【高校三年 ―― 8月第三週】
京太郎「(昨日はあいつらのお陰で大分、気晴らしが出来た)」
京太郎「(勿論、何も相談できていないし解決も出来ていないけど)」
京太郎「(それでもこうして俺は今、麻雀に向き合っている事が出来る)」トン
京太郎「(あいつらがいなかったら…きっと俺はここまで来れなかっただろうな)」
京太郎「(ずっと悶々として…ヘタしたら寝不足のまま終わっていたかもしれない)」
京太郎「(…これが終わったらやっぱり改めてお礼するべきだろうな)」
京太郎「(…ま、これが終わったらってのがまず厳しいんだけど)」
京太郎「(今は個人戦決勝卓…相手は江藤もいるから…決して楽勝って訳にはいかない)」
京太郎「(お互いにチームってものを背負ってる訳じゃないけれど…)」
京太郎「(個人戦…高校で戦える最後の一戦に気合は入ってるんだ)」
京太郎「(俺だってコイツにはもう負けたくはない)」
京太郎「(ここまで俺を応援して…支えてくれた人たちに)」
京太郎「(俺はもう大丈夫だよって…胸を張っていってやれるように)」
京太郎「(ここで…お前に…江藤に必ず…勝つ…!)」グッ
>>+1
00~50 だが敗北した
51~99 ぎりぎりの接戦を制した
※雀力+15、土壇場+5で+20
>>ぎりぎりの接戦を制した
京太郎「(奴に意地があるように…俺にだって意地がある)」
京太郎「(あいつが小鍛治プロが最強だと思うように俺もまたレジェンドが最強だってそう思ってる)」
京太郎「(お互いに…打ち筋は曲げられない)」
京太郎「(そして…お互いにメタを張っている以上、相性差なんて殆どないも同然だ)」
京太郎「(だからこそ…勝負を分けるのは…お互いの意地と度胸なんだろう)」
京太郎「(そして…悪いが前者はともかく後者で負けるつもりはない)」
京太郎「(ネト麻なんてブラフを使いこなさなきゃ生きていけない世界なんだ)」
京太郎「(そんな世界で生き残ってきた俺は…度胸だけは一人前以上にある)」
京太郎「(行くと決めた時には…引かない)」
京太郎「(お前の前でも…行けると判断したならリーチだってしてやる)」
京太郎「(そして…その差が…)」
京太郎「(…この結果だ)」
京太郎「…ツモ。500・1000」
「決まったあああああ!」
「インハイチャンプ江藤選手にギリギリの逆転!!」
「阿知賀の須賀選手!!復帰一年目にしてインハイ王者に返り咲きました!!」
「いやー…ホント、手に汗握る戦いでしたね」
「点差は常に殆どないも同然。捲り捲られの恐ろしい麻雀でした」
「おそらくここ数年の男子インハイでも例に見ない名勝負になったんじゃないでしょうか」
「実力的にはほぼ差がないと言われる二人ですが…この差は一体、何が原因でしょう」
「間違いなくリーチでしょうね」
「須賀選手が何度かリーチを掛けて仕掛けているのに対して…」
「江藤選手は警戒してリーチをほぼ仕掛けませんでした」
「その何度か重なった1翻の差が…こうしてほんの1000点ちょっとの点差になったんだと思います」
「つまり男は度胸!なんでもやってみるもんさって事ですね!!」
「ちょっと違う気が…まぁ、基本を大事にした須賀選手とそれを警戒した結果、稼ぎ負けた江藤選手と言う構図ですね」
「どちらが優れていると一概に言える訳ではないですし、この差はひっくり返っていてもおかしくなかったかと」
「決め手はリーチ…なんて言いましたが、ソレ以上に運の要素も強かったんじゃないでしょうか」
「なるほどー。二人のこれからに期待ですね」
「では、一旦、CMが入って…それから表彰式に入ります!!」
京太郎「はぁ」
江藤「どうしたよ」
京太郎「いやぁ…緊張したなって思ってな」
京太郎「ぶっちゃけ何度も負けるかもって思った」
江藤「そうは見えなかったけどな」
京太郎「おいおい、こっちはリハビリ明けすぐなんだぞ」
京太郎「ましてや相手がお前だし…勝てて良かった」
江藤「それも信じられない打ち筋だったって事だよ」
京太郎「ま…麻雀やってる最中は全神経をそっちに集中させてるしな」
京太郎「気が抜けたらその反動がどっと来るんだよ」
江藤「まぁその気持ちは分からないでもないけれど…っと」
江藤「そろそろ表彰式が始まるな」
京太郎「みたいだなー…面倒なんだけど」
江藤「ばーか。面倒臭がってないでとっとと行って来い」
江藤「お前はチャンプなんだ。胸を張れよ」
京太郎「…おう」
「おめでとう」
「ありがとうございます」
「さて…以上をもって表彰式を終わる…と言いたいところですが…ここで私から重大発表があります」
京太郎「…え?」
江藤「ん?」
「皆様もここ数年の学生麻雀のレベルの高さに驚かれたのではないでしょうか」
「我が国は最早、麻雀後進国ではありません」
「学生レベルでも世界と張り合えるだけの水準に到達しました」
「しかし、様々な理由でそれを活かせぬまま別の分野に旅だった子たちがいます」
「金銭的理由或いは…実家の都合など…私達がフォロー出来ない理由で」
「そんな彼女、或いは彼らに…もう一度、輝く事が出来る舞台を与えてあげたい」
「そう思った私達はある一つの大会を用意しました」
京太郎「…まさか」
「その大会こそ…全日本U-22麻雀大会です!!」
「参加資格はただ一つ。22歳以下である事だけ」
「ソレ以外はいかなるモノも問いません」
「男女どちらも同じ土俵で戦い、U-22最強を決める大会」
「それが全日本U-22麻雀大会です」
「そして…この表彰台にいる三人には副賞としてその大会のシード権をプレゼントします」
京太郎「し、シード…!?」
「詳しい大会の説明はまた後日行いますが…この数年の集大成に出来るような最高の大会にしたいと考えております」
「開催時期はプロの忙しさも少しは落ち着くおおよそ半年後の3月」
「応募者から振り分ける予選と、予選突破者や招待者と戦う本戦に別れる予定です」
「中継が行われるのは本戦のみになりますが、それでもさっきのような見応えのある試合をお送り出来るかと」
江藤「…はは」
江藤「…どうやらまだまだ…決着って訳にはいかないみたいだな」
京太郎「…みたいだな。俺にとっちゃ厳しい話なんだけど」
江藤「俺にとっては天啓も良いところだっての」
江藤「U22最強…良いじゃないか」
江藤「男女ってだけで分けられて、宮永姉妹や天江衣みたいな化け物と戦えないのが不満だったんだ」
江藤「だけど、その大会じゃ…大手を振ってその化け物どもと戦える」
京太郎「…楽しみだな」
江藤「あぁ、高校最後の楽しみにしちゃ…上出来だ」
江藤「俺は…今よりもっと強くなる」
江藤「だから…お前もさらに技を磨いておけよ、チャンプ」
京太郎「…そっちもな」
【System】
須賀京太郎の雀力が2あがりました
須賀京太郎の雀力上限が170になりました
3月にU22大会出場が決定しました
高校最後の大舞台です、頑張りましょう
【高校三年 ―― 8月第四週】
京太郎「(インハイで終わり…って思ってたんだけどな)」
京太郎「(まさか…まだまだ麻雀漬けの日々が続くなんて思ってなかった)」
京太郎「(進路進学の事もそろそろ本格的に考えないといけないってのに…)」
京太郎「(困ったもんだよ…なぁ…?)」
京太郎「(…なーんて言っても…やっぱり嬉しいのは隠せない訳だけどさ)」
京太郎「(江藤が言ってた事は…俺にとっても本心なんだ)」
京太郎「(もっともっと強い奴と戦いたい…そんな欲求は俺にもあるんだから)」
京太郎「(それを満たしてくれる最高の舞台を用意してくれるっていうんなら…是非もない)」
京太郎「(そっちに向けて色々と頑張っていかないとな)」
>>+2
末尾16 憧しずにお礼を
末尾27 玄とアルバイト
末尾38 灼と気晴らし
末尾49 やえさんとデート
末尾50 レジェンドと特訓
>>憧しずとお礼
京太郎「って訳で…ほら」
穏乃「わぁ…お菓子だぁ♪」
憧「何これ?」
京太郎「いや…なんつーか…まぁ、気まぐれ的なさ」
憧「…まったくそう言いながらどうせ何かのお礼なんでしょ」
京太郎「うぐ…」
穏乃「海水浴の時の事ならまったく気にしてないよ?」キョトン
京太郎「…なんでそんなモロバレなんだよ」
憧「だってもう長い付き合いだもの」
穏乃「もう九年だしねー以心伝心って奴?」エヘー
京太郎「はは。まったく…幼なじみ様には敵わないですよ」
憧「ま、貰えるものは貰っておくけどね」
穏乃「あ、じゃあ、お茶淹れるねー」
京太郎「おう。適当に棚明けてくれ」
憧「あたしの家だっての。…まぁ、良いけど」
京太郎「はは。まぁ、そうなんだけどさ」
穏乃「あんまりそんな感じしないよね」
憧「まぁ、ずっと付き合いがある訳だしね」
憧「あたしも京太郎やしずの家は他人の家って気がしないわ」
京太郎「普通に俺のベッドで寝るしな」
憧「そ、それは別に良いでしょ…」カァ
穏乃「でも、京ちゃんも凄いよね」
京太郎「ん?そうか?」
憧「そりゃそうでしょ。復帰後すぐ男子インハイチャンプなんだから」
京太郎「運が良かったんだよ、運が」
京太郎「後で試合見返したけど…マジで薄氷を踏むような勝利だったし」
京太郎「何時逃げ切られてもおかしくはなかったって」
穏乃「それでも勝ったのは京ちゃんだよ」
憧「そうそう。また地元は沸いてるわよ、阿知賀のニューレジェンドがまたやってくれた…なんてね」クスッ
穏乃「雑誌でも京ちゃんの特集組まれたりしてるし…3月の大会でもシード権貰ってたし」
京太郎「まぁ、シード権って言っても一回戦う回数が減るだけだし…大したもんじゃねぇよ」
京太郎「てか、お前らは大会どうするんだ?やっぱり出るのか?」
憧「んー…それなんだけどさ」
憧「あたしはちょっと考え中かな」
京太郎「えっ…そうなのか」
憧「うん。まぁ、出るとしたらそこそこ良いところまでは行けるだろうけど」
京太郎「確定かよ」
憧「そりゃ負けるつもりで出たりはしないでしょ。ま、それはさておき…」
憧「そこまで出たいって欲求が自分の中でなくてさ」
京太郎「…お前、もしかして…」
憧「あ、違うのよ、別に麻雀が嫌いになったとかないの」
憧「ただ…それよりもやりたい事が見つかったっていうか…さ」チラッ
京太郎「…ん?」
憧「…ま、あたしにとっては今は結構大事な時期だから…」
憧「あんまり大会に本腰入れられないし…それならいっそ不出場の方が良いかなってのが本音」
京太郎「なるほどなぁ…」
穏乃「私は…多分大会には出ないかなぁ」
京太郎「しずもか?」
穏乃「うん。だって、私じゃあんまり活躍出来ないだろうし」
京太郎「んな事ないだろうに」
穏乃「それに京ちゃんや憧と当たった時に本気でやれるかと言うと…うーんって感じもするんだ」
京太郎「普段通りで良いと思うんだけどな」
穏乃「普段は何も賭かってないもん」
穏乃「でも、京ちゃんはアレだけ大々的にシード発表された訳で…進まないとダメでしょ?」
京太郎「まぁ…そうなるかな」
穏乃「そういうの考えると…やっぱりどうしても本気でやれそうになくて…」
京太郎「…気を遣い過ぎなんだよお前は」ワシワシ
穏乃「はぅん…」
京太郎「…ま、じゃあどうするにしても…だ」
憧「ん?」
京太郎「暇がある時で良いから俺の特訓に付き合ってくれないか?」
憧「勿論、あたしは構わないけど…」
穏乃「うん。私も大丈夫だよ」
京太郎「ありがとな。流石に麻雀部の連中巻き込む訳にはいかないからさー」
憧「あっちも秋季大会前の新編成で忙しいしね」
穏乃「部長も引き継いで…大変みたいだし」
京太郎「だな。ま、俺も当分はのんびりしたいんだけど」
憧「ふふ…じゃあ、今日は三人でゴロゴロする?」
穏乃「さんせーい。川の字で寝ようよ」
京太郎「ってまだ昼だぞ」
穏乃「実はお菓子食べて眠くなっちゃって」エヘヘ
京太郎「ったく…ま、俺もだけどさ」
憧「東京から帰ってきてまだ日も経ってないしね」クスッ
憧「でも、しずー?宿題は済んだの?」
穏乃「ぅ…ま、まだ…」シュン
京太郎「はは。じゃあ、ゴロゴロする前にしずの宿題終わらせるか」
穏乃「あぅぅ…」
【System】
二人とのんびりした事により次週の効果が二倍になります
最終更新:2014年02月01日 00:33