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アゲハ蝶 1/1


挿絵・・861さん


永遠に愛することを許されないのなら、今だけを閉じ込めておけばいい
そう、今だけは――


二つの人影が部屋の中でうごめく。その影は、重なり合って一つのシルエットをかもし出している。
スペインの暑い日ざしが部屋のベランダを通して室内に差し込む。
ブライアンは手を額に翳してバルセロナの町並みを見渡した。其処には、スペインの情緒溢れる軒先の数々や、絵画でよく見るような煉瓦で出来た屋根が連なって一つの芸術作品を作り出している。バルセロナ等はまだ昔の造りの家が残っていることが多い。
ブライアンはその美しい町並みの作りに溜息を吐いた。ジョンは、立ち上がってベランダに出るとカメラで町並みをフィルムに収めた。
「趣味かい?」
「いや、旅行だからね。記念写真さ」ジョンはにやりと笑った。彼はガムを噛んでいる。
とりあえず、二人はまだ着いたばかりだったので部屋で寛ぐ事にした。ジョンはサングラスをはずし、眼鏡を取り出すと、煙草に火を付けてベッドに腰を下ろした。
ホテルに備え付けの灰皿がある。ジョンは、ラフな服装をしている。スペインの夏は暑い。
「明日の予定を立てようか」
「そうだな」
「どこに行きたい?」
「どこでもいいさ」
「闘牛はどうかな?」
「それでいい」
ブライアンは早速、闘牛場のチケットの手配を始めた。こういう素早い所がマネージャーらしい。ジョンはそんな事を思うと、少し細く笑んだ。
流暢なスペイン語で手配し終わったブライアンに、ジョンは背中ごしに声をかける。
「スペイン語得意なのか?」
「ちょっと齧ったことがあって」
「嘘吐き」
「嘘じゃないさ」
そう云ってブライアンはそのままジョンに口付け、舌を絡める。ジョンはそれを拒む事無く受け入れる。二人の熱を持った二つの舌が口内で絡み合い、唾液の交流をした。
長く口付けしあうと、いったん唇を離した。銀糸が二人を繋いで離した。ブライアンは、ジョンの頬を撫でて首筋に口付けすると服を脱がした。

上気して、桃色に染まった肌があらわになると、ブライアンはその肌に吸い付くように胸の突起を愛撫する。片方だけを舌で転がし、片方を指で弄るようにする。
たちまちジョンの身体が快感でビクンと持ち上がって、甘い声が上がると、シーツを握り締める。
激しい愛撫にジョンは目をつぶって頭をふるふると振って嫌だと意思表示する。ブライアンはにやりと笑って愛撫を続けた。
愛撫を続けると少しづつジョンの息が荒くなって、そこも蜜で濡れてきている事が分かる。ブライアンは胸への愛撫を止めると、潤んでいるそこに指を差し込んだ。
たちまちジョンからただならぬ嬌声が上がる。先ほどとは違ってやや大きな声で鳴いているのが分かる。
ブライアンは一気に第二間接まで進めた。中で指を屈折させれば、ひときわ大きい声で鳴く。
彼のそこはブライアンの指よりもブライアン自身を欲しがっているのは明らかだった。もうすでに粘着した液体を排出して、それを早くもらえるのを待っている。
ブライアンはにやりとあの笑みを浮かべると、指を引き抜きそれを入れた。同時に、ジョンの身体が一瞬だけびくんと跳ね上がる。快感からなのか、彼はずっと白い頬を赤く染めて涙を浮かべている。
ジョンの中でブライアンのそれが動き、突き上げられるたび熱い熱を持った二つの体が触れ合う。突き上げられ、揺さぶられ、ジョンは果てた。
ジョンはまだ荒い呼吸をして呼吸を整えている。そしてシーツに流れ落ちる涙を見つめていた。
翌朝、二人はやや遅い時間に起きる。時計は既に10時半を指していた。ジョンは気だるそうに微かに長い睫を揺らし、隣に寝ているブライアンを見る。
普段はきびきびしているあのブライアンが、髪を乱し、まるで子供のような顔で眠っている。
ジョンはブライアンの寝顔に、写真でも撮ってやろうとそっときづかれないようにベッドから抜け出そうとする。
その時、にゅうとベッドの中から二本の腕が伸びる。ジョンは倒れそうになると上体をなんとか起してブライアンの腕の中から抜け出そうとする。
裸の身体に、ひんやりとしたシーツの感触が心地よい。ブライアンの腕の、指の感触がジョンの皮膚に染み渡るように心地よいようなそんな感覚がエキサイトさせた。
今日は闘牛を見に行くのだ。このままでは遅れてしまう。ジョンはそっと抜け出し、シャワーを浴びに行こうとした時、後ろから一つの声がした。

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最終更新:2009年06月09日 17:16
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