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  • 作者 アカガネ
  • 投下スレ 3代目スレ
  • レス番 171
  • 備考 純愛 非エロ

171 :僕と美波と恋の結末 :2009/12/04(金) 22:13:20 ID:6wnCjPKw
「ありがとうございましたー。」
ここはコンビニ。いつもなら雄二たちと話でもしてるけど今日は買い出しがあるから早く帰らなきゃなね。珍しく仕送りもあるし、奮発してコーラも買っちゃおうかな。
—5分後—
「・・・安いからって買いすぎた…すごく重い…」
しょうがない。公園が近くにあるし、少し減らそう…
「あ、バカなお兄ちゃんですー!」
あれ、葉月ちゃんだ、…ん?何か持ってるぞ?あれは…写真?
「ねぇ、その写真どうしたの?それ、美波のだよね?」
これは確か(認めたくないけど)美波の好きな人猿の写真じゃないか。
「え?これ、葉月のですよ?」
「でもそれって前に遊びに来た時美波の部屋に飾ってあったやつだよね?」
「え?お姉ちゃんの部屋の写真ってこのお猿さんじゃありませんよ?」
ん?あれ、僕の記憶違いか?チンパンジーだったかな?それともゴリラ…?
「お姉ちゃんの部屋に飾ってあるのは—」
ああ、嫌な記憶がフラッシュバックする。僕が猿以下だと知った時の屈辱感ときたらもう…!
「バカなお兄ちゃんの写真ですよ?」
「…え?」
・・・えーと、あれ、まずい。頭の中が混乱してきた。ちょっと整理しよう。
確か美波の部屋の写真には美波の好きな人が写っていて…
美波の部屋に僕の写真が飾ってあるってことは…
美波が好きなのは…僕?
「あれ、アキに葉月じゃない。どうしたのこんなところで—」
まずい!今の僕じゃあ美波とまともな会話も出来ない!
「そ、そうだ葉月ちゃん!ちょっとお菓子買いすぎちゃってさ!!美波と2人で食べてくれないかい?」
「え?別にいいですけど。」
「それじゃぁ!」
ダダダダダダダダダダ………←超全速力で逃げる音。


172 :僕と美波と恋の結末 :2009/12/04(金) 22:14:15 ID:6wnCjPKw
それから2時間後。僕はいまだに部屋で唸っていた。
「美波が…僕のことを…好き?」
なんでだろう、姫路さんのことを考えている時の2倍はドキドキする!!
「そういえば、今までも…」
僕は今までのことを振り返った。ぼくに、自分を名前で呼ぶように脅しをかけてきたこと。
召喚大会で僕にお礼を言ってきたこと。プールで映画のチケットをかけてものすごい争いをしていたこと。誤解で恋人になったと思い込んでいたこと。夏祭りでいっしょにお化け屋敷に入ったこと。すべてを思い返して、僕は無意識のうちにつぶやいていた。
「…僕は、最低だ…。」
気がつかなかったとはいえ、こんなに美波を傷つけていたなんて!
結局、この日は美波のことで胸がいっぱいで一睡もできなかった…
そして翌日。僕は学校をサボった。自分には寝不足だったからだと言い聞かせていたけど、そうじゃない。ただ、怖かったんだ。美波に会うのが。だってそうじゃないか、
いままで、あんなにアプローチをかけてきてたのに、全部気がつかないでスルーしたんだよ?確かに気がつかないうちに僕は美波が好きになっていたのかもしれない。けど、今の僕には美波に気持ちを告げる気持ちなんてないと思うんだよね…。
その頃学校では—
「なんだ、明久はサボりか?」
「なにかあったんでしょうか?美波ちゃん、何か知りません?」
「…アキなんて一生来なければいいのよ…。私が来たとたんに逃げ出して…。」
「「「?」」」(全員)
                 ☆
・・・はぁ。これからどうしよう?とりあえず、昨日の公園にでも行くか?何か気分が変わるかもしれないし。
「うん?あれって—霧島さん?」
「……吉井も風邪で早退?」
ああ、なるほど。風邪か。…そうだ、霧島さんなら何か相談に乗ってくれるかもしれない。
「あの…霧島さん。ちょっと相談があるんですけど…」
「……?」
僕はこれまでのいきさつを全部話した。
「……つまり、あなたは島田さんが好きなの?」
「は、はい。」
霧島さんは少し笑いながら答えた。
「・・・・・・・あなた…私や雄二と同じね。」
「霧島さんや雄二と?まさか、雄二はとにかく霧島さんとは…」
「……にてるわよ。お互い両思いなのに、お互いに素直になれない。私と雄二みたいにね。」
なんだ、やっぱりなんだかんだいって霧島さんと雄二って両思いだったのか。
「……私も応援させてもらうわ…頑張って。」
そういうと、霧島さんは微笑みながら去って行った。
「…明日、学校に行こう。そして…。」
もう、」僕の気持ちには迷いなんてなかった。

翌日—
僕は授業なんてどうでもよかった。問題は…。
(…チラッ)
(ぷいっ)
美波の機嫌が最高に悪いことだ!!どうしよう!?


173 :僕と美波と恋の結末 :2009/12/06(日) 12:57:17 ID:EXJHuokP
結局美波の機嫌が悪いまま放課後を迎えてしまった…しょうがない…タイミングよく呼び出すつもりだったけど…。
「あのさ、雄二たち、先に帰っててくれない?ちょっと僕用事があって…。」
「別にいいが…お前翔子となにかあったか?俺が島田のこと言ったら笑ってたぞ。」
「いや、なにも!!」
全力で否定する!ばれたらまた邪魔されるからね!
「ふーんそうかい。ならいいや。じゃあな。」
「…島田はここに残っていろ。」
「え?なんでよ?」
(…………ヒソヒソ)
そうすると、ムッツリーニは美波の耳元で何かをささやいた。すると、美波の顔が真っ赤に変色して—
「わ…分かったわよ!残るわ!残ってあげる!」
いったい何を吹き込んだんだ!?さすがはムッツリーニ!
「じゃ、じゃあ屋上に来てくれない?…大事な話があるんだ。」
「う、うん」
それにしても、よくバレなかったなー。
(…どう思う?木下。)
(十中八九告白じゃろう…。)
?何話してるんだろう?まぁ、どうだっていいや。…美波に気持ちさえ伝えれば。
「…それで話って何?…早く帰りたいんだけど。」
う、まだ怒ってる。
「うん…勘違いだったら悪いんだけど…美波の部屋に飾ってある写真って…僕なの?」
「ふぇ!?なななななんでそのことあんたが知ってんのよ!?」
「・・・葉月ちゃんに聞いたんだ…前言ってた、好きな人の写真って…僕のこと・・・なの?」
「……。」
美波は突然黙りこんでしまった。
(もう、嘘もつけないわね…。)
「…そうよ…私は…アキのことが好き、大好き!」
「…やっぱり…」
やっぱり、僕も美波のことが好きみたいだ。いつもとは全然違うしおらしい美波を見て、確信した。
「…まぁ、どうせアキは瑞希のことが好きなんでしょ!?ほっといてよ!」
気がつくと、美波の目は涙がたまっていた。頬も赤くなっていて、すごくかわいい…じゃなくって!ちゃんと自分の気持ちを伝えないと!
「…うん。僕も好きだ。」
「!?やっぱり…そうなのね…。」
「僕も美波のことが…好きだ。」
「…え?」


174 :僕と美波と恋の結末 :2009/12/06(日) 12:57:49 ID:EXJHuokP
美波は頬を濡らしたまま僕を見つめている。こんな顔されたら、僕の理性がトんじゃうじゃないか!
「そんなの…信じられるわけないじゃない!」
あ、崩壊した。僕の理性が完壁に崩壊した。無意識のうちに、僕は美波を抱きしめていた。
「え!?ちょ、ちょっとアキ!?」
美波は目を見開いて固まっている。やっぱり、強引過ぎたんだろうか。けど、もうあとには引き返せない。
「これで…その…信じてくれた…?」
うわぁぁぁっ!?無意識のうちに何やってんだ僕!?口が!体が!勝手に!あぁ、嫌われる!間違いなく、嫌われる!あぁ!?美波がより一層真っ赤になっちゃってるし!
「…アキの馬鹿。」
終わった!完全に終わったぁ!!
「けど・・・ありがと。すごく嬉しい。」
終わる終わる終わ…あれ!?
「い、今何て?」
「だ、だから…嬉しいって…な、何度も言わせないでよバカ!!」(バキッ!)
「痛い!!」
痛い…けど、それ以上に僕も何となく嬉しい。
「えーと…これは恋人同士になったってことで…その…いいのかな?」
「…うん。」
美波が小さくうなずく。
「その・・・恋人同士になったんだから…その…してほしいことがあるんだけど…」
?なんだろう?手をつなぐとかかな?
「…ってくれる?」
「え?」
「目を…瞑ってくれる?」
「え?こ、こう?」
次の瞬間に、僕の口に何か柔らかいものが触れた。
「ん…む・・・ふぅ…」
いつかのようにキスをしている。いや、前は軽いキスだったけど、今度は違う。
クチュクチュと舌がからみあっている。
「ん…ふちゅ…」
美波が愛しくて、可愛くて、お互いの舌を苦しくなるまで何度もからめた。
「ん、ふぁっ……はぁ、はぁ……」
かなり長くキスをしていたみたいだ。かなり息が苦しい。美波も同じだろうけど。
「…それじゃこれからよろしくね?アキ。」
「う、うん。」
まだ唇にほのかに美波の感触が残っている。それに鼻にもほのかに血の匂いが…ん?血?
(ボタボタボタ…………)
「ムムムムッツリーニ!?」
そう、血の海に横たわってるのは紛れもなくムッツリーニ、そしてその隣で—
「雄二、秀吉!?鉄人まで!?」
全員、顔を真っ赤にして口をパクパクさせている。クソッやっぱりばれてたか!
「い、いや、初めは告白してる途中でからかうつもりだったんだが…」
「見事にからかう機会を失っての…」
「い、いや、違うんだ、おれは今こいつらを見かけたばっかりでだな…。」
言い訳無用主義の鉄人ですら慌てふためき、言い訳をしている。けど・・・
「ねぇ、美波?突然だけど軽く運動したくない?」
「そうね、ウチもちょうどそう思ってたわ…」
「じゃあ、僕は雄二とムッツリーニを…鉄人は信用できるからいいよ。」
「じゃあ、ウチは木下を…。」
あ、けど鉄人に反対されそうだなぁ…。
「安心しろ吉井。勉強を頑張るのを約束すれば今回ばかりは目を瞑ってやろう。」
よし、思い切りやろう!(パキポキ)
「ちょ、ちょっと待て明久、悪かった!俺が悪かったから許してくゴハァ!?」
「……人の告白を覗き見するなんて最低。」
「しょ、翔子!?」
「霧島さんが来てくれて百人力だ!みんなの記憶を抹消しよう!」
結局、雄二たちの記憶は消えるわけがなく、後日思い切り仕返しされた。けど、美波との関係は、確かに変わった。姫路さんのことをあきらめるのは少し残念だけど、それでも僕は後悔はしていない。ほら、今日も—
「アキ!お弁当食べよ!」
「うん!」
今日も僕は幸せだ。
最終更新:2009年12月31日 16:24