frame_decoration
「MT*No.38-折口信夫 歌の話」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
MT*No.38-折口信夫 歌の話」を以下のとおり復元します。
*2009.4.11 No.38
折口信夫 歌の話(一)
|COLOR(red):定価:200円(税込)| p.135 / *99 出版|
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(38項目)p.252

 神武天皇が、大和の国のたかさじ野というところで、のちに皇后様になられた、いすけより媛というお方に、初めてお会いなされた時、お伴のおおくめの命が、天皇様の代理で、お媛さまのところへ歩み寄って、ものをいいに行くと、いすけより媛は、おおくめの命の目のさいてあるのに気がつかれて、歌をうたいかけられました。目をさくとは、眦(めじり)を、刺のようなもので割いて、墨を入れて、黥(いれずみ)をすることをいう、古い言葉であります。その文句は、昔の大学者たちも、わからないと申している、むつかしいもので、これから先、あなた方のうちから、説明してくださる人が、出てくるかもしれません。

あめつゝちとりましとゝ 何故(など) 黥ける 利目
——お前の目は、なぜそんなに黥がしてあるのか。

という以上に、確かな説明のできた人がないのです。
 これに対して、おおくめの命は答えました。

をとめに たゞにあはむと わが黥ける 利目
——あなたのような美しい、若いお媛さまに会うために、私が黥をしておいた、この眦の黥です。

 なんのために、黥することが、そうした目的にかなうのかわからないが、歌の意味はともかく、そうに違いありません。
#ref(38.rm)
(朗読:RealMedia 形式 280KB、2'14'')

#ref(http://www.dl-market.com/images/uploader/620/38-1.gif)
#ref(38-2.gif)
[[週刊ミルクティー*第38号>http://www.dl-market.com/product_info.php?products_id=28331]] ※ ダウンロードサイトへ
ジャンプします。 
(576KB) 


折口信夫 おりくち しのぶ
1887-1953(明治20.2.11-昭和28.9.3)
大阪府西成郡木津村(現在の大阪市浪速区)生まれ。民俗学、国文学、国学の研究者。釈迢空と号して詩歌もよくした。1913年12月、「三郷巷談」を柳田國男主催の『郷土研究』に発表し、以後、柳田の知遇を得る。柳田國男の高弟として民俗学の基礎を築いた。

◇参照:Wikipedia。


公開:2009.4.13
しだひろし/PoorBook G3'99
翻訳・朗読・転載は自由です。
カウンタ:&counter()
----
#comment

復元してよろしいですか?