SS暫定まとめwiki~みんなでSSを作ろうぜ~バキスレ内検索 / 「戦闘神話キャラクター紹介第一回・聖闘士星矢編」で検索した結果
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戦闘神話(銀杏丸さま)
...回・聖闘士星矢編 戦闘神話キャラクター紹介第一回・聖闘士星矢編 第二回・Rozen Maiden編 _ -
戦闘神話キャラクター紹介第一回・聖闘士星矢編
アリエスの貴鬼 13歳 教皇シオンの孫。 聖衣修復者兼黄金聖闘士という師の元で聖闘士としての修行を積み、 星矢本編時点で聖闘士の予備役である「アッペンデクス」になっていた これは装着者が死亡した場合、戦力低下を防ぐ為に設けられている措置であり、 他にはジェミニのカノンがこれに該当する。最も、当時の彼はまだ力不足であったが。 聖戦当時は戦闘という点に関しては年相応の面が大きかったが、 四年の歳月が彼を真実の黄金聖闘士へと成長させている。 ピスケスのアドニスとは親友兼ライバル ピスケスのアドニス(オリジナル) 13歳 先代ピスケス・アフロディーテの甥。母ミュラはアフロディーテの姉。 姉弟仲は非常によく、母子共にデスマスクとも面識があったほど。 アフロディーテは彼らを非常に愛していた。 彼はアフロディーテを敬慕していたのだが、 ... -
戦闘神話 part.9
part.9 「…まてよ!」 「海皇ッ!」 半身を起こしてこちらを睨んでくるピスケス、どうやら先ほど撫でてやったときに脚を痛めたようだ。 口の端から血を零しながらも立ち上がるアリエスの声が、ややくぐもっているのは臓器を痛めたからだろう。 そんな状態でも二人ともまだ声が出せるという事は、すこし加減をし過ぎたか。と思うも、 「希望の闘士、その面目躍如といったところか? 決して諦めないその姿勢は見事だ…」 声音には純粋な歓喜。 海皇は不撓不屈の若き聖闘士に祝福を授けたい気持ちで一杯だった。 打ちのめされても屈しない。諦めない。貴(たか)く尊(たっと)く猛(たけ)き不撓不屈の魂。 それは英雄の資質だ。 「だが、詰みだ。 薔薇の乙女は我が手に落ちるぞ?」 足掻け、全力で足掻いて見せてくれ。 足掻いてもがいて抗って、この海皇に... -
戦闘神話48-1
part.2 聖戦終結から四年目になる聖域は、サガ期以降も含めてだいぶ様相を変えた。 皮肉なことだが。サガが政権を握り、以降自己基盤の磐石化を推進した結果は、内部改革につながっていたのだ。 教皇シオンは、たしかに名君だった。だが、その治世において失策が全く無かったかといえば嘘になる。 結果的に失策となってしまった、という件もあるが、その最たるものが「親族登用主義」だろう。 聖闘士は先天的要素に左右されがちだ。 潜在的に、親族登用主義が跋扈する要因足りえたのだろう。 教皇シオンの最初の妻、カシオペア座・セダイラの妹であり、 杯座・クレーターのメディアとの間に出来た三人の子が全て聖闘士となったことも遠因だろう。 結果的に、聖域出身者のみが重用されるこの体制は、サガが掌握した後々まで続くことになり、 完全に払拭されたのは星矢が聖域入りする直前、魔鈴が聖闘士... -
戦闘神話48-2
part.2act2 聖域中枢、教皇の間。 白い顔をさらに青白くしたニコルは、グラード財団からの出向で聖域に入ってもらっている男、 マース・ヒューズと内密の会談をしていた。 元イギリス陸軍諜報部所属、非公式作戦の功績から20代で中佐に昇進したという辣腕(らつわん)の情報将校である。 彼はグラード財団の招きに応じてあっさりと除隊。 愛妻家にして家族主義者である彼は、危険度の高い割りに給料の低い軍に見切りをつけ、 条件の良いグラード財団情報処理部門の特別顧問へと華麗に転職していた。 一児の父にしてよき夫、日本風の言い方をするならば一家の大黒柱。 そんな彼は、何の因果か欧州史上最悪のタブー「聖域」へ出入りする身分となっていた。 情報を制すものが世界を制す。 聖域は持ち前の機動力を生かした情報網を世界各地に張り巡らせている。 ありとあらゆる権力者... -
戦闘神話51-3
part.4 act2 「さぁて、星矢!檄!これからオニイサンと一緒に夜遊びと…」 「却下!」 「右に同じ!」 悪所に誘うのはいつも風間虎太郎なのだが、 さそうに相手が若すぎるのというのも理解の上だから性質が悪い。 だが、星矢にも檄にも通用しない。 なんだかんだ言って城戸沙織ことアテナに操を立てている不器用な星矢と、 年齢からくる気後れでそういった大人の階段を上れない檄なのだ。 「まったく、マジメだねぇ~。 特に檄!お前さん毎日のおべんきょーでストレス溜めてんだろ? だったら、こう、オネエサンの中でこう、プワァーっ…」 ごん、と虎太郎の頭に星矢の鉄拳突っ込みが入る。 「下品!」 つまりはそういう事だ。 清廉潔白などとは言わないし、冥府に乗り込んだ際に強烈な屁をぶちかました星矢... -
戦闘神話10-2
part.10act2 閃光の鉄拳が驟雨となって海皇へと襲い掛かる。 天馬星座の神聖闘士の代名詞たる流星拳であるが、 その拳速はもはや音の域を遥かに飛び越え、光の域すら超え、神の域に達していた。 光速を越えた光速、神速というべきその領域は、まさしく彼ら神々が独占していた領域だった。 だが、其処へ人間の到達を許した。 所詮人間、たかが人間、人間如き、そう見下した連中が如何にして苦杯を舐めたかは彼の記憶に新しい。 何せ、その連中の一人が他ならぬ彼自身なのだから。 天馬星座の彼は、彼らは、神へ挑み、神から勝利と栄光を簒奪する為に己を練磨し、 ついにはその無謀を現実のものとするに至った。 神聖闘士。 かつて神と巨人とがその生存をかけて合い争ったギガントマキアにおいて、オリンポスの神々が纏い、 巨人とその雌雄を決した鎧にもっとも近づいた神聖衣をまとった... -
戦闘神話 part.8
part.8 津波が収まると、如何なる奇術か、貴鬼も水銀燈を抱えたアドニスも、ポセイドン同様水の上に立つことができた。 まるで波紋だな、と馬鹿なことを考える余裕は今のアドニスはなく、一挙手一投足はすべて目の前の男、 海皇ポセイドンの対応へと振り分けられていた。 「さて、力ずくと言ってもこのままでは只の弱いもの虐めでしかないね。 私は地下の墓守の如き愚物とは違う」 パチンと指を鳴らすポセイドン、彼の一挙手一投足をけして見逃すまいとアドニスも貴鬼も、そして水銀燈も臨戦態勢だ。 「ハンディキャップマッチ、といこうか」 鳴らした指の音が三人の耳に入ったとき、アドニスと貴鬼の目の前には、見慣れた黄金色の櫃があった。 「黄金…聖衣だと!」 怒りを滲ませた声色でアドニスは叫ぶ。 水銀燈の鞄があった部屋に置いてきた筈の自分たちの聖衣が忽然と... -
戦闘神話51-1
act.3 想定外の事態に、紫龍は焦っていた。 一つ、敵の戦闘能力。 青銅レベルでここまでてこずるのならば、今の聖域にとっては十分に脅威たりえる。 多兵に戦術は必要ない。 聖闘士だろうとも、数は暴力たりえるのだ。 平均的な白銀聖闘士にとって、青銅聖闘士一人は脅威足り得ないが、 青銅聖闘士十人ならば戦力的脅威となり、三十人ともなれば敗北は免れない。 聖闘士対聖闘士という事態そのものが万が一以下の稀有な事態なのだが。 現在の聖域は、その白銀聖闘士ですら十名に満たぬ有様なのだ。 最高戦力にして最高幹部である黄金聖闘士にいたっては、経験不足の小僧僅か二名。 紫龍たち神聖闘士たちは最大五名だが、 星矢・一輝・氷河は聖域に常駐している訳ではないので、事実上二名。 第二次大戦以降、聖闘士の総数は減少傾向にあり、サガの乱によって大きくその数を減らしている... -
戦闘神話49-1
part.3 「…、アドニス?」 「どうかしたのか?瞬」 誰何の声はアステリオンではなく、紫龍だ。 ベルリン国際空港に降りたつや否や、瞬とアステリオンは、 紫龍の待つシュバルツバルトへと文字通り飛ぶようにして向かい、 紫龍たちと合流した。 「いや、アドニスの小宇宙が一瞬消えてまた現れたんだ。 戦闘でもしたみたいだ」 瞬にとって、アドニスは「黄金聖闘士を育てた」というよりは、 「黄金聖闘士の素質のある聖闘士を育てた」といった風に近い。 師・ダイダロスのようにはいかないと、瞬は日々思う。 門弟を多く抱え、来月四人目の聖闘士が彼の元から誕生するが、 まだ、「聖闘士の素質のある人間を育てている」という気がしてならない。 「なんですって?」 瞬の声に色を失ったのは、麒星である。 アドニスは未熟とはい... -
戦闘神話57-2
教皇の間を出たギガースは、走りながら自分の右腕のあった場所を焼き、応急の止血をすると、 そのままアテナ神像・アテナの聖衣の方へと向かっていた。 目指すは天空神ウラヌスを切った神の武器メガスドレパノン。 神々の武器ならば、いまだ彼らの主を縛り続ける鎖を断ち切ることができるのだ。 聖戦の前哨戦ともいうべきティターン神と黄金聖闘士との戦いにおいて焦点となった際に、 その力の一端を垣間見たギガースは確信したのだ。 天空神ウラヌスを切り裂き、時の神クロノスへと王権が移譲したという事実もまた、 この武具が地上の聖域に、アテナ神像の足元に封じられた理由でもある。 アテナのもつシンボルであるニケとアイギスは、それぞれ絶対勝利と絶対防壁を意味する。 そのシンボルとさらにはゼウスの雷の力をもって神話の昔から封じ込められてきたが、 かつての戦いによってそのタガは緩んでいる... -
戦闘神話56-1
「さて、ギガース。 貴方は今ここに呼ばれた理由がわかっているでしょうか」 もったいぶった物言いとするときは、大体がニコル自身好まない仕事をする時なのだ。 祭壇星座の聖闘士としてではなく、現在聖域を取り仕切る教皇代としての顔を、 ニコル自身は好きではない。 元々ニコルは、組織の中でこそ生きる官僚型の人間なのだ。 ニコルが組織を運営する立場に立つ場合では、 どうしてもという場合を除き、現状維持以上の行動を好まない。 故に、その煮え切らない態度を好まない聖闘士も少なくない。 嘗てサガが政権を掌握していた時期においてさえ、 彼はあまり人望のある聖闘士ではなかった。 今もその状況に変化はなく、ギガースの召喚という事態において、 彼の横に控えるのは、聖域外部支援者のマース・ヒューズ元諜報中佐と、 白銀相当位聖闘士・髪の毛座コーマの盟だけなのが... -
戦闘神話51-2
part.4 act.1 聖域情報部の調査結果どおり、錬金戦団自体の歴史は意外と新しい。 錬金戦団のルーツでもある、現在はジュリアン・ソロが総帥を務める錬金術師組合の始まりが 古代にまで遡るのと異なり、錬金戦団は十八世紀中後半、 その錬金術師組合中の急進派十人の錬金術師によって結成されたとされている。 彼ら十人の中の三人は、当時彼らに親和的であった錬金術師組合員の手引きで、 チベット山中で発見された不思議な材質の鎧らしきものの一部を解析し、 賢者の石の第一歩として核金のプロトタイプを作ることに成功する。 この時点で各々の闘争本能に応じて独自の武器となる、自己再生能力がある、 といった核金の骨子は出来上がっていたらしい。 他の七人は、人以上の存在を目ざしホムンクルスの研究に専念し、 核金のプロトタイプの完成と時を同じくして開発に成功する。 ... -
戦闘神話47-2
第三回 『宣戦布告』 part.1 北欧の凍土には、今尚神話の面影が散見する。 そして、凍土の奥には、まるで神話世界そのままの地域・アスガルドがあるのだ。 その神話の地は現在、ヒルダ・フレア姉妹を中心として纏まっている。 しかし、彼女たちの統治前は紛争状態が恒常化していた。 その内戦を鎮めたのは、姉妹の仁徳だけではない。 哀しいかな、人は争う心を捨てきれない。 その為に、彼女らの代行としてその威を示し、鉄血をもって戦乱を収める者たちが必要だった。 神闘衣・ゴッドローブを纏い、艱難辛苦を望んで被る彼らは、 古の彼方に、戦を愛し、戦から愛された神の闘士に因んでエインヘリアルとよばれた。 北斗七星にならった七人の戦士たちである。 七人中最強の実力を持ち、仲間からもヒルダからの信も厚い大将ジークフリート。 機智鬼謀をもって数々の難関から姉妹を護... -
戦闘神話57-1
「あぁ!もぅ!なんでこんなときに星矢も紫龍も氷河も瞬も一輝も邪武も那智もいないざんすか! シャイナさんとあたしの二人きりでどうにかするなんて無理無茶無謀の三重苦ざんすよ!」 泣き言言いながらもキッチリとマスクの男たちをなぎ倒していくのが、市のこの四年の濃密さを示していた。 ライトセイバーで切りかかる男をかわし、すれ違いながらわき腹に毒爪を打ち込む。 男はびくりと震えると、のけぞり、そのまま倒れ爆発した。 「ぬぁああ!もぉおおぅ!ショッカーの戦闘員じゃないんざんすからぁあああ! 一撃もらっただけでぇえええ!爆発なんてするんじゃないざんすぅうううう! 盟はどぉおくぉで油うってるざんすかぁああああ!」 しかし、市に余裕はない。 同時多発的に聖域に侵攻してきたこの一団、その戦力たるや聖域雑兵に比肩する程なのだ。 辛うじて身体能力の点で... -
戦闘神話47-1
貴鬼は、まるで螺旋回廊の中へと落ちていくような錯覚すら覚えた。 はじめはあたり一面、何もない虚無空間だったのだが、間もなく無数の扉が現れた。 ありとあらゆるデザインの、ありとあらゆる建築様式の扉の群れの中、貴鬼は落ちていく。 黄金聖闘士の身体能力の前に、この程度の速度の落下など止まっているも同然であり、 その扉の中に何があるのか思いをはせる余裕すらあった。 もしかしたら、この扉の中の一つが出口なのかもしれない。 もしかしたら、この扉すべては別の空間へでるのかもしれない。 もしも、もしも、もしもとIFを重ねたところで事態は回転を始めない。 だから貴鬼は行動を起こす。 落下中だが、体を捻って反動を生み出し、最も近い位置にあった扉へと身を躍らせたのだった。 一方その頃、アドニスもまた螺旋回廊の中を落ちていた。 気絶した水銀燈を抱えたままだ。 ... -
戦闘神話 part.7
part.7 少女人形の美しい光沢のある黒い翼のなぎ払い、それをアドニスは単純に飛んで避け、 貴鬼は何時もの様に空間転移で避けていた。 「…!?」 そう、驚愕する少女人形の真後ろへと。 ごめんよ、と一声かけると。 「クリスタル・ネット!!」 アリエスの一党の誇る鉄壁の捕獲網が彼女を捕らえていた。 この技は、詰まる所クリスタル・ウォールの応用系である。 クリスタル・ウォール自体、対手との零距離で用いれば 面攻撃の打撃技として通用するという一面を持っている事を鑑みると まさしく蜘蛛の糸の如き束縛を可能としていた。 事実、かつての聖戦でムウが用いた時、対手であった冥闘士・地妖星パピヨンのミューは なす術もなく捕らえられていた。 空間を支配しようと飛び回る相手には、非常に有効な手段なのだ。 「よぉーし、人形のアソコが…」 虎... -
戦闘神話49-2
part3.act2 ライトセーバー独特の脈動音を呻らせながらにじり寄る集団を見て、 アステリオンが誰に言うとでもなく。 「ダンテ、ケルベロスのダンテがな、あの映画大好きでな。 シスの暗黒卿と戦ってみたい、なんて言ってたが…。 まさかそんな日が来るとは思っても見なかった」 なるほど、赤黒く光る刀身はシスの暗黒卿のそれと瓜二つだ。 アステリオンが妙に乗り気なのもそのせいなのだろう。 「すまない、俺は見たことが無い。」 「残念ながら僕も」 偉大な先達二人の応えで、麒星はそれが軽口だと気が付いた。 実戦経験は乏しい麒星だ。ましてや対集団戦闘などは今回は初めてなのだ。 「なんだ、そうだったのか?アドニスは面白がってくれたんだが…。 よかったら今度DVD貸すぞ」 ダンテの供養だと思ってEP3のワー... -
戦闘神話51-4
part.4 act.3 結論から言えば、風間虎太郎ことオリオンの同僚、月闘士リュカオンは星華を守り通している。 しかし、彼の主の秘密裏に行えという命令は全く果たされては居ない。 彼自身の弁を借りるのであれば、それをそうと認識していないので、ばれてはいないと成るのだろうが。 「それじゃ、私これであがります」 星華さん、お疲れ、といった挨拶を受けて彼女は職場を後にする。 児童養護施設・星の子学園。 東京都銀成市にあるカトリック系の児童養護施設であり、星華星矢姉弟もここの出である。 この姉弟の幼馴染であり、今年十七になる美穂は、だいぶ早い時期から手伝いなどしていたが、 このたび本格的に児童介護福祉について学ぶ為に進学を決意し、目下勉強中である。 貴鬼にオシャレが足りないなどといわれちゃいるが、勉強に年下の子供たちの世話と、 今の美穂に... -
戦闘神話57-3
「で、どうするんです? いくらなんでも殺されすぎだ」 うすく低く振動音が響く室内には、青年と月顔の魔人、そして巨大な棺があるだけだった。 「むーん。 まぁ、ver.1だ。予想の範囲さ。非聖闘士への対抗戦力としては申し分ない。 さて、どうだね?体調のほうは?」 棺に寄りかかるようにして佇んでいるのは、月顔の魔人だ。 ことさら爽やかに、楽しげに、それでいて途轍もない狂気をひめた彼の言葉に答えたのは、 巨大な棺だった。 「はhaハ、サいKOゥ…、sa。 iたミでヰQisawだ すマ乃ne、ま、だ少し、ああ、これでいいか? 最高だ、実にいい、実にいい気分だよ、ムーン・フェイス君。 痛覚こそが今の私の最大の喜びさ」 雑音まじりの機会音声が調整され、しわがれた老人の声が響く。 巧妙に偽装されているが... -
戦闘神話 第二回・Rozen Maiden編
水銀燈(すいぎんとう) ttp //www.tbs.co.jp/rozen-maiden/part1/menu/chara/suigin.html ローゼンメイデン第一ドール 黒い羽を変幻自在に操り、また剣もつかうオールマイティ 繊細にして機微な心をもつ彼女たちにとって、 鉄拳をもって闘う聖闘士の存在は思考の埒外以外の何者でもない 自分こそが至高の少女「アリス」に相応しいと思っているが、 他六体の姉妹たちの存在が己の否定ではないかという不安に常に苛まれており、 他のドールに対する憎悪はそれが一因でもある 父・ローゼンを強く思うが余り、憎悪に近しい感情へと変わりかけている。 父の愛情が最も強く注がれた真紅を敵視している イメージカラーは黒と銀 クーデレ 金糸雀(かなりあ) ttp //www.tbs.co.jp/rozen-maid... -
戦闘神話・幕間~師と仇と~
その日を、その時を、その人を、瞬は決して忘れはしないだろう。 瞬は、拳を固める事にすら嫌悪を示した時期がある。 兄という巨大な傘の下にいた頃は、それでよかった、 だが、彼は怠惰な気性ではなかった。 彼にとって、兄は英雄だったのだから。 人は、英雄を求める。 だが、人は英雄になりたいと研鑽を積み上げたとしても、挫折し、涙し、諦観してしまう。 それでも生きていけるからこそ、人間という生き物は強いのだが。 挫折を乗り越え、涙を呑んで、諦観を踏み越える事のできる者も稀に存在する。 それが、明日の勇者となるもの達だ。 瞬は、その明日の勇者の一人だったのである。 城戸家に引き取られ、虐待じみたトレーニングに嗚咽をかみ殺した日々を重ね、 ある時彼らは一つの事実を知らされる。 自分たちは城戸光政の娯楽のための生贄なのだ、と。 自分たちは、聖闘士という、 その存在すら疑われるようなものになる為に全国の児童... -
戦闘神話(銀杏丸さま)44-1
part.10 少々ケレンが強すぎたか、とポセイドンは自省した。 あの場ではああ言って見たものの、その実、身体へのダメージが無かったわけではないのだ。 無論、戦闘不能になってしまうような領域ではなかったし、戦闘続行は可能だが。 本来の状態ならば、おそらく黄金聖闘士といえども鎧袖一触であっただろうし、 テンスセンシズに覚醒していない者の攻撃などまずもって攻撃にはならなかっただろう。 仮定に仮定を重ねても詮無きことであるが、歴代ソロ家の人間の中で、 破格のポテンシャルをもったジュリアン・ソロであったとしても、 過去のアテナとの聖戦によって喪われてしまった己の本来の肉体を思わずにはいられなかった。 いや、神としての力の八割を封じられた現状が痛いのだ。 本来ならば海皇の覚醒によって完成するはずの肉体変化が、四年もの歳月をかけてもまだ不十分であることが、 海皇の悩みの種の一つとなっていた。 海皇は... -
戦闘神話52-1
彼のホムンクルスとしての百年を振り返ってみれば、 蝶野の事業そのものが錬金術のために存在していたようなものだ。 人が神の摂理に挑もうとした軌跡である錬金術は、人を辞めるまでに爆爵を魅了したのだ。 しかし、かなしいかな、爆爵の天才をもってしても、独学の限界というものがある。 限界の前であがいている彼の前に現れたのが、L.X.E.本部会議室の盟主の席に置かれた 今移動式治療カプセルの中で澱んだ目をしている男、ヴィクター・パワードその人だ。 「…むーん。 これはこれは…、彼までもご登場とは。 ずいぶんと大事でもあったらしいね」 何時ものように飄々とムーン・フェイスは会議室に入った。 定例集会や定期会議以外の特別会合は、概ねドクトル・バタフライが召集をかける。 盟主としての顔をたてての事だが、ムーン・フェイスの隠された目的のためには、 ... -
戦闘神話・幕間 Dawn
にぃっと、彼は笑う。 悪戯小僧のような顔だと、ヴィクターは常々思っている。 「ぃよぉ~しっ、ヴィクター! いぃ~か!絶対にアレクを悲しませるんじゃねぇぞ!」 だが、今日のその笑みは、泣き笑いだった。 戦友にして恋敵。錬金の戦士となる、いや訓練生時代からヴィクターと共に戦い、 共に泣いて笑った男・アルトリウス・ファスケス。 実直で寡黙なヴィクター、奔放で饒舌なアルトリウス。 戦斧と剣という近接戦闘という点以外は全くもって正反対だった。 だが、不思議と気が会った。 錬金の戦士としてコンビを組んで数多くのホムンクルスを屠ってきた。 全ては、力なき人々が錬金術によって傷つかぬ為に、 全ては、力なき人々を錬金術によって幸せにする為に。 「アレクがよぉ、アレクがさぁ、アレクがなぁ…。 お前を選んだんなら、なぁ。しっ…仕方ねぇ... -
戦闘神話51-5
part.5 星華とすれ違い、エドワードとぶつかりそうになった少女は、 言うまでもないが錬金戦団亜細亜支部所属の戦士・津村斗貴子である。 彼女はこれでも忙しい。 戦闘終結と同時に事後処理に奔走する事になり、 それらがようやく落ち着いた今は、戦闘レポートの作成にかかりっきりだ。 今回の任務は、はっきり言ってしまえば大失態の連続だった。 着任早々に一般人に被害、回収した核金を使用しての治療が無ければ被害者は死んでいた。 本格的にホムンクルスとの戦闘に入ってみれば、その被害者の協力が無ければ失敗し、 挙句の果てには自分自身がホムンクルスになっていたという事実、 幸いにして、被害者にして協力者である武藤カズキの奮闘もあり、 辛うじて一連のホムンクルス事件の主犯格を打倒する事ができたが、 彼女自身が培ってきた矜持を痛く傷つける結果であったことは事... -
遊☆戯☆王 ~超古代決闘神話~ キャラ説明・設定など
カードゲーム・デュエルモンスターズ 遊戯達の世界で大人気のカードゲーム。原作漫画ではマジック&ウィザーズという名称だが、もはやこっちの方が メジャーになってしまった。 実際に商品化されており、人気も高い。原作漫画と現実では、カードの効果に違いがあることも多いので注意。 このSSでは、以下の通りに設定。作中で触れている部分もあるが、裏設定になっているものもあるのでSSを 読む際の参考になれば。疑問があれば、答えられる範囲で答えます。 作者のイメージとしては、原作終盤の王の記憶編に近い。興味があれば是非読んでみることをお勧め。 ①カードをデュエルディスクにセットすると、モンスターカードなら実体化し、実際に攻撃もできる。ちなみに 強力なモンスターを召喚するには、本来は生贄として別のモンスターを使わなければならないが、このSSでは 原作初期に倣い、生贄は必要... -
長編SS
60kb以上の長編たちです。といっても管理人が「これは長げぇ」という印象を持っていたら短い作品でも紛れ込んだりしますがご容赦ください。 【職人さん別 Index】 完結した長編達 虹のかなた(ミドリさま) AnotherAttraction BC (NBさま) バーディーと導きの神~暴虐のガロウズ~(17さま) 戦闘神話(銀杏丸さま) 永遠の扉(スターダストさま) 聖少女風流記 ハイデッカさま シルバーソウルって英訳するとちょっと格好いい (一真さま) オーガが鳴く頃に(しぇきさま) フルメタル・ウルヴズ!(名無しさま) ヴィクティム・レッド(ハロイさま) シュガーハート&ヴァニラソウル (ハロイさま) その名はキャプテン・・・(邪神?さま) 脳噛ネウロは間違えな... -
職人さん別 銀杏丸さま
短編 戦争を愉しむ者 kazikili Bey 七人の超将軍 無題 <連載中> VP <連載中> わがよき友よ 人生に乾杯を スノースマイル 天体観測 カルマ <連載中> 闘りゃんせ The Times They Are a-Changin' ヘヴィー・アーマー 長編 戦闘神話 <連載中> -
戦闘神話11-1
part.11 エドワード・エルリックが来日したのは、四月も半ばを過ぎ、 五月に程近い頃だった。 彼は預かり知らぬことだが、 カズキがホムンクルス・パピヨンとの壮絶な死闘を演じた翌日である。 ギリシアからの移動中、ジュリアン・ソロの緊急通告により探し物の一つが減った為、 尋ね人への接触が主任務となったのだ。 エドワードとしては焦る気持ちは大きい。 この世界に来て二年目の春だ。 田舎育ちの彼としては、春は晴れやか且つ忙しい季節だという認識がある。 国家錬金術師となって以来、旅先で春の訪れを実感することが多いが、 それでも生まれ育った東部の田舎の風景を仰ぎ見ることは多かった。 同時に、詮無きことだが焦慮の感が強くなる季節でもある。 自分のことはどうでも良い、一時も速く弟を元の身体に、そして自分の体を元に戻す。 そのためだけに軍の狗と... -
ヘヴィー・アーマー
重い。 正式にこの射手座の黄金聖衣を受継ぎ、聖闘士としての称号もまた天馬星座から射手座へと変わり、 黄金聖衣を纏った時、星矢はかつてない重さを感じていた。 先代・アイオロスの意思故か。 それとも、歴代の射手座の聖闘士の遺志故か。 過去に幾度ともなくアテナの、星矢の危機を救ってくれたこの射手座の黄金聖衣を、 彼が正式に受継ぐことが決まったのは、実はかなり早い。 サガの乱終結後、老師・童虎が議長となって催された黄金結集-黄金聖闘士のみが参加を許される厳粛な会合-において、 半減した黄金聖闘士たちの中に危機感を抱かなかった者はいない。 数とは純粋に戦力だ。 いまや地上最強の戦力たる黄金聖闘士はわずかに6人、否、老師童虎は動けぬ身ゆえに、実働戦力は5人しかないのだ。 故に、戦力再編は急務とされたが、黄金の責務を負うに相応しい聖闘士は、 サガの乱にて文字通り身を削るよう... -
天体観測 (前編)
なぜか馬があうのか、祭壇座アルターのニコルと神聖闘士アンドロメダ瞬は公私の行動を共にすることが多い。 戦闘力と実績がものを言う聖闘士の中では異例の官僚肌の聖闘士・ニコルは、 同僚の白銀聖闘士や下位の青銅聖闘士から何かと疎まれる傾向にある。 聖域内乱の首謀者、双子座ジェミニのサガに見出されたせいか、 主に功績面からのサガ擁護を標榜していたことも無関係ではないだろう。 曰く、文弱の徒。 曰く、長袖者。 曰く、木端役人。 曰く、サガの尻尾 教皇代行としての優秀さとは反比例し、ニコルを誹る声は小さくない。 そんな彼だからこそ、アンドロメダ瞬と接触をもっている事に関してはいい顔をされない。 報われない男なのだ。 自身の政治的立場の危険性を十二分に認識しているニコルだけに、瞬との付き合いに打算がないわけではないが、 アンドロメダ瞬は他の四人の神聖闘士... -
WHEN THE MAN COMES ARROUND (さい氏)
《EPISODE1:It's hard for thee to kick against the pricks》 《EPISODE2:It’s alpha and omega’s kingdom come》 《EPISODE3:There will be a golden ladder reaching down》 《EPISODE4:There's a man going around taking names》 《EPISODE5:The wise man will bow down before the thorn and at his feet》 《EPISODE6:Everybody won t be treated quite the same》 1 2 《EPISODE7:The hairs on... -
遊☆戯☆王 ~超古代決闘神話~ 序章
もはやその存在は失われた古代の王国・アルカディア。 その山奥で、よく似た顔の兄妹が、お互いを追い掛け回して遊んでいた。十歳を少し過ぎた頃だろうか。 二人は、双子だった。泣き虫な兄は妹が大好きだった。お転婆な妹も兄が大好きだった。 「ミーシャ。ぼくたち、ずっと一緒にいようね!」 兄は、妹に笑いかける。 「うん!わたし、ずっとエレフと一緒にいるね!」 妹も、兄に笑いかけた。 夕暮れの中、二人は手を繋いで、家路を競った。家のドアを開ければ、母さんが夕飯を用意して待っててくれる。 そして父さんは、優しく笑って、色んなお話をしてくれるのだ。 「「ただいま!」」 笑顔で、異口同音に、二人は家のドアを開けた―――けれど、そこに待っていたのは。 「…え?」 なんで、お家の中が、こんなに赤いんだろう?どうして母さんは、お腹から血を流して倒れてるの? お父さ... -
スノースマイル (銀杏丸さま)
星矢の朝は早い。 アパートの外で新聞配達のバイクが止まる音が聞こえるころにはすでに着替えを終え、 朝の鍛錬へと出かける。 肉体の錬度の維持というのは、戦う者にとっては非常に大事なことだ、 特に聖闘士ともなれば、その維持だけでも大変なのだ。 複雑な機械ほど維持に手間がかかる事に似て、現状を維持するのに膨大な時間がかかる。 それを面倒だと思うことは星矢にはない。 呼吸を面倒だと思う人間がいない事と同じなのだ。 「おはよう!」 朝の鍛錬から戻ると、姉星華がすでにおきだしていた。 ちょっと寝癖がついていたりするのは、愛嬌だ。ということにしておこう。 「おはよう、姉さん。 ところでなにこの朝が豪華な飯?」 腕を組み、ふふんと胸をそらし、星華はちゃぶ台の上に広がった割と豪華な朝ごはんをみやる。 「お誕生日おめでとう... -
カシオスの冒険47-1
「やったー大成功だ!」2006年、人類はグランドクロスによる滅亡の危機を逃れ、 7年目に突入していた。しかしイジメは現存する、神話の世界も終っていない。 だから、東洋の文明圏の神に仕える者でも、光速には程遠いスピードをしていても、 亜空間創出の能力を有する。神話時代から数えても屈指の才能が有れば、最下級の術師でも 冥界から戦士を召喚できる。いじめられっ子。しかも戒律の厳しさを売りにする禅宗の某寺の仔だ。 こいつは戦士召喚の後、1時間を待たずに殴り頃された。 生前と同じ強さを得ただけの謎のギリシャ人、『地返しの冥兵』元雑兵聖闘士カシオスの冒険が始まった。 それ以降、2007年春までのカシオスの戦績は、以下の通りである。 ●前田太尊(体格の優位)○カシオス 1分未満 ●幕ノ内一歩(聖闘士モドキのスピードとパワー)○カシオス 1分30秒未満 ●蕪木青... -
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バキスレ一時まとめサイト用wiki バレさんの要請により、このwikiはバレさんの更新を手助けするための保管所として存在していくことになりました。 バレさんの保管が現スレに追いつくまで更新させていただきます。 スターダストさんの作品『組曲ダイの大冒険』 熱さとネタと湿りのきいた名作です。 ご照覧あれ! 12/20 ネクロファンタジア REVENGER and DEAD GIRL(ハシさま)を完結した長編集へ移動。 12/03 女か虎か(電車魚さま)を長編SS Index へ移動。 11/15 遊☆戯☆王 ~超古代決闘神話~(サマサさま)を長編SS Index へ移動。 09/21 しけい荘戦記(サナダムシさま)を長編SS Index へ移動。 ジョジョの奇妙な冒険 第三部外伝未来への意思(エニアさま)を長編SS Inde... -
闘りゃんせ(銀杏丸さま)
死臭みちたる冥府の中、きらりと光るものがあった。 鎧だ。 きらきらと、まるで太陽のかけらのように光るそれは、冥府の住人にとって忌むべきもの。 彼らの主の、彼ら自身の仇敵の象徴ともいうべきものだ。 聖衣、なかでも格別な黄金の聖衣。 神話の昔から戦い続けた憎い相手のそれである。 が、死臭はそれからふいてくる。 死者を支配する立場にいるだろう彼ら冥闘士たちは、死臭に震えていた。 いや、すくみあがったというべきだろう。 もはや勝負になってはいない。 黄金の聖衣の主が、腕を一振りするだけで、一蹴りするだけで、 冥界の淀んだ大気が引き裂かれ、黒い冥闘衣が砕け、冥闘士が死ぬ。 もはや、暴威と呼ぶべきだ。 「にげぇ」ろ、とつながる筈だった冥闘士の声は、潰された肺から吐き出された空気によって、 酷く濁ったおくびの様な音となって消えた。 煌く黄金の小宇宙、... -
職人さん別 サマサさま
短編 ドラえもん のび太の新説桃太郎伝 <連載中> P2!~after 10 years~ 前編 後編 三年一組剣八先生! 東方聖誕祭 鉄(クロガネ)のラインバレル 異聞・道明寺誠の退屈と諦観 岸辺露伴は動かない ―殺戮の女王―(前篇) 岸辺露伴は動かない ―殺戮の女王―(後篇) 小ネタ・あのアニメソングをサンホラっぽくしてみた とある殺人鬼の物語(前篇) とある殺人鬼の物語(後篇) 魔法少女みやこ☆マギカ <完結!> 長編 ドラえもん のび太の超機神大戦 <完結!> 遊☆戯☆王 ~超古代決闘神話~ <完結!> 天体戦士サンレッド<連載中> スーパーロボット大戦DOGEZA ~終焉の土下座へ<連載中> -
永遠の扉 by スターダストさま
第001話 ~ 第009話 第010話 ~ 第019話 第020話 ~ 第029話 第030話 ~ 第039話 第040話 ~ 第049話 第050話 ~ 第059話 第060話 ~ 第069話 第070話 ~ 第079話 第080話 ~ 第089話 第090話 ~ 第099話 過去編 番外編 バレンタイン・デー 登場人物一覧 偽キャラクターファイル №2 小札零 №3 栴檀香美 -
天体観測 (中編)
気に食わないなら、ぶん殴る。 気に食わないから、ぶん殴る。 気にいらなくても、ぶん殴る。 目に付くすべてが苛ついて、そんな自分に苛ついて、気がつけばアドニスの手のひらは瑕だらけだった。 あいつからは、母親譲りのきれいな手と言われたことがある手は、瑕だらけだった。 あいつが嫌だ。だから傷つけた手だった。 聖域。聖闘士の訓練場を見下ろせる位置にあるオリーブの古樹の下に座り込んだ彼の周りは、 そこだけ切り取ったかのように空いていた。 オリーブの樹のある方を通れば水場まで近いのだが…。 触れれば切れる。そんな禍々しいオーラを撒き散らす姿に、周囲はますます離れている。 これは確かに重症だ。 「君がアドニスかい? はじめまして、僕はアンドロメダ瞬。 これから宜しく」 気がつけば間合いに踏み込まれていた。 気を抜いていたつ... -
天体観測 (後編)
「おちついたかい?」 瞬の声、瞬の優しい声に、アドニスは涙と鼻水で汚れた顔を上げた。 険のとれた顔だった。 「まぁアドニス、とりあえずこれで顔洗え」 盟は手にもっていたバケツを差し出す。 伸びたアドニスにぶちまけようと汲んでおいた水なのだが、言わぬが華というやつだ。 アドニスが泣き止み、落ち着いたころには空は茜色に染まっていた。 晩春といえども、青紫色の帳が下りてくるこの時間帯は何かもの悲しい気分にさせられる。 アドニスの記憶に残る黄昏時は、いつだって死のイメージだった。 「何もかも信じられない、どうして良いかわからない。 なら、僕を頼ってくれないか?」 「…嫌だ。 みんな僕を裏切る。 母さんは僕をおいて先に死んじゃった。 あいつは、最強のはずの黄金聖闘士だったのに死んじゃった。 僕を... -
VP 53-1
「――ッ――!」 不意に呼ばれたように思い、彼はまぶたを開けた。 誰もいない。 夢か、と思うが、それがこの熱帯雨林の高温多湿さと混じり、彼にはことさら不愉快だった。 熱帯雨林の中で仁王立ちの巌のような巨躯に、赤銅色の肌、蛍火のように鈍く輝く頭髪をもった威丈夫の名は、 ヴィクター・パワードと言った。 元々、彼はここにとどまる積もりなどなかった。そもそもこの地の者ですらない。 かつて太陽の沈まない国と呼ばれ、世界に冠たる帝国としてその名を轟かせたユナイテッドキングダム、 その最後の黄金期に彼は生を受けたのだが、気まぐれな運命の女神に弄ばれた彼は、 人として生を全うする事が出来なかった。 人でも食人の怪物でもないなにかへと成りはてた彼は、紆余曲折を経て東の彼方、日本へと落ち延び、 その地で出会った朋輩の助けを得て百年を眠った。 も... -
遊☆戯☆王 ~超古代決闘神話~(サマサさま)
序章~第九話 第十話~第十九話 第二十話~第二十九話 第三十話~第三十九話 第四十話~第四十九話 第五十話~終章 キャラ説明・設定など 番外編・良い子のためのカード紹介① 番外編・良い子のためのカード紹介② 番外編・良い子のためのカード紹介③ -
The Times They Are a-Changin' (銀杏丸さま)
人の定義は何か、と問われたら私は「己の意思によって立っている者」と応えるだろう。 運命などと、宿命などと、そんな言葉で私は己を偽らない。そんな言葉でこの教皇シオンは揺るがない。 ひなびた老人の、この私の、心の臓腑に突き立つ、黄金の拳を、運命などという言葉で諦観しない。 年老いたとてなおも鮮烈な赤、紅、朱、赫、あふれ出す血潮。 黄金に煌く聖衣を纏う少年、その野心に、その信念に燃えるその姿はひどくまぶしく思える。 今この哀れな老人を屠る少年の姿はひどく眩しい。 正邪など関係なく、その姿は人間なのだ。 死につつある私の体から、法衣を剥ぎ取り、教皇のマスクを奪い去る少年の姿は、 天を仰いで哄笑をあげる少年の姿は、冒涜的なまでに美しくおぞましいまでに純粋だ。 彼の意思はたった一つ、神を祓うこと。 この地上をいかなる神々の干渉から解き放つ、人の手による管理運営。 その果断を若いと... -
遊☆戯☆王 ~超古代決闘神話~ 終章1「帰るべき場所へ」
あの<冥王タナトス>との闘いからしばし時は流れ―――レスボス島。 星女神の神殿。 その中庭では、この世界を去り往く遊戯達に最後の別れを告げんと、多くの者達が集まっていた。 「ふふ。これだけの面々が一斉にこの神殿に集まるなんて、もうないでしょうね」 <詩を詠む聖女>ソフィアは、相変わらず大人の微笑みを浮かべていた。 そして彼女は、ミーシャの頬にそっと手を添える。 「ミーシャ…今のあなたを見れば分かるわ。本当に、強くなったわね」 「ソフィア様。私だけでは、この時を迎えることなんて出来ませんでした」 ミーシャは静かに語った。 「素晴らしい仲間達が―――友達が、いてくれたからです」 「そうね…」 二人は、遊戯達を見る。彼等は集まってくれた皆と共に、最後の時を過ごしていた。 「あなたも行ってきなさい、ミーシャ。私となら、いつでも話せるでしょう?」 「はい、ソフィア様」 ミ... -
永遠の扉 第030話 ~ 第039話
第020話 ~ 第029話 第030話 「斜陽の刻 其の弐」 第031話 「斜陽の刻 其の参」 第032話 「斜陽の刻 其の肆」 第033話 「斜陽の刻 其の伍」 第034話 「斜陽の刻 其の陸」 第035話 「斜陽の刻 其の漆」 第036話 「歩いた先に」 第037話 「天空高き月の遥か遥かその下で(前編)」 第038話 「天空高き月の遥か遥かその下で(後編)」 第039話 「暁遥か前、暗幕透ける記憶を祓い」 第040話 ~ 第049話 登場人物一覧 偽キャラクターファイル №2 小札零 №3 栴檀香美 №4 栴檀貴信 №5 鳩尾無銘 -
永遠の扉 第040話 ~ 第049話
第030話 ~ 第039話 第040話 「蝶野邸へ(前編)」 第041話 「蝶野邸へ(後編)」 第042話 「絶縁破壊 其の壱」 第043話 「絶縁破壊 其の弐」 第044話 「絶縁破壊 其の参」 第045話 「絶縁破壊 其の肆」 第046話 「絶縁破壊 其の伍」 第047話 「絶縁破壊 其の陸」 第048話 「ありったけの思いを胸に灼熱の戦いの中へ」 第049話 「避けられない運命(さだめ)の渦の中 其の壱」 第050話 ~ 第059話 登場人物一覧 偽キャラクターファイル №2 小札零 №3 栴檀香美 №4 栴檀貴信 №5 鳩尾無銘 -
永遠の扉 第020話 ~ 第029話
第010話 ~ 第019話 第020話 「環境の変化(前編)」 第021話 「環境の変化(中編)」 第022話 「環境の変化(後編)」 第023話 「人(?)それぞれ」 第024話 「演じるというコト」 第025話 「変調(前編)」 第026話 「変調(後編)」 第027話 「動き出す闇(前編)」 第028話 「動き出す闇(後編)」 第029話 「斜陽の刻 其の壱」 第030話 ~ 第039話 登場人物一覧 偽キャラクターファイル №2 小札零 №3 栴檀香美 №4 栴檀貴信 №5 鳩尾無銘 -
永遠の扉 第070話 ~ 第079話
第060話 ~ 第069話 第070話 「滅びを招くその刃 其の捌」 第071話 「滅びを招くその刃 其の玖」 第072話 「滅びを招くその刃 其の拾」 第073話 「滅びを招くその刃 其の拾壱」 第074話 「滅びを招くその刃 其の拾弐」 第075話 「滅びを招くその刃 其の拾参」 第076話 「滅びを招くその刃 其の拾肆」 第077話 「滅びを招くその刃 其の拾伍」 第078話 「滅びを招くその刃 其の拾陸」 第079話 「滅びを招くその刃 其の拾漆」 第080話 ~ 第089話 登場人物一覧 偽キャラクターファイル(※ 一部ネタバレを含みますので閲覧注意) №2 小札零 №3 栴檀香美 №4 栴檀貴信 №5 鳩尾無銘 №6 鐶光 ... - @wiki全体から「戦闘神話キャラクター紹介第一回・聖闘士星矢編」で調べる