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  • 作者 伊南屋
  • 投下スレ 2代目スレ
  • レス番 161
  • 備考 朝勃ち処理

161 :ある晴れた朝、ありふれた朝。 :2008/04/25(金) 00:24:30 ID:EqRIUT9a
 ——早朝。
 階段の軋む音。廊下を踏む音。扉を開く音。

 ——そのどれ一つとして部屋の主の眠りを妨げる事はない。

 ベッドに近付く。幸せそうな笑顔が飛び込んで来て、自然と笑顔が浮かぶ。
 胸が高鳴る。疼きを確かめるように胸元に拳を組み、握り締める。

 ——更に接近。毛布を微かに持ち上げ中に潜り込む。
 毛布の中はそれを使う人間の匂いが満ちて、不思議な高揚感に包まれる。

 ——手を伸ばす。毎日の日課は手慣れたもので、あっという間に朝の生理現象で立ち上がったソレを捉える。

 ——パンツが下げられる。ふるんと揺れて自己を主張するその姿が何となく微笑ましくて、ふと笑みが零れた。
 顔を寄せ、口付ける。ぴくんと跳ねたそれが顔を叩いて、まるでもっと、と催促しているみたいだ。

 ——口を開いて、迎え入れる。
 再び跳ねて喜びを表現する。それに可愛さを感じて、もっとしてあげたくなる。

 ——舌を絡め、唇を窄め、扱く。
 往復する度に血液の循環が進むのか更に硬く太くなっていく。
 それがまた自分を嬉しくさせる。

 ——出して良いよ。
 心の内で語り掛け、舌の、唇の、口全体の動きを最後に向かわせるものにする。

 ——きた。
 一瞬、一際大きく膨らみ、次の瞬間には口の中全体に熱さが広がる。
 それを受け止め、ひとしきり味わってから喉を滑らせる。




162 :ある晴れた朝、ありふれた朝。 :2008/04/25(金) 00:25:44 ID:EqRIUT9a
 ——唇が放れる。
 それから全てを元通りにして、何事もなかったようにカーテンを開ける。
 窓から差す陽光を背に語り掛ける——。

 † † †

「……ぅじ。起きて、雄二」
「ん……」
 瞼を開くと、目を灼くような眩しさを感じた。
「朝……か…………ってうおわぁぁあ!」
「おはよう、雄二」
「しょ、翔子! またお前か!」
「……そんな毎朝、驚かなくても」
 ここ最近毎日起こしに来る幼馴染み。どんなに禁じようと変わらずに侵入してくる翔子に溜め息をぶつけるように吐き出す。
「どうせお袋が上げたんだろ? 畜生、これだから家族丸ごと顔見知りってのは……」
 噂をすればなんとやら。階下から声がした。
「翔子ちゃーん。雄二起きたー?」
「……お義母さんが心配してる」
「だから違うだろうが! 漢字も! 読みも!」
「……遅刻する」
「だぁああ!」
 会話の通じない幼馴染みに辟易して雄二は自棄みたいに叫ぶ。
「先、下に行ってるから」
「先に学校に行け!」
 雄二の声など聞こえていないのか、無反応でドアを潜る。
「あ、そうだ雄二」
「あん?」
「……ごちそうさま」
「は?」
 それきりなにも言わないまま、翔子は部屋から出て行く。
「なん……なんだよ」
 変わらない日常。
 知らぬ間に変わった日常。
「あ……」
 それに雄二はまだ気づかない。

「今日も朝勃ちしてねぇ」

 ——今はまだ。

fin.
最終更新:2009年12月31日 13:57