~ミストラルシティとグリフ大陸をつなぐ橋~
対峙するリベルタとアングルフ。
アルバド「なんどかかってこようと無駄なことだ」
リベルタ「それでも俺は!あきらめない!」
実体とエネルギーの刃を持つ槍を持ちアングルフへと攻撃を仕掛けるリベルタ。
アルバド「もうお前の動きは見切っている」
バン!
背中のブースターを稼働させ飛翔するアングルフ。
リベルタ「くっ!空中に!」
空へと飛びアングルフにリベルタの攻撃は当たらない。
リベルタ「あれを使えば…」
何かをしようとするリベルタ。
モニカ『だめです!リベルタ!』
それを制止するモニカの声がトレーラーから聞こえる。
リヴァーレ『作戦を台無しにする気かリベルタ?』
モニカとリヴァーレになだめられるリベルタ。
リベルタ「あ、あぁ。そうだったな」
冷静になるリベルタ。
リベルタ「だけどどうすればあの駆動鎧を…」
ボルドー「…と…リベ…ルタ」
倒れていた
ボルドーがリベルタに声をかける。
リベルタ「
ボルドーさん!」
ボルドー「モニカ長官に…伝えろ。あれを…ASRU(エーエスアールユー)を…」
リベルタ「ASRU?」
ボルドー「お主の…リベルタの…」
ガクッ
意識を失い倒れる
ボルドー。
リベルタ「くっ…モニカさん!」
モニカへと通信するリベルタ。
モニカ『どうしたのリベルタ?』
リベルタ「
ボルドーさんからASRUをあなたに伝えろと!」
モニカ『ASRU?』
まったく思い当たる節がないモニカ。
モニカ『
ボルドー技術長が無意味な暗号を伝えるはずはない…なにか意味があるはず』
~トレーラー内~
モニカ「この意味を私が理解できると思って
ボルドー技術長は伝えた…」
トレーラー内を見渡すモニカ。モニカの眼にトレーラー内装置の制御用コンソールが目に止まる。
モニカ「これなら!」
制御用コンソールの前に立つモニカ。制御用コンソールのキーボードを打ち込むモニカ。
カタタタタ!!
モニカ「システム検索。ASRU」
モニターに映し出される検索結果。その一番上のデータを開くモニカ。
モニカ「これは…」
モニターに映し出された詳細画面。それを見たモニカは何かを理解したかのように再びキーボードを操作する。
モニカ「これが
ボルドー技術長のおっしゃっていた考えなのですね。これに賭けるしかないようですね」
~ミストラルシティとグリフ大陸をつなぐ橋~
リベルタ「モニカさん。なにかわかりましたか?」
モニカ『えぇ。これからリベルタにデータを転送します』
ピピピ!!
リベルタのモニターに映し出されるデータ。
リベルタ「これって!」
モニカ『これが
ボルドー技術長の開発していたリベルタ用のシステム。今のEGOに対抗するための私たちの力よ』
リベルタ「わかりました!こっちはいつでも準備OKです!」
モニカ『ではいきますよ!』
リヴァーレ『A・S・R・U(アタック・スパーダ・リベルタ・ユニット)起動!!』
バン!!
トレーラーの中から何かが飛び出してくる。
アルバド「なんだ?」
飛び出してきた物は小型の機械のようだ。それは人ほどの大きさで戦闘機のような姿をしている。
モニカ『AS(エーエス)ラピッド・レアーリ。ターゲット補足』
トレーラー内で戦闘機を操作するモニカ。
ピピピピ!!
ラピッド・レアーリがアングルフを捉える。
モニカ『レールキャノン発射!』
ジジジ!!バン!
高速で打ち出される弾丸がアングルフの肩を掠める。
アルバド「ぬっ!だがこの程度」
ビキビキビキ!
アングルフの装甲が即座に修復していく。
モニカ『けん制にもならないわね』
アルバド「そんな戦闘機ごときで戦局が変わりはしない。UW(アトモス・ウェポン)!」
ガキン!
アングルフの右腕が変形して銃となる。
アルバド「撃ち抜く!」
ドシュン!!
アングルフの右腕から放たれるエネルギーの塊。それはラピッド・レアーリへと迫っていく。
モニカ『アクセル!』
シュン!
ラピッド・レアーリが姿を消す。それによりUWの攻撃が空を切る。
アルバド「なに!どこへいった!はっ!」
アングルフの死角へと移動しているラピッド・レアーリを発見する
アルバド。
モニカ『操作系統はラピッド・コニリアと同じ。でも2足歩行の駆動鎧と戦闘機ではだいぶ勝手が違うわね』
ガドゥ『
アルバド』
アルバドに
ガドゥから通信が入る。
ガドゥ『敵のあの戦闘機。今の高速移動はグリフ大陸支部のスパーダシリーズ、スパーダ1ラピッド・コニリアに搭載されていたシステムと思われます』
アルバド「なぜあの戦闘機がそれを使える?」
ガドゥ『おそらくは
ボルドーの仕業かと。報告ではスパーダ1は大破したはず。それを彼が改修して、あの戦闘機として作り上げたのではないかと』
アルバド「確かスパーダ1は高速戦闘を得意とする駆動鎧だったな。戦闘機ならば高機動戦闘とは相性がいいか」
ガドゥ『ちょこまかと厄介ではありますが先ほどの攻撃からみるにアングルフにダメージを与えるほどの攻撃能力はないと思われます。時間稼ぎが関の山でしょう』
アルバド「そうだな。ならば先にあちらをつぶす」
リベルタに狙いを定める
アルバド。
リベルタ「こっちに来るか!」
モニカ『そうなることも想定済みです!リベルタ!』
リベルタ「あぁ!!」
ダン!!
地面を蹴りジャンプするリベルタ。
モニカ『ラピッド・レアーリ!ドッキングシークエンス!』
ガシャン!
ラピッド・レアーリが変形していく。
ガキン!
リベルタの背中に合体するラピッド・レアーリ。
リベルタ・モニカ「スパーダEX(イーエックス)!ラピッドリベルタ!!」
アルバド「駆動鎧と戦闘機が合体しただと!」
ガドゥ『そんな機能があるとは…』
背中に羽のように装着したリベルタはラピッド・レアーリと合体したことにより空を飛ぶ。
リベルタ「うぉ!」
モニター内を見て驚くリベルタ。モニター内に映し出される制御系統はかなり複雑でリベルタでは使いこなせそうにない。
モニカ『飛行制御と火器管制は私が行います。あなたは戦闘に集中を』
リベルタ「わかった!」
ガドゥ『飛行可能な駆動鎧…グリフ支部の連中がそんな技術を…』
アルバド「これで敵も空中戦が可能となったわけか。だがそれは些細な問題だ!UW!」
アングルフの右腕が剣となる。それを構えリベルタへと襲い掛かるアングルフ。
モニカ『これを使ってください!』
ガキン!
ラピッド・レアーリに装着されていたレールキャノンが外れる。それを手に持つリベルタ。
リベルタ「Bブレードとこれを!」
ガシャン!
リベルタの持つ片刃の槍Bブレードとレールキャノンを連結させる。
ガキ!ガキン!
レールキャノンが変形していきBブレードが片刃の槍から銃剣へと姿を変える。
リベルタ「RB(ラピッドブラスター)ブレード!いくぞ!」
ガキン!
アングルフの剣とリベルタのRBブレードが衝突する。
リベルタ「くっ!パワーは奴の方が上だ…」
アルバド「このまま押し切らせてもらう!」
モニカ『そうはいきません!リベルタ!これを!』
リベルタのモニターに表示される文字。
リベルタ「EXバースト!」
キュィィン!!
リベルタの胸部のユニットが光り輝く。
リベルタ「アクセラレイジング!!」
シュン!!
ガン!
アングルフに衝撃が走る。どこからか銃撃を受けたようだ。
アルバド「あの駆動鎧か!だが姿が見えん」
ガドゥ『AISには敵の姿は見えているわ…でも』
アルバド「そのデータをモニターに映せ!」
ブン!
アングルフのモニターに映し出されるリベルタの位置。
アルバド「なんだこれは!?」
モニターが壊れてでもいるかのように周囲の各所にものすごい速さでリベルタが出たり消えたりしている。リベルタのあまりの速さにデータの表示が追い付いていないようだ。
リベルタ「もうおまえじゃ追い付けないぜ!」
ガン!ガン!ガン!
高速移動しながらRBブレードから銃撃を放つリベルタ。
アルバド「防戦一方にならざるをえんか…だが一撃の威力は大したことない!(このまま耐えればいずれ奴の動きも隙ができるはず)」
リベルタ「銃撃じゃ効果は薄いか…なら!」
モニカ『リミッター解除!いけます!』
RBブレードを掲げるリベルタ。
リベルタ「RBブレード!!!」
ジジジジ!!
リベルタの持つRBブレードをすさまじい電荷が包み込む。
モニカ『電荷最大充填完了。リベルタ!』
リベルタ「あぁ!」
ババババ!!
辺りに放電するRBブレード。
リベルタ・モニカ「超電磁両断剣(プラズマバスターブレード)!!」
放電しながらアングルフに振り下ろされるRBブレード。
アルバド「UW(アトモス・ウェポン)!」
ガキン!
RBブレードを剣で受け止めるアングルフ。だがRBブレードから放電されるプラズマがアングルフへと襲い掛かる。
ババババ!!
アルバド「ぐぅ!なに!?」
アングルフが激しい電撃により態勢を崩す。
ジジジジ!!
放電していたプラズマがRBブレードへと収束していく。
リベルタ「うぉぉぉ!!」
アルバド「くっ!」
アングルフの剣が弾かれる。そして…
ザシュ!!
RBブレードがアングルフを切り裂く。その衝撃で吹き飛ばされ地面へと叩きつけられるアングルフ。
シュゥゥン!
リベルタの胸部ユニットの光が消えていく。
リベルタ「これがリベルタの力か!」
モニカ『この力があれば今のEGOにも対抗できますね』
スライ「敵の指揮官は倒したんだな」
トニー「こっちもなんとかなりました」
スライと
トニーが量産型駆動鎧ブランクを倒し、リベルタの元へと駆け寄ってきた。
アルバド「……」
ガドゥ『
アルバドは意識を失ったようですね。ですがまだAISが負けたわけではありません!』
グググ!!
倒れていたアングルフが起き上がる。
リベルタ「あの駆動鎧!まだやる気か!?」
スライ「底なしの戦闘力ってか」
トニー「不死身ですか!?」
モニカ『挙動がおかしい…今がチャンスかもしれません!』
アングルフは起き上がったもののダメージは蓄積されている。起き上がるのがやっとのように見える。
モニカ『リベルタ!あなたは
ボルドー技術長を回収しトレーラーへ!』
リベルタ「でもこいつはいいのか?」
モニカ『我々の目的は今のEGOを支配するものを打倒すること。この駆動鎧を倒すことではありません!』
リベルタ「そうだな。わかった!」
そういうとリベルタは
ボルドーの駆動鎧を抱え、トレーラーへと向かおうとうする。
スライ「おい!」
リベルタへと話しかける
スライ。
リベルタ「なんだ
スライ?」
スライ「あのトレーラーから聞こえた声、聞き覚えがある。確かグリフ大陸支部のモニカ長官だよな」
リベルタ「そうだが今はそんな問答しているばあいじゃ…」
スライ「お前たちが俺たちと志を同じくしているならば、これを!」
紙切れをリベルタに渡す
スライ。
リベルタ「これは…」
紙切れの内容を確認するリベルタ。
スライ「またな!いくぞ
トニー」
トニー「はい!」
スライと
トニーはグリフ大陸へと向かっていく。
リベルタ「やはりみんなも動いているのか。結利、ウルズ…」
モニカ『リベルタ!急いでください!』
リベルタ「あぁ!」
トレーラーに乗り込むリベルタ。リベルタを乗せたトレーラーは急いでその場を後にする。
ガドゥ『ちっ!反逆者たちに逃げられたか。まぁいいでしょう。グリフ大陸に向かった連中はいいとして、グリフ支部の奴らは間違いなくレムリア大陸に向かったはず。
アルバドが目を覚ますまではAISによる制御でコントロールを行う。奴らの後を追いなさい!』
アングルフはその場から飛び立とうとする。だが…
ブスブス…
アングルフのブースターが煙を上げて稼働しない。
ガドゥ『未元獣とレーヴェンズの細胞による修復も限界があるか。アングルフの調整も必要なようだな。ひとまずミストラルシティ支部にいきなさいAIS』
~レムリア大陸~
ミストラルシティからつながる橋を抜けたにろくたち。
にろく「ここまでEGOに見つからなかったのは大きいな」
ウルズ「後はこのままレムリア大陸にあるEGOの本部を目指す!」
結利「この調子ならEGOに見つからず行けたりして!」
「そんなに甘くはないさ」
昴「だれだ?」
にろくたちの前に立ちはだかるEGOの部隊。その部隊はみな少年のように見える。
きゅっぱ「子供…少年兵か?」
エミス「あいつは…」
エミスにはその部隊を率いる仮面の人物に見覚えがあった。リオル=クラフト研究所で対峙した相手。それは…
アイン「EGOに反逆するお前たちはここで死ぬ運命だ。僕たちの手によってね」
to be continued
最終更新:2019年07月28日 20:54