Sang et Eros
湿った室内に、靴音が静かに響く。カーペットの上を歩く靴音と、時折鳴る電話の音だけが入り混じっている。
ジョージは、亡き夫の上司であるジョンから肩を叩かれ振り向いた。彼は、夫の亡き後仕事を続けていた。
「ジョージ、ちょっと話がある」
「はい、なんでしょうか」
ジョージは仕事のミスでもしたかと思い、不安そうな顔をしたまま席を立ち上がって部長室に着いていった。
ジョンは、ジョージを名前で呼ぶ。エリックが彼の部下だったからというのもあるだろう。同時に、彼が有能だったからだ。
部長室の中は品よく整理されたものが置かれている。ただ、窓辺に置かれた鮮やかな真紅の薔薇を除いては。彼と関係のある女から貰ったものであろう。
彼は妻子ある身だがその後ろには、いつも女の影が絶えない。彼の容姿がそれだけ女性にもてるということもあるが、彼が浮気が激しいというのもあるだろう。
ジョージは適当に腰掛けると、ジョンの方をおどおどと見た。彼は、仕事に関しては厳しいのだ。
「まぁ、緊張しないでくれ」
「はぁ・・お話というのは?」
ジョンはジョージの顎のラインを指で撫で、意味ありげな言い方で云った。
「俺は、君の上司な訳だが。云ってる意味分かるよな?」ジョンは煙草に火をつけた。
ジョージはぎくりとした。また、あの時のことのような事が起こるのか。冷や汗と、レイプの恐怖が蘇る。
「ずっと前からお前の事が気になってたんだ。けどお前は俺の気持ちを無視した」ジョンは言葉を続けた。
「それに、この会社の中のいろんな男と寝てるらしいじゃないか。寂しいのか?寂しいなら俺が慰めてやるよ」ジョンはそういうと、ジョージにのしかかり、彼を押さえつける。ジョージは益々恐怖に怯えた。次第にジョージは追い詰められている気がしてきた。
「これがなんだか、分かるな?ジョージ」ジョンは、ジョージの目の前でローターを翳した。
「そんなの・・・入れないで・・」ジョージの恐怖から来る震えは止まらなかった。逃げようとしても、逃げ場は無かった。これから自分に対してされることが分かっていたから。
ジョンはすばやくジョージのスラックスを脱がせ、下着を剥ぎ、ジョージのあらわになったそこにローターを挿入した。突然の異物の挿入にジョージの身体はびくりと震えた。
「今日一日はそれをつけたまま過ごしてもらう。もし、途中ではずしたりしたらお仕置きだ。いいな?」ジョンはにやりと笑みを浮かべて煙草を加えた。
ジョージは従うしかなかった。仕事の間じゅうずっと始動しているので感じる声を抑えなければならなかった。
午後の会議も、そのまま出席した。お仕置きをされるくらいならこのまま過ごした方がいい。落ち着かない様子で席に座るジョージを見てジョンはにやりという笑みを浮かべる。そしてローターの動きをやや強めにした。
会議が始まって、資料を閲覧している間ジョージは異物の気配にむずむずしている。
「それじゃあジョージ。説明してくれ」ジョンが何事もなかったかのようにジョージを指名した。そわそわして席を立つジョージに、わざと叱りつける。
「何をそんなに落ち着かないんだ?、ジョージ。寝不足か?」
「すみません・・」
ジョージの説明が中ごろに差し掛かった頃、ジョンはローターの動きを一気に強にした。
「・・・・っ」ジョージが突然がっくりと膝を落とす。
その様子に他の社員がざわざわして騒ぎ始めて、救急車を呼んだほうがいいんじゃないかという声まで聞こえてきた。ジョンはざわとらしい咳払いをして場を制した。
「諸君、静かに!ジョージは少し疲れているようだから、俺が安静にして休ませる。だから心配はない」安心させておけば、自分がジョージにローターを装着させていることを気づかれないで済む。
ジョージは目が覚めると、夕日が目に飛び込んできた。もう夕方のようだ。そう思って飛び起きると目の前にジョンがいた。
「起きたか?ジョージ」ジョンは煙草を吹かしている。その顔は無表情のようだ。
ジョージはまた何かされると思い、少し身を退いた。ローターは既にはずされていた。ジョンはまたぐいと近寄り、話しかける。
「今から、俺の家に来てもらう。いいな?」
「はい・・」ジョージは弱弱しい返事をした。
ジョンの家はたいそう大きなもので、外観も内装も彼好みの品のあるもので統一されておりモノトーンの落ち着いた空間で成り立っていた。
ジョージは寝室に移動するように命令され、嫌々ながらもその通りにした。寝室には、大きな黒いベッドが置かれていた。
ジョンは抵抗しないジョージをベッドの上に押し倒すと、無理矢理唇を奪って唾液の交換をした。ジョンの熱い舌が入り込んできて、ジョージの熱さえも奪う。
ジョージは次第に嫌という気分より快楽から来る気持ちよさを優先している自分に気づいた。やがて長いキスが終わると、ジョンはジョージに口を使った愛撫を要求した。
ジョージは素直にしたがい、ジョンのそれを口に含んで舌で少し舐めながら徐々に根元まで深くくわえ込んでゆく。
濡れてきたのか、じゅぷジュプと云う卑猥な水音がする。ジョンの息が荒い。絶頂が近いようだ。ジョージは、根元までくわえ込むと更に奥の方まで愛撫を続ける。
ジョンは、ジョージの口から離すように云うとその精を彼の顔に放った。ぬるぬるとした精が顔の上にどろりと伝い落ちる。
今度はジョージの乳首を舐め、彼の秘所に指を差し込んだ。昼間のローターでほぐれたのか、ジョージのそこは驚くほど素直にジョンの指を受け入れた。
指を一本、二本と増やし、かき混ぜる。そのたびにジョンの指に吸い付いてくちゅくちゅと音がした。
ジョージは声を抑えた。その様子にジョージの手口からどける。
「声を抑える必要はない」ジョンの指がジョージの唇を撫でて、指の動きを早めた。ジョージの秘所は、すでに蜜をあふれさせてジョンの指を濡らしていた。
卑猥な言葉を掛けられ、入れられ、隅々まで犯されつくしてジョージは理性が飛びそうだった。彼はもう、ほとんど理性を手放し快楽に溺れていた。
行為が終わったあと、ジョージはベッドにうつぶせになった。ジョージは静かに目前の風景を見つめていた。
end
最終更新:2009年04月23日 21:01