その沈黙を答えとしましょう。
…判決です。
■人物
ヤミー=ナラカラージャ
実年齢不明。外見年齢20歳。168cm 細身
地獄界の統括。黒の主。
全ての命の行く末を見ていると謂われ、その記録は第六裁判にて確たる証拠となる。
とても冷めている。物事を白黒で見る癖があるが、善であれ悪であれ全ての人間には対等に接する。
■外見
先端の黒く燃え盛る黒い長髪は腰まで伸びる。瞳は黒い。
黒一色の唐服と神冠。
■背景
双子である兄ヤーマの妹。二人は最初の人類として始原の世に生まれ、一万の子供を生んだ。
ある時、兄ヤーマは人類最初の死者となった。彼は人間で最初の死者となった故に死者の国の王となったという。
ヤーマの死を嘆き悲しむヤミーを、神々は宥めようとするが、一向に泣き止む気配はない。
神々はヤミーのために、昼しかなかった世界に夜を作った。「兄は今死んだ」が「昨日死んだ」に変わり、やがて過去の出来事となり、ヤミーの心の傷は時間の経過が癒した。
ヤミーは、兄の住む死者の世界に行きたいと言った。神々はヤミーに、川と文明の神になるように引き止めたが、ヤミーは聞く耳を持たない。
ヤミーは死んだ。ヤミーの生きた年月は、そのまま人類の寿命となった。
死者の国に着いたヤミーは、兄ヤーマの姿を探したが、どこにもいない。そればかりか、彼女は「最初に死んだ人間」として死者の国の王となってしまった。
兄の居ない国に用はないと帰りたがるヤミーは、しかし死者の国の王として此処に束縛されてしまった事に絶望する。
兄の命の蝋燭も見当たらない。それでもヤミーは、使いの者にヤーマを探させる。
地獄の王は、現在も一人の人間の男を求めている。
最終更新:2009年12月30日 22:56