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M-Tea*3_52-現代語訳『古事記』(六)武田祐吉(訳) - (2011/07/31 (日) 06:40:13) の編集履歴(バックアップ)


M-Tea*3_52-現代語訳『古事記』(六)武田祐吉(訳)

2011.7.23 第三巻 第五二号

現代語訳『古事記』(六)下巻(後編)
武田祐吉(訳)

古事記 下の巻
 五、雄略天皇
  后妃と皇子女
  ワカクサカベの王
  引田部の赤猪子
  吉野の宮
  葛城山
  春日のオド姫と三重の采女
 六、清寧天皇・顕宗天皇・仁賢天皇
  清寧(せいねい)天皇
  シジムの新築祝い
  歌垣
  顕宗(けんぞう)天皇
  仁賢天皇
 七、武烈天皇以後九代
  武烈(ぶれつ)天皇
  継体(けいたい)天皇
  安閑(あんかん)天皇
  宣化(せんか)天皇
  欽明(きんめい)天皇
  敏達(びだつ)天皇
  用明(ようめい)天皇
  崇峻(すしゅん)天皇
  推古天皇

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【週刊ミルクティー*第三巻 第五二号】
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定価:200円 p.168 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(58項目)p.277
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。

なまなま! 週刊一番仕込み*


 天皇〔顕宗天皇〕、その父君をお殺しになったオオハツセの天皇を深くおうらみ申し上げて、天皇の御霊に仇(あだ)をむくいようとお思いになりました。よってそのオオハツセの天皇の御陵を毀(やぶ)ろうとお思いになって人を遣わしましたときに、兄君のオケの命の申されますには、「この御陵を破壊するには他の人をやってはいけません。わたくしが自分で行って陛下の御心のとおりに毀してまいりましょう」と申し上げました。そこで天皇は、「それならば、お言葉どおりに行っていらっしゃい」とおおせられました。そこでオケの命がご自身でくだっておいでになって、御陵のそばを少し掘って帰っておのぼりになって、「すっかり掘り壊(やぶ)りました」と申されました。そこで天皇がその早く帰っておのぼりになったことを怪しんで、「どのようにお壊りなさいましたか?」とおおせられましたから、「御陵のそばの土を少し掘りました」と申しました。天皇のおおせられますには、「父上の仇を報ずるようにと思いますので、かならずあの御陵をことごとく壊すべきであるのを、どうして少しお掘りになったのですか?」とおおせられましたから、申されますには、「かようにしましたわけは、父上の仇をその御霊にむくいようとお思いになるのはまことに道理であります。しかしオオハツセの天皇は、父上の仇ではありますけれども、一面は叔父でもあり、また天下をお治めなさった天皇でありますのを、今もっぱら父の仇ということばかりを取って、天下をお治めなさいました天皇の御陵をことごとく壊しましたなら、後の世の人がきっとおそしり〓申し上げるでしょう。しかし、父上の仇は報(むく)いないではいられません。それであの御陵の辺りを少し掘りましたから、これで後の世に示すにも足りましょう」とかように申しましたから、天皇は「それも道理です。お言葉のとおりでよろしい」とおおせられました。

3_52.rm
(朗読:RealMedia 形式 440KB、3'35'')
milk_tea_3_52.html
(html ソーステキスト版 232KB)

武田祐吉 たけだ ゆうきち
1886-1958(明治19.5.5-昭和33.3.29)
国文学者。東京都出身。小田原中学の教員を辞し、佐佐木信綱のもとで「校本万葉集」の編纂に参加。1926(昭和元)、国学院大学教授。「万葉集」を中心に上代文学の研究を進め、「万葉集全註釈」(1948-51)に結実させた。著書「上代国文学の研究」「古事記研究—帝紀攷」。「武田祐吉著作集」全8巻。

◇参照:Wikipedia 武田祐吉、『日本史広辞典』(山川出版社、1997.10)。

底本

底本:「古事記」角川文庫、角川書店
   1956(昭和31)年5月20日初版発行
   1965(昭和40)年9月20日20版発行
底本の親本:「眞福寺本」
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person1349.html
NDC 分類:164(宗教/神話.神話学)
http://yozora.kazumi386.org/1/6/ndc164.html

難字、求めよ

金�の岡 かなすきのおか
長谷の槻 はせのつき
志米須 しめす 所在不明。
コシハキ 腰佩。
志幾の大県主 しきの おおあがたぬし
山部の連小楯 やまべのむらじ おだて
三尾の君 みおのきみ
志比陀の君
韋那の君 いなのきみ
多治比の君 たじひのきみ
長谷部の舎人 はつせべの とねり 
引田部 ひけたべ
小長谷部 おはつせべ

スリーパーズ日記

 『古事記』に見るデジャヴの一例。

  • 意富祁の王(仁賢天皇=24代)、丸邇日爪臣の娘、糠若子郎女と結婚してお生みになった御子は、春日小田郎女。
  • 天国押波流岐広庭の天皇(欽明天皇=29代)、春日日爪臣の娘の糠子郎女と結婚してお生みになった御子は、春日山田郎女。

 (1) 丸邇(和珥)氏=春日氏。丸邇日爪臣=春日日爪臣か?
 (2) 糠若子郎女=糠子郎女か?
 (3) 春日小田郎女=春日山田郎女か?

 仁賢天皇(祖父)と欽明天皇(孫)は同じ女性を妻としたということなのか。それとも三者はそれぞれ別人か。

 ここ数日、最高気温30度に満たず。夜の風がここちよい。HDやノートの排熱がこもらず作業がはかどる。『電子出版への道 OnDeck アーカイブ Vol.1』(インプレスジャパン、2011.4)読了。松岡正剛・萩野正昭・富田倫生のインタビューにさそわれて熟読。むしろそっちよりも、ePUB 日本語拡張仕様策定プロジェクトの報告が興味深い。

 1978年、東芝が初の日本語ワードプロセッサJW-10を発表。
 1980年、任天堂が携帯型液晶ゲーム機(ゲーム&ウオッチ)を発売。

 だれもが指摘するように、ワードプロセッサは電子書籍の理想型のひとつだったと思う。インプッドメソッドが完成したときに元年はとうに明けたのであって、マイクロソフトのウィンドウズとインターネット、ボイジャーの EBK・TTZ 登場が干支のふたまわり目にあたる。今回はまもなく三まわり目に入ろうかという時期で、開国元年どころか“大後悔時代”だ。
 以下、原哲哉「電子書籍はまだ紙の本に勝てない」『マガジン航』より。

まず、紙の本の「索引」を充実させて欲しい。
そして、電子書籍が騒がれ始めた時から、(6.)の「検索」は、索引好きな私としてはとても重要な機能だと思っていました。しかし、これまでは残念ながら「検索機能が優れた電子書籍」にお目に掛かったことがありません。

これは「電子書籍」よりも、そのプラットフォームの問題なのかもしれませんが、「検索」機能が充実したら「電子書籍」を見直すことになるかもしれません。そもそも腹立たしいのは、「索引」の付いていない紙の新刊書籍がまだまだ沢山ある(あれは出版社・編集者の手抜きだと思います)。その上、造本まで悪くなって来ているという始末です。

「電子書籍」の場合、対象とする情報の表現形式が、分散した情報同士がつながるハイパーリンク構造であるからこそ、その恩恵を受けることができるのに、そのメリットを活かした書籍が刊行されないのは勿体無い。

 そのとおり!
 たとえば、このミルクティー*では、語句の確認に (1)『広辞苑』と『ウィキペディア日本語版』を電子辞書ブラウザ Jamming で同時検索し、(2) そこにない語句の読みを、青空文庫「作家別テキストファイル」から探し出し、(3) それで見つからないものを図書館の大型辞書を使って調べている。調べた結果を羅列するのがせいいっぱいで、「索引」を用意するに至らないでいる。
 阿部正己『出羽三山史』をテキスト化したさいに「索引」を用意したいなあと思ったのにはじまる。人物、地名、寺社名、書籍・史料名……テキスト量が小さいうちはさほど思わないが、これが、ある程度まとまった一冊の文献やそれ以上となると、その語句がなんという読みで、そのテキストのどこに、何件ぐらい出てくるのか……索引が充実している書籍は、それが瞬時にわかる。それであるていど、該当語句についての記述量も推測できる。索引の効能については松岡正剛ならずとも実感する多読者は多いはず。
 ところが、電子書籍のウィークポイントのひとつに索引がある。「検索できるんだからいいじゃないか」と言うかもしれないが、それは幼い。検索はファンクション以上でも以下でもなく、いっぽう索引はデータベースでありそれだけで独立した読み物ともなる。

 たとえばエディタで複数テキストの同時検索を実行すると、その語句が、どのテキストの何行目に出てくるかが一覧結果になって得られる。その一覧結果と本文語句とをアンカーを使ってハイパーリンクすれば電子書籍ならではの索引をつくることができる。……そこまではいい。が、どうやって? というところでつまづいて、はや3年。T-Time のような不定形の電子本で、はたしてどんな索引が望ましいのか。



2011.7.31 3:55 緊急時神速法、福島県沖。5強、浜通り。
2011.7.31:公開
デジャヴか、それともバグか。
目くそ鼻くそ、八百長サクラ、一番仕込み。PoorBook G3'99
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