【卒業式】
京太郎「(それからの一週間は怒涛と言っても良いものだった)」
京太郎「(レジェンドの話が終わったと同時にそれぞれが合宿の準備を初めて…)」
京太郎「(松実館で泊まり込みの練習を始めた)」
京太郎「(合宿で抜ける玄の代わりに何度も顔を出してるけれど…)」
京太郎「(そこにいたのは現役の時以上に必死になって打つ皆の姿だった)」
京太郎「(そんなに頑張って大丈夫なのかと思うけれど…)」
京太郎「(でも…それを止める事は俺には出来ない)」
京太郎「(皆…俺を治す為にそんなに必死になってくれているんだから)」
京太郎「(それを俺が…水を差す訳にはいかない)」
京太郎「(それよりも…憧や穏乃と少しでも打って…負ける確率を高めておこう)」
京太郎「(そう思って…過ごした一週間はあっという間に過ぎて…)」
京太郎「(…卒業式、高校最後の日がやってきた)」
W「うっぐ…ひっぐ…」
京太郎「あー…もう泣くなって」
W「でも…師匠ぉ…」ボロボロ
京太郎「中学の頃に一回やってるだろ」
W「そんなんじゃ…どうにも出来ません…!」
W「俺は…俺は…やっぱり師匠と一緒にいたいです…!」
ヒソヒソアノフタリッテヤッパリ…ホンメイハWダッタノネ
京太郎「…あー…まぁ、俺も同じ気持ちだよ」
京太郎「俺もお前らとまだまだ一緒にいたい」
京太郎「…この学校を卒業したくないよ」ポン
京太郎「…でも、俺はもう行かなきゃいけない」
京太郎「…これまで見送ってきた俺が…ここで足を止める訳にはいかないんだよ」
W「ししょぉぉ…!!」ボロボロ
京太郎「だから…今度はお前の番だW」ポン
京太郎「…泣いても良い。引き止めても良い」
京太郎「…でも、今までの俺がそうであったように…」
京太郎「出来れば…最後は送り出して欲しい」
W「…ぐっ…は…ぃ゛…」
W「俺は…俺は師匠の事を…須賀先輩の事を…送り出します」
W「「…プロの世界でも…頑張ってください…須賀先輩…!」
京太郎「…あぁ。ありがとうな」
京太郎「やっぱりお前は俺の自慢の後輩だよ」
W「…あ゛りがとう…ござい゛ます……」グジュッ
京太郎「…W。お前はまだまだ伸びしろが山ほどある」
京太郎「でも、それだけにとらわれずに…もうちょっと周りを見ると良い」
京太郎「お前の周りには支えてくれる奴らがたくさんいる」
京太郎「俺だけじゃない…大事な奴が他にもいるだろ?」
W「…はい…っ」
京太郎「…お前は自分で進む事で周りを引っ張っていくタイプのリーダーだ」
京太郎「でも、だからって周りに頼っちゃいけない訳じゃない」
京太郎「いざって時は…周りに甘えていいんだ。それを忘れるなよ」
W「分かりました…!心に…刻みます…!」
京太郎「…よし。…それでY」
Y「…はい」
京太郎「Wも含めて皆の事…よろしく頼むな」
京太郎「こいつはまだ荒削りで…きっと失敗も多いと思う」
京太郎「でも、その時、それを指摘して…支えてやれるのはきっとお前だけだ」
京太郎「大変な役目だとは思うが…頼む」
Y「…了解です…須賀先輩」
京太郎「ん?」
Y「…プロでのご活躍期待しています」
京太郎「…あぁ。ありがとうな」
α「…卒業…かぁ」
β「…あぁ。これで本当に終わりなんだよ…な」
京太郎「だなぁ…」
α「……でも、思い返すと長かったよな」
β「そうだな…なんだかんだ言って…もう六年一緒か」
京太郎「クラスも一緒だったしな。腐れ縁って奴か」
α「ま、流石にここでそれも途切れるけどな」
β「俺達はインターカレッジに行くし…」
京太郎「…そう…だな」
α「…でも、忘れるなよ」
α「別にそれが途切れても…俺達の関係が終わった訳じゃない」
α「…その気になれば何時だって会う事が出来るんだ」
α「俺達は…阿知賀の黄金世代は…何時迄も不滅だ」
β「…なんだよ、マジになってさ」
α「…うっせーよ。…流石にちょっと…寂しいんだよ」
京太郎「ま、部長様の最後の言葉だし…ちゃんと聞いとくか」
β「それもそうだな」
α「なんだよ…お前ら」
α「今まで部長とか…殆ど言った事がない癖にさ」
京太郎「これでも感謝してるんだぜ?」
β「そうそう。…三年間、お疲れ様」
京太郎「俺らのこと引っ張ってくれてありがとうな」
β「…ま、流石に深淵の騎士団なるものに入れられたのはびっくりしたけどさ」
β「でも…まぁ、それも含めて今では良い思い出だよ」
京太郎「あぁ」
α「ば……バカな事言いやがって…!」
α「おま…お前らの方こそ…俺…俺は…感謝してるんだぞ…」ポロポロ
α「浮いてた俺と友達でいてくれてありがとう…」
α「ずっと…バカな事やってくれて…ありがとう…」
α「お前らは…最高の友達だ…」
京太郎「なーに当然の事言ってるんだよ」ジワッ
β「…あったりまえだろ。何年の付き合いだと思ってるんだよ」ジワァ
京太郎「ほんっとだよ…そんなの…今更だろうが…」
京太郎「…俺も…お前のこと最高の友人だって思ってるよ」
α「…はは…恥ずかしいっての…お前ら青春し過ぎ…」
β「うっせ。ばーか…この…ばーか…」グジグジ
β「んなバカだから…放っとけないんだろうが…グジグジ
京太郎「…あー…俺ら何してるんだろうな」
α「…青春だろ、一応」
β「男三人で泣くとか黒歴史以外の何物でもないけどな」
京太郎「ま、その辺は…何時か笑い話にでもしようぜ」
α「…だな」
β「そうだな。何時かまた…会う時もあるだろうし」
α「同窓会には絶対来いよ」
β「仕事だとかいう甘えは許さないからな」
京太郎「いや、そこは許してくれよ…」
京太郎「ま、出来るだけ行くようにはするよ」
京太郎「俺もお前らと会いたいしな」
α「…会えれば良いなぁ」
β「次に会う前に刺されたりするなよ」
京太郎「…それはないって多分」
京太郎「…あ」
α「…新子と高鴨か」
β「今日は決戦なんだっけ?」
京太郎「…おう」
α「頑張れよ…って言うのも変な話か」
β「負けなきゃいけないんだったっけ?」
京太郎「一応…そうらしいな」
α「ま、今まで女の子弄んだ報いだろ」ウケケ
京太郎「っせーな。…一応反省してるっての」
β「ま、なんとかならなくても…俺らがお前の友達である事に代わりはないよ」
α「もしダメだった時は俺らがぶん殴って正気に戻してやるから安心しろ」
京太郎「おう。ありがとうな」
β「よし・…じゃあ最後の戦い…行って来い」
α「出来るだけ無様に負けてこいよ」
京太郎「解ってるっての。…じゃあな!」
憧「…おかえりなさい。もう良いの?」
京太郎「…あぁ。何もこれが今生の別れって訳でもないしさ」
京太郎「でも、色々と話してる間に待たせてたみたいだな。悪い」
穏乃「仕方ないよ、卒業式だもん」
憧「…うん。別に鬼じゃないんだからそれくらい多めに見るわよ」
京太郎「…ありがとうな」
京太郎「お前らが居てくれて…本当に良かった」
京太郎「お陰で…最高の三年間だったよ」
憧「なーに言ってるのよ」ポン
穏乃「そうだよ。それが決まるのは…これからなんだからね」ギュッ
憧「…あたし達の三年間の集大成…」
穏乃「最後の麻雀で思いっきり賭けるから…」
京太郎「…おう。俺も全力で相手をするよ」
【京太郎の部屋】
晴絵「おっかえりー」
京太郎「ってレジェンド…」
晴絵「あはは…いやぁ…送別会とか色々誘われたんだけど…やっぱこっち気になってさ」
晴絵「まぁ、居ても何かする訳じゃないんだけど…車飛ばして来ちゃった」テヘペロ
玄「えへへ…私達は朝からずっと待機中だったけどね」
宥「卒業式行きたかったけど…OBが入っちゃいけないし…」
やえ「私なんかは完全に部外者だしね…」
京太郎「いや、そう言ってくれるだけでもうれしいよ」
灼「…うん。じゃあ、改めて…京太郎、卒業おめでとう」
京太郎「ありがとうな。ここまでこれたのは…皆のお陰だよ」
灼「…うん。それはこっちのセリフ…」
玄「それにね…本番はこれからだよ」グッ
宥「うん。だから…とりあえず駆けつけ3杯で良いかな…?」トポトポ
京太郎「う…い、いきなり三杯も…?」
やえ「まぁ、無理しない程度にな、眠ったりしたら元も子もない訳だし…」スッ
京太郎「…そう言いながらカクテル差し出すんだなやえさん…」
やえ「の、喉が渇いたかなーって思っただけだから…」メソラシ
晴絵「さて…じゃあ、京太郎が呑んでる間にルール説明するよ」
晴絵「今回のレギュレーションは主にインターハイのものに準じます」
晴絵「つまり半荘二回で役もインターハイで採用されているものだけ」
晴絵「大きく違うのは一人ずつの持ち点5万点である事と半荘終わったら交代すると言う事だね」
京太郎「…つまり?」グビグビ
晴絵「前半戦は憧、宥、小走さんが相手をするけど、後半戦は穏乃、玄、灼が相手になるって事」
晴絵「勿論、点数はそれぞれ引き継ぐからどれか一家でも飛んだらそこで終わり」
京太郎「……なるほど」
晴絵「ま、こっちに多少有利なようにオーダーは組ませてもらったけど…」
京太郎「…問題ない。それくらいは予想してた事だし…」
京太郎「何より…全員飛ばせば問題ない訳だろ?」ズズ
憧「…っ!」ゾクッ
京太郎「その程度の小細工で負けるような俺じゃない」
穏乃「(違…う…)」ゾッ
玄「(目の前にいるのは…京太郎君じゃない…)」
宥「(もっと気持ち悪くて…恐ろしいものに…支配されてる…)」
やえ「(こんなものを…今まで京太郎君は押さえ込んでいたの…?)」カタカタ
灼「(…正直、怖い。でも…!)」
憧「(……今日、この時の為に皆我慢してきた)」
憧「(頑張ってきた…)」
憧「(…例え相手がどれだけ恐ろしくても…負けない…絶対に…!)」
京太郎「さぁ…早くやろうぜ」
京太郎「そんな小細工ごと…纏めて捻り潰してやる」ゴッ
※須賀京太郎の弱体化により運命の二つ名が使用不能になりました
>>+1京太郎(雀力17+能力300+キス5)+322
>>+2憧(雀力10+能力65-能力(京太郎)249) -174
>>+3宥(雀力8+能力42-能力(京太郎)249) -199
>>+4やえ(雀力12+能力60) 72
>>京太郎 353
>>憧 0 → 黒嬢発動(75+364) →439
>>宥 0
>>やえ 99
憧「くっ…」
憧「(ダメ…手が悪い…っ!)」
憧「(前半戦…鍵となるのは私なのに…)」
憧「(こんな…不甲斐ない手じゃ…」
京太郎「……」ズズズ
憧「(捕まった…!?)」
憧「(…あの時と…二回戦の時と同じ…!)」
憧「(ダメ…これじゃ…逃げられない…)」
憧「(また…流局間際で…京太郎に和了られる…!)」
憧「(今までの傾向なら…点数はそれほどでもない)」
憧「(…けど…!)」
京太郎「…チー」
憧「…っ!」ゾッ
憧「(ダメ…だ。今の京太郎は…ダメだ…)」
憧「(あの手…どう見ても低くなんかない…!)」
憧「(おそらくかなりの高め…それも…満貫クラスを張ってる…!!)」
憧「(私が…私が…なんとかしなきゃ…)」
憧「(なんとかしなきゃ…いけないのに…!!)」
宥「…大丈夫だよ、憧ちゃん」
憧「え?」
宥「…ね、きょーくん…覚えてる?」
宥「私と…最初に会った時の事」
宥「…最初…私は逃げ出しちゃったよね」
憧「…宥姉?」
宥「臆病で…引っ込み思案だった私は…」
宥「きょーくんの事が怖くて…皆に歓迎されないのが恐ろしくて…」
宥「きょーくんの前から…逃げ出しちゃったよね」
宥「…私、あの時よりもずっと怖いよ」
宥「…ほら、見て。手なんて…さっきからプルプル震えてる」プルプル
宥「おねーちゃんなのに…相手はきょーくんなのに…」
宥「…私、今こんなに怯えてるよ」
玄「…おねーちゃん」
宥「でも…ね」
宥「…私、逃げないよ」
宥「あの時よりも恐ろしいけれど…でも」
宥「私は…もうそんなものには負けたりしない」
宥「…きょーくんのお陰だよ」
宥「きょーくんが…私の事強くしてくれたから」
宥「一杯…暖かいものをくれたから…私はこうして…」
宥「…きょーくんの前にいられる」
宥「…ううん…いるだけじゃない」
宥「手を差し伸べても…あげられる」
京太郎「…そんな事頼んだつもりはない」
宥「うん。そうだね」
宥「だから…これは私達の我儘」
宥「だから…きょーくんの顔で…きょーくんの声で…」
宥「そんな事言っても…怯んだりはしない」
宥「私はもう…決めたんだ」
宥「どれだけ自分勝手でも…きょーくんを幸せにするって」
宥「暖かくて幸せな世界を…きょーくんと共有するんだって」
宥「……だから…お願い。やえちゃん」
やえ「…分かった」
松実宥の【大蛇神の虜】発動!!
やえ「…」スッ
宥「ポン」
宥「ポン」
宥「さらにポン…!」
京太郎「…な…っ!イカサマだ…!」
宥「イカサマじゃないよ、通しも何もしていない」
やえ「…ただ、私のところに来た宥の当たり牌を放出しているだけだ」
京太郎「だが、どうしてそんな正確に…あっ…」
宥「…気づいた?そう…きょーくんのお陰だよ」
宥「きょーくんが私のトコロに来るはずだった暖かい牌を…よそに持って行くから…」
やえ「それを出せば…宥が鳴ける」
やえ「至極当然の結果だな」
京太郎「…くっ」
宥「…私の能力有りきの…無茶苦茶なやり方だけど…」
やえ「でも、今の三連鳴きでツモ順も変わった」
京太郎「っ!」
やえ「…さぁ、次に宥のところに来るのは…誰の当たり牌かな?」
京太郎「……く」
憧「…悪いけど鳴かせないわよ?」スッ
京太郎「…現物…!?」グッ
憧「あたし達の目的は…京太郎に勝つ事であって一位になる事じゃないもの」
やえ「…卑怯だとは思うけれど…それくらいの小細工は超えてくれるんだろう?」スッ
宥「…皆…ありがとう」
松実宥の【大蛇神の虜】
自身のコンマが【思い出+愛情度】以下の場合に特殊勝利する
この特殊勝利は特殊勝利同士でぶつかった場合、優先される
この効果は一度の対局で一度しか使えない
宥「お陰で…条件は整った…」
宥「これで…」スッ
宥「……え?」
京太郎「…どうした?」
宥「…う、嘘…」
京太郎「…もしかしてそれが和了牌だとでも思い込んでいたのか?」
京太郎「 ―― …駆け引きの経験不足だな」
京太郎「焦っていたように見えたのは全部演技だ」
京太郎「それは…宥さんの和了牌でもなんでもない」
宥「…くっ」スッ
京太郎「…そして考察不足でもある」
京太郎「…それは俺の和了牌だ」
京太郎「…ロン。12000」
宥「…あ…っ」ビクゥ
>>京太郎46 → 368 → 反転世界発動(-52) → 316
>>憧98 →黒嬢発動(75+364) → アルターエイリアス発動(-85) → 452
>>宥 50 → 0
>>やえ69 → 141
→ 憧の特殊勝利です
宥「…」フルフル
やえ「(ダメ…宥が完全に飲まれてしまってる…)」
やえ「(このままじゃ…宥が飛ぶ…けれど…)」チラッ
京太郎「…どうした?」ゴゴ
やえ「…く…っ」
やえ「(…この状況下で…差し込みなんて出来ない)」
やえ「(京太郎君の待ちは…分からないけれど…)」
やえ「(たった一回…あのインターミドルの半荘を見る限り…)」
やえ「(私達の誰かの待ちに…合わせている可能性が高いんだから)」
やえ「(…特にさっきの一撃…アレは…)」
やえ「(…私達の中で駆け引きに優れているが故に…出来る事だ)」
やえ「(大会などで常に最高の成績を収めてきた京太郎君は…)」
やえ「(この中の誰よりも…駆け引きに強い…)」
やえ「(…疑心暗鬼にさせるのが目的だと分かっていても…)」
やえ「(そうならざるを得ないくらいに…!)」
やえ「(…勿論、能力も恐ろしい)」
やえ「(手札の多さも驚異的だ)」
やえ「(だけど…一番恐ろしいのは…勝負強さとそれに裏打ちされた駆け引きの経験値…!)」
やえ「(この中の誰よりも高いであろうそれは…三人がかりというアドバンテージを容易く崩しうる…)」
やえ「(ましてや…今やプロも含めたU22…その中で最強ともなった京太郎君よりも…)」
やえ「(今…目の前にいる彼は…間違いなく強い)」
やえ「(そんな彼を前にして…私が出来る事…)」
やえ「(…悔しいけど…そんなの…たった一つしかない)」スッ
憧「……ポン」
やえ「(…徹底的に新子を援護する)」
やえ「(私じゃ…どうあっても今の京太郎君には追いつけない)」
やえ「(宥ほど能力に囚われている訳じゃないけど…)」
やえ「(それでも…京太郎君に競り勝つのはまず無理だ…)」
やえ「(…さっきの一局で…痛感した)」
やえ「(この中で…京太郎君に勝てる可能性があるのは…)」チラッ
憧「……」ゴゴゴ
やえ「(…新子だけだ)」
憧「(…凄い期待してくれちゃって…)」
憧「(まぁ…嬉しいけれどね)」
憧「(あたしだって…小走先輩に憧れてた一人なんだから)」
憧「(そんな相手に…こうも期待されたら…応えたくなっちゃうでしょ)」フゥ
憧「(それに…さ)」
憧「(…こうも期待されて…応える姿を…あたしは誰よりも京太郎に見て欲しい)」
憧「(何時だって…一緒だった)」
憧「(辛い時は助けてくれた)」
憧「(何度も…護ってくれた)」
憧「(…そんな京太郎と一緒だからこそ…あたしはここまで来れたんだから)」
憧「(きっと…京太郎がいなかったら私はもっと別のあたしになっていたんだと思う)」
憧「(もしかしたらオシャレになんて興味を覚えず、今もしずと一緒に山を走り回ってたかもしれない)」
憧「(それどころか…麻雀すらこんなに本格的にやっていなかったかも…ね)」
憧「(でも…あたしはあたし)」
憧「(京太郎の為と会って…変わって…)」
憧「(こうして一緒に歩いてきたあたしが…あたしなんだ)」グッ
憧「(だから…見て欲しい)」
憧「(京太郎が作ってくれた…あたしの凄さを)」
憧「(京太郎に髪の一本から唾液の一滴まで…何もかもを捧げた…女の凄さを)」
憧「(見て…知って…実感して欲しい)」
憧「(京太郎の横にいるのにふさわしい…そんな女なんだって思って欲しい)」
憧「(…それが出来る最高の機会…シチュエーション)」
憧「(…だから・・・あたしにとってこれは…)」
憧「(三年間の…集大成なんかじゃない)」
憧「(京太郎と会ってからの時間)」
憧「(九年間全てを問われる…戦いなんだ)」
憧「(…だからこそ…負けられない…!!)」グッ
憧「(皆の為にも…自分の為にも…京太郎の為にも…)」
憧「(大会の時より…もっともっと沢山のものを背負っている今こそ…!)」
憧「(負けられない…今度こそ…絶対に…!!)」
憧「…ツモ…!4000・8000!!」
京太郎「…なん…でだ…?」
京太郎「俺は…強い。そのはず…だ」
京太郎「…最強だ。誰にも和了らせない…」
京太郎「その為の力もあるはず…」ブツブツ
憧「…なーに言ってるのよ」
憧「…最強なんてあり得るはずないでしょ」
京太郎「…何?」
憧「相性差だってあるし…麻雀は運の要素が強いんだから」
憧「100回やって100回とも勝てるはずないのに最強なんてあり得ない」
憧「…ましてやアンタの前にいるのはずっとアンタの事見てきた女ばっかりよ」
憧「…バカで情けなくって…ホント頭おかしいくらいに京太郎の事好きな女ばっかりなんだから」
憧「最強?笑わせないでよ」
憧「多少おかしくなったくらいで…その想いに勝てるはずないでしょ?」
憧「こちとら…もう九年近くアンタの事見てるのよ…!!」
憧「だから…そんなものとっとと投げ捨てて帰って来なさい…!!」
やえ「…まぁ、憧ほど私は京太郎君の事を長い間思ってた訳じゃないわ」
やえ「でも…やっぱり今の京太郎君はらしくないと思う」
京太郎「…俺…らしい…?」
やえ「うん。京太郎君は何時だって麻雀を楽しんでいた」
やえ「確かに怯える事はあった。不安に思う事はあった」
やえ「でも…私の知る京太郎君は何時だってそれを乗り越えてきたよ」
やえ「…だから、今の京太郎くんは…やっぱり好きじゃない」
やえ「今の京太郎君が拘ってるのは…強さだけだ」
やえ「自分の強さを誇示するのであれば麻雀でなくたって良い」
やえ「ただ相手をねじ伏せて屈服させたいっていう…支配欲の塊だ」
京太郎「…そういうのが好きなんじゃないのか?」
やえ「……好き…だよ」カァ
やえ「…でも、私がそうやって支配されたいのは…屈服させて欲しいのは」
やえ「鈍感だけど人の痛みにすぐ気づいて…私の事をいつの間にか追い越して」
やえ「それでも尚、私の事を待ってくれている…愛しいご主人様だけだよ」
やえ「…今みたいに支配欲丸出しで強引に迫ってくる姿じゃない」
やえ「私のご主人様は…もっともっと暖かくて優しい人なんだから」
宥「……」
京太郎「…宥さんは違うだろう?」
京太郎「宥さんは…俺の力を知ってるはずだ」
京太郎「これがあれば…皆を幸せに出来るってそれくらい凄い力だって…」
宥「……うん、確かに凄いね」
宥「私…殆ど何もさせて貰えなかった」
宥「殆ど置物みたいで…酷い戦い…」
やえ「…宥」
宥「……でもね、今のきょーくんは全然強くなんかないよ」
京太郎「…え?」
宥「私…ね、ずっときょーくんの戦いを見てきて…思ったの」
宥「暖かいなぁって…」
宥「でも、今のきょーくんからは何も感じない」
宥「ただ…恐ろしいだけ」
京太郎「それが力だ」
宥「うん。そうだと思う」
宥「でもね、力があるってことと強いって事はまた別問題なんだよ」
宥「本当に強い人は…凄い人は…ただ勝つだけじゃない」
宥「それで…何かを…勝ち負け以上の何かを伝えられる人」
宥「見ている人も興奮して…湧き上がるような…そんな戦い方が出来る人だよ」
宥「…普段のきょーくんは…それができてる」
宥「この前の大会も…凄い暖かかった…」ポワァ
宥「でも…今のきょーくんからはそんなものはまったく感じない」
宥「そんなの…強さじゃないよ…」
宥「…凄くなんかなんともない…」
宥「力を振り回すだけじゃ…誰にも…何も伝わらないよ」
京太郎「そんなものは詭弁だ」
京太郎「お前たちだって…勝ちたいんだろう?負けたくはないんだろう?」
やえ「あぁ」
京太郎「なら…さっきのそれはまったく意味のない…自己弁護にすらなってないだろう…!」
宥「かもしれない…」
憧「でも…それは後の皆が証明してくれるでしょ?」チラッ
穏乃「…うん。勿論だよ!」
灼「…バトンは受け取った」
玄「おねーちゃんたちの…気持ち絶対に無駄にはしないよ」
京太郎「…出来るか?」
穏乃「出来る出来ないじゃないよ!」
穏乃「京ちゃんのためなら…私は不可能だって可能にしてみせる…!」グッ
灼「…出来の良い弟を悪い道から戻してあげるのも…姉の務めだよね」クスッ
宥「え?」
玄「何より…私達には…阿知賀の六人目の選手がついているのです!」
晴絵「はは。ま、見てるだけだけど…ね」
晴絵「…じゃあ、そろそろ後半戦も始めようか」
晴絵「どっちが正しいのかは…その後で分かるでしょ?」
京太郎「……そうだな」
>>+1京太郎(雀力17+能力300+キス5-能力(灼)20)
>>+2穏乃(雀力9-能力(京太郎)249-能力(灼)20)
>>+3灼(雀力8+能力40-能力(京太郎)249)
>>+4玄(雀力8+能力80) 72
京太郎「(何をするつもりかは知らない…)」
京太郎「(だが…後半に灼を入れたのは悪手だったな)」
京太郎「(お陰で…俺は穏乃の影響から逃げ出せる…)」
京太郎「(そうすれば…素のぶつかり合いだ)」
京太郎「(だけど…そのままの穏乃じゃ…俺の相手にはならない)」
京太郎「(例え、他の誰かの援護があったとしても…俺の勝ちだ…!)」
穏乃「……それはどうかな?」
京太郎「何…!?」
>>穏乃の【大蛇神の愛玩者】発動!
京太郎「んな…!?」
京太郎「(世界が…歪む…)」
京太郎「(俺の…力が抜けて…)」
穏乃「ずっと…考えてた」
穏乃「京ちゃんに少しでも追いつく方法」
穏乃「前半に手加減されなくても…後半で捲るやり方」
穏乃「私…バカだから…さ。こんなに時間かかっちゃったけど…」
穏乃「…でも、これが私なりの…答えだよ」
穏乃「京ちゃんに追いつく為の…私の答え…!!」
【大蛇神の愛玩者】
相手の【補正前コンマ】よりも自身の【補正前コンマ+愛情度+思い出】のコンマが高い場合に発動可能
相手の特殊効果無効を破壊する。この効果は特殊効果無効では防げない
穏乃「そぉ…してぇ…!!!」
>>穏乃の【深山幽谷の化身:ダイダラボッチ】発動
>>京太郎67
>>穏乃77 → +140 → 217
>>灼13
>>玄105
京太郎「く…っ!」
京太郎「(ダメ…だ。支配力で負けた…!)」
京太郎「(山が奪われて…まずい…)」
京太郎「(いや…まだ…だ。落ち着け…)」
京太郎(支配力が落ちても…しずの奴には荒が多い)」
京太郎「(何度かそれで直撃はとっている…)」
京太郎「(多少力が衰えたくらいで…負けた訳じゃない)」
京太郎「(真っ向勝負からは難しいが…絡め手なら勝負は出来る…!)」
京太郎「…その程度で俺を押さえ込めたつもりなのか?」
京太郎「…甘いな。リーチだ」スッ
京太郎「(…リーチのみ。殆どブラフも良いところだ)」
京太郎「(だが、普段のしずなら…これを警戒するはずだ)」
京太郎「(降りる…とまではいかないけど…)」
京太郎「(勝負どころで警戒はするはず)」
京太郎「(そうして局が後ろに進めば…まだ俺が復帰するチャンスもある)」
京太郎「(安手だが…必ず和了って…)」
穏乃「…無駄だよ」
穏乃「…私は信じてる」
京太郎「…何をだ?」
穏乃「京ちゃんの事」
穏乃「京ちゃんは…言ってくれた」
穏乃「今の私には後半で勝てる気がしないって」
穏乃「一番怖いのは…私だって」
京太郎「…嘘かもしれない」
穏乃「そうだね、嘘かもしれない」
穏乃「京ちゃんは優しいから…優しい嘘を吐いてくれたのかもしれない」
穏乃「…でも、それでも私は京ちゃんの事を信じるよ」
京太郎「…どうして?」
穏乃「だって私は憧みたいに頭がよくないもん!」
穏乃「ぐだぐだ考えたって多分正解にはたどり着けない」
穏乃「だから…私は自分の事よりも京ちゃんや憧の事を信じてる」
穏乃「そんな二人が凄いって言ってくれた…自分の力も…信じてるよ」
穏乃「だから…私は突き進む…!」
穏乃「どんな風に嘘を吐こうとしても…誤魔化そうとしても無駄だよ」
穏乃「私は止まらない。だって…一人じゃないもん」
穏乃「憧もいる。皆もいる。何より…」
穏乃「私の中には…京ちゃんとの九年間が詰まってる…!」グッ
京太郎「それで失敗したら?取り返しがつかないんだぞ?」
穏乃「その時は…みんなといっしょに…一生掛けて償うよ」
穏乃「京ちゃんに私の一生をあげる」
穏乃「どんな事をしても良いよ、絶対に文句は言わない」
穏乃「まぁ、今も殆ど変わらないけど」エヘヘ
穏乃「でも、私の覚悟は…もう決まってる」
穏乃「どんな結果になっても受け入れるって」
穏乃「だから…後悔なんてしたくない…京ちゃんに教わった打ち方をする」スッ
穏乃「自分を信じて…ギリギリまで引かない…!」
穏乃「こんな危ない牌だって…切れるよ」トン
京太郎「…っ!」
>>須賀京太郎の特殊勝利破壊
京太郎「…理解…出来ない」
穏乃「出来なくても…良いよ」
穏乃「されたいなんて…思ってない」
穏乃「でもね。でも…」
穏乃「私はね、京ちゃんの事…大好き!」
穏乃「理屈じゃなくても…それは確かだから」
穏乃「だから…今の私の行動もきっと理屈じゃないの」
穏乃「もっと深いところで…大事な部分で…」
穏乃「私は京ちゃんと…きっと繋がっている」
穏乃「…だから…私は前に進めるよ」
穏乃「失敗なんて怖くない」
穏乃「それも…京ちゃんと一緒なら乗り越えられるって信じてるんだから…!」スッ
穏乃「…うん。ツモ。2000・3900…だね」
京太郎「…く…!」
>>+1京太郎(雀力17+能力300+キス5-能力(灼)20)
>>+2穏乃(雀力9-能力(京太郎)249-能力(灼)20)
>>+3灼(雀力8+能力40-能力(京太郎)249)
>>+4玄(雀力8+能力80) 88
>>京太郎 46 → 63
>>穏乃 40 → +149 → 189
>>灼 2 → 30
>>玄 50 → 138
>>須賀京太郎の特殊勝利発動
京太郎「(…ぐっ…またあの圧力…が…!)」
京太郎「(のしかかる…気持ち…悪い…!)」
京太郎「(…だ…が…!!)」
京太郎「(完全に…能力は…消されていない…)」
京太郎「(さっきよりも…支配力が…甘い…!)」
京太郎「(油断したのか…或いは一度きりだったのか…)」
京太郎「(俺には分からない…分からない…が…)」
京太郎「(はは…勝てる…勝てるぞ…!)」
京太郎「(ここで勝てば…互角に持っていける…!)」
京太郎「(まだ…諦めない…!)」
京太郎「(勝機は…ある…!)」ゴッ
穏乃「っ…!」
京太郎「(はは…しずの能力が…外れた)」
京太郎「(これで…俺はもう自由だ)」
京太郎「(さぁ…今度こそ全員を蹂躙してやる)」
京太郎「(お前らが信じている俺が…欠片も残さないほどに…)」
京太郎「(粉々に…噛み砕いて…!!)」
玄「……ね、京太郎君」
京太郎「…なんだ?」
玄「一つ聞かせてくれないかな。…京太郎君にとって…麻雀って何?」
京太郎「…さっき憧が言ってただろ?」
玄「それは…本当に事実なの?」
京太郎「そうだ。俺にとって麻雀は金を稼いで勝つ為の道具でしかない」
玄「…そっか。そうなんだ」
玄「…じゃあ、やっぱり今の京太郎君は京太郎君じゃないんだね」
玄「…普段の京太郎君なら…絶対にそんな事言わないもん」
京太郎「…玄に俺の何が分かるんだ?」
玄「分かるよ。だって…京太郎君は何時だって麻雀に真剣だったよ」
玄「じゃなきゃ…わざわざ一年掛けてネト麻やって…」
玄「大会に出場したりなんかしない」
玄「京太郎君が…麻雀の事を一杯大事に思ってたからこそ…」
玄「あんなに必死になったはずだよ」
京太郎「心変わりしただけだろう」
玄「…うん。かもしれない」
玄「でも…私はあの決勝戦の前の晩…京太郎君から電話を貰ったよ」
玄「不安だって…怖いんだって…その時の京太郎君は言ってた」
玄「本当にお金儲けの為だけなら…そんな風に怯えたりしないよね」
玄「勝つ為の道具でだけなら…不安になったりしないもん」
玄「負けるかもしれないなんて…真剣にやってなきゃ怖くないはずだよ」
京太郎「……」
玄「…だから、きっと今の京太郎君は違うんだなってようやく分かった」
玄「本当に…おかしくなってしまったんだなって…ようやく」
京太郎「…分かったから…どうなんだ?」
玄「…勝つよ」
玄「そんな京太郎君…もう見たくないから」
玄「今すぐにでも…元にもどって欲しいから…私たちが…勝つ」
京太郎「…出来ると思ってるのか?」
玄「出来るよ。だって…私も穏乃ちゃんと同じだもん」
玄「覚えてる?私…二年前のインターハイ…本当に酷かったよね」
玄「準決勝で宮永さんにボロボロにされちゃって…何も出来なかった」
玄「なんとか憧ちゃんたちが逆転してくれたけど…でも…」
玄「自信もなくして…皆に会わせる顔もなくって…」
玄「そんな時に…京太郎君は私の事を一杯慰めてくれた」
玄「ううん。慰めてくれただけじゃない」
玄「つきっきりで教えてくれて…決勝戦で勝てるようにしてくれた」
玄「私…あの時の事…まだ覚えてるよ」
玄「あの時も…こうだったよね」スッ
京太郎「~~~~っ!」
玄「…ドラ切り」
玄「…私にとってドラはとっても大事なもの」
玄「おかーさんとの…絆」
玄「だけど…それも…京太郎君の為なら…要らない」
玄「それが京太郎君を取り戻す為なら…いくらでも切って見せる」
玄「それが…私の覚悟、私の…想い」
京太郎「(まず…ぃ。今のドラ切りの所為で…!!)」
京太郎「(手の中にドラが舞い込んでくるように…))」
玄「…京太郎君、ドラ切れないよね」
玄「私が怖くて…崩すしかないでしょ?」
京太郎「…玄…!」ギリッ
玄「…大丈夫だよ。私にはもうなんの力もない」
玄「ドラを呼ぶ力もない…ただの無能力者」
玄「…でもね、私には…まだ残ってるものは沢山ある」
玄「皆から託されたもの…京太郎君から教わったもの」
玄「今の私にはそれがある」
玄「昔みたいに…能力に…おかーさんにばかり頼ってばかりの私じゃない」
玄「今の私には…それよりももっと大事な皆がいるから」
玄「…だから引けるよ」
玄「私は…一人じゃないから」
玄「私には…京太郎君がいるから…!」スッ
>>松実玄のドラゴンキラー発動
玄「……ツモ。2000・4000」
玄「…私達の勝ち…だね」
京太郎「ば…かな…」ガタッ
京太郎「(…あいつらの勝ちだ)」
京太郎「認め…ない…」グッ
京太郎「(俺は最強なんかじゃなかった)」
京太郎「俺は…最強だ…!」
京太郎「(まだまだ驕ってたガキだったんだよ)」
京太郎「誰にも…負けない…!」
京太郎「(もう終わりだ。俺の負けなんだよ)」
京太郎「負けて…ない…!」
京太郎「(終局して結果、三位…これの何処が敗北じゃないと言うんだ?」
京太郎「違…ぅ…俺は…誰にも負けるはずがないんだ…」フラァ
京太郎「(だが…現に負けてるじゃないか)」
京太郎「これは…夢だ…夢…なんだ…」
京太郎「(…夢じゃねぇよ。現実だ)」
京太郎「(あいつらが掴んでくれた…嘘の一欠片もない現実なんだよ)」
京太郎「あ…あぁぁ…あぁぁぁぁぁ!!!」
京太郎「…気は済んだかよ」
「…済んだ訳がない」
「もう少しでお前を依代として現世に蘇る事も出来たのに…こんな結果とはな」
「見ろ…ここまで復元した身体が崩れていく…なんと情けない最期だ」
京太郎「…なぁ、結局お前はなんなんだよ?」
京太郎「俺の一部だったのか?それとも…本物のヤマタノオロチだったのか?」
「…どちらでも構わないだろう」
「お前にとって大事なのはここで私が消える事だ。違うか?」
京太郎「……その通りだ」
「ならば、もっと嬉しそうな顔をしろ」
「でなければ消える甲斐もないし…呪詛の一つも吐けんだろうに」
京太郎「……出来ねぇよ」
「…どうしてだ?」
京太郎「…最初にお前を呼び込んだのは俺だ」
京太郎「力を求めた俺に…お前は応えてくれた」
京太郎「結果はどうであれ…原因は俺なんだよ」
京太郎「…謝って許してもらえるとは思わない」
京太郎「だけど…邪魔者として扱って…すまなかった」
京太郎「お前は何度か力を貸してくれたのに…その礼も出来ないままで」
「…まったく…これだから須賀の人間は嫌いなんだ」
京太郎「…え?」
「お人好しが過ぎる…まったく…バカばかりだ」
「…そもそも私は最初からお前の中にいたんだ。お前に呼ばれた訳じゃない」
京太郎「…それって」
「それ以上は自分で考えろ」
「…ただ、一つ…一つ言うならば…だ」
京太郎「…おう」
「私はお前の中の一部であり…そうでもない」
京太郎「え?」
「だから…私が消えたところでお前の積み重ねてきたものが減ったりはしない」
「…能力の方向性は変わるかもしれないけどな」
京太郎「……もしかして心配してくれているのか?」
「心配?バカな事を言うな」
「ただの…最期の呪詛だ。蛇らしい呪いを込めた…な」ボロッ
「…これで最期か」
京太郎「お前…光って…」
「…私が寄生していた本来のお前の力だ」
京太郎「え?」
「…尻尾に柄が見えるか?」
京太郎「あ、あぁ」
「…ならば、抜け。それで全てが終わる」
京太郎「…なんだかマジでファンタジーじみて来たな」
「ここはお前の内面世界だ。お前もそういうのが好きという訳なんだろう」ククッ
京太郎「うっせーな!確かに…憧れるシチュエーションだけどよ」グッ
「…後は一人でやれ。私は知らん」
京太郎「…おう」
京太郎「…じゃ、抜くぞ」
「あぁ…」
……………ザシュ
憧「…京太郎?」
京太郎「……あー」
穏乃「…大丈夫?」
京太郎「…ん。とりあえず…どうにかなったらしい」
玄「はぁ…良かったぁ…」
灼「いきなり倒れるから…びっくりした」
京太郎「悪いな、心配かけて」
京太郎「でも…きっともう大丈夫だからさ」
やえ「…本当?」
京太郎「…あぁ。何も覚えてないけど…そんな気がする」
晴絵「…覚えてない?」
京太郎「あぁ。なんか…眠ってる間に何かあった気がするんだけどさ」
京太郎「まったく思い出せない…でも」
憧「…でも?」
京太郎「……なんだか少しだけ寂しかった気がするな」
京太郎「ほんのすこし…本当に少しだけだけど…」
京太郎「俺は…きっとあいつに感謝してたんだな」
【System】
須賀京太郎の能力・【貪欲の八つ首】が消滅しました
須賀京太郎は能力・【天叢雲剣】を手に入れました
このスキルはヒロインたちの【(愛情度+思い出)/2】を自身の【+補正】に変えます
須賀京太郎は能力・【草薙剣】を手に入れました
このスキルは相手からの特殊効果を無効にし、自身の【-補正】を相手にも返します
最終更新:2014年02月04日 21:01