君が天十也だね!結利現る!

~ミストラルシティ~
ニュースキャスター「オリジネイター。彼らはいったい何者なのでしょうか?」
キャスターの問いに答える学者。
学者「今の段階では何とも言えませんね。ですがわかっているのは彼らは我々人類に危害を及ぼそうとしていうことですね。先日のミストラルシティへの襲撃。今後もこのような事態があるとおもったほうがいいでしょう。」
ニュースキャスター「そうですか。ありがとうございます。CMのあとは天気予報をお送りいたします」
ミストラルシティのビルに設置された巨大モニター。そこに流れるニュースを十也は見ていた。
十也「オリジネイター…か」
先日現れたオリジネイターによって多数の損害を受けたミストラルシティ。そこに住む人々はオリジネイターに対して様々な感情を抱いていた。十也も例外ではない。
十也「テロリストかなんかなのかな。でも自分が住んでいる街を狙われるってのは気分がいいものではないな」
十也にはこの街に来る前の記憶がない。過去の記憶のない彼にとってはこの街が故郷のようなものになるのかもしれない。
そんなこともあってか、彼はオリジネイターに対して良い印象は持っていないようだ。
十也「俺でもなにかできることがあればな…」
無駄に正義感だけは強い彼は、なにかと危険なことに首を突っ込もうとしてしまう傾向がある。その先に何があろうとも…
???「天十也だな!」
ふと十也を呼ぶ声が聞こえる。誰だろう?声からして女性のようだ。
十也「なんだ?」
声がする方を振り向くとそこには見知らぬ女性が立っていた。女性の髪はショートヘアでくせ毛がパーマのようになっている。ジャージを身に着けており年齢は10代後半ぐらいであろうか。
???「君がミストラル号の暴走事件で活躍したあの天十也だね!」
ミストラル号の暴走事件。あの事件で列車の暴走を止めるため奮闘し、EGOに貢献したとして十也とスライトニーは表彰を受け新聞に掲載されたそうだ。
この女性はその新聞から十也のことを知って探していたのだろうか。
十也「あんまり活躍したかはわからないけど、俺が天十也では間違いないけど…」
サインでもねだられるのだろか…そんなたいそうなことはしてないんだがと思う十也。しかし女性は予想外の言葉を紡いだ。
???「じゃあ!私と勝負してよ!」


~~~

ここはミストラルシティのはずれにある廃屋街。あまり普通の人には用事のない場所だ。
そんな場所に十也とジャージの女性は来ていた。
ジャージの女性「ここならだれも邪魔がはいらなそうだね!」
ジャージの女性は意気揚々と準備体操を始める。
十也「ん~。なんで俺はこんな挑戦を受けてしまったんだろうか…」
十也はジャージの女性からのい挑戦をうけた。なんだかわからないがその場の流れでOKしてしまったのだ。
いまさらになって後悔する十也。
十也「たまにいる力試ししてみたいってやつかなぁ。女の人では珍しいけど…」
ジャージの女性「よーし!」
準備体操がおわったようだ。
ジャージの女性「じゃあルールを確認するね!」
これはあくまで本気の戦闘ではない。ルールがなくてはお互いに危険である。
ジャージの女性「先に『参った!』といったほうが負けだね!ルールは以上!」
単純明快なルールである。自分の身に危険を感じたら降参すればいいのである。
ジャージの女性「じゃあ…」
十也「ちょっとまてよ」
ジャージの女性「なに?」
十也「そういえばお前の名前聞いてなかったな」
ジャージの女性「あー!そうだね、私も言うのを忘れてたよ!」
十也「これから戦う相手の名前ぐらい知っておきたいからな」
ジャージの女性「そうだね。自己紹介は基本だよね。私の名前は来未 結利(なび ゆうり)。よろしくね、十也!」
十也「あぁ。じゃああらためて!」

十也&結利「決闘(デュエル)!!」
二人の戦いが始まった。最初に動いたのは十也だ。
十也「『コート・オブ・ブラスト』!」
鎧を身にまとう十也。
結利「へ~。それが君の能力。かっこいいね!」
十也「そりゃ、どうも!」
十也は槍を構え結利に攻撃を仕掛ける。
十也「どうだ、降参してもいいんだぜ?」
結利「まさか!ん~と」
あたりを見回す結利。
結利「おっ!いいの発見!」
結利の目線の先にはボロボロになり廃棄された車がある。
結利「 いくよー!『リンク』!!」
車に手をかざす結利。すると車はバラバラになり結利に向かって飛んでくる。その破片が形を変え結利の体を覆う!
十也「なに、鎧になった!?」
結利「へへ~ん!」
車は鎧として再構築された。その手には盾を持っている。その盾で十也の攻撃を受け止めようとする結利。
十也「そんな盾ごとき!」
盾を貫通させる勢いで槍を打ち込む十也。しかし

ビヨ~ン!

盾は十也の槍を覆いこむようにして伸びる。
十也「なに!?」
結利「強化ゴム製の盾だよ!これならどんな攻撃でも貫けないでしょ!」
ゴムの反動で吹き飛ぶ十也。
十也「へ~。なかなかやるじゃないか。それがお前の能力か」
結利「そうだよ!私の能力『ユニオン』は結合する能力。そこにあった車を私の鎧として再構築したんだよ!」
十也「面白い能力だな。強化ゴム…タイヤを使った盾か。それで俺の攻撃を防ぐわけだ」
結利「そうだよ。この盾がある限り私に攻撃は通らない!どう?参った?」
十也「残念!その程度ではまだまだだぜ!『アクセル・アサルト』!」
結利「えっ!?は、早い!」
高速の攻撃が結利を襲う。目で追うことができない攻撃は盾でなど防ぐことはできない。結利の鎧に十也の攻撃が直撃する。
結利「きゃあぁぁ!!」
十也「攻撃が効かない盾を持っていても、その攻撃がみえないんじゃあ防ぎようがないだろ?」
結利「くっ!まだだよ!」
あきらめない結利。
十也「なら!『ブラスト・デバスター』!」
十也の姿が消える。
結利「えっ!?どこに…」
次の瞬間、結利ののど元に十也の槍が突き立てられる。
十也「どうだ?」
結利「ふ~、だめみたいだね。私の負けだよ。『参った』、降参するよ」
能力を解き、鎧を外す結利。
十也「オッケー。これで試合終了だな」
十也も能力を解除する。
結利「やっぱりすごい実力を持っているんだね!」
十也「いやそんなことはないさ。俺よりも強い奴なんてまだまだいるぜ」
結利「へ~。でも…」
なにかを言いかける結利。
十也「でも?」
結利「いや、なんでもないよ!今日は楽しかったよ!また今度ね!じゃあね十也!」
そういうと結利は去っていった。
十也「なんだかよくわからないやつだったな」

???「天十也だな?」
十也「?」
十也の後ろに黒髪の男が立っていた。知らない男だ。また結利みたいに新聞で俺を知った口かなどと思う十也。
十也「なんだ?お前も俺と試合したいのか?」
と冗談を言う十也。
黒髪の男「そうだな。しあいか…ぜひ、お願いしようか」
十也「本当(マジ)か!冗談のつもりだったんだけどな!」
まさか1日で2回も試合を申し込まれるとは…こんな日もあるんだな。
十也「まぁいいさ!それでルールはどうする?」
黒髪の男「ルール…。そんなものはしあいには必要ないだろう。死んだ者が敗者だ」
十也「なに!?死ぬだなんて何言ってやがる?」
黒髪の男「俺が望むのは死合だ…さぁ始めようか」
男はどこからともなく剣を取り出す。
十也「物盗りかなんかか?でもやるっていうなら!だがその前にお前の名前聞かせてもらうぜ!」
ビシオン「そうだな…。いいだろう、俺の名は幻影のビシオン…オリジネイターの一人だ」
十也「オリジネイターだって!?」
あまりの唐突な事態に戸惑う十也。まさか自分の前に急にオリジネイターが現れるだなんて思ってもいなかった。
十也「本物か?まぁいいさ!倒せばわかることだぜ!」
ビシオン「やる気は十分といったところか…では、お前の力確かめさせてもらうぞ」
ビシオンは手に持った剣をゆっくりと振り上げる。
十也「『コート・オブ・ブラスト』!遅いぜ!」
鎧をまとい槍による一撃をビシオンにくらわす十也。
ビシオン「『闇怯』(あんきょう)」
槍が当たった瞬間、ビシオンの姿が消える。
十也「なに!?どこにいった?」
ビシオン「くっくっくっ…」
姿は見えないがビシオンの声は聞こえる。
ビシオン「俺が確かめる力は心の力。さてお前はどうかな…」
十也「姿を現せ!ビシオン!」
十也の呼びかけにビシオンは答えない。
十也「くそっ!あれっ?」
いつのまにか十也の鎧が解除されている。さらにあたりは暗闇に包まれている。
十也「なんだ?」
能力を発動しようとしても鎧をまとえない。
十也「何が起きているんだ…」
状況に戸惑う十也。次の瞬間、十也は見知らぬ場所にいた。

十也「ここはどこだ?」
何かの施設なのだろか。あたりには見たことがない機械が設置されている。
???「おぉ!目を覚ましたかXXXX!」
突如目の前に現れた老人が十也に声をかける。
十也「だれだ、こいつは?それにXXXX?俺のことを言っているのか?」
XXXX…名前のようだが十也にはその言葉が聞き取れない。
老人「今回の実験をよく乗り越えたな。これでお前も成功体の仲間入りだ。さぁ、こちらの部屋にきなさい」
十也の声は老人に聞こえてないらしい。十也の体も自分の意志とは無関係に老人の後をついていく。
老人の後をついていき部屋に到着する十也。
老人「さぁ、お前の仲間たちがおまちかねだぞ」
部屋に入る十也。そこには数人の男女がいた。
赤髪の男「そいつがXXXXか。」
白髪の少女「私のお兄様にあたる方ですのね」
十也(こいつらが俺の仲間…?)
見た感じ年もバラバラ。共通点も見られなさそうな面々だ。
老人「そうだ。そしてこれよりお前たちには決闘をおこなってもらう。どちらかが死ぬまでのな」
十也(なに!?)

to be continued

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最終更新:2016年10月04日 23:19