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Eの手紙――火曜日


翌朝、手紙の返信は来ていた。
ポールは早速開いてみた。悪戯かどうか確かめてやろうと思ったのである。手紙には、こう書かれていた。
“あなたがこの物語を読みたいというのなら、お送りいたします。ただ、長いので一週間に分けて送ります。
あなたがこの物語を読み始めた時、あなたはもう後戻りできないでしょう。もし後戻りしたいなら、この手紙を捨てることでしょう。
それでもお読みになると決めたなら、それでは、はじめます。

深い海の底に、誰にも知られていない楽園がありました。そこは古代の楽園のように沈み、苔で覆われていました。
楽園は遺跡のように動きません。その楽園はかつて、“ペッパーランド”と呼ばれていました。
ペッパーランドはかつてとても繁栄した大きな楽園でした。楽園は花と平和に溢れ、美しい音楽が響く、戦争などない国でした。
けれどある日、この楽園の平和を壊すような邪魔者が侵入してきたのです。
そう、彼らは人間の醜い感情が集まってできた悪魔だったのです。ペッパーランドの人々は逃げまといました。
武器など持たない人々は悪魔の餌にされ、彼らの中にあった人間の綺麗な感情や喜怒哀楽は全て取られて彼らは石の石像になりました。
そうして悪魔はこの楽園に住み着いたのです。悪魔たちは花々を枯らし、自分達の住処と変貌させました。
ただ一人、逃げ延びた船長は悪魔に見付からないようにあたりを見回してみました。
そこは、喜びも愛も平和もない、真っ黒な色で囲まれたペッパーランドの姿がありました。ペッパーランドの自慢だった綺麗な朝日ももう見ることもできないでしょう。
船長は、ペッパーランドを復興させるために助けを求めるためにたった一人黄色い潜水艦に乗って旅たちました。

今日は、ここまでにします。

愛を込めて E“

手紙はここで終わっていた。
ポールはジェーンが焼いてくれたお菓子をまた一口齧った。口の中にチェリーの味が広がった。
彼は読み終わって、なにも怖がることはなくなんだ、ただの小説かと思いなおし、適当に机の上に手紙を置いた。
ふぁ、とあくびが一つ出る。ポールは靴を脱ぐと、ごろんとベッドの上に横になった。
ポールはすぅと夢の中に落ちていった。

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最終更新:2009年05月17日 17:08