焼き鳥屋、WBRを斬る > 前夜祭・研究所編

焼き鳥屋は無事、研究所に引っ越したのだが……


HOUSEWARMING!!

 ここは旋風寺邸の広大な庭……
「とりあえず私の店は引っ越してきたわけだが……」
「が……? なにか不満でも?」
「もちろんだ。これを見ろ! 私の屋台がグレードアップ……してねぇ!
「そりゃあ、ここまで運んできただけですし」
「くぉお、てっきり『焼き鳥屋・もこ炭』って看板の付いた吉野屋サイズの店が建ってると思ってたのに!」
「もこ炭って……安直すぎませんか?」
「安直なくらいがいいんだよ。店の名前なんだから」
「なるほどなー。あ! ありましたよ、看板!」
「え、どこ !?」
「ほら、そこですよ。時刻表の付いた丸い看板が」
バス停じゃねぇか! なんだよ、なんで庭にバス停が置いてあるんだよ!? しかもご丁寧に『もこ炭 前』なんて書きやがって!」
「……わかった。嫌がらせですね、きっと。あの女?……許すまじッ」
「いきなり決めつけに入ったな、おまえ」
「こんな事をするのはあの女に決まっています! 先制攻撃を仕掛けてきたんですよ!」
「漫画の読み過ぎだ。転校初日に目ぇ付けられる主人公かよ。そのまま頭を獲りに行く気かよ」
「ふっふっふ、このコーナーを渡してなるものですかーー! タマ取ったれやーー!」
「あ、おいっ! あーあ、行っちまった」
 新装開店の日は近い。しかし、まだまだチーム内の動乱は続きそうだ。

KILL TIME

 【もこうボックス】はまたも危機を迎えていた。
「というわけで、占拠致しました」
「へぇ、なかなかの手際じゃないか」
「いいのかなぁ……」
「良いのです」
「即答しちゃったよ……」
「当然だろう? あいつらと違っておまえ達は関係者なんだ」
「その支持に感謝します。あなた様とは気が合いそうです」
「あの、くれぐれも穏便にね? 怖いんですよ三人とも。特にGOD」
「なんで私まで !?」
「ご安心を。爆弾発言の多さは私が保証致します」
「全然安心できないよね、それ」
「え、私ってそんなに爆弾発言してる……?」
「今のところはしてないから安心しなよ」
「では本題に移りますよ。可及的速やかに。この意味がわかりますね」
「イエスGOD! というか抑揚がなさ過ぎて『?』も付かないのですかGOD!」
「いちいちうるさいヤツだね、おまえは。霊撃されたいのかい?」
「まだこのノリに付いていけないんだけど……」
(ズガッ!)
「ご静粛、感謝致します」
「殴ったよね、今……」
「ああ、情け容赦なく殴り倒したね」
「しくしく……私っていつもこんな役。さなちゃん助けて……」
「まだ意識があるようで何よりです。さて、予想という物を立てる時期であるとのリサーチ結果が出ましたが」
「え、なんの予想?」
「おまえは当事者だろう? まさか忘れてるわけじゃないだろうな?」
「あ、あー、次の訓練メニューね。この間ガイダンスを受けた」
「訓練か。ずいぶんと余裕じゃないか」
「限りなく実戦に近い形の戦闘訓練だって言われたけど、違うの?」
「だいたいあってるよ。でも本当は、一つ間違えれば死が待っているデスマッチさ」
「秘密結社の大物、シャドームーン?も出場するそうです」
「……ッ !? あいつが、出てくる……!」
「この際です、どさくさに紛れて始末しましょう」
「無茶を言うじゃないか。影月はヤツらの主将。そいつに勝とうっていうのかい?」
「だからこそ、です」
「はん、なるほどね。ダブル変態変人魔王嫉妬ガエルが出てくる今がチャンスと言いたいんだろう?」
「はい」
「???」
「ヤツらがいる以上、影月のヤツも余裕ってわけにはいかない。背後から倒すチャンスというわけさ」
「それって卑きょ……」
「立派な兵法だよ。それとも、サシでやり合って勝てるっていうのかい?」
「……正面から勝たなきゃダメなんだよ。私は」
「ふぅん、それなら好きにするといいさ。で、予想をするんだろう? そろそろ尺が無くなるんじゃないのかい?」
「それもそうですね。では、私から」
 1.サタン
 2.スパイダーマッ
 3.E1系MAX
「ちなみに、私は……?」
「8位くらいでしょうね」
「なかなかシビアなところを突くじゃないか。予想もなかなか面白いと思うけどね」
「光栄です」
「じゃあ次は私の番だ」
 1.シェゾ
 2.レオン.
 3.E1系MAX
「本命で固めてきましたね」
「変態の能力はバトロイに適したものだからね。それに、リーノ?筆頭は予想を立てられるだけの材料が無いだろう?」
「……あの、私は?」
「おまえ、ちゅるやさんのようにうまくいくと思っているのかい? 同じ能力だから勝てると思わないことだね」
「え……違うの? だって、ほら……」
「はいストップ。さすがにヤツの能力を使えば勝てるだろうさ。ただ、世の中には人物補正というものがあるんだよ」
「システム上には見受けられませんが」
「物欲センサーみたいなものさ。そうでも無ければV逸王のような奇跡は起きないね」
「スクリプト先生の仕業ってことね? なるほど……じゃあ最後は私」
「あ、尺が」
 プツッ
 ここでVTRは終わっていた……

I'LL BE BACK

「うぉおおッ!? いつの間にか荒らされているぞ!」
「私たちが目を離した隙に襲撃とは、卑怯な……! このままコーナーそのものを奪い去るつもりですね!?」
「さすがは改造人間?と裏の六人って事か」
「……? そんなにもいましたっけ」
「ああ。実はいるのさ。役者はそろい踏みだ」
「く、このままじゃ勝てません! 『奇跡症候群(クリティカルラック)』『無限機動(ライフセンテンス)』だけではッ」
「いや、なんだよそれ」
「せめて、『自動操縦』くらいは仲間に付けないと……」
 ザ……ッ!
「お困りのようね」
「ふふん、場外乱闘なら得意分野だよ」
『シャンハーーーイ』
「なんだ、提携する気になったのか?」
「賢しいだけの凡人には任せておけなくてねっ」
「お宝があるって聞いたんだが」
「おいおい、俺を忘れちゃいねぇか?」
「お、おまえ達は……!」
『永遠の迷子(ターミナル)』『暗黒フラスコ(スポットライト)』『自動操縦(ワンダーランド)』『一撃必殺(ファストフード)』『先駆者(アイコノクラズム)』『始発駅(レディレディ)』、そして『破壊臣』……ッ」
「なんでおまえらがここに……」
「細けぇことはいいだろ?」
「そうね。御託は後にしましょ」
「ああ。まずは、クールな名乗りからだろ?」
「せーの、」
『出番取られ隊、参上!』

 【もこうボックス】未曾有の危機に駆けつけた、負け犬軍団! どうなる次回!




最終更新:2010年04月04日 14:43
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