【高校三年 ―― 3月U22大会】
京太郎「(…それからは禁欲の日々が続いた)」
京太郎「(やえさんは憧たちみたいに露骨に誘惑してくるタイプじゃないけど…)」
京太郎「(無意識にガードを下げて…エロいところを晒すんだから)」
京太郎「(この数日間でパンチラブラチラの回数がどれだけに達した事か…)」
京太郎「(おまけに…一回は風呂あがりのやえさんと遭遇しちゃって…)」
京太郎「(…珠の肌を間近で見て…思わず勃起しちゃった事も…)」
京太郎「(それだけならまだしもパニックになったやえさんが転びそうになったのを支えたりとか…さ)」
京太郎「(あの時はよく手を出すのを我慢出来たもんだよなぁ…)」
京太郎「(我ながら褒めてやりたいくらいだった)」
京太郎「(…憧たちの露骨な誘惑で耐性が出来てなかったらもしかしたら即死だったかもしれない)」
京太郎「(ただでさえ最近は麻雀の特訓ばかりだったから…正直、今までにないくらい溜まってるし)」
京太郎「(ま、それを何とか我慢したお陰で…例の能力も形に出来た)」
京太郎「(準備は万全…コンディションもしっかりしてる)」
京太郎「(だからこそ…一回戦は軽く突破することが出来たんだろう)」
京太郎「(…ただ…問題は二回戦からで…)」
憧「…やっほ」
やえ「…えへ…」
華菜「やっほだし!!」
京太郎「(…なんだこのメンツ…)」
京太郎「(抽選の結果とは言え…ちょっと偏り過ぎじゃないか!?)」
京太郎「(全員が知り合いなんだけど…ってか、池田さん以外知り合い以上なんだけど…!?)」
華菜「何くらい顔してるし」
京太郎「…いや、ちょっと大会側の作為を疑いたくなりまして」
華菜「ん?そんなにこの華菜ちゃんがここで立ちふさがったのが恐ろしいのか?」
華菜「ふふーん、やはり狂堕狼は分かっているな。後でジュースを奢ってやろう」
憧「……きょう…」ヒクッ
やえ「…たろう…?」ビキッ
京太郎「…あ」
憧「…申し訳ないですけど…池田さん」
華菜「ん?どうした?」
やえ「…彼とどういう関係で?」
華菜「それは…」チラッ
京太郎「(誤魔化して誤魔化して…!!)」フルフル
華菜「…」ニヤッ
華菜「幾つもの熱い夜を過ごした仲だし…♥」イヤンイヤン
京太郎「(池田ァァァァァ!!!!!!)」
憧「…へぇ、そうなんですか…」ゴゴ
やえ「…それは初耳…ですね」メラメラ
華菜「ふふーん。まぁ、私と狂堕狼は所謂秘密の仲って奴だし!」
華菜「あ、これオフレコだから秘密な!取材されても言っちゃダメだぞ」
華菜「まぁ、そもそも取材されるようなところまで行かせないけどな!」ドヤァ
華菜「ここから先は華菜ちゃんの独壇場だし…!」グッ
憧「…そうですか。それは怖いですね…」グルグル
やえ「そう…だな、うん、とても怖い、怖いなぁ…」ゴッ
京太郎「(……俺はそこの二人の方が怖いです…)」フルフル
華菜「ま、一位だけ抜けられるルールで華菜ちゃんとあたった不運を恨むし!」ドヤァ
京太郎「…うん。確かに不運ですね」
華菜「なんだ、やっぱり狂堕狼はよく分かってるじゃないか」フフーン
華菜「ま、狂堕狼に恨みはないけど…折角予選を勝ち抜いてここまで来たんだし」
華菜「目標は優勝ただ一つ」
華菜「家では…妹たちも必死に応援してくれているし…職場の皆からの餞別も貰ってる」
華菜「悪いけど…負けてやる事は出来ない」
華菜「だから…全力で掛かってくるが良いし」
華菜「 ―― 全員、返り討ちにしてやるよ」
>>+1 京太郎(雀力16+能力136+土壇場5+キス5)162
>>+2 憧(雀力10+能力65-能力(京太郎)84)-9
>>+3 やえ(雀力12+能力60-能力(京太郎)84)-12
>>+4 華菜(雀力11+能力40-能力(京太郎)84)-33
>>京太郎 211 → 黒嬢の反動 → 127
>>憧 85 → 黒嬢発動(+210) → 295
>>やえ 47→ 王道の体現者発動 →131
>>華菜0
京太郎「……」ズズ
憧「くぅ…」
憧「(…相変わらず…本気になるとぞっとするくらいなんだから…)」
憧「(でも…こちとら普段からこのプレッシャーに慣れてるのよ…)」
憧「(伊達に…幼馴染やり続けちゃいないっての…)」
憧「(何より…こっちには今日の今日までずっと隠し続けてた…新技があるんだから…!)」
憧「…それポン」
京太郎「~~っ!」
憧「(…京太郎には分かるよね)」
憧「(アンタの手から察するに…これは超がつくくらいの急所でしょ)」
憧「(これが表にあるだけで…アンタが待ってる牌は出せない)」
憧「(なにせ…あたしの超本命牌なんだもの)」
憧「(こんな序盤で勝負するメリットもないし…)」
憧「(ここは降りてでも…それを残そうとするはず)」
憧「(だから…アンタは手を組み直さざるを得ない)」
憧「(遠回りでも…よそを探さざるを得ない)」
憧「(…でも、それも…)」
憧「…もひとつポン!」
京太郎「~~~っ!」
憧「(…潰す。何度でも潰す)」
憧「(京太郎が手を組み直す度に…何度でも)」
憧「(勿論、普段はこんな無軌道な打ち方はしない)」
憧「(でも…今は京太郎の能力が他の二人を抑えててくれてる)」
憧「(そして…あたしの待ちは…京太郎に合わせて刻一刻と変わってる)」
憧「(それが京太郎の能力によって他家の手の中に入って…)」
憧「(それはいずれ…手の中に収まりきらなくなってくる)」
憧「(後は…それを待てば…!)」
憧「…ロン。8000です」
華菜「だ…だし…!?」ビクゥゥ
>>+1 京太郎(雀力16+能力136+土壇場5+キス5)162
>>+2 憧(雀力10+能力65-能力(京太郎)84)-9
>>+3 やえ(雀力12+能力60-能力(京太郎)84)-12
>>+4 華菜(雀力11+能力40-能力(京太郎)84)-33
>>京太郎248 → 黒嬢の反動 → 反転世界発動(-53) → 113
>>憧 21 → 黒嬢発動(+210) →エイリアス発動(-84) → 147
>>やえ 134
>>池田ァ 66
やえ「(新子が…止まらない…!)」
やえ「(強い強いとは思っていたが…まさか…京太郎君を相手にここまでやるなんて…)」
やえ「(いや…それも…当然かもしれない…な)」
やえ「(新子はずっと京太郎君の側にいたんだ)」
やえ「(京太郎君の側にいて…そして勝つ方法を模索し続けていた)」
やえ「(それが…あの打ち筋…)」
やえ「(異能と言っても良い…才覚…)」
やえ「(京太郎とはまた違った意味で…化け物…だな)」
やえ「(予選ではプロたちも新子に完全に手を焼いているような状態だった…)」
やえ「(…私も実際そうだった…けれど…)」
憧「……」ゴゴゴ
やえ「(その時は…ここまで恐ろしかったか…?)」
やえ「(まるで…背筋をのたうつような…プレッシャーを与えてくるような奴だったか…?)」
やえ「(…違う。どれだけ思い返しても…これは違う…)」
やえ「(…なら…新子は…どうして…)」
やえ「(…まるで…おかしくなった時の京太郎君のような…おぞましさは一体…)」
憧「…ツモ。4000オール」
>>+1 京太郎(雀力16+能力136+土壇場5+キス5)162
>>+2 憧(雀力10+能力65-能力(京太郎)84)-9
>>+3 やえ(雀力12+能力60) 72
>>+4 華菜(雀力11+能力40-能力(京太郎)84)-33
>> 須賀京太郎の運命の二つ名発動
京太郎「(…はは。やっぱ…憧はすげーや…)」
京太郎「(ここまでボコられたのは…一体、どれくらいぶりかな…)」
京太郎「(中学三年の江藤…いや、ヘタしたらソレ以上かな…)」カチャ
京太郎「(なんせ…団体戦とは違って、こっちは個人戦だ)」
京太郎「(幾らかは返せてるけど…点差はかなり開いてる)」
京太郎「(…このままじゃ負ける…な)」フゥ
京太郎「(…負ける…負ける…か)」
京太郎「(公式戦や大会で…負けるのは何年ぶりだろうな)」
京太郎「(失ったら負ける…そう負ける…はずなんだけど)」
京太郎「(…今は全然…怖くない)」
京太郎「(いや…寧ろワクワクしてる)」
京太郎「(ここまで追い詰められたのが…今は楽しい)」
京太郎「(後がないギリギリの戦いのはずなのに…顔がにやけて堪らない)」
京太郎「はは」
華菜「…笑ってる…?」
京太郎「…いや、悪い」
京太郎「やっぱり…麻雀って楽しいと思ってな」スッ
京太郎「まさか…ここまで追い詰められるとは思ってなかった」
憧「…負け惜しみ?」
京太郎「まさか。俺はまだまだ逆転出来るつもりだよ」
京太郎「確かに危なくはあるけど…憧も知ってるだろ?」
京太郎「俺は・・・土壇場に強い男なんだよ」
憧「…じゃあ、どうしてくれるの?」
京太郎「あぁ…それじゃ…これなんかどうだ?」スッ
華菜「んな…!?」
京太郎「…オープンリーチだ」
憧「…言っとくけど、オープンリーチは大会の役に指定されてないわよ?」
京太郎「知ってるよ、ちゃんと規約には目を通してる」
京太郎「でも、このまま待ってたって…誰かが出してくれる訳じゃない」
京太郎「だから…オープンだ。俺は…必ずツモる」
やえ「…それじゃわざわざオープンする必要はなかったんじゃないか?」
京太郎「あぁ。まったくないな」
華菜「分かってるならどうして…」
京太郎「だって…これくらいじゃないと…憧には追いつけないだろ」
華菜「基準が分からないし…!?」
京太郎「俺もよく分からない。だけど…」
京太郎「…俺の勘が言ってるんだよ、ここが勝負どころだって」
京太郎「ここを逃したら…俺は憧には勝てないって…さ」
京太郎「だから…俺はここで…勝ちに行く」
京太郎「勝って…憧から流れを取り戻す…」
京太郎「そして…先に行くんだ」
華菜「…しょ、正気じゃないし…」スッ
京太郎「ま、確かに…メリットはないよ」スッ
京太郎「…でも、麻雀の神様ってやつはバカな男はきらいじゃないらしいぞ」トン
やえ「…え?」
京太郎「…ツモ。満貫だ」
憧「…嘘」
京太郎「4000・2000…さぁ…逆襲の始まりだ」ゴッ
>>+1 京太郎(雀力16+能力136+土壇場5+キス5)162
>>+2 憧(雀力10+能力65-能力(京太郎)84)-9
>>+3 やえ(雀力12+能力60) 72
>>+4 華菜(雀力11+能力40-能力(京太郎)84)-33
>>京太郎 244 → 黒嬢の反動 → 反転世界(-53) → 107
>>憧63 → 黒嬢 →(210) → エイリアス(-84)→ 273
>>やえ122
>>華菜0
京太郎の終焉世界発動
憧「(流れ…そんなの…迷信よ)」
憧「(確かに…オカルトはある。でも…流れなんてものはない)」
憧「(例え…あったところでオープンリーチなんて無法で引き寄せられるはずはないんだから…)」
憧「(アレは…ただの偶然)」
憧「(ただの…まぐれよ)」
憧「(京太郎が…まだあたしを上回った訳じゃない)」
憧「(その証拠に…私のやり方は今も京太郎をがんじがらめにしてる…)」
憧「(普段ならもうとっくの昔に和了っていてもおかしくないのに…未だ手を組み替えて…)」
憧「(必死になってあがこうとしてる…)」
憧「(普段の京太郎からは…考えられないくらい無様な姿…)」
憧「(…でも、あたしは譲るつもりはないから)」
憧「(例え京太郎にだって…ううん、京太郎にだからこそ…)」
憧「(麻雀への真摯な気持ちは…譲れない)」
憧「(例え理性では負けたほうが将来的に良いと分かっていても…)」
憧「(全力で…京太郎をねじ伏せて…勝ってみせる…!)」グッ
憧「(…でも、どうして…?)」
憧「(そろそろ私の和了り牌が来ても良いはずなのに…)」
憧「(さっきから…場が膠着して動かない…)」
憧「(さっきまでは…こんな事なかったはずなのに…)」
憧「(まるで皆が固まってしまったみたいに…)」
京太郎「…海底摸月…か」
憧「っ…!」
憧「(…海底…確かにこのままじゃ京太郎が海底を引く事になる…)」
憧「(でも…それがどうしたって言うの…?)」
憧「(海底摸月で和了る確率の高い雀士なんて…天江選手くらいなもの)」
憧「(常人がおいそれと…しかも、狙って出来るようなものじゃ…)」
京太郎「…」ゴゴ
憧「(……常人…?)」ゾッ
憧「(違う…相手は…京太郎…なんだ…)」
憧「(どんな相手でも逆転して…さっきもオープンリーチを和了って…)」
憧「(もし本当に…流れってものがあるのだとしたら…今は…京太郎の方に向かっていきかねない…!!)」
憧「(…ありえない)」
憧「(でも…)」
憧「(ありえない…!)」
憧「(もしかしたら…)
憧「ありえるはずがないのに…!」」
憧「(京太郎なら…)」
憧(ありえる訳がない…!)」
憧「(さっきのオープンリーチを和了ってみせた京太郎なら…あり得るかも…)」
憧「……~~っ…!!!」スッ
憧「…ポン!」
京太郎「…降りたな」
憧「………ぁ」
京太郎「無駄鳴きだ。普段の憧じゃ…しないやり方だな」
憧「…くぅ…」
京太郎「そんなに俺に海底引かれるのが怖かったのか?…でもな」スッ
京太郎「…俺の和了り牌はここにある」タン
憧「…あ」
京太郎「ツモ。500・1000」
京太郎「(…と格好つけたものの…だ)」
京太郎「(憧の妨害は…ホントきつい…)」
京太郎「(最後の親も流されて…最終局…)」
京太郎「(点差は…約8000点)」
京太郎「(直撃ならば5400でようやく…)」
京太郎「(ツモ和了りなら7700でギリ逆転ってところか…)」
京太郎「(…ぶっちゃけきつい)」
京太郎「(普段なら大物手を作る事もそれほど難しくないけど…)」
京太郎「(憧の妨害の上となると話は別だ)」
京太郎「(こっちの打ち筋を完璧に分析されている以上…何をやっても裏目に出る)」フゥ
京太郎「(…それでも…ここで逆転できなきゃ…終わりだ)」
京太郎「(相性が悪かったなんて…言い訳にもならない)」
京太郎「(俺は…何の成果も出せないままここで敗退する事になる)」
京太郎「(それは…出来ない)」
京太郎「(これからプロとしてやっていく為にも…そんな無様なところは見せられないんだ…)」
京太郎「(憧の為にも…やえさんの為にも…)」
京太郎「(ここは…必ず…和了る…!)」
京太郎「(だから…その為の手よ…どうか…来てくれ…!)」グッ
>>+2
00~30 だが現実は無情である
31~60 そこそこの手が入った
61~99 最高の手が入った
※雀力と土壇場により+21
>>最高の手が入った
京太郎「(…はは。なんだ…)」
京太郎「(…俺のツキもまだまだ捨てたもんじゃないな)」
京太郎「(この土壇場で…小三元を狙える形で持ってこれている…)」
京太郎「(勿論、それだけじゃ直撃じゃないと足りないが…)」
京太郎「(リーチを考えれば…十分だ)」
京太郎「(憧の妨害をかいくぐるには…憧よりも先にテンパイすることが最低条件だし)」
京太郎「(それを満たしてくれるってだけでも有難い…)」
京太郎「(何より…)」
京太郎「(…よし。これで暗刻で構えられた…!)」
京太郎「…リーチ…!」スッ
憧「っ…!」
華菜「も、もう…!?」
京太郎「(…後は和了るのを待つだけ…)」
京太郎「(焦るなよ…表情に出せば…終わりだ)」
京太郎「(憧との付き合いは長いんだ…俺の手を…簡単に見破る事だってありうる…)」
京太郎「(逆転手が入っているのは分かってるだろうから…)」
京太郎「(一つの情報が命取りだって…心得ろよ…)」
京太郎「(小三元なんて…バレたらほぼ和了れない役も同然なんだ)」
京太郎「(ここはクールに…なんでもない振りをして…)」
>>+2
00~50 だが、気取られてしまった
51~99 気取られる前に和了った
※雀力16+土壇場5
憧「(ここで…リーチ…!?)」ゾッ
憧「(まだ二巡目なのに…ダメ…待ちなんて分からない…)」
憧「(ここでリーチをかけてくるって事は…間違いなく勝負手…)」
憧「(ツモ和了りだって逆転を考えられる…そんな形で持ってきてるはず…)」
憧「(…この土壇場で…そんな良手を引っ張ってくるなんて…ね)」
憧「(京太郎、やっぱりアンタは…プロに向いているわよ)」
憧「(最後まで…ドラマチックに闘牌を演出してくれるんだから)」
憧「(正直…そんなところは凄い格好良いし…ドキドキしちゃう)」
憧「(…でも、だからこそ…!)」グッ
憧「(だからこそ…!負けられない…!)」
憧「(そんな京太郎に…格好良いところを見せたいから…!)」
憧「(あたしだって…京太郎の隣にいれるんだって…証明したいから…!)」
憧「(……ここは…逃げない…!)」スッ
憧「(京太郎よりも…先に和了って…最後まで…)」トン
京太郎「 ―― それだ」
憧「…え?」
京太郎「…ロン。8000…また満貫だ」
憧「あーぁ…また負けちゃった…」フゥ
京太郎「…憧」
憧「まさか最後に直撃で逆転なんて…ね」
憧「ホント…良い格好してくれて」
京太郎「…悪いな」
憧「勝負なんだから謝らないの」
憧「あたしも京太郎も…全力でやった。そうでしょ?」
京太郎「…あぁ」
憧「だから、一々そんな風に謝らなくても良いの」
憧「…そんな風に謝るくらいなら…顔をあげて準決勝の事考えてなさい」
憧「…次はあたし達よりも強敵があんたの前に立ちふさがるんだからね」
京太郎「はは。正直、考えたくはないけれど…な」
憧「バカな事言ってないの」トン
憧「それが…勝ったアンタの責任なんだから」
憧「しっかりやってきなさいよ、じゃないと…許さないからね」
京太郎「…あぁ」
やえ「…京太郎君」
京太郎「やえさん…俺…」
やえ「…やっぱり京太郎君は強かったね」
やえ「私は殆ど何も出来ていなかった…」
京太郎「…いや、憧が強かっただけだよ」
京太郎「俺も序盤は何も出来ていなかった」
京太郎「後半流れを掴めたのも…無茶苦茶やって憧がびびった結果だし」
憧「びびってない!!」ムゥ
京太郎「はは。ま…正直、偶然の要素が強いよ」
京太郎「ぶっちゃけた話…憧がいなかったらやえさんに負けてた未来もあったかもしれない」
京太郎「それくらい今日の憧は…強かったからさ」
やえ「…だけど…偶然でも勝利を手にしたのは京太郎君だよ」
やえ「私でも新子でもない…京太郎君なんだ」トン
京太郎「…うん」
やえ「…だから、応援してる…からね」
やえ「何時も以上に…京太郎君の事」
やえ「絶対…優勝して」
京太郎「任せてくれ」
華菜「だしぃ…」
京太郎「…池田さん大丈夫ですか?」
華菜「何が大丈夫ですか?だし!」ウガー
華菜「オープンリーチからこっちやることなすこと無茶苦茶過ぎるし!!」
京太郎「す、すみません」
華菜「…でも、今日の華菜ちゃんが京太郎に及ばなかったのは認めざるを得ない」
京太郎「…え?」
華菜「何がえ?なんだよ」
京太郎「…いや、だっててっきり認めないって言われると思ってましたし…」
華菜「華菜ちゃんはそんな嫌な子じゃないし!」
華菜「…と言うか負けたのを負けたって認めないと先に進めないだろ」
華菜「ただでさえ華菜ちゃんはあんまり才能溢れるってタイプじゃないんだから」
華菜「その辺は心得ているし」
華菜「…でも、これで諦めた訳じゃないからな!」
京太郎「え?」
華菜「ネト麻でもリアルでも…何時か必ず狂堕狼…いや、京太郎の事を倒してやる!」
華菜「そして華菜ちゃんが名実ともにナンバーワンに返り咲くんだし!」キラキラ
京太郎「…返り咲くって華菜さん一度でも、ナンバーワンになった事ありましたっけ…?」
華菜「…京太郎…ちょっと顔貸せ」
京太郎「え?」
華菜「いいから屈め!」
京太郎「こ、こうですか…?」
華菜「よし!!」ムニー
京太郎「い、いひゃいいひゃい…!」
華菜「まったく生意気な後輩だし!」
華菜「…でも、華菜ちゃんは優しい先輩だからそんな生意気な奴でもここから先勝てるように応援してやるし」スッ
京太郎「いてて…まぁ…ありがとうございます」
華菜「…うん。だから…残り二戦…負けるなよ」
華菜「華菜ちゃんの期待を裏切ったら承知しないんだからな!」グッ
京太郎「(…さて、休憩経て…準決勝)」
京太郎「(これを突破すれば…今日はもう終わりだ)」
京太郎「(決勝戦は明日の夕方から…ゴールデンタイムに流れるらしい)」
京太郎「(インターハイでもそこまで期待されてた訳じゃないのに…一体どれだけ注目度が高いのか)」
京太郎「(初めての大会だから…まったくの未知数だけれども…)」
京太郎「(でも…玄や穏乃…宥さんたち…阿知賀の皆は見てくれているのは確実だ)」
京太郎「(そんな舞台で…恥ずかしい打ち筋を見せる訳にはいかない)」
京太郎「(俺に負けて…敗退したやえさん達の為にも…)」
京太郎「(ここは絶対に落とせない…そのはず…なんだけど…)」
江藤「…」ゴゴゴ
咲「…」ドドド
淡「…」アワアワ
京太郎「(…なんでよりにもよってこんな激戦区なんだろうな…)」
京太郎「(運営スタッフはなにか俺に恨みでもあるのか…)」
京太郎「(いや…俺だって分かってる)」
京太郎「(順当にシード選手 ―― 招待された選手が勝ち上がっただけなんだって)」
京太郎「(江藤は言わずもがな…宮永咲選手も大星淡選手も女子インターハイじゃトップクラスだ)」
京太郎「(特に宮永咲選手は容赦なくプラマイ0に追い込む事から魔王と呼ばれてもいる)」
京太郎「(そんな人達と同じブロックって時点で割りと予想してたよ…してたけどさ…!)」
京太郎「(何も勝ち上がってきてほしくない連中全員が集まる事はないだろうに…)」ハァ
江藤「…どうした、須賀」
京太郎「いや…生きるって中々上手くいかないなって思ってさ…」
淡「…なにそれてつがくてきしこーって奴?」
京太郎「あー…まぁ、そんなもんだ」
京太郎「(実際はもっと即物的だけど)」
咲「…それより早く座ってくれませんか?」
咲「そろそろ試合も始まりますし」
京太郎「あ、はい…すみません…」
淡「おっかなぁい…」
京太郎「ま、ぼーっと突っ立ってる俺が悪かったんだよ」スッ
江藤「確かにな」
京太郎「…そこは少しはフォローしろよ、顔見知りだろ」
江藤「知らん。そもそも…今の俺とおまえは敵同士だぞ」
江藤「慣れ合うつもりはない」
京太郎「小鍛治プロへの恋愛相談に乗ってやったのに…」
江藤「ばっ!それは秘密だって言っただろ!!」
淡「え?なにない?楽しい話?」アワワッ
江藤「なんでもない!と言うかこっち来るな…!」
淡「ぶー…いいじゃんちょっとくらい」
江藤「良くない…まったく…流石にお前ら緊張感がかけすぎていないか?」
淡「…え?緊張?どうしてする必要があるの?」
江藤「…ん?」
淡「決勝に行くのは私だよ」
淡「決勝に言って…テルーとまた麻雀するの」
淡「それでね、強くなったねって褒めて貰うんだよ」アワー
京太郎「…なるほど。緊張感がない訳じゃなく自信の現れだった訳か」
江藤「でも…俺達もそう簡単に負けるつもりはないぞ」
淡「とーぜんじゃん。ここまで来て楽しませてもらわないと拍子抜け」
淡「でも…さ。勝つのは絶対にこの私!」
淡「その為に…大嫌いな教本とだってにらめっこしてきたんだもん!」グッ
江藤「そりゃ大層な努力をしたもんだ。…ちなみに須賀は?」
京太郎「え?俺?」
江藤「おう。何か努力したのか?」
京太郎「…まぁ、強くなったとは思うけど…努力…努力…」ウーン
京太郎「……とりあえず自制心は養われたと思うぞ、色んな意味で」
江藤「…自制心?」
淡「じせーしんってなーに?」
咲「…無駄話はそこまでにしませんか?」
咲「試合始まりますから…」ピー
咲「…始まりました。では…始めましょう」
咲「楽しい…麻雀を」ゴッ
>>+1京太郎(雀力16+能力136+土壇場5+キス5-能力(江藤)130-能力(あわあわ)70)
>>+2江藤(雀力13+能力130-能力(京太郎)84-能力(あわあわ)70)
>>+3淡(雀力14+能力70)
>>+4咲(雀力15+能力100)
>>京太郎 61 → RDS発動(+500) → 561 → 咲のプラマイゼロの世界発動(-200) →361
>>江藤 0 → 万物の例長spec3発動(+219) アルターエイリアス無効 → 221
>>淡122 → 大いなる星々の申し子発動(+130) → アルターエイリアス無効 → 232
>>咲137 → 嶺上開花の極意発動(+100) → アルターエイリアス無効 →237
淡「(…うわ)」
江藤「(…これは…)」
京太郎「(…酷いな)
咲「(……)」
淡「(もー…卓グッチャグチャで…上手く打てないじゃーん…)」
江藤「(これだけの支配力の応酬なんて…初めて見るな)」
京太郎「(…ろくに打てない…これは酷いな…)」
江藤「(…だが、突破口は…ある)」
江藤「(須賀の奴に今度こそリベンジを果たす時の為、磨き上げた…俺の新しい能力…!)」
江藤「(先生との愛のマンツーマンレッスン…それを乗り越えた俺には…この程度…!!)」
江藤の万物の例長Spes3の効果
自身が-補正を受けた際、ソレを打ち消し、自身の雀力と同じだけの+補正を得え、特殊効果も無効にする
淡「(ふっふーん…でも、この混戦は私には有利…)」
淡「(なにせ…私はこの経験が山ほどあるからね!!)」
淡「(リンシャンサキーと一緒に打つと…たいていこうなるし…)」
淡「(シズーと一緒にやると…もっと酷い事になるし)」
淡「(何より…私はこの三年間…これを突破する為に腕を磨き上げてきたんだ…!)」
淡「(この混戦を抜けられる可能性が…一番高いのは間違いなく私…!)」グッ
大星淡の大いなる星々の申し子
全体の補正が12を越えるか、自分以外に補正後コンマが変動した場合に発動する
自身の雀力分の補正をコンマに+する
この効果が発動した場合、特殊効果を受けない
淡「(今ならリンシャンサキーの矛先も別のところに向いてる…)」」
淡「(このまま…全部ぶっ飛ばして…テルーのところまで行くんだから…!)」グッ
京太郎「(…有利なのは俺だ)」
京太郎「(なにせこの場には場に重圧を掛けてくれるタイプの雀士が二人もいる)」
京太郎「(ましてや…二人とも並の雀士じゃろくに勝てないような実力者だ)」
京太郎「(…何時もの技でぶっちぎる準備は出来てる…!)」
京太郎「(ここで…鳴いて…一気に和了に…!)」
咲「……遅い」
京太郎「…え?」ガクッ
京太郎「~~~っ!」
京太郎「(今…速度が堕ちた…!!)」
京太郎「(何時もなら…もっともっと加速出来るはずだったのに…)」
京太郎「(…今鳴いて…掴んだ牌が…4萬…!?)」
京太郎「(これじゃ…和了には近づくけど…)」
京太郎「(手が…高くならない…!!)」
咲「……」
宮永咲のプラマイゼロの世界
一つの+補正で100を超える場合、それを100へと変更する
このスキルはあらゆる効果で無効には出来ない
淡「(…使ったね、リンシャンサキーの必殺技…)」
淡「(アレがあるから…リンシャンサキーは苦手なんだよね)」
淡「(まるで押さえつけられてるみたいで…すっごい気分悪いんだから)」プンプン
淡「(でも…今、躊躇なく金髪に使ったって事は…)」
淡「(金髪の能力ってそんなにやばいの?)」
淡「(うーん…ちょっと気になるかも)」
淡「(男子とか興味なかったから全然見てなかったしー…)」
淡「(でも、リンシャンサキーに止められるって時点で凄いって事だし…)」
淡「(一回…リンシャンサキーなしで打ってみたいな)」
淡「(ま…でも、だからって手加減はしないよ」
咲「…カン」
江藤「っ…!」
淡「(だって…サキーが…嶺上開花の準備に入ってるし)」
淡「(今はまだ卓がぐちゃぐちゃな所為で一回目だけど…これが続くと止まらなくなる…)」
淡「(早く和了って…リンシャンサキーを止めないと…!)」
宮永咲の嶺上開花の極意
自身がトップでない場合に発動可能
さらに+100の補正を新しく加える
江藤「(よし…テンパった…!)」
淡「…リーチ…!」
江藤「っ…!(まずはそっちか…!)」
淡「(悪いけど…今の私は絶好調なんだから)」
淡「(普通のリーチでも裏が乗る…ううん、乗らせるよ…!)」
淡「(個人戦…点数も少ないけど…)」
淡「(一発目から…ドデカイの…思いっきりぃ…!)」グッ
京太郎「…ん。よし…」
京太郎「…ツモだ」パタン
淡「…え?」
咲「え…?」
江藤「…え?」
京太郎「1000・2000っと」
淡「…えーっ!ずっこーい!」
淡「全然テンパってる気配なかったのに!!」
京太郎「そりゃ感じさせる訳ないだろ。こっちだって必死なんだから」
淡「ぅー…」
京太郎「はいはい。次な、次」
京太郎「(…おおまかに相手の能力も割れてきた)」
京太郎「(今回は上がれたけど…正直、次は分からない)」
京太郎「(どれもこれも…俺にと同じかそれ以上のバケモノなんだ)」
京太郎「(こんな僅かな点差で…油断しないようにしないと…な)」
京太郎「(まぁ…何はともあれ…だ)」
京太郎「(目の前にいるのは今年のインターハイ男女合わせて最強格の三人だ)」
京太郎「(そんな奴ら相手にファーストアタックを決められたのは嬉しい)」
京太郎「(決して油断できない状況じゃないが…それでも頭ひとつ抜けてるんだ)」
京太郎「(……ただ)」チラッ
咲「……」ゴゴ
京太郎「(宮永プロの妹…宮永咲)」
京太郎「(彼女はまだ…本気を出しちゃいない)」
京太郎「(まだ隠してる…或いは使ってない手札がある)」
京太郎「(まったく…こっちは全部使ってようやくって感じなんだけどな…)」
京太郎「(…だが、まぁ…どっちにせよ…)」
京太郎「(俺はこの卓を全力で戦って…)」
京太郎「(そして…楽しむだけだ)」ゴッ
>>+1京太郎(雀力16+能力136+土壇場5+キス5-能力(江藤)130-能力(あわあわ)70)-34
>>+2江藤(雀力13+能力130)70
>>+3淡(雀力14+能力70)84
>>+4咲(雀力15+能力100)115
>>京太郎 24 → LDSやら咲能力やら発動 → 320
>>江藤 172 →Spec3発動(+130) → 302
>>淡 103 → 大いなる星々の申し子発動(+140) → 243
>>咲 → 153 → 嶺上開花の極意(+100) → 253
淡「(…なんで…?)」
淡「(あの金髪…リンシャンサキーに止められてるはずでしょ…?)」
淡「(普通なら…私達はその上にいける…はずなのに…)」
京太郎「…ポン」
咲「っ!」
淡「(…またリンシャンサキーの顔が変わった…)」
淡「(止められて…いないんだ)」
淡「(ううん…多分、止められてはいる…けど…)」
江藤「(…宮永妹にもわかってきたんだろう)」
江藤「(須賀の本当の恐ろしさは…オカルトじゃない)」
江藤「(高校生にはあるまじき…手札の多さだ)」
江藤「(能力を失っても尚、打ち続けていたこいつはまともなやり方じゃ縛れない)」
江藤「(どんな状況、どんな場所でも戦えるだけの手札を持ってる)」
江藤「(一つその勢いを止めたところで…どうにもならない)」
江藤「(…逆にあいつにそれを利用されるだけだ)」
咲「……っ」トン
京太郎「…ロン。7700」
咲「…は…い」スッ
>>+1京太郎(雀力16+能力136+土壇場5+キス5-能力(江藤)130-能力(あわあわ)70)-34
>>+2江藤(雀力13+能力130)143
>>+3淡(雀力14+能力70)84
>>+4咲(雀力15+能力100)115
>>京太郎 227 → LDSやら咲の能力発動 →327
>>江藤 206 → Spec3発動(+130) →336
>>淡 173 → 大いなる星星の輝き発動(+140) → 313
>>咲 143 → 嶺上開花の極意発動(+100) → 243
→ 江藤選手の勝利で ――
咲「(…この人達…強い)」
咲「(大星さんは知ってたけど…)」
咲「(男子の二人もここまでやるなんて…)」
咲「(…でも、私は…負けられない)」グッ
咲「(お姉ちゃんの事なんて…どうでも良い)」
咲「(私はもう…絶対に…誰にも負けられない…!!)」
咲「(私の所為で…麻雀を止める事になった和ちゃんの為にも…)」
咲「(和ちゃんがいなくなって…元気のなくなった優希ちゃんの為にも…)」
咲「(私は…強くなきゃいけないんだ)」
咲「(誰も手の届かないような…ところまで)」
咲「(誰もが…見上げるような高みまで…)」
咲「(…絶対に行かなきゃ…いけない)」
咲「(それだけが…私が…和ちゃんにしてあげられる事だから…)」グッ
咲「(だから……っ!!!)」
→ 宮永咲の帳尻合わせ発動
江藤「(…よし。張った)」
江藤「(逆転手…まぁ、直撃前提だけどな)」
江藤「(だが、この中で誰よりも須賀の事を知ってるのは俺だ)」
江藤「(今の待ちならば…直撃が狙える)」
江藤「(ま…あくまでそれは理想論だけど…)」
江藤「(個人戦で三倍満ともなれば…直撃じゃなくても痛いはずだ)」
江藤「(まだまだ逆転の目はある…)」
江藤「(前半戦を取られたくらいで…諦めたりしねぇぞ)」スッ
咲「…カン」スッ
江藤「(…っ!?しま…っ)」
咲「カン」ゴゴゴ
咲「もいっこカン…」ズズズ
江藤「……」ゾッ
咲「…リンシャンツモ…責任払いです」パラッ
江藤「あ…あぁ…」
淡「(うわー…もう出ちゃうんだ…リンシャンサキーのアレ…)」
淡「(もしかして…前半戦金髪に取られて…焦ってる?)」
淡「(どっちにしろ…これやばいよね…)」
淡「(てっきり来るのは最後だと思ってたけど…)」
淡「(これまで殆ど和了れてない状態で…あの状態のリンシャンサキーと打つ…?)」
咲「……」ゴゴゴ
淡「(……ちょっときついかなー…)」
淡「(…でも、諦めるつもりはないけどね)」
淡「(最後まで何が起こるか分かんない)」
淡「(シズーとテルーは私にそれを教えてくれた)」
淡「(もしかしたら最後の一局で役満が入るかもしれない)」グッ
淡「(だから…諦めないよ…絶対に…!)」
京太郎「(…んだよ、アレ…)」
京太郎「(…一瞬だった)」
京太郎「(江藤も決して油断してた訳じゃなかった)」
京太郎「(あいつだって…高校生の中じゃトップクラスに強いんだから)」
京太郎「(なのに一瞬で…距離を詰められて…刈り取られてる)」
京太郎「(あんなの…避けようがない)」
京太郎「(暗刻が出来た時点で…こっちを射程圏内に入れてくる化け物なんて…避けられるのかよ…)」グッ
京太郎「(…いや、弱気になっちゃダメだ)」
京太郎「(確かに…嶺上牌は俺の力じゃ動かせない)」
京太郎「(俺がどうこう出来るのはあくまで山の方なんだ)」
京太郎「(でも…それだけで十分だ)」
京太郎「(あいつが嶺上開花を問答無用で咲かせるっていうのなら…)」
京太郎「(俺が…その山を動かす。その前提から…切り崩す)」
京太郎「(気合入れろよ…須賀京太郎)」
京太郎「(多分…ここからが本番だぞ…)」
宮永咲の帳尻合わせ
後半戦に発動可能
トップになれなかった数×50の補正を補正後コンマに加える
>>+1京太郎(雀力16+能力136+土壇場5+キス5-能力(江藤)130-能力(あわあわ)70)-34
>>+2江藤(雀力13+能力130)143
>>+3淡(雀力14+能力70)84
>>+4咲(雀力15+能力100)115
>>京太郎 6 → 諸々発動 → 302
>>江藤 234 → spec3発動(+130) → 364
>>淡 179 → 大いなる星々の申し子発動(+140)319
>>咲 148 → 嶺上開花の極意+帳尻合わせ(+200) → 348
江藤「(…今の一撃で…トップ争いからはほぼ転落…)」
江藤「(実質…宮永と須賀の一騎打ちみたいなもんだな…)」
江藤「(この点差で最終局…手は酷いって訳じゃないが…)」
江藤「(そのままじゃ…逆転には届かない)」
江藤「(…そう…そのままじゃ…な)」
江藤「(…だけど…舐めるなよ…)」ズズ
江藤「(俺は…小鍛治先生の一番弟子なんだ…!)」
江藤「(その俺が…須賀だけじゃなく…宮永にまで負ける?)」
江藤「(…そんなの許せない。許せる…はずがない)」
江藤「(俺は…勝つ。絶対に…!)」
江藤「(少なくとも…最後の最後まで…その為の麻雀を続ける…!)」
江藤「(その…為には…!)」グッ
江藤「……リーチ!」
淡「ここでリーチ…!?」
江藤「(…須賀や宮永の前でコレ以上に手は伸ばせない)」
江藤「(…と言うか、須賀の前でそうやって手替えしてる時間はデメリットでしかない)」
江藤「(時間がかかればかかるほど…こっちに和了牌は来なくなりやすいんだから)」
江藤「(なら…無謀でも早い内にリーチを仕掛けていったほうがマシだ)」
江藤「(あいつだって山の全部を支配してる訳じゃない)」
江藤「(俺の待ちが分からなきゃ…どうずらせばいいのか分からないだろ)」
江藤「(…何より)」チラッ
淡「…」ゴッ
咲「……」ゴゴゴ
江藤「(…警戒するべきは俺だけじゃない)」
江藤「(宮永咲も…大星淡も…まだまだ逆転を諦めてない)」
江藤「(そして二人の手には…おそらく大物手が入ってるだろう)」
江藤「(そんな状況で…俺だけに集中出来るもんかよ?)
京太郎「…くっ」
江藤「(…出来ないよな。流石に)」
江藤「(幾らお前でも…この状況は処理能力が足りないはずだ)」
江藤「(だからこそ…勝機はある。ほんの小さな…クモの糸のようなほそいものだけど…)」
江藤「(…だけど…確かにある…勝機が)」
京太郎「(まずい…能力の処理限界を超えてる…)」
京太郎「(宮永選手にも…大星選手にも…大物手が入ってる気配があるのに…)」
京太郎「(その上…江藤がリーチ…?)」
京太郎「(今まで…ろくにリーチなんて掛けたことのない奴が…ここで…)」
京太郎「(おそらく…自信がある…からなんだろう)」
京太郎「(その手で逆転出来ると…そう信じているからこそ…)」
京太郎「(余裕を見せて…大きく構えていられる)」
京太郎「(…そうなるとかなり高めの手…だけど…)」
淡「……これとかどうかな…!カン!」スッ
京太郎「っ…!」
咲「……カン」
京太郎「(まず…!)」
京太郎「(ふたりとも一気にテンパイ近い…!)」
京太郎「(カンで晒した手牌から察するに二人の待ちは…)」
京太郎「(他の三人の河を考慮しても…残ってる大物手…)」
京太郎「(…その全部を回避して…和了に近づくなら…これしかない…!)」スッ
江藤「…それだ」
京太郎「…え?」
江藤「…悪いな、須賀」パタッ
江藤「俺はお前が警戒してるような大物手なんて張ってない」
江藤「…普段の俺からすればノミ手って言ってもいいようなもんだよ」
淡「ち、ちょっと!それで本気で和了るつもり!?」
淡「それじゃ全然逆転出来ないじゃん!」
江藤「…そうだな。このままじゃ最下位が三位に変わるくらいだ」
江藤「…だけどこのままじゃなかったらどうする?」
淡「え?」
江藤「…あるじゃねぇか。手軽で簡単に…点数を増やすものが」
京太郎「まさか…ドラ!?」
江藤「あぁ。ま…モットーには反するやり方だけどな」スッ
江藤「だけど、宮永や大星がカンして広げてくれたお陰で…逆転の可能性はない訳じゃない」
江藤「ま…こんな無様な打ち方は全然、先生らしくない」
江藤「裏ドラなんかに頼るなんて…ホント、自分でも笑っちまうよ」
江藤「…でも…な。それでも俺は負けたくなかった」
京太郎「…江藤」
江藤「先生の名前を背負って…最下位だけは我慢がならなかったんだ」
江藤「…だから、こんな無様なやり方でも…」コロン
江藤「みっともない…やり方でも…」コロン
江藤「…俺は望みに賭ける」
江藤「俺なりに見出した…逆転の可能性…」
江藤「(……頼む…来てくれ…)」コロン
京太郎「……裏」
淡「……なし…」
江藤「……あぁ。そう…だな」スッ
江藤「…俺の負けだ。須賀」
江藤「……お前が…勝ち抜けだよ」トン
京太郎「…正直、勝った気はしないけどな」
京太郎「最後の直撃…心臓が止まるかと思った」
江藤「あったりまえだ。こっちはモットー曲げて滅茶苦茶にやってるんだから」
江藤「それくらいびびってくれなきゃ…甲斐がねぇよ」ハァ
京太郎「…江藤」
江藤「…はは。モットーを捨てて…がむしゃらに勝ちにいっても…まだ届かないか」
江藤「……須賀」
京太郎「…ん?」
江藤「……麻雀って楽しいな」
京太郎「…おう。そうだな」
咲「…楽しいですか?」
江藤「ん?」
咲「負けたのに…どうして楽しいんですか?」
江藤「そりゃ全力を出し切ったしな」
咲「でも、負けは負けじゃないですか」
江藤「そうだな。負けは負けだ」
江藤「でも、麻雀って勝つだけの競技じゃないだろ」
咲「…え?」
江藤「俺も…昔はそう思ってた」
江藤「勝つだけの単純で退屈なゲームだって」
江藤「でも、このバカに何度も負けて…考えが変わったよ」
江藤「麻雀は…やっぱり遊びなんだよ」
江藤「どんな形でも…楽しんだ奴が勝ちなんだ」
江藤「俺は楽しんだ」
江藤「最後の最後まで逆転を追い求めて…楽しんだ」
江藤「悔しかったけれど…負けたけれど…」
江藤「…でも、それは俺の勝ちだ。俺だけの勝利だ」
咲「…理解出来ません」
江藤「してもらおうとも思ってねぇよ」
江藤「あまえんな。そういうのは自分で見つけるもんだ」
江藤「でも、もし、お前が…今の麻雀が楽しくなくて…」
江藤「そんな自分を変えたいと少しでも思っているなら…」
江藤「そこのバカが変わるまで相手してくれるよ」
京太郎「…おい、なんでそこで俺に振るんだよ」
江藤「俺には小鍛治先生という心に決めた相手がいるしな!」
江藤「何よりあんなちんちくりんは好みじゃない」
淡「うわ…さいってー…」
江藤「うるさい。俺は小鍛治先生がいればそれでいいんだ」
淡「…あんまりおもすぎると女の子に引かれるよ?」
江藤「ぐっ…」
淡「…ま、アレだよね」
淡「私も楽しかったよ」
淡「負けたけど…悔しいけど」
淡「…でも、最後の最後までギリギリの勝負ができて…最高だった」
京太郎「大星選手…」
淡「だけど…!」ビシッ
淡「そんな金髪でもテルーには絶対負けちゃうんだからね!」
淡「テルーはほんとすっごいんだから!もうバーンでドギューンなんだから!!」グッ
京太郎「お、おう」
淡「だから…こてんぱんにのされてきなさいよ」
淡「それが終わったら…私が金髪にリベンジするんだからね!」
淡「覚えてなさい…絶対絶対…この借りは返すから…!」ダッ
京太郎「…あ」
最終更新:2014年02月04日 00:04