1999年1月発売 PS専用ソフト ジャレコ 「バトル昆虫伝」
時代背景は第一次昆虫ブーム、オオクワガタが「黒いダイヤモンド」と呼ばれ数十万~百万円で取引されていた。
2003年に稼働し後に一大ブームとなる セガ「甲虫王者ムシキング」より4年前に3Dモデリングを使い
ひっそりと世に送り出されていたのである。
時代を考えるに十二分売れる要素はあったのだがこのゲームのシステムが足を引っ張ったといえる。
まずはこのゲームの画期的かつ斬新なポイントを上げていきたい
1 シミュレーションRPGにおけるストーリー
ゲームジャンルだがスーパーロボット大戦やファイヤーエムブレムなどの超人気ゲームひしめくシミュレーションRPG
このゲームの発売年を考えると十分に人気なゲームジャンルとして確立されていた。
肝心なこのゲームのストーリーなのだがプレイ時間に対してものすごく薄い
夏休み30日間で妖精のリリーと共に山に逃げた海外の昆虫を集めるのだが
リアルな収集作業のように淡々と虫を集めるだけの日々が待っている
ラストに向けて多少ストーリーの盛り上がりは感じるのだが間を埋めるピースが絶望的に足りないので感情移入できない。
2 バトルシステム
ここで重要になってくるのがシミュレーションにおけるゲームのシステムである。
ストーリーが単調で薄くても戦闘が楽しいという例は沢山あると思う。
このゲームの戦闘なのだが各昆虫たちに明確な差はなく使えるコマンドは つの とっしん ためる オーラの4種類
すべての虫に共通である
何年も前に発売している「スーパーロボット大戦」ではステータスはもちろん固有スキルや必殺技で各キャラの個性を出しているのだがこのゲームではそういった”個性”は全くない
ただグラフィックが違う虫たちを同じコマンドで戦わせ続けることのストレスを感じられる。
3 ゲーム難易度とバトル時間
このゲームの難易度なのだが小学生向けなこともありかなり優しい作りになっている。
全30ステージでこれといった強敵もなく分岐も無い
仮に強敵が出てきたらメインストーリー以外で戦闘をすることができないので積むことになる。
裏を返せばなんの歯ごたえも無い敵を30分~1時間かけて4つのコマンドのみで倒す。
ほとんど寄り道をせずにクリアしても20時間かかる要因の全てがこのバトル時間に裂かれるのである。
ここまではバトル昆虫伝の根幹に関する主観を伴った意見を書いてしまったのだが
このゲームにも高く評価するポイントがある。
音楽とフルボイス
このゲームの音楽なのだが種類は少ないものの名曲が多く、耳に残る
更に全編フルボイス 声優もこうろぎさとみ、山口勝平など人気声優を起用しており耳に入ってくる情報は
名作と言ってよい
そんなこのゲームだが一部では人気であり戦闘面やストーリーを厚くすれば名作になっていたと思う。
基本情報やプレイ中に感じたこと
- LV8、LV15でそれぞれ行動ランクが上がり攻撃回数が増える
- 攻撃回数が増えた後は「つの」をひたすら打つのが最もダメージが高い
- 倒したボス虫が仲間になるのだがその時点での最高レベルの虫が手に入るのでひたすらに前ステージのボス虫で攻略することになる
- 敵も一体ずつ虫を動かすため敵ターンが長い
- 敵は自分のリーダーであるカブトムシを狙ってくるため後方でカブトムシを囲いレベルの高い虫でボスに突っ込むと時間が短縮される
- お金は余りがちなのでむしパワードリンクとむしエリクシールだけ買えばよい
- レベルアップすると全回復
最終更新:2018年01月17日 21:31