【高校三年 ―― 4月第一週】
京太郎「(それから適当に話してる内に夜になって…解散した)」
京太郎「(なんだか久しぶりに穏やかにあいつらと過ごした気がする)」
京太郎「(後から思い返してみたけれど特に記憶の欠落もないし…)」
京太郎「(普通にあいつらと過ごす分にはやっぱり何かが抜け落ちたりする事はないんだろう)」
京太郎「(…という事はやっぱり記憶が飛んでしまうのは…普通でない事をした時だけ…だよな)」
京太郎「(結局、俺が臆病だった所為でその辺を聞く事が出来なかったけれど…)」
京太郎「(でも…まぁ、得るものがなかった訳じゃない)」
京太郎「(少なくともあいつらが仲直りして…前みたいに笑えるようになったのは大きなものだろう)」
京太郎「(自分を納得させる為の方便かもしれないけど…でも、今の俺は確かにそう思える)」
京太郎「(…だから)」
穏乃「えへー♪」
憧「ふふ…っ♪」
京太郎「(…久しぶりに両脇占領されても良い…はずだ)」
京太郎「(うん…そのはずだ)」
京太郎「…何時も思うんだけどさ」
憧「うん?」
京太郎「お前ら俺の腕組んで歩きづらくないのか?」
穏乃「え?歩きづらくなんかないよ?」
憧「そうよ。まぁ確かに何時もより歩幅は小さくなってるけど」
穏乃「それは京ちゃんと出来るだけ一緒にいたいからだしねー?」
憧「ねー?」
京太郎「お、おう…そうか。でも…周りの目とか…」
憧「周りの目とかもう今さらでしょうに」サラッ
穏乃「それに玄さんたちが卒業して…もう残ってるの私達だけだもん」
憧「今まで他の誰かに取られた分、麻雀部では独占できるし…ね」クスッ
京太郎「程々にしてくれよ…一応、俺インターハイに向けてやる事一杯あるんだからさ」
穏乃「大丈夫だよ!練習なら私達が付き合ってあげるし!」
憧「そうよ。牌譜検討とかだってちゃんと面倒見てあげるから」
穏乃「…だから、その分、私達のこともいぃっぱい構ってね」ニコー
憧「あんまり放置してると…拗ねちゃうんだから」クスッ
京太郎「はいはい。肝に銘じておきますよっと」ガララ
京太郎「失礼しまーす…ってあ」
「あっ」
W「し…し、ししょおおおおおおおおお!」ダダッ
穏乃「ひぅっ!」ビクッ
憧「きゃあっ」ビックゥゥゥ
京太郎「W!すてい!」
W「はい!」ピタッ
京太郎「えっとな、いきなりはほら…こいつらびっくりするからな」
W「はい!すみませんでした、師匠!」キラキラッ
憧「ふ、ふぅ…ありがとうね、京太郎」ドキドキ
穏乃「び、びっくりしたぁ…」
京太郎「いや、礼を言われるような事じゃないよ」
京太郎「つか、どっちかっていうと俺が原因っぽいしな…」
京太郎「…で、Wはどうしてここに?」
W「はい!師匠の事追いかけてきました!!」
京太郎「追いかけてってお前…」
Y「…お久しぶりです」
京太郎「あ、Yも…阿知賀に来たのか?」
Y「はい。誰かがこいつのストッパーにならなければいけないと判断しました」
W「またまたぁ…Yだって先輩たちに会いたかった癖に」
Y「…知ってるか?W」
W「ん?」
Y「そうやって人の感情を勝手に決めつけるのは一般的に『ウザい』と言われるらしいぞ」
W「あ、それなら大丈夫だな!だって、決めつけじゃなくって本当の事だし!」
Y「…須賀先輩、どうにかしてくれませんかコイツ」
京太郎「…なんか、すまん。お前も苦労してるんだな…」
W「え?」
京太郎「…ま、お前らが変わってなくて安心したよ」
W「へへ!師匠に褒められた!」
Y「呆れられてるのとほぼ同じだと思うけどな…」
京太郎「…でも、いいのか?」
京太郎「お前ら去年のインターミドルでかなりの成績修めてたじゃないか」
京太郎「阿知賀なんて男子麻雀部はろくに有名じゃないところに…」
α「…おい」
β「流石に訂正を要求するぞ」
京太郎「ってお前ら掃除当番じゃなかったっけ?なんで先についてるんだ?」
α「お前が新子や高鴨といちゃついてる間に追い越したんだよ…」
β「感謝しろよ。俺らが鍵持ってなかったらこいつら待ちぼうけ状態だったんだからな」
京太郎「はは。悪い」
京太郎「で…まぁ…インターハイ一桁常連二人がいるだけで団体戦なんてろくに出てないところに」
α「よし。許す」
京太郎「ありがとよ。…んで、そんなところに来て本当に後悔しないのか?」
W「しません!」
京太郎「…即答だな、おい」
W「だって…俺が一緒にやりたいのは師匠とですから!」
京太郎「…お前、それで俺が麻雀出来ないままだったらどうするんだ?」
W「どうもしませんよ、その時は俺が全部ぶっ倒して優勝するだけです」
W「んで、優勝して…全国放送でこう言ってやるんです!」
W「阿知賀のニューレジェンドはまだ死んでない!俺が受け継いでいるって!!」
Y「…すみません。悪い奴じゃないんです」
京太郎「あぁ、大丈夫。分かってるよ」
W「でも、そう言ったって事は…」
京太郎「…あぁ。運が良かったな、お前ら」
京太郎「今年からは俺も復帰だ」
W「うぉおおおおおお!!」グッ
Y「…そうですか」
β「…嬉しそうだな、Y」
Y「別に…そういう訳ではありませんが」
Y「しかし…先輩たちと戦った一年の頃が一番充実した時間であった事は事実です」
α「はは。相変わらず素直じゃないな」
Y「…かと言ってWほど素直だと色々と問題だと存じますが」
京太郎「まーな…って、少しは落ち着けよW」
W「はい!すみませんでした!師匠!!」
穏乃「え、えっと…それで…」
穏乃「…確か京ちゃんの後輩さんだよね?」
京太郎「おう。三年の時一緒のチームだったWとYだよ」
W「よろしくっす!」
Y「よろしくお願いします」
穏乃「あ、えっと…私は京ちゃんの…えっと…」チラッ
京太郎「あぁ、幼馴染だよ」
穏乃「……」シュン
京太郎「…あれ?」
W「あー…今のでなんとなく察しがつきました」
W「師匠ってまだあり得ないくらいに鈍いまんまなんですね…」
京太郎「ぅ…なにかまずったか?」
憧「別にまずくはないわよ。しずだって分かってたでしょうし」
憧「だけど、それとこれとは話が別ってだけ」ナデナデ
穏乃「ぅー…憧ぉ…」ギュッ
憧「はいはい…あたしも気持ちは分かるから…って言うか、もう何年もその状態だから…」
W「新子先輩も苦労してますよね」
憧「言っとくけど心労の一端はアンタにもあるからね」
W「えっど、どうしてですか!?」
憧「だ、だって…あ、アンタ怪しいのよ」
W「…怪しい?」
憧「ぅ…と、とにかく!き、京太郎とあんまりベタベタしちゃダメだからね!!」
W「…なぁ、なんで俺、新子先輩に嫌われてるんだ?」
Y「お前が須賀先輩にやってる事を客観的に見れば答えはわかると思うぞ」ハァ
晴絵「れじぇんど~世界いち~の女~っと」ガララ
晴絵「あれ?もう新入生来てるの?」
京太郎「よう。レジェンド」
α「ま、片一方は須賀の追っかけみたいなものですけどね」
β「もう一方は保護者みたいなもんです」
W「え?お前そんなに師匠の事好きだったのか?」キョトン
Y「…あぁ、お前が思うのならばそうなんだろう。お前の中ではな」
W「そっかー…って、遅れました!俺、Wといいます!須賀京太郎さんの一番弟子です!」
Y「…自分がYです。付き合わされました」
晴絵「あー、うん。今ので大体の関係はわかったわ」
晴絵「また濃いの連れてきたわね…」ジィ
京太郎「な、なんで俺を見るんだよ」
晴絵「別にー?」
晴絵「じゃ、私も自己紹介するわね」
晴絵「私がこの阿知賀麻雀部の顧問、赤土晴絵。これからよろしくね」
W「赤土って…もしかして…」
Y「…阿知賀のレジェンドですか」
晴絵「う…なんで今の子にも通じるのよ、その名前…」
京太郎「そりゃ俺が聞かせてやったからな」
晴絵「アンタの仕業か!!」
京太郎「いや、だって阿知賀のニューレジェンドってどういう意味か聞かれたしさ…」
京太郎「隠すような事でもなかったし…そりゃ言うだろうに」
晴絵「ぅー…なんだかその名前一生ついてきそうな気がしてきたわ…」
京太郎「なんだよ。格好良いじゃないか、レジェンド」
穏乃「そうだよ。やっぱり格好良いよレジェンド!」
晴絵「…言っとくけどアンタらのネーミングセンスってかなり特殊だからね」
京太郎「えっ」
穏乃「えぇっ」
晴絵「で、まぁ、新入生二人が来てくれたお陰で…これで男子麻雀部も団体戦出れるって事ね」
α「ま、殆ど阿太中の時と同じ面子ですけどね」
β「だからこそ負ける気がしない訳ですけど」
晴絵「お、β君がそこまで言うくらいなんだ」
β「そりゃ二人ともインターミドルで好成績残した自慢の後輩っすから」
W「へへっ」
Y「……」
W「…なんだよ。何か言えよ」
Y「別に何か言う必要は感じない」
W「の割には嬉しそうだけどな」
Y「…お前の気のせいだろう」
京太郎「あーβも罪作りな奴だなー」ボウヨミ
β「やめろよマジで…そういう意味じゃねぇっての」
α「っていうか須賀はもうちょっと目を向けるべきところがあると思うぞ…」
京太郎「え?」
晴絵「ま、そんな新入生二人の実力は見ておきたいけれど…」
晴絵「その前に、京太郎、ちょっとこっちに」
京太郎「ん?何か秘密の話か?」
晴絵「ま、色々と一段落もした訳だし…ちょっと個人面談的な…ね」
京太郎「そっか。んじゃ、悪いけど…」
憧「…ん。わかった」スッ
穏乃「…京ちゃん、すぐ帰ってきてね」スッ
京太郎「大丈夫だって。お前らを一人にはさせないからな」
憧「…本当?」
京太郎「あぁ。すぐに帰ってきて、ちゃんと色々、練習やら付き合ってもらうから」
京太郎「二人共覚悟して待っとけよ」ポンピン
穏乃「…うん。大人しく待ってる…ね」ニコッ
晴絵「……」
晴絵「おーい、そこの桃色三人組ぃ~?」
晴絵「あんまりそうやって見せつけてくれるとハルちゃん本気出しちゃうぞー?」
京太郎「…いや、流石に自称ハルちゃんはいたいぞ」
憧「…年考えてよねハルエ」
穏乃「え、えっと…私は個性的で良いと思うよ?」
晴絵「ほんの数分の話なのに一々いちゃつくあんたたちにだけは言われたくないわよ!!」
晴絵「はぁ…で、京太郎。とりあえず優勝おめでとう」
京太郎「おう。ありがとうな」
晴絵「私も後で動画見たけれど…頑張ったじゃない」
京太郎「ま、今まで教えられた全部を出しきった感があるからな」
京太郎「今、アレ以上の闘牌やれって言われても多分、無理だ」
晴絵「ま、それを最高の舞台で出しきれたのがあんたの強さって事でしょ」
晴絵「で、そのお陰で少しは症状も改善された…みたいだけど」チラッ
京太郎「…ん?」
晴絵「以前、私がこれはあくまで対処法でしかないって言ったのは覚えてる?」
京太郎「…おう。覚えてるぞ」
晴絵「残念だけど…今のアンタはオカルトの成長が止まっただけで原因はそのまま」
晴絵「勿論、今でも麻雀出来るけれど、根本的な解決にはなってないわ」
京太郎「ま、それでも麻雀出来るようになっただけで有難いさ」
京太郎「これでようやく…αとβに借りを返してやれるからな」グッ
晴絵「そうね…三年間…ずっと押さえつけたままでごめん」
京太郎「良いんだよ。レジェンドだって好きでそんな事やらせてた訳じゃないだろうし」
京太郎「それに…今ならなんとなく分かるんだよ」
京太郎「俺はレジェンドの言う事を聞いて…麻雀止めておいて良かったって」
京太郎「まだ何も分からないままだけど…だけど…それでも」
京太郎「麻雀を続けていたら…もしかしたら俺はあいつらの事を決定的に傷つけるような何かをしてたかもしれないって」
京太郎「最近…そう思うようになったからさ」
晴絵「…京太郎」
京太郎「だから…もう何度目になったか分からないけれど」
京太郎「俺はレジェンドの事、恨むどころかすげー感謝してるんだぜ」
京太郎「だから、いい加減、そうやって暗い顔は止めて何時ものウザいレジェンドに戻れよ」
晴絵「…そこでなんで可愛いとか綺麗とか言ってくれないのかしら…」
京太郎「なんだ?生徒相手にそういう事言われたいのかよ」
晴絵「そ、そういう意味じゃないわよ…ま、まぁ…ともかく」
晴絵「私が言いたいのはまたキッカケがあればすぐ元に戻る可能性があるって事」
京太郎「…キッカケって?」
晴絵「例えばアンタが絶対に負けたくない相手との戦いの中とか…ね」
京太郎「あー…確かにないとは言い切れない…な」
晴絵「特に…あんたの世代には江藤って化け物がいるんだから」
京太郎「そうだよな…今の俺じゃ…きっとあいつに勝てないし…」
晴絵「だけど…彼になくて京太郎にあるものがたった一つだけあるわ」
京太郎「はいはい。レジェンドレジェンド」
晴絵「それはこの赤土晴絵というそんざ…ってちょっと!なんで先に言うの!」
京太郎「知ってるか?先読みされたらそれはもうネタとして使い物にならないんだぜ?」
晴絵「お約束とか天丼の大事さを理解しない捻くれた子どもめ…」
京太郎「じゃあ、その捻くれた子どもを抱腹絶倒するようなネタを一つ」
晴絵「え?」
京太郎「れじぇんどのーちょっと良いところみてみたいー」
晴絵「え、えぇぇ…!?」
晴絵「そ、そんな早く出てくる訳ないでしょ」
京太郎「…そっか。そうだよな」
京太郎「幾らレジェンドでも持ちネタなんて持ってるはずないもんなー」
晴絵「ぬぐぐ…こ、こいつぅ…」グッ
晴絵「なんでアンタってそんな可愛くない子どもに育ったのかしら…」ハァ
京太郎「レジェンドが可愛くない大人だからな」
晴絵「なんでよ!熟れ時ピチピチなのに!」
京太郎「熟れ時なのにピチピチって…いや、まぁ、良いけど」
晴絵「ちょっと…最後までちゃんと突っ込んでよ」
憧「」ガタッ
京太郎「突っ込んだら突っ込んだでまたうるさいのは目に見えてるんだよ」
穏乃「」ピクッ
晴絵「…はぁ…もうまったく…」
晴絵「…でも、安心したわ。何時もの京太郎で」
京太郎「…ん?」
晴絵「…本当はね、色々、脅されてたのよ」
晴絵「行き過ぎたデジタル化は感情の起伏が少なくなるとか」
晴絵「能力開発し過ぎると他の能力がポンコツになるとか」
晴絵「…でも、そういうのなかったみたいで一安心」
京太郎「ま、俺は俺だからな」
京太郎「今更、何かすげー変化があったりはしねぇよ」
晴絵「…そうね。でも…もしかしたらがあるかもしれない」
晴絵「だから…私はこれからも京太郎の特訓に付き合ってあげる」
京太郎「おう。ありがとうな」
京太郎「今のままじゃ江藤には勝てないままだろうから…正直、すげー助かる」
晴絵「…なんで最初からそれを言ってくれないのかなー?」
晴絵「京太郎のツンはたまに尖すぎて私、胸が痛くなっちゃうんだけど」
京太郎「甘い顔するとつけあがるお前の性格に言えよ」
晴絵「えー…」
晴絵「ま、じゃあ、京太郎が私にアマアマになっちゃうように本気出しますか」
京太郎「本気?」
晴絵「そう。とりあえずは能力の開発先に関してね」
京太郎「…って能力使っちゃダメじゃないのかよ」
晴絵「いや、中学二年まで使ってた分は大丈夫」
晴絵「ただ、問題はその先よ、その先」
京太郎「ぅーん…違いがいまいち、よく分からないんだけど…」
晴絵「ま、その辺りは実地で色々と教えてあげるわよ、手取り足取り…ね」ウィンク
京太郎「あ、それなら要らないわ」
晴絵「ちょ、なんで即答なの!?」
晴絵「ってか、少しはドキドキしなさいよ…!」
京太郎「レジェンドにドキドキするくらいならWにするっての」
W「えっ」ドキッ
晴絵「男にすら負ける私って一体…」
京太郎「で、本題は?」
晴絵「ぅー…とにかく京太郎のオカルトにはまだ進化の余地があるから」
晴絵「それを引き出していくのが当面の目標かしら」
晴絵「或いはオカルトに関しては完全にノータッチでスキルをあげていくのも良いかもしれないわね」
京太郎「ふーん…なるほど…」
晴絵「まぁ、この辺りは完全に好みの問題だからね」
晴絵「どっちになっても損がないようにしてあげるから、好きな方を選んでもいいと思うわよ」
京太郎「好きな方…かぁ」
京太郎「んじゃ…とりあえず…」
>>+2
1.オカルトの進化を頼む
2.スキルの上達を頼む
>>スキルの上達を頼む
京太郎「…能力イジリ過ぎてまた変な扉開くとアレだしな」
京太郎「とりあえず当面は技術を磨くことに専念するよ」
晴絵「なるほどなるほど…了解」
晴絵「ま、それも良いと思うわよ。何せ教えるのはこの私だからね!」ドヤァ
晴絵「私の技を全て覚えきれば、どんな魔物だってイチコロよ!」ドヤヤァ
京太郎「はいはい。で、勿論、技術って言っても色々あるんだろ?」
晴絵「うん。そりゃあね。何せこの私は技のデパートと呼ばれた女だから」ドヤヤヤァ
京太郎「…知ってるか?最近、デパートの売上ってだだ下がりになってるらしいぞ」
晴絵「う…で、でも、ハルちゃんデパートは何時でも利用客満員だし…」
京太郎「阿知賀麻雀部員くらいしか利用してないけどな」
晴絵「そ、それで心の経営成り立ってるから良いのよ」
晴絵「そ、それより…技術の上達って言ってもその後よ」
京太郎「ん?」
晴絵「ぶっちゃけた話、私が京太郎に教えたのは基礎の基礎よ」キソー
京太郎「おう」
晴絵「それをどんな方向に変化させていくかは悪いけど、私だって完全にコントロール出来る訳じゃない」
晴絵「何事にも向き不向きってのはあるし、また私だって麻雀を極めた仙人って訳じゃないから」
晴絵「ある程度の方向性を助けてあげられるけれど、それをどう開花させるかは京太郎次第」
京太郎「…なんかオカルトみたいな話になってきたな」
晴絵「優れた技術ってのは割りとオカルトめいたものがあるからね」
晴絵「少なくともその違いがよく分からない相手にとっては対して差はないでしょ」
京太郎「ま、そうかもな」
晴絵「ま、情けない話になって申し訳ないけれど、ここから先、私に出来るのは手助けくらい」
晴絵「何をするにしても今まで通りパッと教えて、パッと習得って訳にはいかないわ」
京太郎「…おう。それは肝に命じておく」
晴絵「ま、こっちも重点的に京太郎の事見てあげるからそんなに不安にならなくて大丈夫だと思うけどね」
晴絵「ただ、前回もそうだったけれど習得の方向性は絞らないとどうにもならないから…」
京太郎「そうだなー…じゃあ…」
>>+2
1.既存の技術の強化を頼む
2.新しいスキルとかないか?
>>既存の技術の強化を頼む
京太郎「既存の技術の強化を頼む」
晴絵「おっけー。そうなると今の京太郎は…」
京太郎「おう、加速世界と反転世界はもう覚えてるぞ」
晴絵「…加速世界?反転世界?」
京太郎「あぁ。レジェンドから教えてもらったスキルの名前だ」
京太郎「格好良いだろう?」ドヤァ
晴絵「…いや、まぁ、アンタのネーミングセンスとしては上出来だと思うけどさ」
晴絵「そういうのは中2で卒業しときなさいよ本当…じゃないとテロみたいなもんでしょ…」
京太郎「え?」
晴絵「なんでもない。で…どっちがどっちな訳?」
京太郎「あぁ。加速世界が~…」
晴絵「なるほど…」
晴絵「じゃあ大雑把な方向性をよっつ提示するわね」
京太郎「おう。頼む」
晴絵「一つは京太郎曰く反転世界の汎用性をあげる方向」
晴絵「【これは言うなれば今まで一人にやってた事を複数相手にやる感じね】」
晴絵「今までは思考の容量的に難しかったけれど、ネト麻で優勝した今の京太郎なら不可能じゃないはず」
京太郎「持ち上げてくれるなぁ…」
晴絵「そりゃ自慢の教え子だしね」
京太郎「ぅ」カァ
晴絵「で、次は反転世界そのものの効果をあげる方向」
晴絵「これは…そうね。インターハイ出場者だと福路選手に近いかもね」
晴絵「自分だけでなく場の全てを使って、相手を裏目にさせる」
晴絵「勿論、事前に牌譜やらの読み込みは必須だけど、決まれば究極のメタ能力よ」
晴絵「【今まで反転世界で完封出来なかった相手も出来るようになるんじゃないかしら】」
晴絵「で、次が加速世界。これはそもそもが限定的なものだから…方向性は分かりやすいわよね」
晴絵「一つはさらに自分の和了りを早くする方法」
晴絵「【相手の能力をさらに強力な加速にして、強く高く和了る】」
晴絵「こっちも決まればかなり強いでしょうね」
晴絵「相手が下手な妨害をしてこようとしてもそれを利用して一方的に和了り続ける事が出来るわ」
晴絵「もう一つは【相手の能力をそのまま逆手に取る方法】」
晴絵「これはどちらかと言えば反転世界との複合に近いかしら」
晴絵「【相手から受ける能力の影響をそのままそっくり相手に返す事が出来るから】」
晴絵「勿論、擬似的なものとは言え、それをされた相手は間違いなく混乱するはずよ」
晴絵「その間にずばーと和了ればきっと最高の気分が良いでしょうね」
京太郎「…レジェンドって案外、性格悪いんだな」
晴絵「ふふ…綺麗なままで麻雀は出来ないのよ…」
晴絵「ま、それはさておき…とりあえず既存の方向性だとこの4つになるかしら」
晴絵「それで…どれが良い?」
京太郎「そうだなぁ…」
>>+2
1 反転世界の汎用性をあげる(敵全員に効果)
2 反転世界の効果量をあげる(敵単体の効果アップ)
3 加速世界での和了を早くする(自身のバフ量アップ)
4 加速世界の際、相手の能力をさらに逆手に取る(相手にデバフを返す)
>>反転世界の汎用性をあげる
京太郎「そうだな…折角褒めてもらった訳だし…反転世界の汎用性をあげてみるか」
晴絵「お?お客さんお目が高いねぇ実はそれうちで一番の売れ筋でさ」
京太郎「そういうの良いから」ズバァ
晴絵「はい…」シュン
晴絵「ま、いい選択だと思うよ」
晴絵「これを覚えれば京太郎自身の能力と相まってそこらの雀士には気を配らなくて良い」
晴絵「ヘタしたら決勝でも彼との対決に専念出来るでしょ」
晴絵「それに江藤君にコピーされる危険性を考えたら、とても良い選択だと思うわよ」
京太郎「そうだな…それで追いつけるとかは限らないけれど…」
京太郎「ま、残りは地力で埋めるさ」
晴絵「そうね。ま、これが決して最後じゃないから…とりあえずあせらずにやっていきましょ」
京太郎「おう」
晴絵「ま、そろそろそこの二人が我慢出来なさそうだし…」
憧「え…え?そ、そんな事ないわよ…?」ビクッ
穏乃「はぅ…っ」ビクッ
晴絵「さっきからこっちガン見してるのに信じられないわよ…まったく」
晴絵「ま、いいわ。京太郎も久しぶりだし…とりあえず憧、しず、一緒にやってくれる?」
憧「え?良いの!?」
穏乃「京ちゃんと麻雀…っ♪久しぶりだなぁ…♪」ウキウキ
京太郎「一応、こっちはブランクあるんだからお手柔らかにな」
憧「ネト麻で伝説になった男に手加減も何もしてられないでしょ」
穏乃「そうだよ!最初っから全力で行くから!」
晴絵「で、後の一人は…そうね、W君にお願いできる?」
W「お、俺ですか?」
晴絵「うん。早い内に実力も見ておきたいし…」
W「分かりました!でも…俺もかなり強くなってますからね…!」
W「師匠や先輩方にだって負けませんよ…!」グッ
憧「…らしいけど?」
京太郎「ま…やる気があるのは良い事だよ」
京太郎「ただ…これでも一応師匠な訳だし…簡単に負けてやるつもりはないぜ?」
W「では…胸を借りるつもりで…いきます!!」
>>+2
00~30 大失敗(-1)
31~60 失敗
61~99 成功(+1)
※+3に到達すると習得出来ます またゾロ目は一発習得 補正は雀力で+14されます
>>成功
京太郎「うっし…手応えアリっと…」
W「ぬあー…」
京太郎「おっと悪い…大丈夫か?」
W「うっす…大丈夫です…」
W「でも、皆さん強いですね…俺、飛んだの久しぶりですよ」
憧「ま、強くなってるのはWだけじゃないって事よ」
穏乃「えへへ…まぁ、私は結局あんまり本気出せなかったけど」
W「え゛っアレで本気じゃないんですか…」
京太郎「一応、言っとくが…後半のこいつを倒せるのは多分、うちには誰もいないぞ」
穏乃「でも、大抵その前に凄いリード作られちゃうんだよねー…」
憧「そうやって対処しないと後半のしずは手がつけられなくなるからね…」
京太郎「ま、ともあれ付き合ってくれてありがとうな」
京太郎「お陰で手応えらしいものはあったよ」
憧「ふふ…気にしないで。何時でも手伝ってあげるから」
穏乃「そうだよ。あ、これから京ちゃんの家に言って続けて特訓する?」
憧「あ、良いわね。皆で晩御飯買って…」ウキウキ
穏乃「私、今日は京ちゃんのハンバーグが良いな」ワクワク
京太郎「はは。そうか。んじゃ、美味しい奴作ってやるよ」
穏乃「わーい♪」
【System】
須賀京太郎の反転世界カウンターが1あがりました
以後、赤土晴絵との特訓を行うと成功範囲が広がっていきます
また特訓では雀力はあがりません
雀力をあげるのはネト麻になります
【高校三年 ―― 4月第二週】
京太郎「(阿知賀麻雀部にも新入生がガンガン入ってきて賑やかになってきた)」
京太郎「(まだ男子は俺たちだけだけど…でも、女子の方はかなりの人数になっている)」
京太郎「(やっぱり二連覇達成っていうのはそれだけ大きなものなんだろうな)」
京太郎「(中高一貫で高校から入るのが難しいって言っても)」
京太郎「(そこらの強豪並の人数はいるからな)」
京太郎「(その分、雑用の仕事が増えて嬉しい限りだぜうへへへへって言ったら)」
京太郎「(レジェンドの奴にすげー目で見られてしまった)」
京太郎「(良いじゃん…別に雑用が趣味でもさ…)」
京太郎「(誰かやる必要があるんなら俺がやっても良いじゃん…)」
京太郎「(ま、なにはともあれ…やる事が一杯出来た訳だけど)」
京太郎「(インターハイまでの短い期間…体調を崩したりしないようにしっかり頑張っていかないとな)」
>>+2
末尾16 憧しずと特訓
末尾27 灼と気晴らし
末尾38 玄とアルバイト
末尾49 ネト麻
末尾50 レジェンドと特訓
>>ネト麻
狂堕狼:って事でようやく復帰出来ましたよ
かにゃー:そっか。実はかにゃーちゃんも心配してたし
狂堕狼:はは。心配掛けてすみません
かにゃー:実は狂堕狼の奴がネット弁慶で、近くに友達がいないんじゃないかと
狂堕狼:おい
かにゃー:だって、こんなナマイキな奴に友達なんて出来るはずないし
狂堕狼:いや、かにゃーさんには言われたくないんですが
かにゃー:ば、馬鹿にするなし!かにゃーちゃんだって友達の一人や二人くらいいるし!!
狂堕狼:…一人や二人…?
かにゃー:え?す、少なかった?じゃあ、えっっと10人くらい…
狂堕狼:…かにゃーさん
かにゃー:な、何かな?
狂堕狼:そんな無理しなくても良いんですよ
かにゃー:む、むむむ無理なんてしてないし…!
かにゃー:かにゃーちゃん職場でも超人気ものだし!もてもてだし!!
>>+2
00~50 成功
51~99 大成功
※雀力により+14
>>大成功
狂堕狼:でも、まぁ、マジな話
かにゃー:…何?
狂堕狼:かにゃーさん職場で上手くやれてます?ウザがられてません?
かにゃー:お前は私を何だと思ってるんだ
かにゃー:大丈夫だよ、昔みたいにウザキャラじゃないし
かにゃー:職場の人は良い人ばっかりだから歓迎してもらってる
狂堕狼:それなら良いんですけどね
かにゃー:まったく…お前はお母さんか
狂堕狼:ま、それくらいかにゃーさんにはかんしゃしてるって事ですよ
かにゃー:まったく…おせっかい焼きは嫌われるぞ?
狂堕狼:その言葉、そっくりそのままかにゃーさんに返しますよ
【System】
須賀京太郎の雀力が1あがりました
池田華菜は案外、職場で歓迎されているようです
【高校三年 ―― 4月第三週】
京太郎「(かにゃーさんの事が割りと心配だったけれど)」
京太郎「(でも、ちゃんと上手くやれているようでよかった)」
京太郎「(もしネットみたいなキャラでずっといたらと思うと凄い心配で…)」
京太郎「(一応とは言え、リアルで会ったこともある人がいじめられたりしてるとか考えたくないからな…)」
京太郎「(…あれ?っていうか、じゃあ、ネットのアレはなんなんだ?)」
京太郎「(キャラ作ってた…?いや、でも、初期から割りとそうだったような…)」
京太郎「(…最初に会った時は今から考えればぎこちなかったけど…)」
京太郎「(でも、その次くらいからはもう今と変わらなかったような…)」
京太郎「(…もしかして俺、凄い勢いでかにゃーさんに舐められてた?)」
京太郎「(い、いや…慣れてもらったんだろう多分)」
京太郎「(それだけ俺が親しみやすいキャラだったんだよ)」
京太郎「(そうだ。そう…+に考えて…考えて…)」
京太郎「(いや、やっぱ…なんか腹立つし今度会ったら泣かせてやろう)」
>>+2
末尾16 憧しずと特訓
末尾27 灼と気晴らし
末尾38 玄とアルバイト
末尾49 ネト麻
末尾50 レジェンドと特訓
>>灼と気晴らし
京太郎「よぅ、灼」
灼「京太郎。いらっしゃい」
京太郎「おう。今日もお邪魔するな」
灼「外まだ寒かったでしょ?今、おしるこ温めてるから食べる?」
京太郎「お、気が利くじゃないか」
灼「ふふ…別に京太郎の為に作ってた訳じゃないけどね」クスッ
京太郎「でも、俺を家に呼び出して…こうしておしるこ作ってたって事はそういう事なんじゃないか?」
灼「さぁ、どうでしょう?…それより、ほら、早くあがって」グイッ
京太郎「っと、わかったって。じゃ、改めてお邪魔します」
灼「はい。どうぞ」
京太郎「…にしてもアレだな」
灼「ん?」
京太郎「お前ってエプロン姿似合うのな」
灼「…ま、まぁ…ずっと家のお手伝いしてたから…」カァ
京太郎「はは。なんだ照れてるのか?」
灼「…嬉しかったから一点あげようと思ったけどやっぱり一点マイナスしとく…」ジトー
京太郎「ちなみにそれ溜まると何か良い事あるのか?」
灼「たまるとおしるこの量が増えて…マイナスになるとおしるこの量が減らされるよ」キッパリ
京太郎「ちょ…や、やめろよそういうの」
灼「…じゃあ、ご機嫌取りしてくれる?」
京太郎「ぅ…そんな事言われたら何言ってもご機嫌取りにしかならないだろ…」
灼「…後十秒」
京太郎「何が!?」
灼「じゅーぅ、きゅーぅ、はーち」
京太郎「あーえっと…えぇっと」
灼「ごーぉ、よーん、さーん…」
京太郎「あー…灼!今日も可愛いな!」
灼「……」
京太郎「……」
灼「……仕方ないからお情けで及第点あげる」ツイッ
京太郎「ふぅ…」
京太郎「でも…お前、お情けって言うけどさ」
灼「…うん?」
京太郎「耳赤いぞ」
灼「~~っ」カァァ
灼「…き、京太郎のバカ…そこはスルーするところ…」
京太郎「でも、本当は嬉しかったんだろ?素直になれよ」
灼「…マイナス100点…」プイッ
京太郎「え…ちょ、や、やめろよ。マイナス100とかもう挽回出来ねぇじゃん!」
灼「…自分が恥ずかしいからってからかってくるような悪い子にはおしるこなんてあげません」ツイー
京太郎「あ、ぅ…わ、悪かったって…」
灼「…」プイッ
京太郎「あーらーたー…」
灼「知らない」
京太郎「だって、こんな美味しそうな匂いがしてるんだぜ?」
京太郎「お預けとか酷いって…」
灼「…京太郎の自業自得」
京太郎「ぅー…でもさー…」
灼「…手洗いうがい」
京太郎「え?」
灼「…ちゃんと手洗いとうがいしてきたら作ってあげても良いよ」
京太郎「よし!わかった!行ってくる!」ダッ
灼「…あ、もう…」
灼「…顔赤いのは…どっちなの?」
灼「(…自分だって顔真っ赤だった癖に…さ)」クスッ
灼「…で、どう?」
京太郎お汁粉か?うめー」ズズッ
灼「…そう。良かった」ニコッ
京太郎「てーか、わざわざ餅焼いて入れてくれてるんだな」
京太郎「ところどころ半溶けになったあずきも残ってるし…これもしかして一から作った?」
灼「…レトルトなんて味気のないもの出したくなかったから…」
京太郎「…なんだよ。今日は随分と尽くしてくれるじゃねぇか」
灼「そりゃ…久しぶりにこうして二人っきりになる訳だし…ね」
灼「…嫌だった?」チラッ
京太郎「そんな事ねぇよ。寧ろ、すげー嬉しい」
京太郎「お汁粉も美味いしな、言う事ねぇよ」
灼「…ふふ」
灼「そんなに気に入ったならお代わりする?」
京太郎「良いのか?」
灼「うん。ちょっと作りすぎちゃったから」
京太郎「うめー…」
灼「もう…そんなに急いで食べると喉に詰まるよ?」
京太郎「大丈夫だいじょう…んぐっ」
灼「だ…大丈夫!?」ガタッ
京太郎「…やばい…かも…」
灼「え、えっと…こういう時はどうするんだっけ…」
灼「掃除機!?お茶…!?え、えぇっとえぇっと…」
灼「と、とりあえず…背中トントンしてあげるから…」トントン
京太郎「ぅ…ぅ…」
灼「だ、大丈夫?ほら、お茶もあるよ」トントン
京太郎「…」ゴクン
京太郎「あー…助かった」
灼「…ほっ」
灼「京太郎、そこに正座」
京太郎「…はい」
灼「私、最初に言ったよね?」
京太郎「あぁ…その…言ったな」
灼「なのになんでそんな焦って食べるの?」
京太郎「ごめんなさい…美味しかったのでつい…」
灼「それは言い訳にならないから」キッパ
京太郎「…はい。ごめんなさい…」シュン
灼「…まったく…もう…」ハァ
灼「…心配したんだから…ね」ギュッ
京太郎「…ごめんな」
灼「…良いよ、もう」
灼「でも…次つまらせたら助けてあげないからね」
京太郎「おう…肝に命じとく」
京太郎「…で、さ」
灼「ん?」
京太郎「…その、なんで俺食べさせられてるの?」
灼「…だって、また詰まったら大変でしょ?」
京太郎「いや…そうだけどさ」
灼「…それに憧やしずとはやってたじゃない」
京太郎「ぅ…」
灼「それとも…私じゃ嫌なの?」
京太郎「…そういう聞き方するなよ。断れないだろ」
灼「…ふふ。言ったでしょ?女はずるいって…ほら」
京太郎「…あーん」パクッ
灼「…美味しい?」
京太郎「おう。いい塩梅で美味しいよ」
京太郎「ところでそっちは最近どうだ?」
灼「ふふ…まるでお父さんみたい」
京太郎「子どもとの会話に困ったってやつか?止めてくれよ」
灼「だってそう聞こえたんだから…仕方ないでしょ?」
京太郎「…じゃ、灼はまだ父親離れ出来てない小さな子どもだな」
灼「…へぇ、こういう時に…そういう事言っちゃう…?」
京太郎「だって、そういう事だろ?小さな灼ちゃん」
灼「…じゃあ、京太郎は私のパパだね」ニコッ
京太郎「ぶっ」
灼「どうしたのパパ。またおもち詰まった?」
京太郎「あ、い、いや…」
灼「大変…灼が吸い出してあげなきゃ…」
灼「ほら…唇開いて…ね」
京太郎「い、いや…あの…灼?」
灼「パパ…死んじゃやだよ…?」
灼「ママみたいに…パパまでいなくなられたら私…」
京太郎「(あ、母親は死んでる設定なのか…)
灼「だから…灼がおもち吸いだしてあげる…♪」
灼「大丈夫だよ、だって灼はパパの娘なんだから…」
灼「…娘とキスしても…ノーカウント…だよ?」
京太郎「ぅ…」ドキッ
灼「ね…パパ。早く…ぅ♥」
灼「灼は…パパの事助けてあげたいの…」
灼「灼を…一人ぼっちに…しないで…?」
京太郎「…いい加減にしろ」ペシッ
灼「あぅ」
京太郎「ったく…」
灼「…最初に言い出したのはそっちなのに…」
京太郎「だからってこんな背徳的なプレイになるとは思ってなかったっての…」
灼「…残念。娘プレイはダメか…」
京太郎「…いや、寧ろ、結構ドキドキしたからやばかったっていうか」
灼「え」
京太郎「あっ」カァァ
灼「…ふーん…そうなんだ」ニコッ
京太郎「…忘れてくれ」
灼「だーめ。ちゃんとメモに残しておかないとね」
京太郎「やめてくれよ!そんな恥ずかしい事!」
灼「…じゃあ、ごめんなさいは?」
京太郎「…ごめんなさい」
灼「ふふ…仕方ないから許してあげる」ナデナデ
灼「で、えっと…大学の事?」
京太郎「おう。ちゃんとやれてるのかなって」
灼「…と言ってもまだ始まって一ヶ月も経ってないしね」
京太郎「と、友達とか出来たか?」
灼「…私には麻雀があるから」
京太郎「おい」
灼「…だって、そもそも…大学に行きたくなかったし…」
灼「私はおばあちゃんのお手伝いがしたかっただけなのに…」
京太郎「でも、両親からは大学は出て欲しいって言われて頷いたんだろ」
灼「…それは…そうなんだけど…でも…」
灼「…私にとって大学なんて単位取り切って…すぐに卒業決める場所だから」
京太郎「灼…」
灼「それに友達なんていなくても私は一人でやっていける」
京太郎「…そういう悲しい事言うなよ」
灼「悲しくなんか無いよ。だって…私には幼馴染がいるから」
京太郎「…俺?」
灼「ふふ、自意識過剰…だよ」ツンッ
京太郎「ぅ…」カァァ
灼「…勿論、京太郎もそうだけど…玄や宥姉…憧や穏乃もね」クスッ
灼「何より…ハルちゃんも…私の側にいてくれるから」
灼「私には…皆がいればそれで十分」
京太郎「…でも、それで寂しくないのか?」
灼「寂しくなんか無いよ。だって…皆私には勿体無いくらいの良い子だから…」
灼「それに…京太郎はこうして頻繁に会いに来てくれるし…ね」
京太郎「…ま、気晴らしも兼ねてだけどさ」
灼「それでも…私にとっては嬉しいよ。だから…」
京太郎「…ん?」
灼「…ううん。なんでもない」
京太郎「…まったく、途中で言いかけたのに止めるのはやめろよ」
灼「…止めたんじゃなくて…言いたい事忘れちゃっただけ」
京太郎「…じゃ、こっちが勝手に言うけどさ」
京太郎「これからも…たまにお汁粉食べに来て良いか?」
灼「え?」
京太郎「お前のお汁粉すげー気に入ったし…それに…まぁ」
灼「…それに?」
京太郎「最近、構ってやれなかった分、ちゃんと可愛がってやらないと拗ねそうだしさ」
灼「…何様?」ツネッ
京太郎「いてっ」
灼「…ふふ。でも…まぁ…」
灼「…その真っ赤になった顔に免じて許してあげる♪」
京太郎「…俺猫舌だからお汁粉あつすぎたんだよ」
灼「さっきは良い塩梅とか言ってた癖に」クスッ
京太郎「さ、さっきはさっき。今は今だよ!」
灼「ふふ…じゃ、もうそろそろ冷めてると思うし…もう一口…あーん」
京太郎「…あーん」
【System】
鷺森灼の加護により来週の判定が自動的に大成功になります(特訓の場合は成功)
鷺森灼はこっそりとお汁粉の材料を買い込んだようです
【高校三年 ―― 4月第四週】
京太郎「(それから適当に灼と駄弁ってる間に時間があっという間に過ぎた)」
京太郎「(お陰で最後にご飯までご馳走になって…有難い話なんだけどさ)」
京太郎「(ただ、あいつは憧たちと違って、俺にろくに家事させてくれないんだよなぁ…)」
京太郎「(洗い物も一人でちゃっちゃと片付けて何もさせて貰えなかったし)」
京太郎「(男に家事させるのは持っての他とか言ってたし…割りと価値観古いタイプなのかな、あいつ)」
京太郎「(おばあちゃんの元でずっと育ってたわけだし…ある意味それも当然か)」
京太郎「(…だけど、その価値観からはあり得ない迫り方をときどきしてくるんだよなぁ…)」
京太郎「(この前の娘プレイとか…正直、すげードキドキしたし…)」
京太郎「(い、いや、誰かに聞かれたら大変的な意味でな!?)」
京太郎「(だけど…あいつの小さな唇…すげー可愛くて…)」
京太郎「(あ゛ー!俺は何を考えてるんだ!!)」
京太郎「(そ、そんな事よりも…今週は!!)」
>>+2
末尾16 憧しずと特訓
末尾27 灼と気晴らし
末尾38 玄とアルバイト
末尾49 ネト麻
末尾50 レジェンドと特訓
>>レジェンドと特訓
晴絵「ということで今週は特訓漬けよ!」
京太郎「いや、俺は良いんだけどさ」
晴絵「うん?何か気がかりでもあるの?」
京太郎「いや、なんかレジェンド最近忙しそうだしさ」
晴絵「そりゃ教師なんて大抵年がら年中、生徒の尻拭いに追われて忙しいわよ」
京太郎「でも…なんつーか…」
晴絵「はいはい。私の事より京太郎は自分の事でしょ」
晴絵「インターハイまではもう三ヶ月もないんだからね」
晴絵「ガンガンやっていかないと間に合わないわよ」
京太郎「…そうだな。んじゃ、まずは…特訓の方頼む」
>>+2
※ゾロ目出したら一発習得ダヨー
>>成功(+1)
京太郎「うーん…後もうちょっとなんだけどなぁ…」
晴絵「ま、そうそう簡単に出来るもんじゃないでしょ」
晴絵「と言うかされたら私が困るわよ。仮にもコツコツ積み上げてきた技術なのに」
晴絵「たった一ヶ月で習得されると立つ瀬がないっての」
京太郎「ま、一応、俺はニューレジェンドな訳だからな」
晴絵「一応、アンタその呼び名嫌ってなかったっけ?」
京太郎「人前で呼ばれるのははずかしいってだけで自分で言うのは嫌じゃないぞ?」
晴絵「…やっぱり京太郎の感性ってたまについていけない時があるわ…」
京太郎「で、ニューレジェンド的にきになるんだけどさ」
晴絵「うん?」
京太郎「最近、マジでちょっと働き過ぎじゃないか?」
晴絵「またそれ?」
京太郎「いや…だってさ」
京太郎「最近、新入生の奴らの練習メニュー個別に考えてるだろ」
京太郎「その上、普通の部活もやって、俺の特訓にも付き合って」
京太郎「遠征やらの段取り立てて、スケジュール組んで」
京太郎「さらに教師としての仕事までなんて…大変じゃねぇか」
晴絵「…だから?」
京太郎「いや、だからって…」
晴絵「京太郎、こっちは社会人なのよ」
晴絵「大変だからって言って手を抜く訳にはいかないの」
晴絵「ましてや、私が背負ってるのは生徒一人一人の未来なんだから」
晴絵「辛いって言って投げ出せるもんじゃないでしょ」
京太郎「…でも」
晴絵「大丈夫よ。ちゃんと休んではいるから」
京太郎「…本当か?」
晴絵「勿論。じゃないとほら、このぷりっぷりの肌維持出来る訳ないでしょ?」
京太郎「いや、ぷりっぷりってな…」
晴絵「触ってみる?」ズズイッ
京太郎「いや、そんなくすんでる肌に触りたくねぇし」
晴絵「嘘…!?くすみ!?」バッ
京太郎「いや、嘘だけど」
晴絵「きょーぉーたろおおおお!」
京太郎「…ま、そんなものが見えそうなくらい疲れ始めてるって事だよ」
京太郎「大変なのは分かるけど…でも、ホント無理するなよ」
晴絵「うん。大丈夫大丈夫」
晴絵「ハルちゃんは無敵なんだから、この程度で倒れたりしないって」
京太郎「なんか余計に信じられなくなったんだけど」
晴絵「な、なんで!?」
【System】
須賀京太郎の反転世界カウンターが一つたまりました
後一つで反転世界がランクアップします
最終更新:2014年01月31日 22:35