聖国を襲う異獣!ラウズレイ防衛戦!

~ラウズレイ王国~
未元獣の魔の手がこの国にも伸びた。突如現れた未元獣たちは無差別に人々を襲う。
未元獣「がぉぉぉ!」
国民「ひぃぃぃ!」
なす術もない国民たち。普通の人間にはこんな化け物の相手などできるはずがない。だがこの国には彼らがいる。
レオン「いけ!騎士団たちよ!」
聖国騎士団「はっ!うぉぉ!」
武器を手に未元獣へと立ち向かう騎士たち。統率のとれたその動きは未元獣たちを次々と倒していく。
レオン「ラインハルト卿から受け継いだこの力。とくと見るがいい!メイネ・マシェト・フュア・ディン・ケーニヒ!(我が力は王のために!)」
レオンの手に光り輝く剣が出現する。
レオン「聖剣エクスカリバー!」
剣を振るうレオン。その一太刀は無数の未元獣たちを瞬時に灰燼とかす。
レオン「聖国の中でのみ使用できる聖剣エクスカリバー。その力は聖国に仇なす敵を瞬時に葬り去る」
聖国騎士団「さすがですねレオン卿!」
レオン「いいや、まだまだだ。全盛期のラインハルト卿の力には程遠いさ」
先代のシュルツセイバーの№1であるラインハルト・シュナイズ。現在は老中として国を支える立場についている彼だが、全盛期の実力は歴代のシュルツセイバーでも例をみないほどの強さだったという。
レオン「未元獣よ!お前たちにこの国はやらせはしない!俺がいる限り!」
???「これが聖国最強の騎士シュルツセイバーの№1の力か…」
レオンたちの前に立ちはだかる一人の人物。その人物は仮面をつけていた。
レオン「たしか情報では未元獣たちを操る仮面をつけたやつがいると聞いたことがある。つまりお前がこいつらの指揮官か!」
???「指揮官か。そうだな、今の私の役割は未元獣を使ってこの国を落とすこと。その解釈に間違いはない。」
仮面から青い長髪をなびかせ、仮面の人物は話を続ける。
???「未元獣ではお前の相手は荷が重い。私がお前の相手をしてやろう!」
レオン「ふん!いいぜ!指揮官を撃てば戦況は大きく動く!」
???「それはそちらも同じことだ。」
レオン「いくぞ!聖剣エクスカリバー!」
剣を振るおうとするレオン。しかしそれはかなわなかった。
レオン「な、なに!?」
レオンの手が動かない。彼の手は氷漬けにされ凍結していた。
レオン「氷を操る能力か!」
???「私の前では全ての生物がその動きを止める。この力の前では!」
青髪の仮面はレオンたちに手をかざす。
???「貴様らの時はここでとまるのだ!『氷結終焉(アブソリュートレクイエム)』!」
レオン「ぐぁぁぁ!」
レオンと騎士団たちを凄まじい冷気が襲う。次第に彼らの体は氷に覆われその体は氷漬けの氷像と化した。
???「貴様らはその姿のまま聖国の終焉を見ることもなく朽ちていく。それが時を奪われたものの末路」
青髪の仮面はその場を後にする。

~ラウズレイ王宮・宝物庫~
十也「ここが宝物庫か」
厳重な扉に閉ざされた宝物庫の前についた十也。扉には何かの番号を入力する装置がついている。
十也「ここにディサイブから言われた暗号キーを入力すれば…」
言われた番号を入力する十也。すると厳重に閉ざされた扉が開いた。
十也「ここに…」
扉の中には箱が置いてあった。2メートル四方の箱だ。
十也「なんだ?このでかい箱は?」
???「侵入者を確認。排除します」
箱が変形する。ロボットのような姿に形を変える箱。宝物庫の侵入者を迎撃する用のロボットだ。
十也「こんなの聞いてないぜ!?だがやるしかない!『ブラスト・ユナヴォイド』!」
その身を赤い鎧で包む十也。
十也「こんなところで時間をくっている暇はない!速攻でいかせてもらう!『アクセル・アサルト』!」
凄まじい速度で打ち込まれる十也の拳。それに反応できないロボット。
十也「これで!終わりだ!」
正拳突きを打ち込む十也。その一撃はロボットの体を突き抜ける。爆発するロボット。
十也「よし!これで!」
十也は奥の方へと進んでいく。そこで彼が目にしたものは。
十也「なんだこれは!」
そこには見たことがないような武器がずらりと並んでいた。
十也「どれでもいいといわれても…逆に迷うな」
あまりの武器の多さに目が泳ぐ十也。
十也「ん~。あっ!あれは!」
一つの武器が十也の目に留まる。それは槍だった。
十也「やっぱり使い慣れた武器が一番いいよな」
その槍は槍というにはあまりに刃の部分が大きい。持ち手の部分と同じくらいの長さの刃がついている。さらに上から見るとその刃は十字型についており4枚の刃がついている形状をしている。
十也「変わった槍だが…」
十也はこの槍から何かを感じた。まるでこの槍が十也を使い手に選んだかのような感じさえある。
十也「まさかな…」
この槍が意思を持っているというのだろうか。いやそんなことはあり得ないと自分に言い聞かせる十也。
十也「っと!今はそんなことより早くディサイブたちのところに行かないとな!」
宝物庫を後にする十也。十也が手にした槍が置かれていた台座には何か書いてある。その文字は年季が入っており所々がかすれている。

『初代…王ダリ…ス・ラウズ…イがト……ハ・……ダ……ン討伐時に手に入れた…槍ブ……ナク』

いわくつきの武器たちが眠る聖国の宝物庫。そこから十也が持ち出したこの槍。この槍が十也ににもたらすのは力か…それとも…。

~~~

ラウズレイ王国で続く未元獣との激闘。最初はシュルツ・セイバーたちにより有利と思われた戦況だったが青髪の仮面が出現してから戦況は一変した。次第に押し返されていく聖国騎士団。
ディサイブ「レオンと連絡はつかないのか!」
聖国騎士団「レオン卿率いる部隊と連絡がとれません!」
ディサイブ「くっ!まさかレオンが。敵はそれほどの戦力を持っているというのか」
???「戦いで重要なのは戦力の多さではない」
ディサイブの前に突如青髪の仮面が現れる。
聖国騎士団「だれだ!」
???「重要なのは戦力の使い方だ」
青髪の仮面はディサイブたちに手をかざす。ディサイブの周りの騎士たちが凍り付いていく。
ディサイブ「くっ!未元獣たちを使い戦場をかく乱させ、お前という特記戦力がその隙をつき一気に敵の戦力をつぶすということか…」
ディサイブの足が凍り付いていく。
???「そういうことだ。いまさら気づていてももう遅いがな」
ディサイブ「そう簡単にやられるわけにはいかない!聖斧パラシュ!」
2つの大斧を地面に向けて振り下ろすディサイブ。その一撃は大地を砕く。
???「なに!」
その衝撃でディサイブの足の氷も砕ける。
ディサイブ「聖槍ゲイボルグ!」
無数の槍が青髪の仮面を襲う。
???「くっ!」
咄嗟に氷の壁を作り出し攻撃を防ぐ青髪の仮面。
ディサイブ「まだだ!聖鎌アダマス!」
ディサイブの手にする鎌が氷の壁をすり抜け青髪の仮面に直撃する。
???「ぐっ!」
聖鎌アダマスは狙った地点を直接攻撃することができる能力。この力の前ではどんな防御も意味をなさない。
ディサイブ「特記戦力であるお前を倒せば戦況は覆せる。観念するんだな」
???「くくく…」
不敵に笑う青髪の仮面。
ディサイブ「何がおかしい?それだけのダメージを受けたのだ。お前に逆転の手はない!」
???「それはどうかな?」
ディサイブ「なに!?」
青髪の仮面の傷が治っていく。
ディサイブ「なっ!」
???「隙を見せたな!」
ディサイブの両腕が凍り付く。
ディサイブ「しまった!」
???「詰めが甘かったな。これで終わりだ!」
青髪の仮面は目の前に巨大な氷の塊を作り出す。
???「氷点直下(アイスキャノン)!」
巨大な氷の塊をディサイブに向かって撃ち出す青髪の仮面。
ディサイブ「くっ!」
避けようとするディサイブ。しかしその足は動かない。
ディサイブ「足が!」
足が凍らされ地面にはりつけにされている。
???「ははは!サヨナラだ!聖国の王ディサイブ・ラウズレイ!」

バキィィン!!

???「なんだ!」
巨大な氷の塊が砕かれる。
ディサイブ「間に合ったか…」
十也「なんとかな!」
槍を手にした十也が間一髪現れたのだ。
???「天十也か。お前がこんなところにいるとはな。これは予想外だったぞ」
十也「こいつが未元獣を操っているやろうか?」
にろくたちの話していた仮面の人物とは容姿が違う。仮面のやつらは複数いるらしい。
ディサイブ「気を付けろ!そいつは氷を操る能力を使う!」
十也「氷使いか…んっ?あれ?」
目の前の仮面をつけた人物の容姿…青髪の女性のように見える…それに氷を操る能力。
十也(アポロンのこともある…もしかしたら…だが倒せばわかることだ!)
見覚えがある女性が脳裏に浮かぶ十也。
十也「お前の正体暴かせてもらうぜ!」
???「ふふふ。できるものならやってみろ!」

未元獣を従える謎の青髪の仮面。新たな武器を手にした十也と青髪の仮面との激闘が聖国で始まる。

to be continued

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最終更新:2016年11月27日 12:18