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M-Tea*4_8-地震の国(五)今村明恒 - (2011/09/20 (火) 16:31:27) のソース

*M-Tea*4_8-地震の国(五)今村明恒
*2011.9.17 第四巻 第八号
地震の国(五)
今村明恒
 三〇 五徳の夢
 三一 島陰の渦(うず)
 三二 耐震すなわち耐風か
 三三 地震と脳溢血
 三四 関東大震火災の火元
 三五 天災は忘れた時分にくる
   一、天変地異と天災地妖
   二、忘と不忘との実例
   三、回向院と被服廠
   四、地震除け川舟の浪災
   五、噴火災と凶作
 三六 大地震は予報できた
 三七 原子爆弾で津波は起きるか
 三八 飢饉除け
 三九 農事四精
  
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[[【週刊ミルクティー*第四巻 第八号】>http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/161533]]
(http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/161533)
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(652KB) 

&color(red){定価:200円} p.205 / *99 出版
付録:別冊ミルクティー*Wikipedia(60項目)p.397
※ DRM などというやぼったいものは使っておりません。

※ オリジナル版に加えて、ミルクティー*現代表記版を同時収録。
※ JIS X 0213・ttz 形式。
※ この作品は青空文庫にて入力中です。転載・印刷・翻訳は自由です。
(c) Copyright this work is public domain.

*「ホットミルク飲まされてたとこ。」
 &link_wikipedia(火山噴火){火山噴火}は、&link_wikipedia(天変地異){天変地異}としては規模の大きな部類である。山が村里を遠く離れているばあいは、災害はわりあいに軽くてすむが、必ずしもそうばかりではない。わが国での最大記録は天明の&link_wikipedia(浅間噴火){浅間噴火}であろうが、土地ではよくこれを記憶しており、明治の末から大正のはじめにかけての同山の活動には最善の注意をはらった。(略)
 火山は、噴火した&link_wikipedia(溶岩){溶岩}・&link_wikipedia(軽石){軽石}・&link_wikipedia(火山灰){火山灰}などによって四近の地域に直接の災禍をあたえるが、なおその超大爆発は、&link_wikipedia(火山塵){火山塵}の大量を&link_wikipedia(成層圏){成層圏}以上に噴き飛ばし、たちまちこれを広く全世界の上空に瀰漫させて日射をさえぎり、しかもその微塵は、降下の速度がきわめて小なるため、滞空時間が幾年月の久しきにわたり、いわゆる&link_wikipedia(凶作){凶作}天候の素因をなすことになる。
 火山塵に基因する凶作天候の特徴は、日射低下の他、上空に停滞する微塵、いわゆる乾霧によって春霞のごとき現象を呈し、風にも払われず、雨にもぬぐわれない。日月の色は銅色に見えて、あるいは&link_wikipedia(ビショップ環){ビショップ環}と称する&link_wikipedia(日暈){日暈}(ひがさ)を見せることもあり、古人が竜毛として警戒した火山毛をも降らせることがある。秋夏気温の異常低下は当然の結果であるが、やがて暖冬冷夏の特徴を示すことがある。
 最近三〇〇年間、わが国が経験したもっとも深刻な凶作は、&link_wikipedia(天明の飢饉){天明}年度(一七八一〜一七八九)と&link_wikipedia(天保の飢饉){天保}年度(一八三一〜一八四五)とのものである。前者は三年間、後者は七年間続いた。もっとも惨状を呈したのは、いうまでもなく東北地方であったが、ただし凶作は日本全般のものであったのみならず、じつに全世界にわたるものであった。その凶作天候が、原因某々火山の異常大噴火にあったこと、贅説するまでもあるまい。
 世界中の人々が忘れてはならない天災地妖、それは、おそらく火山塵に基因する世界的飢饉であろう。 (「噴火災と凶作」より)

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(朗読:RealMedia 形式 492KB、3'59'')
[[milk_tea_4_8.html>http://www33.atwiki.jp/asterisk99?cmd=upload&act=open&pageid=305&file=milk_tea_4_8.html]]
(html ソーステキスト版 212KB)

今村明恒 いまむら あきつね
1870-1948(明治3.5.16-昭和23.1.1)
地震学者。理学博士。鹿児島県生まれ。明治38年、統計上の見地から関東地方に大地震が起こりうると説き、大森房吉との間に大論争が起こった。大正12年、東大教授に就任。翌年、地震学科の設立とともに主任となる。昭和4年、地震学会を創設、その会長となり、機関誌『地震』の編集主任を兼ね、18年間その任にあたる。

◇参照:Wikipedia &link_wikipedia(今村明恒){今村明恒}、『日本人名大事典』(平凡社)。

底本:『地震の國』文藝春秋新社
   1949(昭和24)年5月30日発行
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person1578.html
NDC 分類:453(地球科学.地学/地震学)
http://yozora.kazumi386.org/4/5/ndc453.html

*難字、求めよ
いのさは → いのうさわ? 【稲生沢川】
?鳩《みさご》島 伊豆。
犬走《いぬはしり》島 伊豆。
和歌の浦 伊豆。
西湖 近江。
智信仁勇厳
錨索 びょうさく/いかりづな/いかりなわ?
沙床
山内 山ノ内か。船越の字名か。
凸入 突入?
乾霧
漸て やがて?
帝国学振
少餐精嚼
成り止まる
串竿 くしざお
雄粉
入沢先生
沢春畔 人名か。
シーカ
エムマ
梯崎弥左衛門 農事四精。

*むしとりホイホイ
詞堂 → 祠堂 【祠か】
耐震・耐火・耐浪・耐震・耐彈 → 耐震・耐火・耐浪・耐風・耐弾
【「耐震」が重複。2つめを「耐風」に変更】
しようとしてして → しようとして 【して】
防浪林 → 防潮林 【潮】
輦 → 輩 【「輦」はレン、くるま。】

底本は左辺のとおり。右辺にあらため、もしくは編注に記した。

*スリーパーズ日記
川床 → 河床
大孔 → 大穴
半潰 → 半壊
しられている → 知られている
烈しい → 激しい
捜して → 探して
處々 → 所々
我邦 → わが国
對手 → 相手
きめて → 決めて
せい → 背
ほつて置いて → ほうっておいて
明ける → 開ける
自個流 → 自己流

以上、置き換えました。
 
「梯崎翁は、かねて凶作天候をもおもんぱかっていたため、天保の飢饉、かの幾年もつづいた世界的凶作でも、自身の村はもとより&link_wikipedia(新庄藩){新庄藩}全体にわたって一人の餓死者をも出さなかったといわれている。」

 最上の「新庄藩」のことだとしたら、なにかの勘違い?



2011.9.20:公開 八面玲瓏。
のだめ、土手鍋、あらやしき。
梧陵、ごりょう……御霊信仰、生き神さま、吾朗さま。
目くそ鼻くそ。しだひろし/PoorBook G3'99
転載・印刷・翻訳は自由です。
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- 前回分の高知県地図を用意しました。  -- しだ  (2011-09-20 06:42:28)
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