- 作者 377
- 投下スレ 3代目スレ
- レス番 377
- 備考 純愛 5巻パロディ
378 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2010/02/07(日) 14:23:33 ID:LmfkGGeD
「・・・・・・美波の部屋の写真、か・・・・・・」
あんなことを言われたら、見ないで帰るなんてできるわけがない。
会話の流れからして、そこに飾られているのは、美波の好きな人とかそういったものだ。
そして、それは―僕の写真である可能性だってある。
緊張している手でドアを開けて,写真立てを確認する。
そうか。美波は―――。
☆
『アキは見たかしら・・・・・・。あの写真・・・・・・。見たら・・・・・・,そうしたら・・・・・・』
『んみゅ・・・・・・』
『あ、葉月。起きた?』
『はいです・・・・・』
『それならきちんと着替えてお部屋で寝なさい。ね?』
『だいじょうぶです・・・・・・。おやすみなさいです・・・・・・・。お姉ちゃん・・・・・・』
『うん。おやすみ、葉月。』
☆
あの写真立てには僕の写真が入ってた。もしかして美波は僕の事を―――?
いや、まさか。でもあの会話の流れだと・・・・・・。んむぅ。
「あ・・・・・・。バカなお兄ちゃん・・・・・・」
ふと前をみるとそこには眠そうに目をこすっている葉月ちゃんがいた。
「あっ、葉月ちゃん。起きたんだね」
「はいです・・・・・・。今日はありがとうです・・・・・・、バカなお兄ちゃん・・・・・・」
「いいって。それよりもう遅いから。おやすみ,葉月ちゃん」
「おやすみなさいです・・・・・・バカなお兄ちゃん・・・・・・」
そう言って葉月ちゃんは自分の部屋に入っていく。
僕も美波の所に行って、ちゃんと確かめないと・・・・・・。こんな気持ちのままでは・・・・・・・いられない。
さて、リビングの前まできたけど・・・・・・。なんだか緊張してきた・・・・・・っ。
でも、ここまできたんだ。
379 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2010/02/07(日) 14:24:36 ID:LmfkGGeD
ここで逃げるわけにはいかない。そう思い直して声をかける。
「ねぇ、美波?」
「あ、アキっ!?」
「美波の部屋の写真、見てきたよ」
「そ、そう・・・・・・」
おずおずと顔を赤く染めながら伏し目がちに僕を見上げてくる。
「僕はバカだから・・・・・・。だから、間違っているかもしれない。けど・・・・・・」
勇気を出すんだ!!!僕!!!
「美波は・・・・・・その、僕のことが、好き、なの・・・・・・?」
「っつ・・・・・・!そうよ、ウチはアキのことが好きっ!素直になれない自分が嫌だったし勇気を出してアキにキスしてもアキは気づいてくれないから・・・・・・もう・・・・・・」
そう言って涙目になりながら美波は続けている。
僕はこんなにも美波を傷つけていたんだ。今更ながら自分のバカさ加減に腹がたってきた。
「でも、アキが美春にあんなこと言ってくれて・・・・・・」
えっ!?あの会話聞かれてたの??
「だから・・・・・・・ウチ・・・・・・ウチ・・・・・・」
美波は体を震わせながら、それでも僕をみつめている。
僕は・・・・・・美波のことを―――。
『ありのままの自分で話ができて』
本当はどう思っているのだろう―――。
『一緒に遊んでいると楽しくて』
ああ、そうか―――。
『たまに見せる仕草が可愛い』
僕はこんなにも美波の事が―――。
『とても魅力的な―――女の子だよ』
好きなんだ―――。
380 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2010/02/07(日) 14:25:10 ID:LmfkGGeD
「僕も美波のことが好き、だよ。」
「えっ・・・・・・」
美波がその潤んだ瞳で僕をみつめている。
「ごめん。今まで気づいてあげられなくて」
「バカっ・・・・・・本当にバカなんだから・・・・・・っ」
そう言って美波は僕の胸をポカポカと叩いてくる。
さすがにいつもの破壊力は無いけど・・・・・・。違う破壊力がッ・・・・・・!
とりあえず、落ち着かせないと。そうだ!僕がされて落ち着くことをすればいいんだ!
えーと・・・・・・。そういえば姉さんにぎゅっ、としてもらった時とか落ち着くよな・・・・・・。
よし!それでいこう!
「美波」
「!!!」
そういって美波をぎゅっ、と抱きしめる。
美波も落ち着いたのか耳まで真っ赤に染めてはいるけど、静かになった。
でも美波との距離が近くなったせいか、その、普段はあんまり気にならなかった女性本来のやわらかさだとか良い匂いだとか美波の体温だとかが感じられて・・・・・・ってヤバい!!!
「ねぇ、アキ・・・・・・?」
「ふぁい!?」
あ、声が裏返った。
「好き、って言ってくれて、とても嬉しかった。ねぇ、少しの間、目をつぶってて・・・・・・?」
「え!?う、うん。分かった。」
そう言って僕は目をつぶる。視界が無くなって他の感覚がより鋭く、って
「んっ・・・・・・」
直後に唇にやわらかくて熱いくらいの感触を感じる。これって前にも一度・・・・・・って!
目を開けると、そこには、
「えへへ・・・・・・。2かいめの、キス、しちゃった・・・・・・」
顔を今まで見たこと無いくらいに紅く染めて―――
今まで見たことないくらいの笑顔で―――
僕の最後の壁をぶち壊していった。
389 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2010/02/10(水) 02:51:57 ID:MlhDndX9
「美波っ!」
「んっ!?・・・・・・っ」
僕は美波を抱き寄せてキスをしていた。
だってしょうがないじゃないか!あんな顔であんなコト言われたら!
そういえば、僕からキスするのは初めてだよな・・・・・・。
よし!
ぐっ、と少し力を入れて美波を抱きしめる。
ふっ、と美波の口から息が漏れる。その隙間から僕は舌をねじこむ。
びくっ、と美波は体を強張らせる。驚かせちゃったかな、と思うけど僕はもう止まれそうにない。
美波の舌を絡めとり、なぞり、つつく。そのうち、美波の方からも絡めてくる。
「んんっ・・・・・・ふぅ・・・・・・っ」
時折漏れる吐息が顔に当たる。くちゅくちゅ、と唾液が混ざる音が響く。
しばらくして、どちらからともなく唇が離れる。
美波が顔を真っ赤にしてこっちを見ている。
「バカ・・・・・・。いきなりだからびっくりしたじゃない・・・・・・」
「ごめん。でも、美波を見たら止まらなくて・・・・・・。嫌だった?」
「ううん。嫌なわけないじゃない。嬉しかった。アキから、キス・・・・・・してくれて」
見つめあう僕と美波。そして―――。
―――ピンポーン―――
―――美波の家のチャイムが鳴った。
390 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2010/02/10(水) 02:52:47 ID:MlhDndX9
☆
『お願いですっ。坂本君っ。美波ちゃんの家に行かせて下さいっ』
『そうは言ってもな、姫路。気持ちが分からんわけじゃないが・・・・・・』
『で、でもっ・・・・・・!』
『・・・・・・しょうがないな、島田の家に行くんなら急ごう。これ以上遅くなるのは色々とマズイだろ?』
『ありがとうございますっ!坂本君っ!』
☆
―――ピンポーン
―――美波の家のチャイムが鳴った。
「「!!!」」
「っっ!ウチ、ちょっと見てくる!」
そう言って美波がパタパタと玄関の方へ駆けていく。
それにしてもびっくりしたなぁ。あんなタイミングでチャイムがなるなんて。あんな・・・・・・タイミングで・・・・・・。って何を考えてるんだ!僕は!!
『どなたですかー、って瑞希に坂本じゃない。どうしたの?』
『よう、島田。いや、ちょっと忘れ物をしたみたいでな』
『ごめんなさいっ。美波ちゃん』
『なんだ。言ってくれたら明日にでも持っていったのに』
『いや、家で使うものだったからな。とあえず上がらせてもらうぞ』
玄関から声が聞こえる。どうやら姫路さんと雄二のようだ。
三人でリビングに入ってくる。
「よう。明久。チビッ子はもう大丈夫なのか?」
「うん。葉月ちゃんは起きて自分の部屋にいったよ。っていうか雄二。どうしたのさ?」
「ちょっとな。ま、もうほぼ済んだが。それより明久。お前は帰らないのか?」
「そうだね・・・・・・。葉月ちゃんも部屋に行ったことだし、僕も帰ろうかな」
今、ここで一人だけ残るのも不自然な・・・・・・気がする。
「そうか。それじゃ島田、すまなかったな。忘れ物を見つけたから帰るぞ―――って、お取り込み中か」
そういえば、さっきからずっと美波と姫路さんは向こうで話している。あの二人は本当になかよしだなぁ。
「そういえば明久。・・・・・・なんかあったのか?」
雄二が真剣な顔でそんなことを言ってくる。
「ええっ!?べ、別に特になにもなかったデスよ???」
「ふん。・・・・・・まぁ、お前がそう言うんだったらいいが」
「それより・・・・・・。おい、姫路。そろそろ帰るぞ」
「あっ、はいっ。すみません、坂本くんっ」
「それじゃ美波、僕も帰るとするよ。今日はありがとう」
「っっ!アキ・・・・・・そう」
しゅん、とした顔で美波僕を見る。
「それじゃ、すまなかったな島田」
「今日はありがとうございました・・・・・・」
「今日はありがとう。」
三人ともお礼をいって家を出る。
「うん。それじゃみんな、また明日ね」
そう言って美波が僕らを見送った。
391 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2010/02/10(水) 02:54:53 ID:MlhDndX9
☆
そうして三人で一緒に帰り道を歩き、家の方向が違う雄二と別れてからは姫路さんと二人で帰り道を歩く。それにしてもすっかり遅くなってしまったなぁ。歩きながら二人で小学校の思い出や出来事について話していた。そうこうしているうちに姫路さんが路地の一角を指差した。
「私の家はあそこなので、ここまでで大丈夫です。送ってくれてどうもありがとうございました」
「ううん。これくらいお安い御用だよ」
頭を下げる姫路さんにつられて僕も頭を下げる。
「それと、明久君。少し目を閉じていてもらえますか?」
「ん?別にいいけど・・・・・・」
急にどうしたんだろう?姫路さん。それにしても今日はこの言葉をよく聞くなぁ・・・・・・って!
そうして唇に感じる、美波のと同じようでいて違う・・・・・・この感触はっ
「ッ!って姫路さ「明久君っ!・・・・・・私は明久君のことが好きです。小学校の頃から・・・・・・。ずっと、ずっと。
やさしくて、他人のために一生懸命になれる、そんな明久君が・・・・・・好きですっ。私と・・・・・・私と、お付き合いをしてくれませんか?
お返事は今じゃなくてもいいです。き、今日はありがとうございましたっ。それじゃ、また明日学校で!」
そう顔を紅く染めながら姫路さんは僕に告げると、トトトッと家の方へ駆けていった。・・・・・・呆然とする僕を残して。
最終更新:2010年02月08日 09:01