【小学五年 ―― 6月EX】
京太郎「(ふぅ…この前は大変な目にあったぜ…)」
京太郎「(玄の奴は帰ってきてからもぎくしゃくしてたし…新子の奴は妙に不機嫌だし…)」
京太郎「(唯一、穏乃が空気読まずに脳天気だった事だけが救いだったな…)」
京太郎「(ま、お陰で算数はほぼ完璧だし…ちょっと気晴らしにでも行ってみるか)」
京太郎「(と言っても昨日の今日じゃ新子や玄には会いづらいし…今日は高鴨は店番だって言ってたし…)」
京太郎「(遊びにいけるところなんて…正直、一つしかないよな)」
京太郎「(まだこの前のバイトの時から行ってねぇし…ちょっとあそこにでも行ってみるか)」
【鷺森レーン】
京太郎「(という訳でやってきました鷺森レーン…っと)」
京太郎「(だが、今日の俺には油断も慢心もないぜ)」
京太郎「(このパターンはまた後ろから声を掛けられるんだろ?それくらいもう読んでるから)」
京太郎「(今の俺はバイトだって人並みに成功させられるくらいに成長したんだ)」
京太郎「(鷺森の気配を読む事くらい…容易い…!)」キュピィィイン
京太郎「(…そこだあああああ…!)」クルッ
ヒュゥゥ
京太郎「…あれ?」
灼「…いきなり店の前で振り返って何やってるの?」
京太郎「うひゃああ!?」
京太郎「だ、だから、いきなり話しかけるなって」
灼「店の前で急に考えこんだと思ったら振り返るような人には言われたくない」
京太郎「う…」
灼「それより…また冷やかし?それともバイト?」
京太郎「いや、今日はボウリングしに来たんだよ」
灼「…一人で?」キョトン
京太郎「うん。…え?変か?」
灼「…私からそんな残酷な事は言えない」
京太郎「え…そんなに変なのか…」ズーン
灼「私は長年、ここで手伝いをしてるけど…一人でボウリングに来る人って十人もいないと思う」
京太郎「マジかよ…」
灼「基本、スコアを競うゲームだから。一人で練習する人はいなくもないけど…ごく少数」
京太郎「あー…確かにそうだよな…一人でやっててもただの玉転がしだよなぁ…」
京太郎「…どうしよう…出直すか…」
灼「…京太郎がいいなら私が一緒にやろうか?」
京太郎「えっ良いのかよ?」
灼「うん。今日はお客さんも少ないし…それに今、私休憩時間だから」
灼「1ゲームか2ゲームくらいなら付き合えるよ」
京太郎「いや…でも、休憩時間なのに良いのか?」
灼「今日はお客さんも少なかったし、そんなに疲れてないから」
灼「それよりも京太郎と遊びたい。…ダメ?」
京太郎「…そんな言われ方したら断れないだろ」
灼「ふふ。京太郎は優しい」クスッ
京太郎「う…い、行くぞ、ほら」
灼「うん」ニコ
【鷺森レーン内第四レーン】
灼「…で、ボウリングのルールは知ってる?」
京太郎「馬鹿にすんなよ。それくらい知ってるっての」
京太郎「とりあえず投げて、ピンを多く倒せば良いんだろ」
灼「…うん。そんな感じ。だけど…」ジィ
京太郎「な、なんだよ…」
灼「…最初はガーター防止つきのレーンでやろうか」
京太郎「な!!そ、そんなもんなくても出来るって!」
灼「…本当?」
京太郎「お、おう!男に二言はないからな!」
灼「ん…でも…ダメだと思ったら…」
京太郎「大丈夫だって!ほら、それより見てろよ。俺のボールがストライクとるところを…!」ヒュッゴロゴロ…ストン
京太郎「……」
灼「……」
灼「…やっぱりガーター防止…」
京太郎「だ、大丈夫だから!次から本気だすから!!」ナミダメ
灼「…で、何時になったら本気出すの?」
京太郎「う…うぅ…ぼ、ボールが…ボールが悪いんだ…」
灼「そう言って変えるのは何回目?」ジトー
京太郎「う…う…ごめん…」
灼「…別に良いけど…でも、あんまり意地を張り続けられても一緒にやってる私は面白く無い」
灼「ガーターに悔しがるのは良いけれど…目に見えて落ち込まれるとどうしても気にしてしまう」
灼「皆で楽しくやってスコアを競うのがボウリング」
京太郎「…悪かったよ…」
灼「反省した?」
京太郎「はい…」
灼「ん…じゃあ、可愛いから許してあげる」クスッ
京太郎「だー…もう可愛いって言うなっての…」
灼「じゃあ、私にスコアで勝てたら考えてあげる」
京太郎「ほぼ毎回、スペアかストライク出してる奴にどうやって勝てって言うんだ!!」
灼「毎回ストライク出せば絶対に勝てるよ?」
京太郎「幾ら俺が初心者でもそれが簡単じゃない事くらい分かるぞ…」
灼「ふふ。じゃあ、一生、京太郎は可愛いままだね」
京太郎「くそぉ…」カァァ
灼「…でも、思ったよりは筋が良い」
京太郎「そうか?」
灼「身体の軸も安定してるし足運びも悪く無い」
京太郎「あー…まぁ、一応、鍛えてるからな」
京太郎「それに足運びも見様見真似だし…鷺森には及ばねぇよ」
灼「それでもさっきよりはスコアは上がったし、ガーターも大分、減った」
灼「二回目にしては上出来」
京太郎「…そっか。そう言われると…まぁ、悪い気はしねぇな」ポリポリ
灼「可愛い」
京太郎「えっ」
灼「でも、流石に連続2ゲームは疲れた。ちょっと休憩しよ?」
京太郎「それは良いけど、さっきなんて…」
灼「ほら、あっちの椅子に座ろう。ジュース勝ってあげるから」
京太郎「徹底的に誤魔化すつもりかよ…
灼「…何の事?」シラー
灼「で、京太郎。学校では上手くやっていけてるの?」
京太郎「お前は俺の親父か何かか」
灼「失礼な。私は女の子だよ」
京太郎「知ってる…つうか、そういう意味じゃねぇよ」
灼「大丈夫。分かってるから」
京太郎「くそ…お前、ポーカーフェイスだからわかりづらいんだよ…」
灼「これでも精一杯感情を表に出しているのに…」
京太郎「まったく分かんねぇよ…ってまぁ…それはともかく…」
京太郎「…まぁ、学校は…悪いもんじゃねぇよ」
京太郎「仲の良い友達もいるし…最近は新しい友だちも増えたからな」
灼「私の事?」
京太郎「ばーか。ちげぇよ」
灼「…残念」シュン
京太郎「あー…つーか…鷺森はもっと前からの知り合いだし…」
京太郎「最近ってほど最近じゃねぇだろ」
灼「…それもそっか」
京太郎「まぁ、そもそも友達かどうかさえ定かじゃないんだけどな」
灼「…京太郎が意地悪する…」
京太郎「普段、可愛いばっかり言ってくるからな。これくらい返させろよ」
京太郎「まぁ…鷺森さえ良ければ…友達になりたいとは思ってるけど…さ」
灼「…素直じゃないんだから」プニプニ
京太郎「う、うっせぇ!つーか、突くなよ!!」
灼「…じゃあ、撫でる」ナデナデ
京太郎「いや…どうしてそうなるんだろ」
灼「思ったより京太郎の肌スベスベだったから」
灼「撫で心地が良い」
京太郎「俺は擽ったいんだけど…」
灼「それくらい男の子なんだから我慢して」
京太郎「男は関係ないと思うんだけどなぁ…」
灼「…」ナデナデ
京太郎「…」
京太郎「(…なんか会話が途切れちまった)」
京太郎「(鷺森はなんか嬉しそうに俺の頬撫でてるし…多分それで満足なんだろうけど)」
京太郎「(でも、されてる側の俺は手持ち無沙汰っていうか…なんとなく座り心地が悪いというか…)」
京太郎「(なんか…話してないと…落ち着かない…)」
京太郎「(でも…何を話そう…?)」
>>+2
00~30 鷺森の学校での事を聞いてみる
31~60 麻雀教室について話してみる
61~99 レジェンドの事について話してみる
京太郎「そ、そういや鷺森はレジェンド…じゃない。赤土晴絵の事知ってるか?」
灼「っ!はるちゃん!?」パァァ
京太郎「…え?」
灼「え…あ、いや…」カァァ
京太郎「…」
灼「…」
京太郎「ほぅ」ニヤリ
灼「ぅ…うぅぅ」カァァ
京太郎「凄い食い付きっぷりだなー?鷺森ぃ…」
灼「き、気のせいじゃない?」メソラシ
京太郎「いやーポーカーフェイスのお前がそんな風に表情をころころ変えるなんて珍しいからな」
灼「あうあう…」
京太郎「よっぽど鷺森にとってレジェンドは大事な人なんだろうなぁ…」ニヤニヤ
灼「うぅぅ…」モジモジ
京太郎「…ま、深く聞いたりしないけどさ」
灼「…えっ」
京太郎「お前がそんな風に食いつくくらい大事な人なんだろ」
灼「…うん」
京太郎「だったら、それをネタにからかったりはしねぇよ」
灼「…さっきのは…」
京太郎「アレはアレ、コレはコレ」
京太郎「不満なら根掘り葉掘り聞くぞ?」ニヤー
灼「う…き、京太郎やらしい…変態…」
京太郎「正直、可愛いって言われるよりはマシだな」
灼「うぅぅ…じゃ、じゃあ…か、可愛い…」
京太郎「これくらいでポーカーフェイス維持できなくなるお前の方が可愛いっての」
灼「か、かわっ!?」カァァァァ
京太郎「はは。ほら、またすぐ赤くなった」
灼「き、京太郎の意地悪…も、もう知らない…っ」
京太郎「あーもう、拗ねんなって」
灼「…つーん」
京太郎「口で言うのかよ。まぁ…良いけど」
京太郎「それより…さ。そんだけレジェンドの事気になってるなら…阿知賀に来ないか?」
京太郎「今、レジェンドが阿知賀で子ども向けに麻雀教室を…「知ってる」…え?」
灼「…それくらい知ってる。…でも…」
京太郎「…鷺森?」
灼「私…子ども相手に…戯れるはるちゃんなんか見たくない」
灼「私が…私が憧れてたのはもっとしゃんとして…格好良いはるちゃんだった」
京太郎「…鷺森…」
灼「…腑抜けたはるちゃんなんて…見たくない…」ギュッ
京太郎「……そっか」
京太郎「…でもさ。それなら鷺森、一回、顔を出しに来ないか?」
灼「…っ!さっきの話を…」
京太郎「聞いてた。大丈夫。分かってる」
京太郎「鷺森が…レジェンドをすげー尊敬してたって事も伝わってきてる」
京太郎「んで…レジェンドが活躍してた時代を知らない俺がそれを共感してやれないって事もまた…分かった」
京太郎「でも…俺が知るレジェンドは…そんなに格好悪い奴じゃない」
京太郎「子どもと戯れて…本気で馬鹿やって…麻雀を真剣に教えてくれる奴なんだ」
京太郎「それは…勿論、鷺森の憧れてた赤土晴絵じゃないんだろう」
京太郎「だけど…そんなレジェンドも悪くないから…だから…」
灼「…無理…」
灼「…そんなの…急に言われても…無理だよ…」ギュッ
京太郎「…そう…だよな」
京太郎「悪いな。なんか…強引に」
京太郎「でも…俺、待ってるから」
京太郎「鷺森が…阿知賀に来てくれるの…待ってるからさ」
京太郎「その為に…俺が出来そうな事があったら何でも言ってくれ」
京太郎「こうして誘った分の責任くらいはちゃんと取ってやるからさ」
灼「…」
京太郎「…じゃ、そろそろ帰るわ。…ジュースご馳走様」
灼「……私は…」
【System】
鷺森灼の思い出が6になりました。
鷺森灼の好感度が7あがりました。
現在の鷺森灼の好感度は12です。
最終更新:2013年09月21日 16:15