バトルROワイアル@Wiki内検索 / 「207」で検索した結果

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  • 207
    207.懺悔 ♂アーチャーが深淵の騎士子を連れて♀セージの所に辿り着いた。 既に燃えかすとなっている♂BSを見た♂アーチャーは、戦闘の終了を悟った。 不意に今まで全く無反応であった深淵の騎士子が、♀セージを見るなり声を上げた。 「お主……セージか?」 「ああ」 「そうか。学術に長けたお主なら、この忌まわしい首輪を外す術を知ってるかもしれぬとアルケミが言っておってな」 「……」 「お主を捜しておったのだが……最早手遅れだ。今更この首輪を外したとて……何も変わらぬ。誰も帰っては来ぬのだ」 絶望し全てを諦めた深淵の騎士子に、二人は何かを言うべきだと思ったが、どんな言葉も今の深淵の騎士子には意味を為さないとも感じた。 ♀セージは穏やかに言う。 「とにかく今は体を休めよう。かまわないな深淵?」 深淵の騎士子は全くの無反応だったが、それを了承と無理矢理受け取り、二人は手...
  • 2-207
    207.交尾 [2日目深夜] 敗走、それは気高き女王である彼女にとって、けしてあってはならぬことだった。 たとえ自らがどれほどの窮地に置かれたとしても、女王とはそれを高らかに笑い飛ばし、最後には勝利のさかずきを右手に敗者にあわれみの情をかける存在のはず。 ならばなぜ、我はこのような醜態をさらしておるのじゃ! すこしの怒りも冷めやらぬまま、彼女は森の中を、つややかな紫の髪をはげしくゆらして走っていた。 四枚の羽で宙空を自在に飛びまわっていた昆虫族の女王としての威厳は、見る影もない。 ファルコンつきのハンターていどに遅れをとったことに、彼女の自尊心は大いに傷つけられていた。 騎士が剣士に決闘で土をつけられたようなものだった。いや、そんなものでは済まない。 ノービス相手に完膚なきまでに叩きのめされた。それくらいの屈辱だった。 とめどなくこみ上げてくる憤りに、...
  • 206
    ...05 目次 207
  • 208
    ...目次 進む 207 目次 209
  • 目次3
    ... ♂BS 207.懺悔 ♂ローグ、バドスケ、深遠の騎士子、♀セージ、♂アーチャー、♀クルセイダー、♂プリースト、GM秋菜 208.それぞれの幕間~ 最後の一人 GM秋菜、♂GM 209.赤色の蛍 ♂ローグ、♀クルセイダー 210.よりよい首輪の外し方 ♀セージ、♂ローグ 211.金色の黎明 深淵の騎士子 212.反撃 ♂ローグ、バドスケ、深遠の騎士子、♀セージ、♂アーチャー、♀クルセイダー、♂プリースト、♂GM、GM秋菜 213.狼煙 ♂ローグ、♀クルセイダー、GM秋菜 214.選手交代 ♂ローグ、♀クルセイダー、深淵の騎士子、♀セージ、♂プリースト、♂アーチャー、GM秋菜 215.宴のはじまり GM秋菜、深淵の騎士子 216.集中力向上 ♂アーチャー、深淵の騎士子、♀セージ、♂...
  • 詳細情報男性
    ...話> <死亡:2-207話> =特徴= [容姿]長髪(2-026)      顔色が悪い(2-026) [口調] [性格] [備考]JOB50(2-026) =所持品= ピンゾロサイコロ(6面とも1のサイコロ) 3個(2-026)→1つ割れる(2-167) 青箱 1個 スティレット(2-054) =状 態= 死体位置 E-7(2-207) パーティ ♀マジシャン(2-093)→はぐれる(2-161) 左手負傷(スティレットによる自傷)(2-139) =戦 闘= ♂Wizとギャンブル対決(2-167) ミストレスに魔力を奪われ死亡(2-207) 005.♂アーチャー <初出:2-011話> <死亡:2-011話> =遺 品= 青箱2個→♂アサシンが所持(2-050) =状 態= ♀シーフに殺害される(...
  • 072
    072.暗中にて  暗くて、凄く怖い。あの後、一人で少しだけかじったごはんは、ちっともおいしくなかった。  私は、森の隠れ家の中で、こわい顔の冒険者さんの帰りを待ってる。  なかなか、冒険者さんは帰ってこない。怖いお姉さんもすぐ近くまで来た。でも、がまんしてじっと待ってる。  顔はこわかったけど、こころは怖くないと思ったから。  バドスケさん。私は、きっとだいじょうぶです。  バドスケさんも、無事でいてください。 アラームたん 状況変化無し 戻る 目次 進む 071 目次 073
  • 077
    077.定時放送2 「こんばんわっ、あなたのお耳の恋人GM秋菜です☆  みんな順調に殺してるねー、秋菜嬉しいわ♪」 日が傾いた頃に流れてきた、場に似つかわしくない能天気な声 それは何よりも憎むべきあの白い死神の声だった 「さあ、今回も嬉し恥ずかし死亡者公表のコーナー♪ ♂モンクさん バードさん 禿ちゃん ダンサーさん ♂クルセさん ♀アコさん ♂GMさん…あらら、もうちょっとネバってほしかったなー。残念っ♪ ♂ウィズさん ♂騎士さん 以上9名が死亡確認でーす♪この調子で皆さん楽しく殺し合いしましょうねー」 流れる名前にある者は舌打ちし、ある者は安堵の息を吐き、ある者は友人の死に呆然とする 「続いて禁止エリアでーす 赤芋虫峠 フェイヨン東側の森 ...
  • 073
    073.見つめる瞳 (願わくばここが禁止指定区域になるのがまだ先であって欲しいな…) 鬱蒼と茂る森林の中で♂ウィザードは思った なにしろここはハイディングで隠れるには視界が悪く近づく者は茂みを踏み分ける音ですぐに気がつくという最適の地形だったからだ その刹那、がさりと茂みを踏み分ける音がする (おっと、隠れなきゃな…) 敵わなそうな相手ならばやり過ごし容易に殺せそうな相手ならば後ろから不意をつく その気配の進路は丁度こちらだったらしくすぐにその姿を現す (ち、BSか……少し分が悪いな) 倒せなくはないだろう、だが少なからず消耗はするしなにしろ少しでもミスを犯して懐に潜り込まれてはウィザードでは歯が立たないだろう 現れた♂BSは丁度♂ウィザードの隠れている地点の直前でその歩みをぴたりと止めた (なんだ...
  • 075
    075.エスケープ (………勝てないな) 一撃受け止めただけで、♀クルセイダーは率直にそう思った。 ♀BSが襲われるのを見て即座に助けに入ってしまったが、無謀だったかもしれない。 腕には重い痺れが残っており、♂BSの斬撃の威力を物語っていた。 相手はオーラなのに加えてブラッドアックスを持っている。対してこちらは、今にも折れそうなナイフ。 不利だった。途方も無いほどに。 (かくなる上は………) ちらりと、横目で♀BSを見やる。 まだ座り込んだままだが、外傷は特に無いようだ。 走ることぐらいはできるだろう。 ナイフで牽制しながら、じりじりと後退する。 ♀BSのもとまで下がると、腕を引いて立ち上がらせた。 「…良いか、合図したら全力で走れ。その後生き残れたら………アルデバランの旅館...
  • 074
    074.悪夢 訳が分からない。 地にへたり込んだまま、♀BSは呆然と前を眺めていた。 いや、正確には目の前に存在する男。 ―――斧を携えた♂BSの姿を見ていた。 事の経緯は少し前にさかのぼる。 山小屋を出た♀BSは、当てもなく♂BSを探して歩き回っていた。 その途中、偶然森の近くを歩いている時に、地響きのような音を聞いたのだった。 人がいる。そう思った瞬間、♀BSは森の中へ走り出した。 ゲームに乗った人間がいる可能性はあったが、そう近づかなければ逃げることも十分可能だと思ったし、何より♂BSがいるかもしれないという可能性を捨てきれなかった。 そして、辿り着いた先で彼女が見たものは……… (あの人だ!!) 見間違いではなかった。 あの髪、あの顔立ち。少々遠目ではあったが、憧...
  • 079
    079.そして仲間がまた1人 危機を脱した二人は海辺に向かって歩いていた 「なんで助けてくれた?」 ♀クルセは♂ローグに解いた 「連れに頼まれたからだよ、俺だってあんな危険な奴好んでかかわりたくね えよ、それにお前クルセイダーだろ?クルセイダーがこんな殺人ゲームに乗ると も思えねえしな」 ♂ローグはそう答えた 「そうか、助けてくれて感謝する」 ♀クルセが微笑んでそう言った 「ところで連れがいるといってたが仲間がいるのか」 「ああ、仲間とはちっと違う気がするがな…」 そんな会話をしながらローグ達二人は海辺付近にたどり着いた 「ローグさん!クルセさん!無事でしたか、よかった……」 「そなたたちがローグ殿の仲間の方か、助けてくれたこと感謝する」 「いえ、私はローグさんに助けてあげてって...
  • 078
    078.救出 ♂ローグ達一行はアラームを連れに隠れ家までもどっていた 「ふー、おーい、ガキ無事か?」 「うん、へーき」 「おお、無事なによりじゃ」 ようやく♂ローグ達はアラームと再会できた 「あのー、再会の喜びのところ悪いけど…さっきの放送でこの辺も禁止 エリアになるって言ってたわ、はやくこの付近から離れないと…」 ♀アーチャーはそわそわしていった 「ああ、わーってるよ。ほれ、この辺も禁止区域になるからさっさと脱出す るぞ」 そして♂ローグ達一行は小屋を後にするのだった 「ところでローグ殿、これから何処へいくのじゃ?」 「そうだな…とりあえず俺たちが流された海に戻るか、あの辺りには人 気がなかったしそこへ行ってから後のことは考えようぜ」 そんなことを話しながら歩いてると ...
  • 007
    007.弱さ あと一回だけの癒しの祈りでこの悪夢のようなゲームから逃げることが出来る だが司祭の少女には死ぬ覚悟も戦いに身を投じる覚悟も無かった 最後の祈りを挙げることも出来ずただ蹲り嗚咽を上げるだけであった ♀プリースト デッドリースケービューラ[1]一個 獲得 小青箱未開封 戻る 目次 進む 006 目次 008
  • 070
    070.道の途中  夜の帳がすっかり降りた森。その中を三つの影が進んでいる。  大きいのは悪漢。中くらいのは弓手の少女。小さいのは子バフォ。 「…お主、本当に道覚えておろうな?」  これで既に何度目かになる疑問を子バフォが投げる。 「…いい加減しつけぇな手前ぇも。そこの大きな岩とか、目印になるもんとか利用してちゃんと覚えてるっつーの。…もうちょいだよ」  その言葉に、辟易しながらローグが答えて、近くにあった巨岩を指差す。  因みに、『もうちょいだ』という台詞は三度目だったりする。  海岸を去ってから、終始この具合の一人と一匹に、♀アーチャーはそこはかとなく先行きの不安を感じていた。  ♂ローグも、言ってる事は事実なのだが、もう歩き始めて随分になる。子バフォの言葉ももっともだった。  距離感について...
  • 076
    076.心に念じる見えない刃 「……気づかれちゃったみたい」 逃走をやめ、こちらに向かい走ってくる騎士二人を見て♀ハンターは舌打ちした まさかあんな命中精度で当たるとは……しかも間が悪いことに射程ギリギリのかなり威力が低くなった矢が 「仕方ない……予定変更ね」 だが♀ハンターに焦りは無い しなくてはいけないことが増えただけなのだから 「さあいらっしゃいお二人さん。狩人の戦い方を見せてあげる」 にやりと笑うと、♀ハンターは二人に背を向けて逃げ出した。 決して振り切ることの無いよう、注意しながら 「状況が悪くなれば迷い無く逃げるか、いい判断だ。だが……逃がさん!」 狩る側と狩られる側が完全に逆転したと、♀騎士は確信した ♂騎士も今回は真面目についてきている。確実に、仕留める事が出来る 「しかし、どこまで逃げ...
  • 071
    071.僕と逆毛とBDS  ♂アルケミストは、せっせと摩り下ろしたハーブを塗った患部に、包帯を巻いていた。  主に、黒く厚手の布で出来たそれは、女性の着ていた衣服の端や、外套を破って拝借したものである。  それから、傷口に張り付いてる部分の布も、治療上折れた剣の破片で切除した。  おかげで随分と服の裾やら袖やらを詰めたり切ったりすることになってしまったが。  腹の部分などは、丁度♀ハンターの衣装のように全面を切り抜いてしまっているし、 袖にしても肩の辺りまで切り落としており…丁度、半袖に半ズボン、と言った趣であった。  しかし、必用な作業である。少なくとも、治療している本人は、そう考えている。  それに、包帯で患部をぐるぐる巻きにしている以上、肌の露出はそれほど増えてはいない。 「良し」  最後に、手の...
  • 107
    107.嵐の前の (うーん、女の子がいっぱいで迷っちゃうな・・・) 簡易なテントの中、食事の仕度をする女性陣を眺めながら、ときらぐ主人公は不謹慎なことを考えていた。 明るく活発なスポーツ娘タイプの♀シフ。 物静かで清楚な文学少女タイプの♀プリ。 かわいらしく甘えんぼな妹タイプの♀商人。 親しみやすそうな、隣の家の幼馴染タイプの♀モンク。 (これで♂ノビが実は男装の美少女でした、とかなら完璧なんだけど) ときらぐ主人公はでれでれと鼻の下を伸ばし続けるのだった。 そう、この時はまだ誰も、数分後に起きる惨状など想像もしていなかったのだ。 (やっぱり・・・思い出しちゃう・・・な) 手渡されたハムをナイフ(♂ノビがイズルードで確保したもの)で食べやすくスライスしながら、♀モンクは視界の端で♀プリの姿を追い続けた。 仲間になりたいという申し出は笑顔で受け入れられて...
  • 2-075
    075 Inferno【夜間】 「阿修羅ッ覇王拳ッ!!!」 最大限の気を込めた拳が♀剣士の左腕にぶち当たる。 モンクの奥義の一つであるこの技は、掠っただけでも相手を完全に破壊するという反則のような技だ。 その原理は発頸の応用であり、拳に溜めた気が敵の体内を駆け巡り内側からずたずたにするというものだ。 この技を使い慣れていた♂モンクは右手の感触に勝利を確信した。 (勝った!) それは常識的な判断。 しかし、常識というものは時としてその中に住む者に牙をむく。 「後ろーーーッ!!」 勝利の確信から♀剣士の様子を確かめていなかった♂モンクの耳を♀騎士の悲鳴が打つ。 その声に押されるように♂モンクは前方へと飛んだ。 轟という熱い風が巻いて肌をなでる。 「バケモンかよッ」 飛んでくるかもしれないファイアボールのことも忘れて前...
  • 第二回目次3
    ... 2日目深夜 207.交尾 ミストレス、♂マジシャン E-7 2日目深夜 208.重なる友の記憶 ♂騎士、♂アルケミスト、♂プリースト、♂シーフ、♀商人、♀WIZ D-6 2日目深夜 209.営巣 ミストレス 不明 2日目深夜 210.打算と信頼と 淫徒プリ、♂セージ、♂シーフ、♀商人、♀WIZ D-6(丘の木立) 2日目深夜 211.鋼の意思 ♀BS、♂スーパーノービス F-6 2日目深夜 212.宿り木 ♀アルケミスト F-7 2日目深夜 213.異端 ♀マジシャン、♀アコライト E-9 2日目夜~深夜 214.強攻 GMジョーカー、GM橘 位置不明 2日目深夜 215.狂気の瞳 ♂騎士、♂クルセイダー E-4 2日目丑三つ時 21...
  • 2-078
    078 ジョーカーの嘘 「特別製の首輪?」 参加者を監視・盗聴していたGM橘は首を捻った。 おかしい、そんな首輪は用意した覚えはない もしかしてジョーカーが用意しておいたのだろうか? ちょっと聞いてみる必要がありそうだ 「ジョーカーさん、♂ローグの首輪って特別製なんですか?」 「ううん、他の参加者と同じ普通の首輪だよ」 即答された 「え、でも♂ローグは禁止地域に入っても爆発しない首輪だって言ってましたけど」 「ああ、それは嘘だよ。みんなと一緒、禁止地域に入れば爆発するよ」 また即答された。 でも、何でそんな嘘を? 「マーダー役が首輪の心配をせずに思い切って殺せるように爆発しないって言ってあげたんです。  でも、そんな言葉を鵜呑みにして禁止地域に入るような馬鹿は嫌いなんですよ。  必要なのは私の言葉でも疑い用心深く、もしもの時を考え行動...
  • 2-071
    071 Night stalker  【夜間 第一回定時報告直後】  マダ、カ  マダ、コロサナイノカ  ―――槍が、叫んでいる。  ハヤク  ハヤク、チヲ  ハヤク、ニクヲ  ハヤク、タマシイヲ  ハヤク  「早く・・・早く・・・次の・・・次の獲物・・・次の・・・肉・・・肉・・・・・・」  彼女・・・♀剣士は、泥中のように暗くねっとりとした闇の中を、一人歩んでいた。  右手には巨大な戦槍。儀仗の如く緻密な装飾の施されたその槍は、だが人の作ったものではない、あきらかな『異質』を放っている。  煉獄の悪魔が鍛えたとされし、禁断の魔槍―――煉火槍、ヘルファイア。一説には、スルトと呼ばれる巨人の王が炎の悪魔に作成させ、終焉の黄昏と呼ばれる戦で振るったと云う。  振るえば火弾を撒き散らし、携えた者も、自在に火弾を生成、操作できる...
  • 2-073
    073.流離う者 【夜~深夜】 大臣を追いかけていたはずの♀アコ。彼女は今 「……どこよここ」 何故か満月を背に断崖絶壁の上に立っていた! 「おっかしいなぁ……さっきまで森の中に居たんだけど」 大臣を追って東に向かって進んでいた。それは覚えている 途中で標的を見失い、逃げたらしい方角『東』に進んでいたのだが 「確か『西から昇ったお日様が東に沈む~♪』だからあっちよね」 そんなことを言いながら太陽の沈む方向に向かっていたのである 当然のことながら追いつけるはずもないというか全くの真逆の方向なわけで、そのうち日もとっぷりと暮れてしまった 「太陽って北から昇って南だったっけ……あんたわかる?」 ペットフードをお腹一杯食べて腕の中で丸くなって眠る子犬に問いかけるも、答えてくれるはずも無し 仕方ないのでどこか小屋を探して...
  • 2-074
    074 Knight in the night 【夜~深夜】 「はぁ、はぁ……」 自分の体の状態を考えれば、小屋から動かないほうが賢明だとわかってはいた。 だがそれでも、♂騎士はそこから逃げ出さずにはいられなかった。 立ち止まると忘れていた痛みが一度に襲ってきて、彼はその場に座りこんだ。 全速で走っていたわけでもないのに全身を襲う引きつるような痛み。傷は生命の危険こそないが、けして浅くない。 いや、真に痛むのは体でなく心か。 ふいに天から響くけたたましい笑い声。それは彼をこの地獄へと引きずり込んだ男のものだ。 男から告げられていく死亡者の名。 ふいに心が冷えるかのような感覚を覚え、彼は耳を塞いだ。 『まず…♂ノービスさん。  次、♂アーチャーさん。  ♀シーフさん。  プロンテラ案内要員さん。  ♀モンクさん。  ♀ローグさん。  ...
  • 2-079
    079 誕生、悪ケミハウス [放送前] 辿り着いた海岸は東、だから水平線に太陽は沈まない。 薄暗い海は、深い闇、押しては返す波の音だけが、ざざー、ざざーと海辺に響く。 かろうじて視認できた海岸線の形状と、配布された地図から、 区切られたエリアにおけるさらに詳細な位置を特定すると、 海岸から少し離れたところで火を起こし、お湯を沸かしている悪ケミの元へ歩み寄った。 悪ケミは沸かしたお湯に、岩場からここまでの道中で偶然発見し採取した数枚の黄ハーブを浸し、 始まりの場で渡された水筒に、そのお湯を戻す作業をしていた。 お湯を沸かすのに使った鍋、これもまたどこかから見つけてきたのだろう。 なるほど、戦闘面はともかく、サバイバルな方面での才能は優れているらしい。 「うふふー、効果は薄いけどお手製の黄ハーブティーができたわよー」 私がすぐ側まで近づいてきてい...
  • 2-107
    107.二人は研究派  はぁ…はぁ…はぁ…っ。  な、何なのいきなりアイツっ!?ぶっちゃけアリエナイよっ!!どういう思考回路してるのさっ!!  何度も転びながら走り続けたボクは、転がるように逃げ込んだ林の中で息を切らせながら走っていた。  先生の目隠しのお陰で躓いたりする事は無かったけど、随分体をすりむいちゃったりもしたらしい。  …って何でそんな風に過去振り返り口調で言えるのかって?全く。そんなだから落ちこぼれなんだよっ!!  いい?このボクが現状を説明してあげるんだから、ちゃんと正座して聞くように!!  ボクは今現在、何か変な顔の…って、これじゃさっきの○○○○と一緒だよね。  表現を変えると、ギャンブルで身を持ち崩してそうな嫌な顔の魔術師っていうか。  …全く。こんなのが同じ職業なんて思うとめまいがしてくる。  あー、もう。一瞬でも弱気な顔みせるんじ...
  • 2-007
    007.地獄の煉火 夢を見ていた。 どうして、そんな夢を見たのか、わからなかった。 日常から非日常に投げ込まれ、出会いは別れで。 数秒前の談笑は血に染まり、無力感に打ちのめされ――決心をし。 生涯を捧げて一途に想い。報われぬままその短い一生を終える。 そんな悲しい戯曲は、あって欲しくなかった。 いや、存在するはずもなかった――少なくとも、今「ここ」にいなければ、知るはずもなかった。 私は今日、騎士に転職するための試験を受けるはずだった。 プロンテラの露店を冷やかしながら、時間が迫っていることに気付き、近道を行くことにした。 狭く、人がすれ違うのにも困難なこの路地は、やはり誰もいない。 ――誰もいない、はずだった。 「お嬢さん。少々お時間をいただけますか?」 透き通るように頭に浸透してくる声。 聞いた誰もが魅了されそうなその声の主を探す...
  • 2-076
    076.特別扱い  日は沈み、闇が支配する殺人の舞台に、できる事ならば二度と聴きたくもなかった、GMジョーカーと名乗っていた男の声が響き渡り、犠牲者と、禁止区域なるものを読み上げた。  ♂ハンター達が篭城していた浜辺の小屋にもその声は届き、中にいた彼等も慌てて各々、地図を確認する。ジルタスが♂アコの地図を覗き込もうとした際、頬と頬が触れ合って♂アコが顔を赤らめるというお約束のシーンもあったのだが、それは今は置いておいて。  地図が示す♂ハンター達4人の現在位置は、エリアI-5。その位置だけ暗く沈んだ赤い光が灯り、つまりはもう半刻も過ぎればこの小屋のある浜辺一帯は禁止エリアに認定されるという事実を示していた。 「・・・やべ。移動が要る」  取り出した自分の地図を睨みながら、♂ハンターは唸った。 「移動・・・・・・でも、確か、さっき・・・」  その表情を読み取ると、♂アコ...
  • 2-070
    070.女王の選択【夜(放送後)】 既に日は落ちた。つい先ごろまで夕日が差し、深い森の中ですら その美しさに触れることができたが、今はただひたすらに闇が広がっている。 月を頼りにしても、物の形を判別することすら難しい。 動物たちが眠りに入り始めるころ、小さい者たちは今とばかりに活動を始める。 そんな森の中に、木々の間からわずかに漏れ入る月明かりをうけ、燐光に包まれる女性がいた。 「ふん、流石に仮の体では眷属も召び出せぬか。 羽虫ばかりを徒に呼び寄せてもしようがないのだがな……」 つい、と彼女が指を空に滑らせると何十何百という虫がそれに倣って弧を描く。 夜は飛ばない者までもが彼女を慕うように群れ集い、彼女自身の羽の光を受け彼らも明滅していた。 彼女の周りに集う虫は、昨日まで自身が治めていた愛おしいかの地のものと、性質は変わらない。 ということは、何も...
  • 2-077
    077 僅かな時間に思う事──放送前  夜。夜である。  空を見上げれば、真っ黒いベルベットの天蓋。砕いた宝石を撒いたみたいな星。  それから。まん丸に磨いた白い玉石(ムーンストーン)。綺麗だな、なんて♀Wizは考えて、くすっと笑った。  そうだ。この世界は、惚れ惚れする位に美しい。たとえ、こんな場所であったとしても。  火は焚いていない。それがここがどこかを教えているのが残念だったけれど。  ──夜風がそよいでいる。彼女の髪が僅かに蒼く染まり、黒い木々と共に風と戯れている。  ♂プリーストを始めとした彼等は、一夜の宿を森の中の一角に定めていた。  夜を六度に分け、交代で見張りに立つという規定だ。  一番最初に見張りに立つことになった♀Wizは、じっと空を見上げ、そんな取り留めの無い事を考えていた。  それから。結局、私の夢の事は話せませんでしたね…と少々...
  • 2-072
    072 変人と奇少女  ──はて。どうも、私の予定通りには進まないものですね。  矢張り、理論と実践とは違うものですか。思えば、どうも私の方法には華、という物が欠ける気がする。  とは言え。今の私の魔法、と言うものも所詮は華でしかありませんし。  よくよく考えれば私の腕力では、如何なこの鋭利な刃物があるとは言え──。  理論畑の私の弊害ですね。どうも、夢中になると周りの状況が見えなくなっていけない。  とは言え。実験は続けなければなりませんし──しかし、随分歩いて疲れましたね。  あれから。その男は♀ハンターを襲った場所から随分離れた木立に腰掛け、何時もそうしている様に、論駁をぶつぶつと呟いていた。  最も、それは歩くのに疲れ切った為に休息を取っている、という意味合いもある。  (と、言うのはあれから彼は♀スパノビ達を追いかけたはいいが、途中で見失い、仕方...
  • 205
    205. 殺し屋達の挽歌 ~♀ローグ  あーあ、ここでお終いかい。  馬鹿みたいに青い空を見上げながら、呟いたつもりだった。  けれども、もう、彼女の喉は潰れてしまっていて。  ひゅう、と掠れた様な音が、その代わりだった。  自分の有様がどうなってるかなんて、考えたくも無かった。  脳味噌が頭からはみ出たり、ぶちまけられた腸の中に沈んでたりするんだろう。  大体、少し離れた場所には網タイツを穿いた見慣れた足が、内臓だかなんだか良く判らない肉をぶちまけて転がってる。  もちろん、アタシのだ。  ったく。末期の瞬間でも、意識だけははっきりと澄んでるなんてね。  神様ってクソは、このアタシに最後の最後に懺悔でもしろっていうのかねぇ。  何処までいったって悪党は悪党だっての。  懺悔でもしろっていうなら、せめて最上級の煙草ぐらい用意して欲しいよ。  あ...
  • 204
    204.紛い物の騎士 「大丈夫か?」  ♂BSに一撃を放った後、そのまま地面に倒れこんだ♂ローグの耳に、聞き覚えのある声が聞こえていた。  痛む体に強いて、首を捩ると声のした方向に向ける。 「…あんたか」  見上げれば、♀セージがじっと彼を見ていた。  冷たい様な瞳で。けれど、彼はその後ろに泣き顔を見た気がした。  身を起し、立ち上がる。そこに刻まれているだろう傷を見たのか、彼女の氷が僅かに揺らぐ。 「今、プリーストを呼ぶ。少し…」  待て、と言いかけた♀セージを、♂ローグは片手で制した。  行かなければならないし、聞かなければならない事があった。 「子バフォと、♀アーチャーはどうした?」  彼を見ていた冷たい瞳が、溶けて零れた。  潤んだ瞳を隠しながら、彼女は首を横に振る。 「子バフォは判らない、でも♀アーチャーは…」 ...
  • NG2-07
    堕ちたる詩人 GMジョーカーに向かってGM森は言った。 「しかしあんたも思い切った事するねぇ~あいつを出すってことは血の雨が降るぞ?」 GMジョーカーはしばらく虚空を見つめた後、芝居かかった声で答えた。 「アハハハハ!それこそが私が見たいものですよ。くぅ~早く見たい見たい!」 今から始まるショーが楽しみで楽しみで仕方が無く、子供みたいに地団駄を踏む。 「しかし、ジョーカー様。精神支配が解けた場合、今度はうちらが危ないですよ?」 こいつの欠点は頭は切れるが心配性がということだ。GM森はその逆だが。 「くどい!そしたらまた精神支配するのみですよ」 その者はこのバトルロワイヤルが始まりちょっと経った頃、こんなゲームを 何故また繰り返す!イゾルデと会わせろ!というような事をひどいアクセントで しゃべりながらプロンテラ城に詰めかけてきた。 確かその男...
  • 202
    202.あの日へと続く道 夢。夢を見ていた。 道を、歩いている夢だ。 少女の周りには、幾人もの人が。 それは、クルセイダーの女で、弓手の少女で、ペコと黒い馬を従えた薬師で、鎌を持つ小さな山羊で、赤毛で逆毛の悪漢であった。 そして、coolな(悪漢直伝の形容である)魔導師であり、慧眼を持つ賢者であり、優しい目の弓手の少年でもあった。 彼等は笑っている。進む先は時計塔。少女が独断で招いたからだ。少女ほどの年齢に特有の我儘とも言う。 少女の名誉の為に述べておくなら、普段滅多にそんな事は言わないし、 今、そうしているのも、その滅多にない事、が実際に起こったからである。 (多分、困った顔をしながらも、笑って心臓が止まるほどに心配していた住人達は少女の提案を呑むだろう) 軽い足取りで、道を歩きながら、少女は思う。 あの場所に戻ったら沢山話そう。 色々な事...
  • 120
    120.夢見る狐 少女は、なんの疑いもなく♂BSに走りよる。 「おーーい!」 ♂BSは月夜花をちらりと見て、また視線をあさっての方にもどした。 「ねえ!BSさん一緒に行こう!ボク1人じゃさみしくて…」 「・・・・・・・・・ろ」 なにかボソリと言った。 「ん?なあに?協力してくれるの?」 「邪魔だ…消えろ」 刹那、斧が振り下ろされた。それをなんとかかわす月夜花。 「こいつもっ…殺す側なの…?」 月夜花は、離れて体勢を立て直す。 ♂BSの出す殺気に彼女は恐怖した。しかし、幼い少女の姿をしているとはいえ月夜花は魔族だ。こんな事で怯えるわけにはいかない。 「エヘヘ…DOP…もう君に会えないかも…」 彼女は覚悟を決めた。刺し違えても奴を倒すと…。 力を封じられてるとはいえ、月夜花は♂BSよりちょっと弱いレベルだ。 武器がないから術や、武器がなくてもできりスキル...
  • 020
    020.天才の代償 俺は天才だ……何とか生き残る方法を考えるんだっ ♂セージは考えていた、なんとか生き残る方法はないか。 「誰かが俺の変わりに全員皆殺しにしてくれればいいんだけどなあ……そうだっ」 彼は閃いた、アブラカタブラがあったではないか、これでボスを召還してあとは 自分は安全地帯に身を潜めていれば勝手に召還したボスが殺してくれるので 自分は安全に生き残ることができるというわけである 「ふふ、やはり俺って天才かもしれないな」 そう思うと早速アブラカタブラを開始した 「マグニフィーカート」 「メテオストーム」 「アンゼルス」 「ディボーション」 なかなかクラスチェンジがでないな」 30分後 「クラスチェンジ!」 よっしゃきたああああああああああああ さあボスを召還・・・しようと思ったのだが周りにモンスターがいない事が 今になって気づいた、...
  • 201
    201.撤退戦 滝の様な汗が服の下を流れている。 鬱陶しいことこの上無いが、それを拭っている余裕など全く無い。 彼の手には手には、スティレットから持ち替えたツルギ。 短剣で、必殺の殺傷領域に潜るよりはマシだからだ。 「クソッタレっ、少しぐれぇ疲れやがれ!!」 ♂ローグは、よく訓練された猟犬の様にしつこいBSに毒づいていた。 状況は少しも好転しない。僅かに、BSの移動速度が落ちている位だ。 彼は復讐者を背に少しでも距離を離そうと、それが歩きづらいだろう道に逃げ込んでいた。 『戦術的な判断で』だ。 1つ。彼等が先程までいた場所には、遮蔽物が全く無い。 2つ。その状態で正面から切り結べば、まずもって勝ち目は無い。 3つ。重要なのは、当面の危機を回避する事であって、難敵を仕留める事ではない。 現状と自己と対象の能力を鑑みるに、PTから引き剥がすのが一番...
  • 209
    209.赤色の蛍 よう、俺だ。♂ローグだ。 っていうか、この喋りも久しぶりだな、おい。まあ、そりゃいい。 で、だ。俺は今、情けない事に、全身包帯巻かれて転がってる。 別に拘束されてる訳じゃ無い…いや、拘束されてる、といえばされてるんだが、兎も角身動きが取れねぇ。 一体全体どんな状況なのかって? それは…まぁ、察してくれ。え、判らない? …………しかたねぇな。正直、余り…つーか、物凄ぇ言いたくねぇんだが。 俺は、そのだな。ごほん。 看病してくれてたらしい♀クルセの奴が、俺に圧し掛かるようにして寝ちまってるから、身動きがとれねぇんだよ、畜生。 あ゛ー、クソッタレ。引くなそこっ!! 別に疚しい事してた訳じゃねーよ。…あの時は、傷の痛みも酷かったし、色々あった後だしな。 ま、もし普通の状況だったら煩悩の一つや二つぐらい沸いてたのかもしれねぇが、生憎と今はそんな...
  • 目次
    バトルROワイアル 目次 001~100  101~200  201~A・Bルート完結  番外編 タイトル 登場人物 001.狂気の夜明け ♀GM秋菜、♀ノービス 002.青箱1ヶ、空ける ♂アコライト 003.嘘付きは商人の始まり ♀商人、♂ハンタ 004.狸 ♀商人 005.決意 ♂アサシン 006 ♂プリースト 007.弱さ ♀プリースト 008.悪人と ♀プリースト、♂ローグ 009.お約束 ♂アルケミスト 010.憤怒 DOP 011.利用 ♂WIZ 012.狩る者、狩られる者 ♀ハンター、♂商人 013.究極の知能の融合 ♀セージ、♂アーチャー、♀アルケミスト 014.正義の拳 ♂モンク 015.運の無い男 深遠の騎士子、♂シーフ 016....
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    これでも投稿されるだろうか… 更新履歴 名前 コメント すべてのコメントを見る 第一回の目次の表示形式を第二回と同じように変更。第二回NG1話収録 -- ...
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    43話までUP。あとNG関係もいくつか。登場人物とか直したいけど#contents構文が上手くいかん… -- ボ ス ケ テ 2005-11-10 14 29 10 何か、萌え板死んでるっぽい? -- 名無しさん 2005-11-12 11 46 40 今さらですが、第一回の目次を修正。(性別の表記漏れ) -- 名無しさん 2005-11-15 12 59 18 ↑おつかれれい。久々に読み返して、♂アルケミのギャップに悶えた。 -- 名無しさん 2005-11-15 19 12 06 第2回ROワの76話から97話までをUP完了 NGもちょこちょこ -- 名無しさん 2005-11-17 15 21 24 忍者の参考(アサシン物語}のリンクが切れていたので修正しました -- 名無しさん 2005-11-21 03 13 11 Webレンタルサービスの方か...
  • 詳細情報女性
    現在の状態  詳細情報 男性冒険者 女性冒険者 特別枠参加者 その他の人物 021.♀ノービス 022.♀スパノビ 023.♀剣士 024.♀マジシャン 025.♀アーチャー 026.♀アコライト 027.♀シーフ 028.♀商人 029.♀騎士 030.♀WIZ 031.♀ハンター 032.♀プリースト 033.♀アサシン 034.♀BS 035.♀クルセイダー 036.♀セージ 037.ダンサー 038.♀モンク 039.♀ローグ 040.♀アルケミスト 021.♀ノービス <初出:2-011話> <死亡:2-197話> =特徴= [容姿]髪型 ノビデフォ(2-011) [口調] [性格] [備考]死んだふり使用可(2-050) =遺 品= ポイズンナイフ(2-174)→♂ローグに奪われる(2-197) 包丁(♂ローグの手向け品)(2-197) ...
  • 220
    220.激怒 「ごはっ!」 血反吐を吐いてその場に蹲る♂プリースト。 秋菜はそれを冷笑しながら見下ろしていた。 「あらら~。もう終わりですか~? せーっかく私が・素・手・でやってあげてるんですよ~」 即座に言い返したい所だが、腹部を襲う激痛のせいで声が出せない。 インティミの後、砦内に逃げ込んだ所をIWで出入り口を封じられ、その後はひたすら殴られっぱなしである。 出来れば砦の外を逃げ回りたい所だったが、視界が通っている状態だと、秋菜が容赦なく魔法を放ってくるので、とてもではないが障害物無しではやってられなかったのだ。 「もー私は♀セージちゃんとこうしたかったのに、邪魔なんてしてぷんぷんですよっ!」 蹲る♂プリーストを無造作に蹴飛ばす秋菜。 まるで全速で走るペコに跳ね飛ばされたかのような衝撃に、♂プリーストはたまらず地面に倒れ伏す。 「こうなったら、♂プリースト...
  • 第二回目次
    第二回バトルROワイアル 目次(プロローグ~100) 001~100  101~200  201~300  NG話  番外編 タイトル 登場人物 現在位置 プロローグ 女王イゾルデ、内務大臣等 プロンテラ王城 承前 女王イゾルデ、内務大臣等 プロンテラ王城 001.惨劇開幕 GMジョーカー、♀モンク 不明 002.ご利用は計画的に ♀アコライト、子デザートウルフ(支給品) 島の東部 003.殺せぬ騎士 ♀騎士 東南部の森の中 004.指名 ♂アサシン 島の南部 005.暗殺者の美学 ♀アサシン 不明 006.夢の島 ♂騎士、♀プリースト、バード、ダンサー、♂ローグ 不明 007.地獄の煉火 ♀剣士、♂ノービス 島の西部 008.楽園 ♂WIZ 島の北...
  • 2-209
    209.営巣 [2日目夜] さく、  さく、 少女は柔らかい腐葉土を踏みしめて進む。 夜闇を見据える赤い瞳には力がみなぎり、口元には満足げな笑みを浮かべ。 「ふふ」 その足取りが止まり、下腹を優しくなでた。 「よい魔力じゃ。これならば夜明けには産めよう」 彼女は女王蜂。 その本質は人の王のように「他者を支配する」ことではなく、 「子を産み、その子らを統べる」ところにある。 眷属たる巨大昆虫がおらずとも、 魔力によって召喚することを封じられようとも、 男の精と命を取り込むことで子をなすことはできるのだ。 召喚に比べれば手間と生み出せる数において大幅に劣るが、質において劣るものではない。 そして生物としての本質である以上、魔力を封じたぐらいで奪える物でもない。 朝方に卵を産めば、昼前には孵化するだろう。 彼女にの...
  • 200
    200.激闘プロンテラ南フィールド 中編 ♀ローグは目標目がけて一直線に走る。 それを少し遅れて追う♂ローグ。 その行き先に気付いて♂ローグは♀ローグの真意を測りかねた。 ♀ローグの走る先、そこには♂BSが居たのだった。 ♂BS、そして対する深淵の騎士子もバドスケもかなり消耗しているように見えた。 ♀ローグはそんな♂BSに向かって駆け、その足音に気付いたそちらを見もせずに当てずっぽうでブラッドアックスを振る。 もちろんそんな甘い攻撃の通用する♀ローグではない。 スライディングの要領であっさりとそれをかわして♂BSの横をすり抜ける。 ♂BSにとってはそれだけで済んだ。 だがそれだけで済まないのは深淵の騎士子だ。 ♂BSの体が邪魔になって♀ローグの姿は完全に死角になっていたのだ。 『♀ローグだとっ!?』 スライディングから立ち上がり、勢いそのままに深淵の騎士子に...
  • 203
    203.激闘プロンテラ南フィールド 後編 八回目の打ち込みを回避する♂ローグ。 最初に遭遇した場所からは随分と離れてしまっていた。 すぐに九回目が襲いかかる。 それを斧の届く距離から離れながらスチレで弾き、体勢を崩させつつ更に逃げる。 これを延々と繰り返して時間を稼ぐ♂ローグ。 『くそっ、なんだってこープロ南にゃ木が少ねえんだよ!』 ♂ローグはそう愚痴りながらも、最善を目指す。 城壁側には確か木々が茂っていたはずだ。そこまで騙し騙し引っ張って行くしかない。 深淵の騎士と♀ローグとの相性はお世辞にも良いとは言えない。 これにバドスケのサポートが入れば、♀ローグは倒せない相手ではないであろうというのが♂ローグの読みだった。 もちろん♀ローグも同じ事を考え時間稼ぎをしているだろうが、♀ローグは足止めの事も考えなければならない。 バドスケと深淵の騎士子が一緒になってこ...
  • 詳細情報特別
    現在の状態  詳細情報 男性冒険者 女性冒険者 特別枠参加者 その他の人物 041.グラサンモンク 042.グラリス 043.プロンテラ案内要員 044.ジルタス 045.悪ケミ 046.忍者 047.ホルグレン 048.工務大臣 049.淫徒プリ 050.ミストレス 寄生虫 ふぁる 041.グラサンモンク <初出:2-018話> =特徴= [容姿]csm 4r0l6010i2 [口調] [性格] [備考]右心臓(2-018)      習得スキル ヒール、気功、白刃取り、指弾、金剛、阿修羅(2-061) =所持品= 緑ポーション 5個(2-018) インソムニアックサングラス(2-018) 種別不明鞭(ジルタスのもの)(2-153) =状 態= 現在位置 F-7(2-198) パーティー 悪ケミ(2-185) 助けを求める人達を守りたい...
  • 2-202
    202.死神対死神 [放送後] 「ふざけるな……ふざけるなよ……!」 ピピピピという嫌な音は徐々に早く、徐々に大きくなっていった。 ♂クルセは敏感にそれを感じ取った、死神が自分へ近づいてきていることを。 「俺は死なない!死ぬはずがない!」 吼える様に喉から搾り出された声も、掠れた声にしかならなかった。 相当体にダメージは残っている。意志と反し体は遅々として進まない。 ずるずると半身を引きずるようにして歩く。 (俺はこの島に死ぬために来たのか?いや、違う!) (俺は生きるために、今ここにいる) (死ぬ直前まで諦めない奴もいた。死ぬ直前まで他人を案じる奴もいた) (死が背後に迫っているというのに、それを感じさせない奴もいた) (そうだ…奴に出来たんだ…そう、奴には出来た、ならば―) 「俺に…俺に出来ぬはずは...
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