この青空に約束を―

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この青空に約束を― - (2009/11/19 (木) 00:38:25) のソース

&ref(http://www.web-giga.com/aozora/banner/o-bnr200_04.jpg,,http://www.web-giga.com/aozora/aozora.htm)
[[ErogameScape 「この青空に約束を―」該当ページ>http://erogamescape.dyndns.org/~ap2/ero/toukei_kaiseki/game.php?game=7169]]

&bold(){注記}
 Windows 7 64bit 版では起動不可(XPモードかメーカーのサポートを受ければ可)

&bold(){【感想】}
 青臭い純愛ラブコメ。略称は「こんにゃく」
 この作品はスタンダードな学園モノであり、登場キャラの年齢層が高めでいちゃラブ展開になりにくいイメージを受けた前作パルフェよりも
 いちゃラブ度はUpしてるかなと感じた。その分大人の恋愛だったパルフェと比べると青臭い印象がしない事もないが、雰囲気の良さは相変わらず。
 前作の「パルフェ」や「ショコラ」とは直接的な繋がりはありません。沙衣里先生が裏ですこ~しだけ繋がってるようですが。

 いちゃラブ・バカップル度は相当なもの。
 ほぼ全てのシナリオで主人公若しくはヒロインが付き合っていることを派手にバラす・バラしてしまう展開がある。
 個人的にはバカップル度はパルフェより上だと思うのだけど、あまりにも自然にカミングアウトしちゃったり、微笑ましさや感動が先に来るので
 バカップルとは思わせてくれなかったり・・・

 エロシーンは基本的に会話主体でキャッキャウフフしている。茜に関しては本当にエロシーンかと思うほどしゃべりまくり。
 地の文が少ない丸戸氏の特徴はエロでも生きており、「エロいらね」なプレイヤーでもCtrlを押さずに済む内容となっている。
 というかエロがシナリオの「締め」ポイントであったりエロに伏線を張っていたりするので飛ばすワケにはいかない。
 海己や茜のHシーンは悲劇的な状況を打破したというカタルシスが強く出ており、エロなのに泣ける話。
 おもらしやアナルプレイといった変態プレイで泣かせてくれた丸戸氏の手腕に拍手。

 とまあベタ褒めしてますが、ヒロインによって受けた印象の差は結構大きい。
 背徳的に静や沙衣里先生のHシーンは精神的に結構キツかったです。

&bold(){【総評】}
 [[2006年美少女ゲームアワード最優秀作>http://www.bishojyogameaward.org/news.html]] [[エロゲー批評空間人気上位作>http://erogamescape.dyndns.org/~ap2/ero/toukei_kaiseki/toukei_year.php?year=2006&erogame=t&coterie=null]]
 シナリオ、原画、BGM、システム、声優、OP、ED、どれをとっても完璧で隙のない名作エロゲーの一つ。
 強いて欠点を書くならエロゲのシナリオに対するボーダーラインが上がってしまうこと。

&bold(){【各キャラクターについて(ネタバレ注意)】}
#openclose(show=★星野航(主人公)){
悪ガキでプレイボーイでスケベで学生寮謹慎の常習犯だが、行動力と周りへの影響力は一目置かれる奴。
三田村隆史なる悪い大人の弟分で、彼に女の子をモノにする術を叩き込まれている…が、
良いのか悪いのかそれが本命ヒロインの前で発揮される事はあまりない。まあ、
丸戸主人公が恋愛に関して余裕綽々と構えていたら、らしくないと思う。
特に宮シナリオだと、ある人の青い初恋日記を読んで「彼の鈍感ぶりが分からない」と言いながら似たような事やってる。
そのくせ、たまに本命、モブ問わず女殺しスキルを乱発するのでヒロインをヤキモキさせるのが大得意という…
あれ、案外どうしょーもない奴かもしれない。
本気で追い詰められたものなら愚直で形振りかまわない。そのせいで前述の兄貴分からは破門されてしまうけど。
個別シナリオに入ったときの性少年ぶりはずいぶんな物。
名台詞…「&bold(){お前もう嫁に行けないな…俺のところ以外は}」(海己ルート)
      「&bold(){好きな奴の前でだけ笑う会長がいい}」(奈緒子ルート)}
#openclose(show=☆沢城凛奈){
まるねこ過去作品のパッケージヒロインズとは存在感がまるで異なるパッケ娘。
共通前半でははぐれ狼をやっていたが、航の強引さと無鉄砲さにとうとうほだされてしまう。
共通の後半からデレているようにしか見えないし、告白の決着シーンなんて反則モノだった。
「誰かと競走するのがこんなに楽しかったなんて」とか言いながらいつも航と張り合ったり、
TPOを問わず痴話喧嘩を始めたと思えば寂しくてすぐ擦り寄ってしまったり可愛すぎ。
ラスト近辺でもう1回告白させるくだりにいたっては「もう一生やってろ」の域。
フォセット「脱カトレア記念日」でも類似ネタが使われた。
近づいたら火傷ですまないくらい熱烈ムードを放ちまくっており、この時点で余韻を引きずりそうになるかもしれない。

いちゃラブニヤニヤポテンシャルはかなり高いと思う。
でも海己や奈緒子、茜が強すぎるのでいまいち話題にならないかわいそうな子・・・}
#openclose(show=☆羽山海己){
過去の問題で幼なじみから恋人に進展されないという王道的なシナリオ。障害がある恋ほど燃える!
シナリオ的にはラスボスらしくシリアスな内容なのに、自然かつ地味にいちゃついているのがポイント。
主人公がヒロインを口説き倒すと熱愛モード開始。2人の障害がなくなってからのいちゃラブはもはや熱愛の領域。
このシナリオはくっ付く前からも鬱要素なく(精神的に)ベタベタ、くっ付いた後もいわゆるカップルの試練のような
テンションの下がるイベントが存在しない。いや試練はあるがそれをのろけ全開、幸福感MAXでEDまで突き抜けていく。
最初から最後まで感動とラブラブっぷりを感じられる構造で、いちゃラブシナリオとしてまさに理想のものではなかろうか。

誰かさんと違って問題が当人同士以外の所で発生しているが、体験した年代が年代だっただけに
残響があまりに重く…という感じだろうか。
それを突破すれば胸焼けやら冷やかしやらも含めた周囲の祝福ムードもあって、幸せ指数はトップかもしれない。
が、ただでさえ他ヒロインのシナリオにしばしば爆弾を投下している彼女であるが、実は彼女のシナリオにも
爆弾が埋まっている。
ぶっちゃけ、海己以外のヒロイン全員を面と向かってフる展開になり、特に凛奈好きにはかなりツラい。}
#openclose(show=☆浅倉奈緒子){
シナリオライターの丸戸さんが大好きな年上黒ストな主人公の昔の女。 
シナリオとしてはそこそこ楽しめたけど、こういうヒロインは年喰ってた方が深みがあって面白いと思う。 
三角関係や愛憎入り混じった前作・前々作の里伽子・香奈子ほどのインパクトは無いな……、ってのが正直な感想。 
当人√以外ではツッコミ役としてとても光ってる。ちなみにこのルートでは主人公が海己を思いっきりフるので
ショコラ翠のような悲恋展開が大好きならきっと悶える。重すぎていちゃラブどころではないけど。

学園生徒会長で才色兼備、男女問わず憧れの的…しかして実態は特級の猫かぶりで極端な内弁慶という人。
黒ストが誰かさんを髣髴とさせる。主人公と過去にイザコザがあって一線を引いていることも誰かさんを髣髴とさせる。
しかし、誰かとの決定的な違いは別段航を憎んでいない事と、彼に線引きを破ってほしい節がちらほら見受けられる事。
正式にくっつくまでにかなり長い紆余曲折があり、それを突破した後の「良い女」ぶりにはかなり堪らないものがあるが、
くっついてからがあまりにも短い。
と言うか、初恋の人と航との三角関係が勃発し、自分から好きになっておきながら初恋の人を小の虫扱いで
ズタボロにする、という展開にドン引きしてしまうかもしれない。
ラスボスでもおかしくないような立ち位置ではあるが、海己への伏線が見受けられる、むしろ
航が海己に面と向かって奈緒子への想いを吐露する場面がある。
さすがにパルフェの非推奨攻略順のショックよりはまだマシだが、男から直接フる分重みはこっちが上かもしれない…。
ちなみに、航が女の子(本命以外)をモノにする場面が描写される数少ないシナリオでもある。}
#openclose(show=☆六条宮穂){
不器用でどんくさい年下のバカップル担当ヒロイン
学生の頃、気になる女の子にちょっかいを出したという経験がある人もいるだろう。
このヒロインのシナリオはまさにそれ(ちょっと違うけど)
からかってもまっすぐに主人公を慕ってくる姿がとてもかわいい。
そしていつの間にか年下であるはずのヒロインに主人公が圧倒されて口説かれるのである。
続きは本編で!}
#openclose(show=☆藤村静){
主人公が保護している、妹的な存在のキャラクター 
&nowiki(){・・・}なのに全ヒロイン中Hシーンが一番多いという謎展開。
見所はそれが寮の皆に全裸でモロバレするシーン。主人公哀れすぎ糞わろたwww
ねこにゃん先生にはエロ無し展開が見たかったな、とVFBでささやかれている。}
#openclose(show=☆桐島沙衣里){
主人公より7つも年上のヒロイン。年上ヒロインってのは大抵萌えないのでいらない子扱いされる場合が多いけど、 
7つも年上の癖にいちゃいちゃ(流石に凛奈や宮穂には劣るが)してるある意味とんでもないキャラ。
いちゃいちゃと背徳感がミックスされてなかなか複雑なキモチになる。}
#openclose(show=☆三田村茜){
この作品のダークホース
隠しだからたいした事ないだろと思っているとハンマーで頭を殴られるような展開で度肝を抜かれる。
いちゃラブは残念ながら最後のHシーンのみだけど、正に量より質を地で行く入魂の一撃。}

#openclose(show=三田村隆史){
航の通う学園のOBで元・悪ガキで今でもプレイボーイ。でも年頃の少年少女には良き相談相手。
共通前半で一匹狼ぶっていた凛奈がまともに会話していた数少ない人物でもある。
正直、共通の後半から凛奈にコナをかけているように見えて、むしろ凛奈がかなり彼に頼ってるように見えるため、
航にしろプレイヤーにしろ気が気でないかもしれない。
どの道本気の恋愛する気はなかったし凛奈側も信頼できる大人以上に思っていなかったようだが、
はからずも凛奈ルートで当て馬みたいな役回りになってしまい、若干プライドは傷ついたらしい。
まあ、その気になるかは別にして「アイツお前の事好きなんだよ!」とか言ってた奴が半日後にその子に告白して、
その子すっかり浮かれてしまって~なんて事になったら、ふてくされたくもなるだろうけど。}
#openclose(show=辻崎博志){
航から見れば3つ上、浅倉奈緒子から見れば2つ上の先輩で、舞台となる学園のOBにあたる。
見た目はただのいい人で、話してみてもただの人の良い朴念仁だが、
たぶんこんにゃくで最も理不尽な不幸を味わわされた悲惨な定めの男性。
というのも、実は奈緒子の初恋の相手で、彼にその気になってもらうために奈緒子が当時の航を当て馬に使ったのだが、
まるで意に介さなかったらしい(それどころか、単に奈緒子と航が付き合っていると感じていた節すらあった)
その後、航と奈緒子の仲が再燃しかけていたところに偶然現れてしまったのが運の尽き、
夜通し延々航とのノロケ話を聞かされるという拷問を5夜に渡って受ける羽目になってしまった。
全然知らないうちに三角関係の一角に立たされ、昔好きだと言っていた女から徹底的に虚仮にされた気分はどんなモンだろう、
絶対に想像したくない。}

◆つぶやき
隠し妻とか言いながらテンションが明らかにおかしい宮や、航に好きと言われただけで天上天下無敵になれてしまう凛奈、
また本当に航に心を預けられるようになった海己なんか、どう見てもバカップルの片割れだと言うのに、何故か某エロスケでは
バカップル票がパルフェより少なく、トップ21にすら入っていなかった。
ただたんにPOVつけるのが面倒だったってだけかもしれないが…。やっぱり納得いかないような。
廉価版が出ているかいなかの差なんだろうか?

|BGCOLOR(#ffff00):発売日|2006年3月|
|BGCOLOR(lightcyan):シナリオライター&br()原画|丸戸史明&br()ねこにゃん|
|BGCOLOR(lightcyan):ブランド|[[戯画>http://www.web-giga.com/]]|
|BGCOLOR(lightcyan):ジャンル|ADV|
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&bold(){&size(15){フォセット(「パルフェ」「この青空に約束を―」の合作ファンディスク)}}
&ref(http://www.web-giga.com/fossette/banner/fosbana007.jpg,,http://www.web-giga.com/fossette/)&space(2) [[ErogameScape 「フォセット」>http://erogamescape.dyndns.org/~ap2/ero/toukei_kaiseki/game.php?game=8415]]

 とりあえず、俺の宮シナリオがない事について愚痴を述べたい。

 丸戸&ねこにゃんコンビの作品「ショコラ」「パルフェ」「この青空に約束を―」の3作品をこれ一つでまとめて回想できる
 ユーティリティ的な意味合いが強いFD。過去作のショコラとパルフェのシステム面を補っているので、フォセットを持っていると
 この2作品を回想したい時に非常に便利です。
 Windows 7 64bit 版では「パルフェ」が起動しないが、フォセットのイベントモードならパルフェのイベントを見ることができる。

 フォセットに収録されてるこんにゃく関連シナリオとライターは以下の通り。
-『たたかう幼なじみ』……橘ぱん
-『いけない!さえちゃん先生』……日野亘
-『「静」と「しず」の憤慨』(H有り)……神堂劾
-『わたしのかけら』……木緒なち
-『あたしにも、翼をください』(H有り)……騎西ソアラ
-『獅子身中の虫より腹の虫』……手塚とりぽか
-『この冬空に歌声を―』……丸戸史明
-『陽だまりのヴァージンロード』(H有り)……七烏未奏

 丸戸氏は「この青空に約束を―」に関してはもう思い残す事がないらしく後日談シナリオは担当していない。
 パルフェのカトレアと里伽子、こんにゃくは「この冬空に歌声を―」のみの担当となっている。

 丸戸以外のライターのシナリオの中で、『陽だまりのヴァージンロード』が特に評判がいい。
 逆に評判があまりよろしくないのが『獅子身中の虫より腹の虫』。

|BGCOLOR(#ffff00):発売日|2006年12月22日|
|BGCOLOR(lightcyan):シナリオライター&br()原画|丸戸史明 他&br()ねこにゃん|
|BGCOLOR(lightcyan):ブランド|[[戯画>http://www.web-giga.com/]]|
|BGCOLOR(lightcyan):ジャンル|ADV|
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