シドと白昼夢
ジョージの目が、驚きを隠せない表情で見開かれる。
部屋の中で、たった一人で秘密の行為に励むジョンは誰が見てもそれがどんな行為か一目瞭然だった。
声が漏れないように口元を押さえ、くちゅくちゅと指を動かし続ける。そのたびに短い喘ぎが漏れ、荒い息を吐く。
自分の指を前立腺にあてがい、夢を見るようにとろんした顔で頬を赤らめる。たった一人の人―
―ポールを思って。
ジョンがポールを好いているのは以前から気づいていた。だが、ジョージもジョンに片思いを抱いている。だからこそこんな淫らな行為に溺れる彼を見るのは辛いのだ。
目を背けたいと思っていても、どうしても気になってしまう。ジョージは自慰行為を続けるジョンを見続けた。
ジョージの胸が苦しくなった。彼は、気づけば自らの手を自分のそれに手を伸ばしていた。
ジョージは、ジョンが自分のそれをフェラチオしているところを浮かべながらジョンを見つめ、行為に及んだ。
「ああ・・・っ・・・・ジョン・・・、」ジョージの右手がせわしなく動く。ジョンは今、彼のそれを口に含み愛撫している。そんな光景がジョージの脳裏に浮かんだ。
ジョンの呼吸が益々速くなる。絶頂が近いようだ。ジョージの手は、ジョンの呼吸で益々早くなり、ジョージはもう今、自分が何をしているのかも忘れていた。
「あぁ・・・・っ!」ジョンは、自らの手でオーガズムに達した。白濁した液がシーツに飛び散って、汚した。
「ポール・・っ・・ポール・・・っ・・」ジョンは、指を引き抜きそのままシーツにうつぶせになって泣いた。
ポールはジョンの自分への思いを気づいていないのだ。ジョージはそんなジョンが不憫に思えた。
「俺・・何やってんだろ」
end
最終更新:2009年04月23日 18:53