行動するツバメたち!ミストラルシティ支部を取り戻せ!

~リオルクラフト研究所~
リオル「各部隊の状況はどうかしら?」
ツバメ「ナルたちはタウガス支部の制圧に成功。そのままメルディア=シールの解放に向かっているそうよアポロンたちとにろくたちはグリフ大陸とレムリア大陸についたみたいね」
リオル「うまくいっているわね。ただ…」
ツバメ「わかっているわ。各支部の制圧なら私たちの力でも可能かもしれない。問題はEGOの本部の制圧。私たちだけでそれができるかというと…正直自身がないというのが本音ね」
リオル「本部の制圧に失敗すれば作戦はすべて水の泡。テロリストとして始末される未来しかないわね」
ツバメ「なにかもう一手あれば…」

ピピピ!!

ツバメの携帯端末に通信が入る。画面を確認するツバメ。
ツバメ「非通知?だれかしら?」

ピッ!

着信に応答するツバメ。
???「お久しぶりです今寄崎社長」
ツバメ「あなたは…!」
通信相手の声でその人物がだれか察するツバメ。
ツバメ「なぜあなたが私に連絡を?」
???「私があなたに連絡するのは一つしかありませんよね?」
ツバメ「…この状況だからこそかしら」
???「さぁ、商談を始めましょう」

~~

ツバメ「…わかったわ。あなたの条件をのむわ」
???「商談成立ということで。では後程」
通信が切れる。苦虫をすりつぶした表情を浮かべるツバメ。
リオル「ツバメ?」
ツバメ「いろいろと納得いかないけれど今は贅沢を言ってはいられないわ!リオル所長、私はミストラルシティへ向かうわ」
リオル「ミストラルシティ?今からですか?」
モゴラ大陸の北端に位置するこの研究所からではミストラルシティへ向かっても先行している部隊に追いつけるとはとても思えない。

「ミストラルシティへ向かうなら私たちも同行する」

部屋に入ってきた人物。それは…
リオル「あなたたち目が覚めたのね」
カレン「おかげさまでな」
レイジ「お前たちの作戦はここの研究員に聞いた。俺たちも参加させてもらう」
ヴァイス「今のEGOのやり方を許容するわけにはいかないからね」
リオル「仕方がないですわね。乗り掛かった舟。私も同行します」
ツバメ「わかったわ。じゃあ私たち5人で行きましょう。秘密の箱庭『シークレット・ベース』」
ツバメたちを囲うように空間が隔離される。隔離された空間内の扉のノブに手をかけるツバメ。
ツバメ「じゃあいくわよ」

ガチャ!

~ミストラルシティ・喫茶かざぐるま~
リオル「ここは…」
当たりの景色を確認する一同。
カレン「ミストラルシティだな」
レイジ「空間を移動できる能力か。便利だな」
ツバメ「いろいろと誓約はあるけどね」
ヴァイス「まずはどうするの?」
ツバメ「EGOミストラルシティ支部へむかうわ。私たちであそこを落とす」
リオル「たった五人でか?」
ツバメ「そうね」
リオル「無謀すぎる!」
ツバメ「話は最後まで聞いてちょうだい。最初は私たち五人で攻め込むわ。これはスライトニーからの情報なのだけれどEGOに対峙している駆動鎧たちがいたそうなの。その情報が入った時間から考えると彼らもこの周辺にいるはず」
カレン「そいつらを引き寄せるのか?」
ツバメ「そういうこと。ミストラルシティ支部で何か起きてるというのを伝えられれば彼らも来るはず」
ヴァイス「盛大にドンパチしちゃうってわけね!」
レイジ「あえて騒ぎを大きくするということか」
ツバメ「そう。それで彼らに援軍に入ってもらう。理想はそのまま私たちの作戦に加わってもらえればいいんだけれど」
リオル「そればかりはどうにもわからないわね。そもそもにして彼らが私たちの方に来てくれるかも予想に過ぎない作戦ね」
ツバメ「そうよ。でも、それでも運すらも味方につけなければEGOに勝つことはできないわ。」
カレン「運だのみか…。いいだろうその作戦のるぞ」
レイジ「運というのはそれまでに積み重ねた結果が成すものだ。俺ものらせてもらう」
ヴァイス「私も~!」
リオル「全員合理的ではないわね…でも私もあなたの作戦を信じましょう」
ツバメ「ありがとうみんな。EGOに歯向かっている時点で私たちに残された道は決まっているわ!今のEGOを打破する!」
リオル「革命は成功すれば英雄。失敗すればテロリスト。後者になる気はさらさらないわね」
ツバメ「いくわよ!」

~EGO・ミストラルシティ支部整備室~
EGO隊員「ガドゥ技術主任。アングルフの整備は完了です」
モニターごしにガドゥと通信するEGO隊員。
ガドゥ『ご苦労。アルバドの容態は?』
EGO隊員「多少戦闘による疲労はあるようですが、問題はありません。意識の方も先ほど戻りました」
ガドゥ『そうですか。ではアルバドにはすぐに本部へ戻るよう伝えてください』
EGO隊員「わかりました」
ガドゥとの通信が切れる。
EGO隊員「この駆動鎧…」
アングルフを眺める隊員。
EGO隊員(操作していたデバイサー(アルバド)のダメージに比べて、ほとんど機体の損傷がなかった…。まるで自己修復でもしたかのように…。そんなことあるわけないか)
部屋を後にしようとアングルフに背を向ける隊員。

ガコ!

物音が聞こえ振り返る隊員。
EGO隊員「なっ!?うわぁぁーー!!」

バキ!ベキ!ボキ!

~EGO・ミストラルシティ支部医務室~
アルバド「体に問題はないな」
部屋の機器に表示されるバイタルデータを確認するアルバド。そのまま部屋を出ようと扉の前に立つ。

ガチャ!

アルバド「ん?」
扉を開けたアルバドの前にはアングルフが立ちつくしていた。
アルバド「なぜこんなところにアングルフが…」

ドゴォン!!

突如支部内に爆発音が響く。
アルバド「なんだ?」

EGO隊員『支部内に侵入者です!各員は対応を!』

EGO隊員の館内放送が鳴り響く。
アングルフ「…」

バコン!

アングルフの前面の装甲が展開し、アルバドを迎え入れるようにその場に佇む。
アルバド「AISか…お前に言われなくともすぐに装着する」
アングルフを身にまとうアルバド。

ガキン!

アルバド「侵入者の排除に向かう」

~EGO・ミストラルシティ支部内2階通路~
ツバメ「とりあえず侵入には成功ね」
カレン「まさか侵入者としてここに戻ってくることになるとはな」
レイジ「ヴァイスには外にも騒ぎが伝わるように支部内の各所で爆発しそうなものを片っ端から破壊させている」
カレン「これは修理代がいくらになるかわからんな…」
頭を抱えるカレン。
ツバメ「修理なら私の知り合いの会社に頼んで特別価格でやってあげるわ。無事にこの戦いが終わったらね」
リオル「はぁ…はぁ…」
一人遅れてツバメたちの後を走るリオル。
リオル「ちょっと…あなたたち!私の体力では…ついていくのも…やっとよ」
息を切らしながら話すリオル。
ツバメ「ごめんなさいリオル所長。大丈夫?」
リオル「正直これ以上走るのはきついわね…でもそんな弱音を吐いている場合ではないわ!ぜぇぜぇ」
カレン「仕方がないな」

バッ!

リオルの方に向かい手をかざすカレン。

パキパキパキ!!

リオルの目の前に氷のソリが生成される。それを引く部分も氷で生成されている。
カレン「これに乗れ!」
リオル「恩に着るわ」
氷のソリに座るリオル。
リオル(冷たい…でも走るよりはいいわね)
カレンは氷のソリを引きながら走る。支部内を進んでいく一同。

「お前たちの反逆はここまでだ」

一同の前に立ちはだかる駆動鎧。それは…
レイジ「アルバド…」
アルバド「レイジか。それと今寄崎ツバメ、カレン=ネティス。おや?」
リオルに目をやるアルバド。
アルバド「リオル=ロン。あなたも反逆者となり果てたか」
リオル「なんとでも言いなさい」
カレン「ミストラルシティ支部は返してもらう!」
アルバド「反逆者が!EGOに逆らうものは排除する!」
レイジ「こいつの相手は俺がやる」
ツバメ「あなた一人で?大丈夫なの?」
レイジ「アルバドとの決着をつける。お前たちは先に長官室へ」
レイジの意志は固いようだ。
ツバメ「…わかったわ。」
ツバメたちは通路を戻り、別ルートで長官室へと向かう。
アルバド「またやられにくるとは学習しないなレイジ」
レイジ「俺はお前を超えて見せる!いくぞ!」

ドン!!

レイジ「なっ…!」
一瞬のことだった。レイジの体に全身で体当たりをかますアルバド。
アルバド「戦況判断に比重を置きすぎるせいで急な行動には対処できない。それがお前の弱点だ」

バリン!!

窓ガラスを突き破りレイジの体が宙に放り出される。
アルバド「これでおしまいだ。さよならだレイジ」

~EGO・ミストラルシティ支部入口~

キキィ!!

支部の入り口前に急停車するトレーラー。
モニカ「支部から黒煙が…」
リヴァーレ「何らかのトラブルが支部内であったのかもしれません」
モニカ「EGOへの反逆者…橋で会った彼らの仲間かもしれないわね」

ヒュゥゥ!!ドゴン!

トレーラーの上部を突き破り何かが落下してきたようだ。
モニカ「今のはなに!?」
リヴァーレ「中を確認しましょう。ボルドー技術長たちも心配です」
モニカ「そうね」

~トレーラー内部~
モニカ「大丈夫ですかボルドー技術長!」
ボルドー「おぉ、こっちは大丈夫じゃ。それよりも落ちてきた奴の方が大丈夫ではなさそうじゃがの」
リヴァーレ「落ちてきた奴?」
ボルドー「うむ。こいつじゃよ」
モニカたちの目の前には落ちてきた人物がその場に横たわっていた。
リヴァーレ「彼は…R部隊の」
モニカ「確か行方不明になったと聞いていましたが…」
レイジ「うぅ…」
なんとか立ち上がるレイジ。
レイジ「あなたたちは…グリフ大陸支部の…そうかツバメが言っていたEGOに対抗していた駆動鎧というのはあなたたちだったのか」
モニカ「そんなことよりなぜあなたがここに?」
レイジ「俺はEGOに反旗を翻した。ここであいつに…アルバドに負けるわけには」
リヴァーレ「今まさに戦っている最中だったか。アルバド…あの駆動鎧か」
ボルドー「じゃったらリベルタの出番じゃな…と言いたいところじゃが」
モニカ「また彼は眠っています。今リベルタを扱えるデバイサーは…」
レイジ「ならばおれにやらせてくれ」
リヴァーレ「お前がか?」
レイジ「駆動鎧の操縦訓練は一通り受けている」

ピピピ!!

ボルドー「まずい!なにかにトレーラーが狙われておる!」
トレーラー内のモニターに映し出される敵の姿。
レイジ「アルバド…奴の駆動鎧だ。迷っている暇はない!俺に駆動鎧を!」
リヴァーレ「モニカ長官。どうしますか?」
モニカ「…わかりました。あなたにリベルタを」
レイジ「恩に着る」
モニカ「着装準備を!」
ボルドー「各機能の説明は戦闘しながら説明する!急げ!」
レイジ「あぁ!」
トレーラー後部の部屋に移動するレイジ。
リヴァーレ「よかったのですかモニカ長官」
モニカ「えぇ。でも彼の熱意に負けた…っていうのが本音ね」
レイジの眼に映る闘志。それにただならぬものを感じたモニカ。
モニカ「彼を信じましょう」
リヴァーレ「わかりました。私はあれの発進準備を」
モニカ「よろしくお願いします」

~EGO・ミストラルシティ支部入口~
アルバド「あのトレーラー…」
橋での戦いを思い出すアルバド。
アルバド「UW(アトモス・ウェポン)!!」

ジャキン!

右手が銃へと変形するアングルフ。
アルバド「消えろ!」

レイジ「そうはさせない!」

バン!

トレーラーの後部が開き、そこから現れる駆動鎧リベルタ。その右手に構えた槍をアングルフへと振り下ろす。

ガキン!

アルバドはその槍を右手の銃で受け止める。
アルバド「あの時の駆動鎧か!」
レイジ「今度は先ほどのようにはいかないぞアルバド!」
アルバド「レイジか!?なぜおまえがこの駆動鎧に…」
レイジ「これもめぐりあわせだ。お前は俺が止めて見せる!」

to be continued

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最終更新:2019年08月17日 01:09