チームうまかぼう第三回WBRの雑談

開催前


 おいらは不機嫌そうに登録選手を見ていた。
「なんで俺の名前がねえ」
「それは主が前回10位だったからじゃ。我は4位じゃったがな。ほほほ」
 もう一度おいらは登録選手の一覧を見てため息を吐いた。
「まあ、しゃあねえ。俺のぶんもがんばれよ」
「ぬ、もちろんじゃ!」
「で、恒例の優勝予想だ」
「じゃあ、まずは我からいくでの」
1位 シェゾ
2位 サタン
3位 presi 
4位 江藤小百合
5位 草薙辰哉
「どうしたんだよ、随分ひかめじゃねえか」
「うむ、今回は自信がないでの」
「らしくねえな、どうしたんだよ」
「む~」
「じゃあ、俺の予想だ」
1位 朧月夜
2位 江藤小百合
3位 シェゾ
4位 草薙辰哉
5位 presi 
「ぬう? 随分、まともな予想というか、我が一位?」
「そりゃそうだ、チームうまかぼうの看板しょってんだ! 仲間が信じないでどうするんだよ」
「ぬう……江藤が二位なのか?」
「前回、何度も戦ってかなり強かったからな。お前も苦しめられたろ?」
「確かに、後一歩という場面があったの」
 殺丸がふらふらとやってきた。
「なんだ、もう3回目のWBRか」
「うむ、また我が出場じゃ」
「ま、がんばりな」
「予想はせんのか?」
「まあ、誰が優勝とかそういうんじゃないと思うし、俺はいい戦いが見れればいいしな」
「大人ぶるんじゃねえ!」
「ま、そういうことだから」
 その影から昼黄龍がひょっこりと顔を出した。
「予想するんじゃ! 嫌とはいわせん!」
「どすこい~」
1位 十六夜 咲夜
2位 リーリィ
3位 ビジョン
4位 江藤小百合
5位 影咲夜
「ぬ~!!」
 朧月夜は昼黄龍が予想したのが気に入らず、ぽかぽかと頭を叩いた。
「痛い痛い、やめるでどすこい!」
「嫌じゃ嫌じゃ!」
 痛い痛いというわりに昼黄龍は満面の笑み。
「喜んでないか?」
「そんなことないでどすこい!」
「理由を言うんじゃ」
「1位 メイド萌え。2位 つんでれ萌え 3位 天然萌え 4位 制服萌え 5位 じょじょ萌え」
「違う、なんで我が入ってないかじゃ」
「色気がなあ」
「だから、着痩せじゃあ~!」
 朧月夜が着物に手をかけると昼黄龍の目がぎらりと光った。
「やめとけ、横綱ががんみしてるぞ」
「ぬ~」
 こんなところへアリテがやってきた。
「あ、いいところに来た! 早く予想だ!」
「え? 何?」
「いいから!」
1位 ケロロ軍曹
2位 快傑ズバット
3位 焼き鳥そうめん
4位 サタン
5位 十六夜 咲夜
「基準がわかんねえよ」
「主、見てるアニメとかかっこいいっぽいとかで決めとるじゃろ」
「そんなことないよ」
「まあ、かっこいいっぽいとかだったら俺が一位になるのは間違いないが」
 自信満満に言うおいらにみんなからつっこみが入ったのは間違いなかった。

313シーズン

「ぬあ~駄目じゃあ」
 控え室で他選手の試合を見ている朧月夜はあまりにもの勝てなさにうんざりしてきていた。
「咲夜にズバット、草薙も強いの」
 そこに選手登録を終えたおいらがやってきた。
「おいおい、不調じゃねえか。俺が手伝ってやるぜ」
「邪魔する気じゃな?」
 にやりとするおいら。邪魔をするというか、ただ単に戦いたいというだけであって何か思惑があるわけではない。
「まあ、俺のすんばらしい戦いぶりを見てな」
「ふむふむ、楽しみにしておるわ」

315シーズン

 ランク外だった朧月夜にランクインしたおいら。
 少しおいらは鼻が高かったが、どうも落ち込んでいる朧月夜を見ると自慢する気にはなれない。
「おいおい、落ち込んでるのか?」
「まあの」
「確かに、はじまる前も自信ないって言ってたよな」
 連戦の疲れもあるのかいつもだったら自信満々な朧月夜の表情は冴えない。
「ま、次がんばればいいさ。今大会駄目だって、また次がんばればいい」
「甘いのう。ちーむうまかぼうのリーダーは」
「実績はお前の方が上だし。前回大会は俺の方が散々だったしな」
「よっこらしょういち。では残り5シーズンがんばるかの。少し気が楽になった。感謝するでの、おいら」
 そうはいうものの、フラフラしながらどこかに消えていった朧月夜がなんだか心配であった。

316シーズン

 朧月夜は結果一覧を見て、今回は中々波乱な展開が起きているなと自分のことをすっかり忘れて楽しんでいた。
「新参が強いのう。そろそろ本気ださんと優勝できんわ」
「もう、無理だろ」
「ぬっ」
 和室でごろごろと結果を見ていると、同じように和室が好きな殺丸も結果を見ながら刀をいじっていた。
「新参の勢いが止まらないし、すでに倍以上の点差がありゃ埋まるのは難しいぜ」
「う~ぬ、まあの。まだWBRがはじまってからD-BR杯の優勝もないしのう」
 ごろんと寝返りをうって他の選手の結果を見ていく。
「ライバルと踏んでいた江藤は我より苦戦しておるわ」
「シェゾだって今まで圧倒的に強かったのに全然駄目だ」
「何が起こるかわからんのう。我だってまだまだ1シーズンで100点を連続でとっていったら逆転できるぞよ」
「んな奇跡起きたら逆に怖いぞ」
「そういや、昼黄龍が予想した咲夜とリーリィは大活躍したよな。あいつ、意外に計算してたのかも」
「まさかの」
「後、うちは全然管理人も甘けりゃエースも甘いからいいが、鬼神軍はやばいみたいだぞ。江藤の奴、泣きながら控え室から出てきたこともあったな」
「げっ。わ、我はチームうまかぼうで良かった良かった」
 冷や汗をかきながら、朧月夜は次の対戦に備えるのだった。

終了後

 朧月夜の順位は9位で終了。大会ごとに順位を落とし、新世代の強さを感じてしまった。
「第一回から出場してる者はみんな駄目だったの」
「だけど、最後に9位までいったのはたいしたもんだ」
 決して好成績ではなかったものの、全く点数がとれないシーズンもあったが巻き返しが効き次回の大会に繫がるいい試合ができた。
「次回はどうするかのう」
「まあ、でておけよ。俺が出たって凡退するのが目に見えてるし」
 そこに宣伝部長の宣伝マンがでてきた。
「次回、どんなWBRか分かりませんが、可能性としては後半よかった朧月夜さんか、好成績をたくさんだしてる覚醒アリテの可能性が高いですね」
「俺は?」
「おいらさんはステータスをなんとかしないと。通常時だと苦戦が目に見えてます。殺丸さんはそもそも出る気がないし、昼黄龍さんは前アリテさん並の凡退横綱。カオスさんを試したいという気もあります。まあ、ようするに社長しだい」
 それかあと皆納得するしかなかった。

結局、昼黄龍とアリテの予想を足して二でわったのが当たっていた。おいらと朧月夜は全然はずれ。
最終更新:2010年04月29日 21:02
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