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後の世の者は、この荒々しくも眩しかった数世紀をこう語る。
世界は今よりもはるかに単純であった、すなわち、狩るか、狩られるかの世界であったと。
この世界の大地はモンスターと呼ばれている生き物が大半を占めていた
ある者は大空を自由に飛び回り、ある者は大地を縦横無尽に駆け回っていた

そんな時代には「ハンター」と呼ばれている人々がいた。
彼らはモンスターから取れる素材を糧として日々を生きている人々である。
人間の数倍から数十倍の体を持ち、鋭利な爪、牙を有するモンスターを狩ることは並大抵のことではない。
そこで望まれたのが狩りを一手に請け負う戦いのスペシャリスト「ハンター」である。
そして、ハンターは各地に広がった。
純粋に戦いの腕を磨く者、未知の秘宝を探し求める者などハンターの生き方は多様化した

この物語はそのような世界の極寒の雪山のふもとから始まる

「まったく、よく分からない依頼だな・・・」
一人の少年がそう呟いた
黒髪でロングヘアーの少年だった
名はエイジスと言いそこそこの実力のハンターである
(ポポノタンを3つ納品は分かったが・・・あの商人のおびえは一体なんだろうな)
エイジスはそう考えながらも防具をつけ始めた
エイジスの防具はマフモフシリーズと呼ばれる物で、エイジスの拠点ポッケ村の名産品であり、保温性に優れている反面防具としては微妙であった。
エイジスは着替え終えるとキャンプに戻り、武器を取りだした
骨刀【狼牙】 大剣から派生した太刀と言う部類の武器で、竜骨とマカライト鉱石で作られた刀身は細く、軽いため移動には困らない、しかし、骨刀の中ではまだ発展途上である
エイジスは骨刀【狼牙】を背負い、ベースキャンプを出た
(まずは1番か)
地図を見ながらエイジスは決めた
1番と呼ばれる場所は湖に面した場所で雪は少なくそこまで寒い場所ではなかった そこにたどり着いたがポポの姿は無かった
代わりにガウシカと呼ばれる鹿のようなモンスターが跳ね回っていた
(おかしいな)
エイジスは首を傾げた
「普段なら3、4匹の群れでここにいるはずだが、居ないとなると7番か8番か・・・」
7番、8番は山頂に近く、万年雪に覆われ毎日のように吹雪が吹き荒れる過酷な場所である。
(まず7へ向かおう、ルートは2つ、2番を通って直接7へ向かうコースと山腹の洞窟を通っていくコースか)
(確か村長の話によると2番と7番の間では雪崩が頻発しているらしいから洞窟ルートだな)
流石のハンターだって遭難はする、そのため雪崩は非常に危険だった
当然、エイジスもその事については熟知していた
(洞窟ルートとなると4番へ向かうか)
エイジスは小さな段差を越え小さな洞窟の入り口へ入っていった
4番は雪山の山腹に自然と発生した氷の洞窟であった
ここにはモンスターの姿は無く安全なエリアであった
エイジスはこのエリアには用がないため階段状の段差を上っていき5番の方向へ駆けていった
5番は4番と同じく氷の洞窟であったが、ここにはモンスターがよく生息していた
「はあ、やっぱり居たか・・・」
エイジスの目の先にはギアノスと呼ばれるランポス系モンスターが3匹ほどの群れで走り回っていた
ランポス系モンスターの特徴として身軽で軽快なフットワークを有すという部分とナイフのように鋭い牙と爪を持つという部分がある、そのうえ群れでの戦闘が得意であるという部分から危険なモンスターである
エイジスは鞘から刀を抜き群れに突入した
一匹がこちらに気づき仲間を呼ぼうと叫ぼうとしたがその瞬間にエイジスがそいつの首を切り落とした
2匹目は向こう側を向いていたがこちらの異変に気づきこちらを向こうとしたが
その前にエイジスが心臓を貫いていた、しばらくもがいたがすぐに絶命した
3匹目はこちらを向いていたが、かなわないと察したのか、一目散に逃げ出した
エイジスは骨刀をギアノスの血を振り払い、鞘に戻した
その後、ギアノスの死体に近寄り、腰からナイフを取り出して死体から皮を剥ぎ取った
2匹目も同様に鱗を剥ぎ取った
(さてと・・・次は6番か)
地図を取り出してエイジスは6番へ向かった
洞窟から出た先にある6番は7番、8番と同様に山頂に近く、極寒の地であった
そこには、目標であったポポが4匹ほどの群れで少ない草を食べていた
「さっさと終わらせるか」
エイジスは刀を抜き
一番大きなポポを切りつけた
切りつけられたポポは大きく呻き絶命した
このことを2度繰り返し一匹は逃がした
ハンターであるエイジスだが無駄な殺生はしないと心に決めているのだ
ポポの死体からポポノタン(ポポの舌の部位)を切り取り ついでに生肉も剥ぎ取った
「さて、用も済んだし、帰るか」
そう言ってエイジスが足を一歩踏み出したところで
ギャオオオオオオオオオォォォ
轟音が聞こえたその瞬間に目の前に巨大な物体が落ちてきた
しかしそれは物体ではなく生物・・・飛竜だった

「こいつは・・・轟竜ティガレックスか!?」
エイジスも本でしか見たことがない飛竜ティガレックスはギルドでも最近になって発見した種で特徴には片手剣ほどあろうかと思えるほど大きく鋭い爪、ランスのように鋭くとがった牙がずらりと並んだ大顎、そして発達した前肢である
村長から話は聞いていた
(見かけたら見つからないうちに逃げろか・・・けど)
轟竜はこちらをしっかり見ていた
(見つかった場合どうしろとは聞いてないぜ・・・)
エイジスは刀を抜き、切っ先を轟竜に向けた
轟竜は大きく叫び突進してきた
(回避が間に合わない)
エイジスは直撃を受け吹き飛ばされ奈落の底に落ちていった
吹き飛ばされる瞬間エイジスは自身の刀で轟竜の目を切りつけた
「・・・」
雪山からとんでもない速度で落ちていた
見えなくなるまで轟竜を睨みつけ、エイジスは奈落の底に消えた
山頂の方から轟竜の勝利の叫声が聞こえてきた
ーーー第2話に続く
最終更新:2008年06月25日 22:25