながら攻撃を続ける。
ババババ!!
マオ「ぐっ!」
無数の金属弾とモニカの高速の連撃。それを躱すことは不可能に近い。
ビッ!!
マオの体を翳めていく金属弾。それと同時にモニカの攻撃も次第にマオの防御が追い付かなっていく。
モニカ「このままいきます!」
マオ「…ったく」
少しけだるそうな声を発するマオ。その目にはいまだ闘志が満ちている。
マオ「仕方ないね…『シフトギア3(サード)』!!」
モニカ「なっ!」
先ほどまでは全く反応できていない様子だったマオがモニカの攻撃に対し的確に防御しようと反応している。モニカの攻撃にマオの反応速度が徐々に追い付いているように見える。
マオ「これで…しまいだ!!『シフトギア4(フォース)』!!」
ガガガガ!!
モニカ「う、うそ!?」
モニカの攻撃に完全に反応しそのすべてを防御し、躱すマオ。それだけではなくリヴァーレの放つ金属弾さえも見切っているかのようにそのすべてを躱す。
マオ「おらよ!」
ガッ!!
モニカの足を掴むマオ。
モニカ「きゃぁ!!」
ブン!ブン!!
そのまま軽いものでも振り回すかのようにモニカをグルグルと振り回す。
ガガガ!!
それを盾代わりに金属弾を防ぐマオ。
リヴァーレ「モニカ長官!」
マオ「ほらほら!焦ってる暇はないさね!」
ガキン!
モニカをバットのように振るいリヴァーレへと直撃させるマオ。
リヴァーレ「がはっ!」
あまりの衝撃にその場に倒れるリヴァーレ。
ドサッ!
モニカもその場に投げ捨てられる。リヴァーレ、モニカはもう立ち上がるほどの力も残っていないようだ。
マオ「お前たちのようなガキに負けるほどやわじゃあないさね」
モニカ「ガーディアン…これほどとは…」
リヴァーレ「その力…見誤ったか…」
マオ「裏切り者とその仲間。二人まとめて地獄行きね」
ジャキ!
再び銃を構えるマオ。
マオ「じゃあさよなら~~」
バン!
部屋の扉が勢いよく開く。
マオ「なんだい?」
そこに立っていたのは駆動鎧だ。全身を纏う鎧。その体には細い動力線のようなものが入っている。
モニカ「あれは…!」
リヴァーレ「スパーダ2カスタム…完成したのか…」
マオ「新手か?」
リベルタ「スパーダ2カスタム、リベルタ。いくぞ!」
ジャキン!
リベルタは背中に背負った棒状の武器を取り出す。それはよく見ると棒ではなく刃が一つついた槍のようだ。
マオ「片刃の槍?変わった武器だな…だがなんであろうと!」
ドゴン!!
リベルタ「ぐぁ!!」
壁へと叩きつけられるリベルタ。
マオ「どうした?威勢がいいのは口だけかい?」
ダダダ!!
マオの攻撃に手も足も出ないリベルタ。
マオ「ほらよ!」
リベルタ「うわぁぁ!!」
バゴン!
壁を突き抜け吹き飛ばされるリベルタ。
マオ「ずいぶんと拍子抜けのやつだね」
マオは吹き飛ばされたリベルタを追うように長官室から出ていく。
リヴァーレ「あれでは…完成とは程遠い…」
モニカ「最後の希望も…朽ちてしまうのですか」
~EGOグリフ大陸支部・外広間~
リベルタ「はぁ…はぁ…」
息切れしながら両手を地面につくリベルタ。マオからのダメージによりだいぶ疲弊しているようだ。
マオ「ずいぶんとお疲れみたいだね?」
そこへ現れるマオ。
マオ「さて終わりにしようか」
ピピピ!
リベルタの通信端末に通信が入る。
ボルドー『スパーダ2カスタム、リベルタの調整は不完全じゃ!早く戻れ!』
リベルタ「で、でも…」
ボルドー『このままじゃあお前さんは死んでしまうぞ!システムが稼働できない以上戦ってもまけるだけじゃ!』
リベルタ「それでも…おれは!」
キュィィン!!
リベルタの胸部に着けられているユニットが光り輝く。
ギュィィィン!!
それと同時にリベルタの体の細い動力線が光を放つ。
マオ「なんだ?」
ボルドー『こ、これは!システムが稼働したのか!?』
立ち上がるリベルタ。
リベルタ「ガーディアン!お前は俺が倒す!」
片刃の槍を構えるリベルタ。
マオ「倒すだと?おもしろい冗談だね?」
リベルタ「B(ビー)ブレード!」
バシュン!
片刃の槍に光り輝く粒子の刃が現れる。
マオ「なに?」
リベルタ「これがBブレードの本当の姿だ!」
実体の刃と粒子の刃。二つの刃を持つ槍。
マオ「だからどうしたって?そんな武器なんて!」
リベルタ「はぁぁ!!」
ガキン!
マオ「なに!」
マオの攻撃を受け止めるリベルタ。
マオ「私の攻撃に反応するだって?」
リベルタ「力でも負けない!」
ギギギ!!
マオを徐々に押し返すリベルタ。
ガキン!
リベルタに力負けし弾かれるマオ。
マオ「なっ!ばかな!4(フォース)まで力を出している私が力負けするなんて…ありえない!」
ガン!
リベルタ「はぁぁ!!」
地面にBブレードを突き刺し、両腕を交差するリベルタ。
キュィン!!
交差した両腕部が光る。その直後、Bブレードが光り輝く!それを両手で取るリベルタ。そしてそれを構え大きく天へと掲げる。
リベルタ「B・B・B(ビー・ブラスター・ブレード)!!」
バシュン!!
掲げられたBブレードが振り下ろされる。その一刀は衝撃となって直線上のすべてのものを破壊する。
ゴゴゴゴ!!
すさまじい衝撃とともにあたりに白煙が舞い上がる。
リベルタ「EGO。お前たちの好きにはさせない!」
マオの姿は見えない。先ほどの攻撃に巻き込まれ消滅したのだろうか。
ボルドー『おい!』
リベルタ「どうだ?これでばっちりだろ?」
ボルドー『やりすぎじゃ!』
怒りの声を上げるボルドー。
ボルドー『支部ごと壊してどうする!』
リベルタの一撃は支部をも破壊してしまったのであった。
リベルタ「ご、ごめん!」
平謝りするリベルタ。
ボルドー『だがどうせもうこの支部にはいられん。オウリギンの手のものも来るだろう。我々もトレーラーへと移動するぞ』
リベルタ「あぁ!」
~EGOグリフ大陸支部・トレーラー~
モニカ「みなさん。準備はよろしいですか?」
リヴァーレ「私はモニカ長官へついていきます」
ボルドー「私もおなじじゃ」
モニカ「これから私たちはEGOから追われる身となります。ですが今のEGOは私が信じる正義ではありません。その真意を確かめるため…そして世界の平和のため私たちは戦います!」
リヴァーレ「あなたの補佐としてこれからも力になります」
ボルドー「戦力は卑小だが彼から伝授された技術が我々の力になるだろう」
モニカ「そうですね。スパーダ2カスタム…リベルタの力があればEGOに対しての抑止力になれるかもしれません」
リヴァーレ「だがそれだけでは不安ですね。私のスパーダ3と長官のスパーダ1は大破してしまった。それを補えるだけの戦力があればいいのだが…」
ボルドー「その点については考えがある。トレーラー内の整備環境があれば可能じゃ。私にまかせてもらおう」
モニカ「ボルドー技術長。頼りにしています。ところで彼は?」
ボルドー「先ほどの戦いで疲れて眠ってしまったわ。こんな状況でも眠れるのだからたいした肝を持っているのかもしれんの」
モニカ「そうですか、それは心強いですね。それと彼の方から連絡は?」
リヴァーレ「奴はレムリア大陸に向かったそうです」
モニカ「まさか一人でEGO本部を襲撃する気ですか?」
リヴァーレ「それほど馬鹿なやつではないでしょう。なにか奴なりの考えがあってのことだと思われます」
モニカ「そうですね…では私たちも行くとしましょう」
こうしてモニカたちはEGOグリフ大陸支部を後にした。トレーラーで彼らが向かう先は…。そしてEGOへと反旗を翻した彼らを待ち受ける運命は…。
to be continued
最終更新:2019年01月29日 22:27