黒焔が幻想入りするようです > 三話 魔理沙来襲

<咲夜の日記>
○月×日
今日から黒焔が執事として働くことになった
戦闘能力は美鈴以上で家事はそこそこ出来るみたいだった
○月△日
最近屋敷や庭の周りのひびや亀裂が増えたようなきがする
フラン様が頻繁に黒焔と弾幕ごっこをしているせいかもしれない
もっとも黒焔は弾幕など放てないが
○月××日
黒焔の生傷が日に日に増えているようだった
明日は永遠亭から薬を買わないといけないかもしれない

「へぇ~咲夜さんってこんな日記を書くんですか~」
「……」
「…はっ!」
「……美…鈴、ここで何してるの?」
「ごめんなさ…ぎゃ~っ!」
グシャッ!ゴキッ!バリンッ!
「…ま た 美 鈴 か」

<庭>
黒焔は庭の手入れをしていた。日頃やったことがない作業だったが1ヶ月もすれば慣れてこの広い庭を一時間以内で出来るようになっていた。
「…よし、これで終りだ」
作業が終了したそのときここのメイド長(もっとも他にメイドはいなかったが)である黒焔の上司兼(奉仕活動的な)教員の咲夜がいきなり背後から声をかけてきた。咲夜が黒焔に話しかけるときは大抵仕事を頼むことだ。どうやら今回も何か仕事を頼むようだった。
「ちょっと美鈴に昼食を渡して来てくれない?」
黒焔は美鈴とは既に前の対決など忘れて仲良くしていた。
「珍しいですね、普段は咲夜さんが持っていくのに
…なんかケンカでもしたんですか?」
「…別になんでもないわよ。ほらさっさと行きなさい」
どうした図星だったらしい。咲夜がぷいと顔をそらした。
「はいはい、分かりました美鈴とケンカした咲夜さん」
黒焔はナイフが投げられる前に昼食が載せられいるお盆を持って門に行くことにした。

<門>
「お~い美鈴、昼食だぞ」
「あ、はい。分かりました」
珍しく美鈴が起きていた(普段は居眠りの常習犯)ので黒焔は珍しそうな顔をした。それに気づいたか美鈴が聞く。
「なんですか。私が寝てないとおかしいんですか?」
「ああ、そのとうりだ」
迷わずいったので美鈴は軽くショックを受けたようだった。
「しかし、誰も来ないな。門番なんて要らないじゃないのか?」
美鈴が焦ったように言う
「私の存在意義が消えるんでやめてください!」
黒焔はたまらず吹き出した。
「ちょっと、なんで笑うんですか~」
美鈴と軽くじゃれあっているとシャッター音が聞こえた。
「なるほど、幻想入りした青年は中国を口説き落とそうとしたと…」
シャッター音のした方をみると女子高生の制服みたいな服装をした少女がメモ帳に何か書いていた。
「…誰だお前は?」
黒焔が聞く。
「いや~早速見せつけていますね~。流石幻想入りした男。レミリアが屋敷に入れたんだから余程玩具として気に入ったんでしょう」
いきなりとんでもない事をいいやがるなと黒椿は思った。美鈴がセーラー女に聞こえないように黒焔に話しかける。
「彼女は、射命丸文と言って幻想郷唯一の新聞、文々。新聞の記者なんですよ。」
「成る程、だったらぶっ飛ばしていいか?
俺、ブン屋嫌いだし」
「駄目ですよ。お嬢様が文々。を愛読しているんですからもし休刊になったら凄く起こりますよ」
「おやおや、どうやら夜のお遊びの相談でもしているようです」
射命丸が言ったことに美鈴は顔を真っ赤にした。すぐさま「別にそんなわけじゃありません!」と美鈴が返した。どうやら自分より美鈴は少しウブなようだと黒焔は理解した。
(コイツ…いつか闇討ちしてやる)
黒焔がそんなことを思っていると背後からものすごい音が聞こえた。明らかに建造物が壊れる音だった
「…ちょっと屋敷に異変がないかみてくるわ」
文が何か言っているが無視した。今は記者よりも屋敷に何か異変があるのかを確認する方が重要だったからだ。
(確実に何かが壊れた音がしたな…。そんなに壊れてなければいいが…)
黒焔は急いで屋敷に向かった。

<図書館>
壊れたのはどうやら図書館だった。あそこには確かパチュリーとその使い魔、小悪魔がいるはずだ。
黒焔は急いで図書館に入った。中はグシャグシャに本が散らばっていた。
「誰か死にかけているやつはいないか!」
大声で黒焔が叫んだ。
「私は死にかけていないわよ。もっとも喘息持ちだけどね。」
パチュリーが小悪魔と共に黒焔の前に表れた。
「あぁ、怪我がなくってよかったです。他に誰か怪我をした人はいませんか?」
「少なくとも図書館に入った人はいなかったから多分いないわよ」
「そうですか…で、この壊れた部分どうします?」
「材料があれば咲夜が時を止めて一瞬で治すから大丈夫よ。…それより、本が散らばったから直してくれない?」
ざっと見たかぎり本棚の3分の1位が散らばっていた。かなり手間がかかるが、病弱気味のパチュリーにやらせるのは酷過ぎるだろう。やらざるを得ない仕事だ。
「分かりました。出来るかぎり早く終わらせます」
黒焔が本の整理作業に移ろうとしたとき瓦礫が突然動き出した。黒焔は何か来るのか分からないので身構えている。瓦礫がら何かが表れた。それは人の形をしていた
「…パチュリー、わざと気づかないふりしていただろ?」
彼女は白と黒の二色で統一された服と帽子を着ていた。
パチュリーが言う
「私、ここの本棚から本を盗んだ人は気づかないようにしてるから」
「冗談きついぜ…」
どうやらパチュリーとのしりあいらしい。黒焔がパチュリーに聞く
「パチュリー様、彼女はいったい?」
「彼女は霧雨魔理沙、私の本を盗みにくる泥棒よ」
「おいおい、私は死ぬまで借りるているだけなんだぜ」
魔理沙が笑いながら言う。
(それは借りているとはいわないだろ…)
黒焔が本の整理に移った。後ろで二人か話している
「所でなんでここに突っ込んできたの?」
「いや~空飛んでいるときにちょっとしたものが小瓶から漏れて急にふらついてこんなことになっちゃったんだぜ」
「…相当な劇薬ね、それ。で、また私の本を盗りにきたのかしら?」
「いいや、今回は香霖堂にガラクタと交換しに行こうとおもってたんだ
…所でこの男だれなんだ?」
「新しく入ってきた黒焔よ。
いまは執事で何でもやれるやつよ」
「へぇ~、霖之介以外の男子を見るのは何年かぶりだぜ」
黒焔は魔理沙とパチュリーの話を半分聞きながら黙々と仕事をこなしていた。黒焔が本を全て(軽く二時間以上かかった)なおしたときちょうど二人の会話が終わったようだ。
「じゃあ私はそろそろ香霖堂に行かせてもらうぜ」
そういって魔理沙は箒に乗ろうとした。が、それが出来なかった。咲夜が魔理沙の目の前に突然あらわれたからだ。
「待ちなさい、魔理沙。貴女、この屋敷を壊してそのまま帰るつもり?」
咲夜はナイフを出して魔理沙に突きつけた。「逃げたら命は無いわよ」といっているような感じだ。
「ああ、だって、咲夜の能力でなおせるんだろ?」
「それは材料があったときの話。その貴女の持っている材料ならなおせそうだけどね」
「それは…勘弁してほしいぜ。で、何がひつようなんだ?」
「話が速いわね。まぁ話は簡単よ。魔法の森から木材をいくつか持ってきてほしいだけ。」
「何だそんなことならお安いご用だぜ」
「ただし、黒焔といっしょに行って帰ってくること」
「はぁ?」
黒焔は何で俺?という感じで叫んだ。
「だって途中であきられてほっぽったたりするかもしれないしね。それに黒焔もいい、遠足になるしね」
黒焔の叫びを無視し咲夜がいう。何処か笑っているようだった。
「…しかたないぜ。壊したのわ私だしな。
黒焔…だっけ?私の箒に乗ってくれ」
黒焔は言われるとうりにした。たとえ咲夜に反論しても意味がない(ナイフで逆襲されるから)と黒焔はわかっていた。
「じゃあ早速飛ばしていくぜ!」
箒は猛スピードで屋敷から出ていった。

<咲夜の部屋>
咲夜は黒焔を見送ったあと(パチュリーは勝手に自分の部屋にもどったようだ)自分の部屋に入った。
~以下某人物が咲夜の心の中を覗いた時の内容~
(よし!黒焔が消えたおかげでお嬢様に<自主規制>や<自主規制>とかができる!
今まで馬鹿焔の家事その他もろもろを教えていた上に馬鹿鴉がここら辺を飛び回っていたせいで全く<自主規制>をやることができなかったからなぁ…!
アハハハハハハハハハハハハハ!お嬢様は私だけのものだぁぁぁぁぁぁ!
(5分後)
…ハッ!
落ち着け!KOOLになれ!十六夜咲夜!
ハァハァ…やべぇ、お嬢様を<自主規制>する妄想するだけで鼻血が…
…ハッ!
落ち着け!KO(ry
とりあえず馬鹿鴉や馬鹿焔がいないうちにとっとと行かないと…
待ってて下さいね、お嬢様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!)
「咲夜さん私の夕食は…ぎゃあああああ!」
美鈴を気絶(仕方は想像におまかせする)さした咲夜は猛ダッシュでレミリアの部屋に行った。

続く
最終更新:2010年07月07日 22:57
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