真の黒幕!狂乱のN!

アポロン「これは…」
トニー「いったいどういうことです」
キノを背負ったアポロンとトニーがみんなのもとへと到着した。だがその場で目にした光景は理解が追い付かないような事態であった。
Nに銃口を向けられるネルティア。
スライ「無事だったかトニー」
トニー「えぇ、なんとか」
アポロン「これは何が起きているんだ…」
ツバメ「私たちも理解が追い付かない事態だわ…」

ネルティア「真実…だと?」
床に這いつくばるネルティア。
N「あぁ。そうだよ。全ては僕の掌の上で踊らされていたのさ」
ネルティアを見下すN。
ネルティア「そんなはずは…ない!私はだれの指示も受けていない!」
N「本当に…そうかな?」
ネルティア「なに?」
N「思い出してごらん。君はたまに記憶が飛んでいるときがなかったかな?」
ネルティア「…」
そういわれるとネルティアには思い当たる節がちらちらあった。
N「それは僕が君に命令を下していた時だよ。君は僕に命令を受けると、その記憶をなくし、自分の意思として行動するようになっていたってわけさ」
ネルティア「お前が私を操っていたというのか…バカげている!」
N「どうしても認めたくないみたいだね。だったら試してあげよう。ネルティア・ノーティン!君は今から自分の左耳を切り落とせ!」
ネルティア「…」
ネルティアは右手にナイフを持つ。

ザシュ!

結利「えっ!」
ナル「そんな!」
ネルティアは自らの左耳を切り落とす。
ネルティア「…ひっ!ぎゃぁぁ!な、なんだこれは!」
自ら行動したことをまるで覚えていないネルティア。
N「どうだい。これでわかっていただけたかな?」
ネルティア「はぁ…はぁ…そんな…はず…」
ネルティアは受け入られない事態から目を逸らす。
N「う~ん。だったらダメ押しといこうか」

パチン!

指を鳴らすN。すると奥の部屋から2人の女性が現れる。
十也「えっ!?」
スライ「こいつは…」
N「ほら!君と同じクローンだよ!」
ネルティア?「…」
それはネルティアと全く同じ姿を持つ2人の女性だった。
ネルティア「クローン…だと…」
N「そう君は僕が円滑にことを進めるために造りだしたネルティアシリーズの一人にすぎない。君が馬鹿にしていた人形と同じ存在なんだよ」
ネルティア「そ…んな…」
絶望するネルティア。今まで自分の考えと思っていたものは全てこのNが用意したものだったのだ。
N「ははは!いいね!その表情!最高だよ!もうひとつだけおしえてやろう。君の目的って何だい?ほら、答えてみなよ?」
ネルティア「私の…目的…」
おかしい。いくら考えても自身の目的が思い出せない。
N「思い出せないよねぇ。そもそも君には目的がないんだから。自分に目的があると思い込み踊っていた哀れな人形。それが君だよ。ネルティア」
ネルティア「う…うそ…だ…そんな…」
N「バイバイ。ネルティア」

バン!

銃声が部屋にこだまし、息絶えるネルティア。
ツバメ「なんてやつなの…」
あれが本物のN。
ウルズ「とんでもないゲス野郎だ!」
N「ゲス野郎?いいね~!もっと僕をさげすんでくれてかまわないよ!」
スライ「どういう神経してやがる…」
N「どうでもいいじゃない。重要なのは楽しむことだよ!この世界を!」
十也「楽しむだと?」
N「そうさ。僕はこの世界を楽しくするために未元獣を生み出した。」
トニー「あんな化物を造っておいてなにを!」
N「未元獣により混沌と化す世界!実に面白いじゃないか!先が見えないものほど面白いものはないよ!」
アポロン「なんなのだそなたは…」
N「僕は僕だよ。君たちは僕のことをおかしいと思っているかもしれないけれど、真におかしいのは君たちじゃないのかな?」
ツバメ「なにを!」
N「だって人間誰だって自分の欲求に正直に生きるべきだと思うよ。それを君たちは変なボランティア精神でこんなところまで来て…どうかしてるんじゃないのかい?」
にろく「ふざけたことを!お前のせいでどれだけの人の命が失われたと思っているんだ!」
N「そんなもの一人ひとり数えると思っているのかい?君たちだって今まで見てきた死人の数をいちいち数えているのかい?」
ナル「こいつ!どこまで屁理屈を…」
N「ははは!世の中なんてそんなものだよ。何をやってもいい、やってはいけない。そんなルールはちいさなものだよ。所詮はこの小さな世界で人間が勝手に定めたルール。そんなものはくそくらえだ!」
ツバメ「何をいっても無駄なようね…」
十也「みたいだな」
スライ「だったらやることは一つだ!」
戦闘態勢をとる一同。
結利「私はカレンさんたちを安全な所へ連れていくよ」
ナル「僕も手伝います!」
ナルと結利はカレン、キノ、昴を連れ退避する。
N「この僕とやる気かい?」
アポロン「ソナタのようなものを野放しにするわけにはいかない」
N「そうかい…それじゃあ!」
2人のネルティアが駆動鎧に身を包む。
N「ラストバトルのスタートだ!」

スライ「トニー!」
トニー「はい!」
ネルティアの一人と対峙するスライとトニー。

アポロン「一人は任せてもらおう」
にろく「俺もいくぞ!」
にろくとアポロンはもう一人のネルティアと対峙する。

N「君たちが僕の相手かい」
十也「覚悟しろN!」
ウルズ「お前のふざけた野望は俺たちが打ち砕く!」
N「やれるものならやってみな!」
ウルズ「うぉぉぉ!」
Nに拳を突き出すウルズ。
N「ふふふ」
ウルズの攻撃を避けるN。
N「義肢の調子はいいみたいだね」
ウルズ「おれを改造したのはやはりおまえか!」
N「勘違いしないでほしいな。僕は君を助けてあげたんだから。」
ウルズ「なんだと!?」
N「次元転移の影響で四肢が砕けた君を発見し、動ける体にしてあげたんだからね。僕が君を見つけたのも何かの因果かもしれないね」
十也「次元転移?」
ウルズ「なぜお前がそれを知っている!」
N「さぁなんでだろうね?」
飄々とした態度のN。
ウルズ「だったらその化けの皮はがしてやるぜ!」
十也「俺もいくぜ!」
槍を構えNへ突き刺そうとする十也。
N「おっと危ない!」
槍をかわすN。
十也「まだだ!加速する!」
瞬時にNの背後へと回る十也。
十也「はぁぁ!」
追撃を加える十也。
N「単調な攻撃だ。それでは当たらないよ」
ウルズ「こいつ…俺たちの攻撃を簡単に避けやがる」
十也「何らかの能力なのか…」
N「能力ねぇ。そんなものは僕にはないさ。単純に君たちが弱すぎるんじゃないかな」
ウルズ「身のこなしだけで俺たちの攻撃をすべて見切っているというのか」
十也「なにかからくりがあるはずだ」
普通の人間にこれだけ十也の高速移動に対応できるとは思えない。
N「オリジンとの戦いを経験してもこの程度では底が知れているね。奴との戦いで何も学ばなかったのかい」
どんなに攻撃をしてもNに当たる気配がない。すべての攻撃が見切られてしまう。
十也「だったら!コードCBT!」
赤く輝く十也の鎧。
N「お!くるかい?」
十也「一気に決める!」

バン!

高速移動からの槍による突きがNを襲う。
N「速いね。こちらの想定以上だ…」
なんとかそれをかわすN。
十也「はぁぁ!」
攻撃をかわされた瞬間、十也は蹴りによる攻撃に切り替える。
N「ぐっ!」
ウルズ「よし!あたった!」
十也「このまま押し切る!はぁぁ!」
連続の高速蹴りを繰り出す十也。
N「がっ!」
よろけるN。
十也「とどめだ!」
十也の右足に輝きが集中していく。
十也「ブレイク・シュート!」
N「ぐふっ!」
強烈な蹴りがNの体を吹き飛ばす。足先に集中した輝きがそのままNの体に光の球となりくっついている。
十也「ブレイク・アウト!」
Nの体についた光の球が激しい光を放つ。
ウルズ「よし!これで…」
だが次の瞬間!光の球はNの体に吸い込まれ消えた。
十也「なっ!」
ウルズ「なんだと!?」
N「ごちそうさま。残念だったね。」
十也「これはオリジンと同じ…」
オリジンにもブレイクアウトは吸収され通用しなかった。いったいNがなぜ…
N「やはり君たちは無知すぎるね~。能力の根源も知らないおバカさんたちだ」
ウルズ「なに!」
N「ヘレティス2はユナヴォイドをそれなりには使いこなしてるみたいだけど…これではお話にならないね」
十也「えっ…」
なんだ。今Nがさらっとなにかおかしな発言をした気がする。何かを感じる十也。
N「ヘレティス1に至っては論外かな」
ウルズ「な、なんで…おまえがその名を…」
動揺するウルズ。彼が動揺するのも珍しい。
N「所詮はオールドシリーズかな。」
ウルズ「おいN!なぜおまえが…」
N「おまえたちの本当の名を知っているかってことかい?」
十也(そうだ…思い出した)
ヘレティス2。それは…
十也(俺の本当の名前…)
十也「N…お前はだれなんだ…」
N「君たちより君たちを知っているものさ」
ウルズ「うぉぉ!」
十也「はぁぁ!」
N「おっと話の途中に…」
動揺したウルズと十也がNにたいして攻撃を行う。
N「あっ!」
予想外の攻撃に回避が遅れるN。その仮面に攻撃を受けてしまう。砕け散る仮面。
ウルズ「こいつが…」
十也「あなたが…N…だったのか…」
N「いや~ばれてしまってはしょうがないね」
その男は全てを知っている。そしてその男は…
ネオ「やぁびっくりしたかい?」
十也「ネオ!」

to be continued

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最終更新:2017年01月01日 14:34